シロ猫ピッピの「おいら物語」

生死をさまようガン闘病中に人間の言葉がわかるようになったシロ猫ピッピの物語。ニュージーランドからお送りしています!

Vol.0305■歩けない

2007-09-16 | ガン闘病記
ごめんよ。おいらのメルアドがわかりにくいんだってな。
こっちだ↓
oirahapippi@yahoo.co.jp

それからここのコメント欄も開けとくよ。四つ足だから返事はできないけど、アイツが読んでくれる。コメントしてくれたら、ありがとだニャン。
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おいらはほとんど歩けなくなった。
歩けるっていっても、ここんとこはフラフラ、ヨロヨロ。5歩も歩けばバタっとなってた。
カーペットのないフローリングの床だと、
「おっ、ピッピのスケート!」
って言われるくらい、足がツーって広がっちゃってそのままヘタリ。
足にぜんぜん力が入んないんだ。

きのうは特にひどかったな。1日中、箱の中で横になってたよ。

(子どもたちが使ってたベビーバスが今じゃ、おいらのベッドなんだ。外に出るときはこれごとポン。ガリガリだから足がすっごく細く長く見えるんだ。これじゃ立てない訳だ→)

これだけ弱ると座ることもできない。テイケットウになったときのアニキがよくやるスフィンクス座りが精いっぱい。それだって、首が重くてすぐに横に倒れちゃう。
「あんな座り方!」
って思ってたけど、今ならアニキの気持ちがわかるよ。ホント、動けないんだ。

(←これがおいらのスフィンクス。このままよくバタって横に倒れるんだ)

だからトイレなんてムリのムリムリ。四つ足は座ってするからね。座ろうとしても尻餅で、そのままスフィンクス、そしてバタっと横に倒れる。トイレの中で!
まっ、アニキは外派でトイレは使わないから、おいらが使わないトイレはキレイなもんなんだけどさ。

もう2日以上使ってないな。

トイレができないから、今は寝てる箱の中でおもらししちゃう。
オネショと違って、起きてるときもあるから、キレイ好きな四つ足としてはがっかりだけど、しょうがない。一応、出たときは鳴く。そうすると、アイツがウレシそうにすっ飛んでくる。

「よかったね~、オシッコ出て。どんどん飲んでどんどん出しなね。タオルなんていっくらでもあるんだから、大丈夫よ。がんばれピッピ!」
って言いながら、庭に咲いてるラベンダーと同じにおいのする水でそうじしてる。これだときれいになるらしい。このにおいはいつもかいでるから、おいらもOKなんだ。

どんどん出せばオウダンの黄色いのがなくなるってアイツは言うけど、そうなのか?
あとは太ると黄色が薄くなるんだと。こればっかりはね、今はホント喰えないから。
「これでシジミがあればね。肝臓にははシジミが一番なんだけど。」
とも言ってる。なんだ、シジミって?またなんか喰わせられんのか?

ガンガン飲まされてるから、毛はフカフカだ。脱水症状は苦しいからね、これはよかったんだけど。
でもスポイトで飲むのは大変だよ。早く自分で好きなだけ飲みたい。まずは座れるようになんないとな、二本足みたいにコップで飲むわけじゃないからさ。
(つづく)

Vol.0304■大騒ぎ

2007-09-15 | ガン闘病記
きょうもいい天気だ。これだけ暑くなると、アニキはそろそろギブアップ。
ちょっとしたら部屋に入っちゃう。おいらはけっこう外でも平気。
あんまり歩けないから「ダルマさんが転んだ」もできないんだけどね。
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ゆうべは大変だったんだ。
アイツが、
「どうしよう。もうピッピが食べようとしないの。すごく衰弱してて、この週末がヤマかも。
と言ってワーワー泣き出したもんだから、ラグビーを観てた連れ合いが、
「ピッピィィィィ~~~~~」
って、ドタドタドタドタドタと部屋に走ってきて、
「えぇぇぇ、ピッピが?」
って子どももすっ飛んで来た。

部屋のすみにいるおいらの前に4人で寝転んで、
ワーワー、エンエン大泣きだ。
まぁ、うるさいったら。おいらはトランスファーファクターをしこたま飲まされて、眠くて眠くて目が開かない。

「ピッピ、がんばってくれてありがとう。」
(まだがんばってるってば)
「もう一度、ピッピのキレイな目が見たいよ。」
(待ってくれよ。今眠くて開かないんだ)
「ピッピ、ボクのベッドで一緒に寝てくれてありがと。」
(どういたしまして)
「ピッピ、逝かないで~」
(まだ逝ってないってば)

「えっ?息してない?」
連れ合いのデカい声。
ウワ~~~~~~~~~~
ってアイツが泣いてから、おいらに触って、
「してるわよ。」
と言ってみたり。

3時間くらいワーワーやってて、子どもは寝に行った。アイツは、
「動いてるピッピに夢で逢いたい。」
とか言って、グーグー寝だした。連れ合いだけは起きてて、パソコンでおいらの写真なんか見てる。
ちぇ。あんなに撮られてたのか。

だんだんノドが渇いてきたけど、アイツは寝てるし誰も来ない。しょうがないから目は開いてたけどジッとしてた。それでもガマンできなくて歩き始めたら、連れ合いがビックリ。
「ピッピ、歩けるのか?」
そのとき、アイツも目が覚めて、
「えっ?歩いてる?目も開いてる?ちょっとちょっと話が違うじゃないの~、ピッピ。」
と言って起き出してきた。話が違うって、自分で騒いでたくせに。

「生きてるならお水よ。ご飯も食べなきゃ。」
ってことで、いつも通りの夜に。だから今朝はみんな、クタクタなんだ。

(でもって、きょうのおいら。弱々しいっちゃ弱々しいけどさ。まだ生きてんだからさ、たのむよ~→)

なんかおいらって、よくこういう間違いがあるんだけど。なんでかな?
そういえば、こんなこともあったなぁ。
(つづく)

Vol.0303■夢かオネショかⅡ 

2007-09-14 | ガン闘病記
ガンが見つかって5ヶ月経ったけど、おいら、生きてる。
メールや書き込み、ありがとニャン。
これはガンに効くんだ、ホントだぜ。
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そうそう、ソレの話だったよな。
起きてるような寝てるようなボーっとしてるときに、たま~に来る、ソレ。
前にも言ったけど、空気の塊みたいで見えないしにおいもない。でも、からだの周りに来てソレに包まれるとわかる。ちょっとあったかいしね。
今だとガンとか腹とか弱ってるとこによく来るかな?そういうとこは、もっとあったかくなるからね。

「なんだコレ?」
って思ってたけど、ヤじゃないからじっとしてる。っていうか、半分寝てるみたいなときに来るからそのままジーっとしてるのさ。

一度はホント、肉球がすっごくデカくなった気がしたんだ。
どんな木だって、どんな高いとこだって登れそうな気がした。そう、いつかのジャックみたいだ。
ヤツは屋根より高い木に軽々登ってたもんな。おいらだって、もっともっと高いとこに登ってく・・・

・・・・・登んなかったけど。

目が覚めたら肉球はいつも通りだし、やっぱりガンで弱ってたからね。
でも、気分はずっとよくなってた。アイツが、
「どうして?どうして?きょうはガンが小さい。」
って騒いでたしな。大きくなっても騒ぐけど、小さくなっても騒ぐんだ。

ソレはレイキっていうんだと。
「わぁ~、ピッピ、すっごぉぉぉいスッキリした顔!レイキが来たんでしょ?」
って言ってたから。スゲえな。二本足の目は暗くなると見えないのに、見えないソレは見えるのか?
レイキかぁ・・・。

だから、
よく眠れるトランスファーファクター+レイキ=オネショ
ってことらしい。アイツはそうだと思ってるから、オネショしても文句を言わないどころか、
「よくネンネできたわね~♪」
って誉められてる。

で、
「ありがたいわね~。ピッピはほんとにラッキーよ。宇宙一ラッキーだわ。」
とか言いながら、洗濯機をガラガラ回してる。オネショの布団を洗ってるんだ。
ここ最近もよくオネショしてるから、二本足がいっぱいレイキしてくれてるみたいだぜ。

ちょっと違うけど、みんなの「ピッピがんばれ」もホントにガンに効く。ホントだぜ。
いっぱい集まるとレイキみたいになるのかもな。
みんな、ありがとニャン。
きょうも庭には布団が干してあるよ。

(「オウダンには日光浴よ!新生児はそれで乗り切るんだから。」って外に出されてるおいら。日向ぼっこで治るのか?→)
(つづく)

Vol.0302■あれから5ヶ月

2007-09-13 | ガン闘病記
ちょっと疲れたかな、きょうは。
いい天気でアイツと一緒に裏庭を散歩したよ。
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きょうは9月13日。
アイツがおいらのガンに気がついたのが4月13日
だから5ヶ月経ったんだと。獣医にも行かないでがんばってるよな、おいら。

5月13日はアニキがひどいテイケットウを起こして危なかったんだ。
6月13日はアイツが2個目のガンに気がついた。
7月13日はこのブログでガンの話を始めた
8月13日はアイツが3個目のガンに気がついた。でも、おいらたちの誕生日でもあったんだ。

で、きょうで5ヶ月め。
「13日になるとなにか起きるわ。」
ってアイツが言っていたけど、きょうもそうだった。

おいら、とうとう水も飲めなくなったんだ。
ここ2、3日あんまり飲めなくはなってたけど、ちょっとは舐めてた。でも、きょうはぜんぜんダメだった。もう口が水に付かないんだ。ヒゲはつくし、飲みたいんだけどね。
だから口の中もノドも、からだじゅうがカラカラさ。
アイツがスポイトでくれるようになったけど、自分で飲むのとは違う。

それからもうひとつ。
おいら、カンゾウってもんがワルいらしい。
「さぁ、ピッピ。外で流動食ピクニックよ!」
って言っておいらを抱いてデッキに出たアイツが、
「これってオウダンだわ。」
って言って、泣き出したんだ。

オウダン?

「耳の中も、毛の間に見える肌も、毛の薄いお腹も、口の中も、あんなにピンクだった鼻も、みんな薄黄色になってるの。おもらししたオシッコが足の毛についたのを見たとき、ずい分黄色いな、って思ったけど、黄疸よね。かわいそうに、肝臓が本当に弱ってしまったんだわ。」
って、アイツが外から帰ってきた連れ合いに言ってた。

カンゾウね。ガンとは違うのか?どうりで最近、おいら元気がないわけだ。
眠れないし、疲れる。ちょっと前までは、ガンだけど元気だったんだけどね。

でも、いいこともある。
どうしてか知らないけど、びっくりするほどガンが小さくなったんだ!
あんなにノドを押してた3個目のガンなんか、
「あれ?どっか行っちゃった?」
って、アイツが探すくらい小さくなった。

だから息も楽だし、水も飲めるし、飯も喰える・・・
・・・はずだった。
でも、カンゾウってもんがワルいせいか飲めないし、喰えない。
うまくいかないもんだよな。

弱ってるけど、どこも痛くないのはいいかな? アニキもみんなも優しいぜ。

今は寝ても、オネショしても、トイレしても、歩いても誉められるからね。

(きょうのおいら。ガンが小さくなってだんだん元の顔に戻ってきた。ガリガリだからやっぱ違うか?→)
(つづく)

Vol.0301■夢かオネショか

2007-09-12 | ガン闘病記
ホントにゴメンよ~。またごぶさただ。でも、おいら生きてるぜ。すごいだろ?
ガリガリだけどね。
この間、いろ~んなことがあったよ。
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けっきょくオネショは2回で停まった。
後片付けをしなくていいアイツはウレシイやら、「細胞が生まれ変わんない!」と残念やら。
おいらはまぁ、しない方がいいんだけど、それぐらいぐっすり寝られるのは確かにいい。

最近はジーっと薄目を開けて起きてることが多いからね。
なんでかな、あんまり眠れないんだ。
(こんな感じかな?「寝不足のネコって?」って言われてるけど→)

夜なんかみんなが寝てるとき、隣でアニキが
クーカクーカクーカクーカ
音を立てて寝てるのを聞きながら起きてるんだ。
だからぐっすり寝られると気分がいい。オネショしちゃうくらいなら、なおさらさ。

でもね、あのオネショにはちょっと理由があったんだ。
あのときのおいらは薄目を開けたまま、ぼんや~りしてた。寝てもいないし起きてもいないような、
夢でも見てる感じかな。
そのときにソレが来た。
なんて言っていいかわかんない、なんかなんだ。前にも何回かこんなことがあったから、
「あっ。」
っと思った。でも、おいらはジッとしてた。怖くはないし、ヤな感じもしない。

ソレはなんかこう、空気の塊みたいなもんで見えないし、においもない。でもちょっとあったかい。気がつくとソレに包まれてて、肉球がいつもよりものすごくデッカくなった気がする。
アゴの下にある前足はいつもとおんなじなのにね。
そんなときはただジッとして自分の頭の中のテレビを観てる。おもしろいし、気持ちいい。
ホント、夢みたいなんだ。

デッカい肉球といっつも磨いてるピッカピカの爪があれば、どんな木だって屋根だって登れそうな気がする。おいらはうーんと高いところに登って、うーんと遠くを見てたりする。シンガポールや香港の家の中で育ったから、ホントは木なんか登ったことないんだけどね。
なんだか不思議なんだ。この話はまたな。
(つづく)

ごめんよ。なんとかやってるぜ。

2007-09-11 | ガン闘病記
ごめんよ、ずっと更新してなくて。
おいらはなんとかやってるよ。
すっごく痩せちまったけどね。

ガンはデカくなったり、小さくなったり。
最近はおいらと一緒に痩せ始めたみたいだ。

アニキが優しい。
いっぱいナメナメしてくれるし、一緒にくっついて寝るんだ。
最近じゃ、「ドクター・チャッチャ」って呼ばれてるぜ。

今日の1枚。


あしたはちゃんと更新できるといいな。

Vol.0300■オネショして誉められて

2007-09-01 | ガン闘病記
メルマガも300号ってすげぇよな。
元気でも、ガンでも続くじゃないか。もう9月だし。
そんなの四つ足にゃ関係ないんだけど、アイツらが喜んでるから、まぁ、そんなものかと。
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それは8月の終わりのことだった。
「なんか、ここ濡れてないか?」
最初に見つけたのは連れ合いだった。おいらが寝てたカーペットの上に小さい濡れた跡。

「そう言えば、さっきピッピの毛布持ったときになんか濡れてるような部分があったんだけど。」
とアイツも言い出し、なんかヤバい感じ。そんとき、おいらはアニキとくっついてアイツらのベッドで寝てたんだ。

「あぁぁ!やっぱり!!これオネショだよ、オネショ!」
ちぇ。バレたか。連れ合いのデカい声。

「えぇぇぇっ、オネショ??」
アイツも大声。

「そっかぁ。ピッピ、オネショしたのね。よかった、よかった♪」
へっ?文句言って怒んじゃないのか? ウレシいのか? ちゃんとトイレでしたって、
「昼間は外でして来い。」
って、連れ合いは文句を言うのに。カーペットの上だぜ。それが「よかった」って?

「トランスファーファクターが効いてるんだと思う。前のときもそうだったわ。あれを飲むと、ぐっすり寝ちゃうの。トイレでも目が覚めないくらいにね。いつもは絶対失敗しないのに。でも、起きたときはホントに顔がスカッとしてて、細胞が生まれ変わってるみたいなのよ。これっていい兆候だと思うわ。薄目開けて眠れないでいるより、ずっといいわよ。」

そっ、そうなのか?
オネショの後片付けをしてるアイツがウレシそうだ。
1回目のガンのとき、おんなじことがあったから、アイツは自信があるらしい。あの頃のことはおいらなんにも覚えてないからね、どうだったか?

(ちぇ。そんなに騒がなくたっていいじゃないか→)

詳しいことはコッチを下から読んでくれよな。特に4月2日と4日を読めって言ってるぜ。

そんなにあちこちでしてんのか?おいらのオネショの話・・・。おいおい。
(つづく)

Vol.0299■飲んだり吐いたり 

2007-08-31 | ガン闘病記
「8月が終わる~~~♪」
って、アイツは大喜び。なにかと思ったら、おいらが今月も生き延びたからなんだと。
アイツがガンに気がついたのが4月13日。4ヶ月半経ったんだとさ。ふーん。
まっ、今月の更新はけっこうがんばったよな。
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ここ2日くらい、おいら吐いてる。
吐くのは決まってサプリメントだ。流動食じゃない。吐いたあとは、どっと疲れる。なんでだろね。

疲れすぎてあんまり眠れないくらい。そんなときは、薄目を開けたままジーっとしてる。

(寝たくても寝れないときもある。おいらのガンにしっかり足かけて爆睡してるアニキ。くっ、苦しいってば。重いし。でも、あったかいな・・・→)

最初はライジンだった。ゲーって吐いたら茶色いドロドロしたもんが全部出た。
で、1日飲まないでトランスファーファクターだけ飲んでみたら、吐かなかった。

「じゃ、大丈夫かしら?」
って、アイツがまたライジンを入れたら、またゲー。そのあと、トランスファーファクターだけ飲んでもゲー。それだけで、すっごく痩せた。流動食は吐いてないのにな。不思議だけど関係あるらしい。

「こんなに痩せて、いいのか?」
って連れ合いが心配してるけど、イイとか、ワルいとかじゃないんじゃないか?
ワルいに決まってるけど、おいらもアイツも、もちろん連れ合いも痩せるのを止められないんだ。
ちょっとあったかくなったから、痩せても少しは楽かな?前は骨まで寒かったぜ。
日向ぼっこなら、もう毛布は要らない。直接陽に当たってた方が気持ちいいんだ。

まっ、吐かないときもあるから、アイツもあれこれやってるぜ。
水を多くしてみたり、少なくしてみたり。
水が多いとどんどんノドを通るけど、量が多くて苦しい。
水が少ないと口に広がるし飲みにくいし、これもやっぱ苦しい。

ヘンなとこに入れば涙が出るしね。
「かわいそう。」
って言いながら、アイツも涙だ。1匹と1人で涙の目で見詰め合ってんのさ。

でも、アイツはひつこいしすぐ忘れるから、ちょっとすると、
「ピッピ~☆ お薬よ~♪」
ってニコニコしながら戻ってくる。ホントおちおち寝てらんないぜ。
(つづく)

Vol.0298■モリシンイチとヘリコプター

2007-08-30 | ガン闘病記
きのうもきょうも天気が良くってね、助かってるよ。外でゴロゴロ、家でゴロゴロ。
流動食で起こされて、またゴロゴロ。トイレに行って、またゴロゴロ。
夜になったらストーブの前でゴロゴロ。これがおいらの『闘病』なんだと。
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この間の話の続きだけど、
「元の声に戻ってきて、ダミ声じゃないってことはガンがよくなってるってこと?」
なんて聞かれたら、とんでもないね。ガンはどんどんデカくなってる。アイツに数えられないんだから、おいらになんかわかるわきゃない。ただただノドがギューっとなってるさ。首の後や頭のほうもなんかヘンだ。

確かに声は戻ってきてるかな?一時は、
ニ”ャー
ニ”ャー

って感じで、
「ピッピ、かわいそうに。これじゃ、モリシンイチだわ。」
って言って、アイツが泣きながら笑ってた。誰だよ、それ。

それから比べりゃ、よくはなったかな?

あと寝てる時にノドが鳴ると、
「ヘリコプター!」
ってアイツらが言い出すくらい、ノドがバタバタバタバタ鳴ってたんだ。
あれが鳴り出すと、おいらも止められなくって、うるさくて、まいったぜ。
ヘリコプターって空でバタバタバタバタやってるアレだろ?
ホントにそっくりだった。

でも、それも止まった。

(モリシンイチ?ふん。そんなもんより、ストーブだよ、ストーブ!今夜もまた1個なんだけどね。→)


「な~んだ、やっぱりよくなってるんじゃない。」
って言われそうだけど、大ちがいさ。今は水を飲むと、
グキュグキュグキュグキュ
ってとんでもない音がする。ノドが狭くなってるから水が通るだけでも大変なのさ。

こうやってどんどん変わってく。ガンは生きてるからね、おいらの中でどんどん変わっていってんのさ。おいら?おいらも変わってってるさ。どんどん痩せてきてるからね。
流動食がなかったらもう生きちゃないさ。
(つづく)

Vol.0297■久しぶりに喰ったぜ

2007-08-29 | ガン闘病記
いやぁ、わりぃ、わりぃ。きのうUPしなくて。別にヘタってたわけじゃないんだ。
いつもの通り、アイツのせい。天気はいいし、けっこう元気だったんだぜ。もっと痩せちまったけどね。じゃ、後出しだけど、よろしく。
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かれこれ2週間ぶりかな?おいら喰ったんだ。
連れ合いが新しいネコ缶を買ってきて、アイツがおいらの前に置いた。最初はなんだかわかんなかった。ずっと自分で喰ってなかったからね。
グッと目の前までボールを持ってこられて、いつもだったらここで後に下がるんだけど、ちょっと違うにおいがして、つい顔を前に・・・

口にひんやりしたものが当たった。
そうか、喰いもんか・・・
舌を出してチロチロチロチロ・・・・
まぁ、喰ったっていうより舐めたんだけど、自分で口にしたのはホント久しぶり。

アイツらは大喜び。
これから毎日いろんなもんを持ってくるだろう。ひつこいからね。
だからって喰えるかどうかは、おいらにだってわかんないけど、喰ったほうがいいとは思うよ。やっぱ流動食は苦しい。しないでいいんだったら、絶対にしたくないさ。
苦しくて涙が出るときもある。鼻水が出るときもあるな。口の周りも痛くなってきた。

でも、舐めてるだけじゃ腹はいっぱいになんない。ぜったい、なんない。
やっぱ、流動食しかないんだろう。
二本足がいなかったら流動食なんかない。だから、1匹で生きてる野良猫だったら、おいらはもう生きてないってことだ。

「お腹が空けば食べるだろう。」
って思うかもしれないけど、そうはならないのさ、四つ足の場合。
喰えなくなったら、ホントに喰えない。そのまま生きられなくなったとしても、喰えない。
2回も喰えなくなったおいらが言ってんだから、ホントさ。

なんでかって?
それはおいらにもわかんない。
四つ足には「なんで」はないから。
そういうもんなのさ。

(ゴメンよ。喰えないもんは喰えないんだ。何回持ってきてもらってもね。そういうときはこうやってお尻向けて「ごちそうさま」なんだ→)

(つづく)

Vol.0296■もう数えない

2007-08-28 | ガン闘病記
きのうはけっこう雨が降ってちょっとしか外に行けなかった。
それほど寒くなかったから、毛布でグルグル巻きにされるのもちょっとね。デッキもダメ、毛布もダメで、なかなか寝る場所が決まらなくってウロウロウロウロ。
いつもと違うだけでも疲れるんだ。
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アイツはガンを数えるのをやめた。
8月13日の3個めまでは数えてたけど、もうやめた。
いっぱいありすぎて数えられなくなったからだ。
「これじゃ、まるでブドウね。」
って言ってる。

何個になっても、することは一緒だしね。
アイツは流動食を作り、
連れ合いはトイレ掃除とストーブを着けたり消したり、
おいらは寝てるか起きてるか。

3個めのガンはすぐに2個に分かれた。でもくっついてるから1個みたいな2個。
2個めのもなんかくっついて2個みたいなんだけど、1個みたいな、でも2個か?
耳の後ろや下にも肉球みたいに小さいけどコリコリしたもんがある。これもガンだろう。
すぐにデカくなってくる。

「もう、や~めた。」
アイツはあきらめた。それでいいと思うぜ。おいらのまだノドは潰れちゃない。流動食なら喰えるし、水も飲める。もちろん息もしてるさ!毎日アイツが右と左にグイグイ押してる。

「ピッピってだんだん元の声に戻ってきてない?もうダミ声じゃないわよね。」
ってアイツが言い出すくらい、声も出る。まっ、めったに鳴かないけどね、おいら。
流動食のあとの抱っこが長すぎて下に下りたいときに鳴くくらいかな。
でも、その「ニャー」が少しはよくなってるんだと。
そうかね?

「きゃ、カワイイ♪ もう1回鳴いて、ピッピ、お願い!」
って言われるけど、ヤダね。
また鳴いたら、
「キャー通じた通じた!ピッピ、もう1回!お願~い♪」
ってなるからね。キリないんだ、二本足って。

(また撮られちまったよ。ちぇ。慌ててるから自分が影になってるじゃないか。ザマミロだ。

アゴのとこにぶら下がってるガンの他にもいっぱいあんだぜ→)

(つづく)

Vol.0292■目指せ1日10回

2007-08-24 | ガン闘病記
夜になるとストーブがつく。おいらのためなんだって。そうかもな、その部屋にはおいらしかいないから。アイツらもアニキもいない。濡れた服があるときもある。
「ピッピのおかげで、洗濯物が乾くニャン。」
って連れ合いが言ってる。そりゃ、どうも。
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例えば・・・・
朝7時半。
9時半。

出かけたアイツが帰ってきて、
11時。
また出かけて、帰ってきて、
3時。
なんかやってて忘れちゃって、
6時。
自分も飯作ったり喰ったり片付けたりして、
8時半。
今度は忘れないで、
10時半。
「もうそろそろ寝なきゃ!」って言いながら、
1時半。

これがおいらの毎日の流動食。
まっ、1日7、8回ってとこだな。1回10cc。時間は適当。
アイツは10回喰わしたいみたいだけど、そんなに喰ったことないな。
この間にも、朝8時半、夜9時とかにライジントランスファーファクター飲んでんだ。
忙しいぜ、おちおち寝てもいらんないよ。

アイツも大変だけど、おいらも大変。
10ccったって苦しいときは苦しい。スルっといくときもあるけどね。
でも、これでどんどん痩せてくのはちょっとよくなったかな?そうでもないか?
太るわきゃないけどね。
タビが1回で喰っちまう量を3日ぐらいかけて喰ってんだぜ、おいら。

もっと喰えんのかどうかはわかんないな。腹が減ってるかどうか、よくわかんないんだ。でも吐いたりはしないから、腹の中にはガンはないのか? ノドにはいっぱいあるけどね。

(あーあ。とうとう撮られちまったカメラ目線写真。流動食喰い終わって、というか流し込まれ終わって、まだ目が白黒してる瞬間。ちぇ。ぬかったぜ!まっ、目ヂカラ写真ってことで。→)

(つづく)

Vol.0291■イノウエ・ピッピ

2007-08-23 | ガン闘病記
ぜんぜん喰ってないんだ。流動食ばっかりだ。でも痩せるのは止まったかな?
夜になってカリカリ1個喰ったらアイツに褒められた。
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流動食だと腹が減る。
「じゃ、自分で食べれば。」
って言われるだろうけど、それができないのがガンなんだ。目の前に飯があってもね、喰えないものは喰えない。喰えるときもあるけど、舐める程度さ。

流動食は1回10cc。いちおう2時間おきなんだけど、1時間半おきにして、アイツらが出かけちゃったり、おいらがグースカ寝すぎて3時間なかったり、いろいろさ。でもまあ、アイツが家にいる限りは何度も抱っこで、「アーン」なんだ。

問題は夜だ。
あんまり寝ないアイツだけど、それでも2時間よりは寝る。寝たら流動食はない。
おいらも一緒に朝まで寝ちゃうときもあるけど、最近みたいにちょっとあったかいと目が覚めるときもある。

アニキがハフハフ喰ってる音がする。においもする。
「そういや、腹減ったな。」
って思う。そういうときはアイツのとこにいく。
流動食はアイツしかできないからね。連れ合いはトイレ掃除専門なんだ。

アイツは寝てる。
寝ててもおいらが来たのがわかると寝ながらナデナデするときもある。でも、アイツの頭の中のテレビはぼんや~りしててなんにも映ってない。やっぱ寝てるんだ。そういうときどうするか。

アイツの上に乗るんだ。
こんなに軽くなったおいらだけど、乗っかられるとわかるみたいで頭のテレビがつく。
「ご飯?」
ってアイツが聞く。外に行きたいときはドアをカリカリするからね。アイツはもっさりもっさり起きだしてキッチンへ行くってわけさ。

だから最近のおいら、
イノウエ(胃の上)さん
って呼ばれてんだ。

「イノウエ・ピッピか。すごいじゃないか、ネコのくせいに苗字があって。」
って、連れ合いは二ヤニヤ。起こされるくらいならトイレ掃除専門でよかったって思ってるんだ。

(2週間前はまだこうやって自分で喰ってたのにね。今じゃ、
「イノウエさん」だ→)

(つづく)

Vol.0290■連れ合いストーブ

2007-08-22 | ガン闘病記
アニキがどっかでケンカしてきたみたいで、目ヤ二が止まんない。
おいらはガンでも、アニキにはいつもの生活が続いてるんだよね。
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「はい、足開いて。」
って、アイツ。
「こんなんでよければ。」
って、連れ合いがベッドの中で足を開く。

「じゃ、ピッピちゃん、おやすみ~♪」
って言いながら、アイツがおいらを連れ合いの足の間に置く。上から毛布もかける。
夜はこれがけっこうあったかい。どうせアイツは仕事でまだまだ起きてるからね、連れ合いとおいらは先に寝ちゃうんだ。

「これじゃ、寝返りが打てないんだけど。」
「かわいい、ピッピのためでしょう。」
そうだ、そうだ。連れ合いの足はデカくてちょうどいいんだ。隣にアニキが来ることもある。2匹で足を両側から挟んじゃったりしてね。連れ合いはじーっと寝てるぜ。
けっこうガマン強いみたいだ。

ホントはストーブをずっとつけててほしいんだけど、連れ合いが寝るときは消しちゃう。
だから寝るときは連れ合いストーブしかないのさ。後からアイツが来たら、2人の間に動くときもあるけど、おいらも寝てるからね。そのまんま連れ合いの足の間で朝まで寝ちゃうときもけっこうあるかな?
これからも頼むぜ。
(そりゃ、アニキが一番あったかいんだけどね。やっぱ毛皮だぜ、毛皮!→)

(つづく)

Vol.0289■目ヂカラ

2007-08-21 | ガン闘病記
きょうも飲んでんぜ、トランスファーファクターライジン
あと、流動食のネコ缶も。
もちろん、水も。
腹がちゃぷちゃぷだよ。
==============================

きのうの続き。
ガンでこんなにガリガリのおいらが「元気」ってどういうことよ?!
って言われるだろうけど、問題はホントにガンだけなんだ。
まっ、最近は喰えないってこともあるけどさ。

それ以外は変わってないんだよな。
痛くもない。
痒くもない。
吐かない。
腹も下ってない。
(おいらがカメラ目線しないもんだから、アイツが抱いて連れ合いが写真を撮るなんて汚い手を使ってきた。フン、その手にゃ乗んないよ。いつもよりギューっと目つぶっちゃうもんね→)

ちょっと脱水症状になるときもあるけど、水なら自分で飲める。
トイレも外でした方がいいけど、めんどうくさいから部屋のトイレでしちゃう。
寒けりゃ寝てるし、まっ、あったかくても寝てるな。

「こんなに痩せても鼻はピンクだし、みずみずしいし、毛並みも真っ白でワルくないわ。」
「なんたって目にチカラがあるよな。チャッチャの方が糖尿病だからどんよりしてる。」
「目ヂカラか・・・」
って、アイツらが言ってるから、見た感じも「元気」なんだろう。

最近じゃアニキもまた寄ってくるようになった。
四つ足は弱って妙なにおいがし出したヤツのそばには行かないし、ハーって追い払ったりするんだけどね。
アニキはヤじゃないみたいだ。

(←ちぇ。まだ撮ってたのか。ひつこいニャン。ぶっくりふくれてんのが2個めのガンさ。アイツが押しまくって今じゃ耳の下だ)

ホント、問題はガンだけなんだよな。
(つづく)