シロ猫ピッピの「おいら物語」

生死をさまようガン闘病中に人間の言葉がわかるようになったシロ猫ピッピの物語。ニュージーランドからお送りしています!

Vol.0259■初めての肉

2007-06-10 | 猫の海外暮らし
おいら、毎晩背中の皮をつかまれてプルプル振られてるんだ。これが四つ足のケンコウホウなんだと。で、スゴいことが起きたんだけど、この話はまたいつか、な。
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ずっとタビの話ばっかりだったから、たまにはおいらたちの話もしよう。まぁ、いろいろあるけど元気にやってるよ。

そうそう、びっくりするかもしんないけど、
おいらとアニキ、肉喰ってんだぜ。
(ほらな→)

「肉なんか臭くて。魚の方がずっといい。」
ってずーっと前に思った。それからアイツは魚しか出さなくなった。おいらもアニキもそれでよかった。毎日おんなじもんでもよく喰った。違う魚が出るとそれも喰った。
アジが一番うまい。でもカツオでもツナでもいいんだ。

でも白い魚はあんまり喰わない。タイとかね。
「高いのよ、これ。」
とアイツはおこるけど、なにが高いんだ?高くても低くても、うまいもんはうまいし、そうじゃないもんはそうじゃない。二本足だっていつもうまいもん喰ってんだろ?
(この最初から小さく切ってある肉はベタベタして喰いにくいんだ→)

なんで肉なんか喰い始めたかっていうと、タビが喰うからさ。
「タビちゃんてさ、やっぱりガイジンだからお肉が好きなんじゃない?」
ってアイツが言って肉を出したら、タビはきれいに喰った。あの頃のタビはホントに腹を空かせてたから、パンだって野菜だってなんだって喰ったかもよ。

「やっぱりガイジンなのね~。生肉食べるなんて、スゴ~い。ピッピやチャッチャと違う生き物みたい~。」
とかなんとか、アイツはワーワー言って、毎日肉を置いた。タビは毎日喰ってった。おいらはプンプンしてる肉のにおいをかぎながら、玄関先で喰ってるタビの横を通って庭に出た。タビは顔も上げないで必死で喰ってる。
肉ねぇ。

(めんどくさがんないで、自分で小さく切ってくれよな。おいらたち、歯ないし。それからなるべく白いとこがない肉、頼むよ→)

タビはボールになにが入ってたのか、わかんないくらいきれいに喰ってくけど、わかんないのは二本足だけさ。四つ足はにおいをかげばすぐわかる。ある日、空になったボールのにおいをかいでチェックしてると、
「ピッピも食べてみたい?」
いつの間にかそばに来てたアイツが聞いた。
ふん、だ。

最初に見つけたのはアイツだった。
「大変、大変、大変、たいっへ~~ん!!チャッチャがお肉食べてるぅぅ!!
「えぇぇぇぇぇぇぇ?」
もう家中、大騒ぎ。
(つづく)


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