シロ猫ピッピの「おいら物語」

生死をさまようガン闘病中に人間の言葉がわかるようになったシロ猫ピッピの物語。ニュージーランドからお送りしています!

Vol.0260■初めての肉Ⅱ 

2007-06-14 | 猫の海外暮らし
チキンは今ひとつかな?ビーフがいいな。なるべく赤いのがいい。白いとこはうまくないんだ。
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「チャッチャ~!!!どうしたの?」
と、小さい子ども。
「たまにはいいよね、肉も。魚ばっかりじゃねぇ。」
と、大きい子ども。
「こんなジジイが肉食?いったいどうなってんだ?」
と連れ合い。

「この間ピッピが空のボールのにおいをかいでたから、チャッチャもにおいをチェックしてるんだと思ったの。でも、ボールに顔を入れたまま頭も上下に揺れてて、“まるで食べてるみたい~”と思って近くまで来たら、ホントに食べてたの!もうビックリよ。「15年も食べてないのよ、肉なんて。」
「どうしたんだ、いったい?」
「ここに来たとき入ってた検疫所でも、“チキンを食べない猫がいるなんて!”って驚かれたのにね。」
「チキンはヤだけど、ビーフならいいのか?」

みんなでアニキを囲んで見下ろしながらワイワイガヤガヤ。
喰い終わったアニキはさっさとずらかろうとした。でも、こんなときは絶対ダメだ。アイツがサッと抱き上げて、
「おいしかった?なんだぁ、チャッチャってお肉食べられたのね。知らなかったわ。」
アニキだって知らなかったさ。だって、ずっと喰ったことなかったんだから。でもアニキは、かっぱえびせんだって、コーンフレークだって喰うんだから肉くらい喰ってもいいはずさ。

「そういえば、20歳くらいのネコが、新入りが来てライバル意識に目覚めたのか、急に若返ってご飯もバクバク食べて元気に走り回るようになったって友だちから聞いたけど、チャッチャもそうなのかしら?タビちゃんがお肉をバクバク食べるから、ついその気になったのかな?」

「若返ったってこと?」
「これからチャッチャが走り回るの?」
「どう見てもジジイだけどね。」
ゲラゲラゲラゲラ・・・・


いいじゃないか、なに喰ったって。なんだよ、ライバルイシキって?
(つづく)


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