シロ猫ピッピの「おいら物語」

生死をさまようガン闘病中に人間の言葉がわかるようになったシロ猫ピッピの物語。ニュージーランドからお送りしています!

Vol.0144■アイツが帰って

2006-03-09 | 猫の海外暮らし
アイツが帰ってきた。おみやげは・・・なかった。
別にいいんだけどね。
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アイツが香港から帰ってきた。
「きゃー、ピッピ!太ったわね~」
抱き上げて顔をのぞきこんで、いきなりこれだ。自分だって丸々太ってんじゃないか。
ほっとけよな!

旅行になると出てくるおいらが大っ嫌いなスーツケースといい、靴といい、服といい、
どれもミョーなにおいがする。香港のにおいというよりも、いろんな二本足の数えられないくらいたくさんのにおい。ゲップが出そうだ。

アイツはワーワー興奮しながらしゃべってた。ずっと家にいなかったから、いろいろ話すことがあんだろう。頭で交信できないって、たいへんだよな。
いちいちこうやって顔を合わせて、口を忙しく動かして、言葉にしないと相手に言いたいことが伝わらない。
しかも二本足っていうのは、どうでもいいことをどうしても誰かに言いたいらしい。

静かになったな~
と思ったら、今度はグーグー寝だした。まだ外が明るいうちから。四つ足のおいらだってまだウロウロしてるっていうのに! 
アイツらのベッドで寝られなくなったので、おいらはアニキと一緒に子どものベッドへ。ほんとは別々でゆっくり寝たいんだけど、しょうがない。おいらたちにはベッドがないからね。
(おっ、重いんだけど、アニキぃ→)

これでいつも通りだ。
アイツがいないからって、なにがどうなるってもんでもなかった。連れ合いが忙しそうにしてただけだ。おいらたちのトイレも洗ってたし。
なんだ、やればできるじゃないか。

でも、なんとなく、みんなが揃ういつも通りの方がいいんだ。
ニャーと鳴けば、誰かがすっ飛んできてドアを開ける。3人より4人いた方がいい。
でも5人、6人と増えてくと、今度はおいらたちの居場所がなくなるような気になる。

だからね、
4人と2匹がちょうどいいみたいなんだ。
(つづく)


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