岩千晶のつれづれ日記

教育工学を専門とし,高等教育における学習環境デザインに取り組むママ研究者の岩千晶が気の向くままに書いている日記

大学の実習でのビデオ制作、マルチメディア制作のすすめ方

2006年12月22日 | Weblog
非常勤の仕事として、ビデオ制作、マルチメディア制作の授業を担当している。そこで課題に思うことがある。それは学生が作品の企画を立てるのにかなりの時間を要するということである(他にもあるけど(^ ^;))。

私は、学生にはやく作品制作の段階にいってほしいのであるが、企画を立てないとそこにはたどり着けない。けれど、学生はこれまでビデオやマルチメディアを作った経験はないので、企画書書くのがとても難しいらしく、かなりの時間を使う。結果、作品の制作にかける時間が少なくなり、最後はいつもあわただしくなってしまう。中途半端に終わってしまう班もあった。

非常勤1年目は最初に、ソフトの使い方・個人課題の提出→グループでの企画→グループ作品の提出という具合にしていた。けれど、企画にあまりにも時間がかかるので、2年目からはソフトの使い方・個人課題の提出と並行してグループの企画の時間をとった。しかし、それでもやはり学生はかなりの時間がかかっていた。

どうしたらよいのかなぁ。
やはり作品のテーマの与え方がまずいのだろうか。

作品のテーマは私のほうからいくつかあげているのであるが、それではテーマの幅がひろすぎたのかもしれない。作品制作にはじめて取り組む学生にはもう少しテーマを絞って与えた方がいいのかもしれない。また、かなり絞ったテーマを幾つか与えて、興味のあるテーマを深めていくという形をとってみてもいいのかもしれない。

それとグループで企画を立てるというところにも難しさはあるようだ。初めて顔をあわせたメンバーと企画を立てる際に遠慮しあって自分の意見を言えないということである。グループで意見をいうことを学んでほしいということもあるけれど、それは企画だけでなく制作全体を通してできればよいと思う。意見を言えずに企画がすすまないのであれば、まずは個人で企画を立ててみてそれでコンペをしてもいいのかもしれない。来年は最初からグループを作らず、個人で企画書を書かせてコンペを開く。これをやってみるかな。

授業の進め方は、課題に感じたところをちょこちょこ修正しつつやっている。来年はもっとよい実習を展開できるとよいが。がんばろう。

春学期はビデオ制作の授業から始まる。既に幾つかテーマを考えているが、いま受講している学生にも意見を聞きつつすすめていこう。