今日の地元紙に紹介されていましたが、昨日、島根オルタナティブ協議会の「クスリを考える~市民の作る新しいメンタルヘルスの形~」講演会を開催しました。
ちょっと少なめだった?かもしれませんが、会場の7割方が埋まりました。
こんなレアで馴染みにくいテーマの講演会に、これだけの方が集ってくださったことはすごい!ことかもしれません。
15年間で10万人から70万人
講師の中川さんは、さまざまなデータを駆使されながら話されましたが、我が国の精神障がい者は1997年から2012年までの15年間で10万人から70万人に増加しているとのことです。
これに大いに寄与したのは、1998年から始まった“うつは心の風邪”キャンペーンから始まった病気啓発キャンペーン。
実は、失われた20年にGDPの伸びを背負ってきたのは、医療費の飛躍的な伸び。それは、高齢化のスピードをはるかに凌いでいます。特に、うつに象徴される精神医療の世界はものすごい伸び。
利用者中心の精神医療
ここまでクスリに依存する精神医療は、日本とオーストラリアとアメリカだけだとか。
イギリスでは、オープンダイアログによる治療が積極的に取り入れられ、発症から半年間は投薬はしないし、診断も下さないとの話は目から鱗で、利用者中心の精神医療。
医師が頂点に立つ日本のヒエラルキー的な構造は、ヨーロッパでは極めて特殊な世界なんですね。
オープンダイアログ、新聞にも書かれていましたが、周りが徹底して対話しながらサポートする体制ができているんですね。
一見コストがかかりそうな手法ですが、精神病棟をなくしたイタリアにおいても、投薬と施設中心の精神医療体制よりトータルコストは少ないと読んだ本に書かれていました。
その上に、転帰の状況が全く違う。だって、学術的には大うつ以外はクスリがなくても治ることになっている。それが向精神薬等の投薬によって治癒が極めて難しくなっている。
クスリでは、うつを引き起こした原因は解決できないですものね。
まずは知ることですね
今回の講演会でも、まずは、私たちがそんなことを知ることが大切だなあと改めて。
そのうえで、選択肢としてクスリによる治療も持っておくことが大切かもしれませんね。
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