大道具さーん ちょっとー!

舞台美術製作 金井大道具㈱ごきげん営業阿部 ここに日々の業務を垣間見る。お気楽に「大道具さーん、ちょっとー!」

歌舞伎体験事業のこと

2011年08月14日 | 大道具
8月某日

ここは愛知県のとある小学校。

歌舞伎の体験事業という企画で、今回は愛知、静岡、神奈川方面を巡回している。

今日は600名ほどの生徒に歌舞伎のエッセンスを体験してもらいましょう。と、いうことで、

浴衣の着付けとか、ご挨拶とか、丸めた新聞紙を使っての立ち回り、セリフ、見得などをプロの歌舞伎役者さんが熱血指導をする。

冷房設備のない体育館の中は、生徒や先生の熱気で立っているだけでも滝のような汗がでてくる。

あいさつや演技を体験した後は、裏方も体験することに。

学年ごとに分かれて大道具や小道具の製作を実際体験するのだ。

1,2年生は『鷺娘』で使う“雪”をつくります。白い紙をはさみでちょんちょんときってゆく。

3年生は『鏡獅子』でつかう“ちょうちょ”を作る。

4年生は『組打』でつかう千鳥。

6年生は同じく『組打』でつかう菜の花。

そして5年生は同じく『組打』でつかう波布の波の絵を絵具と刷毛を使って描いてみることに。



手とり足とり指導に当たっているのは美術部員の馬場さん。

30分くらいの間に全員に刷毛をもたせて少しずつ“体験”させるのは至難の技。

「毎日が試行錯誤の連続」と馬場ちゃん。

でも出来上がりは結構いいんじゃあないの?



11月にはこの学校に中村吉右衛門さんがやってきて、この波布を使って実演する。

たのしみだねえ。

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