ニュージーランド移住記録:日記「さいらん日和」

2004年に香港からニュージーランドに移住した西蘭(さいらん)一家。子育て終了、仕事もリタイア。好きに生きる記録です。

NZの退屈男、引退

2018-02-13 | 経済・政治・社会
非常に残念な日。

NZの退屈男、引退


「次の選挙まではもたないなー

と思いつつも、
「もしかしたら
という期待も心のどこかにはありました。
(※同い年だし


しかし、残念ながらビル・イングリッシュ前首相は
27年の政治キャリアにピリオドを打ちます。


前回総選挙で国民党は第1党になりながら
連立に失敗して4期目にして野に下りました。
「選挙に勝って連立で負けた」
とマスコミの言うとおり。


ジョン・キー元首相が人寄せパンダとしてしっかり首相を務める傍ら
日夜電卓を叩きつつ(?)財政再建に血道を上げ
公約通り財政均衡を成し遂げたのは、まさにイングリッシュ。


絵に描いたような縁の下の力持ち、首相の女房役
他の先進国が羨んだNZ経済の好調さの裏に
この地味にして辣腕の財務相の仕事があったのは明らか。
民間人だったら、とっくに欧米にヘッドハントされていたでしょう。


しかし、彼は地味で、自分でも認めるように退屈だった(笑)

アーダーン首相のような華やかさも若さも話題性もなく、
あるのは実力と誠実さと結果だけ。


でも、世の中はインスタ映えするポピュリズム一辺倒で
目新しさや話題性、素人っぽさや写真写りに賭けた

選挙後の泣きそうだったホスキングを観て
こっちまで泣きそうでした。


「これほど上手くいっていたものを、間違っているということこそ
間違ってる
と吼えていましたが、全く同感。
(※セブンシャープ辞めたのもわかる


2008年以降、
どれだけ多くの人が生活保護から自立して働き始めたか。
どれだけ多くの人が家を買ってローンを払ってきたか。
財政は改善し、高速道路など社会インフラが整備され
その間にクライストチャーチ地震もカイコウラ地震もあったのに
債務残高は対GDP比で目に見えて減少し・・・・


アイルランドが大きく躓こうが
ギリシャが破たん寸前になろうが
「NZは大丈夫
と心から思えたのは、


この退屈男が金庫番をしていたから

財界は常にキーよりイングリッシュをより評価して
真の実力者、本物の政治家を見抜いていました。


自分の目が黒いうちに彼を越えるNZの政治家を
この目で見ることがあるだろうか
とさえ思います。


この元トレーダーが自分のキャリアを利喰わなければ
退屈男と一枚岩になっていたら歴史的第4期もあったかも

今頃は空港へのモノレール乗り入れではなく、
ノースショアへの鉄道乗り入れという
もっともっと将来性のある世紀の大事業の話をしていたかも。


退屈男がコツコツ貯めた財政黒字が大学や専門学校の学費無料化や
年間1億本だかの植樹で湯水のように消えて行くのかと思うと
言葉もありません


私が予想以上に早くNZ国籍を取ったのも

この国の国家運営に惚れこんだのも一因でした。
もう後戻りはありませんが、


財政をどう立て直し、国家を運営し、国民を導いて行くのか

この9年間に多くのことを学びました。
本当に予算案はつぶさに勉強しましたよ(笑)
(※家計には全く活かされませんでしたが



お疲れさまでした

そして、ありがとう


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