ニュージーランド移住記録:日記「さいらん日和」

2004年に香港からニュージーランドに移住した西蘭(さいらん)一家。子育て終了、仕事もリタイア。好きに生きる記録です。

逃げろや逃げろ:2回目赤信号Day25

2022-02-17 | 私事・リタイア・人生
「逃走論」40年後の世界 浅田彰
さんは今なお「逃げろ」と訴える

という朝日の記事には目から
ウロコが落ちる思いでした。


浅田彰と言えば超左派の論客
ぐらいなイメージしかなく、
著書を手にしたことも、「逃
走論」という本の大ヒットも
記憶にないと思ったら、出版
は1984年で、その年の3月に
大学を卒業した私が日本から
「逃走」したタイミング


「アイデンティティーのくび
きから逃れ、別の何者かにな
る可能性に賭ける行為を、逃
走と呼んだのです」

という言葉はまさに私がした
事そのもので、驚きました。


学業を終えたばかりでアイデ
ンティティーといえば、日本
人、長女という2点ぐらいし
かなかったのに、その2つが
途方もなく重くのしかかって
いた私には、それをかなぐり
捨て、海外という別の場所で
何者かになりたかった・・・


結婚して姓が変わったときの
感動は今でも思い出せます。



夫婦別姓を認めることには全
面的に賛成ですが(というか海
外では当たり前)、私は夫婦同
姓に救われ、結婚当初は新し
い戸籍を誇りに感じましたが
NZ国籍を取得し戸籍どころか
日本国籍もなくなりました


大学のゼミでアメリカのチャ
イナタウンで「自分は何者な
のか」というアイデンティテ
ィークライシスに陥る移民の
ケーススタディーなどをしつ
こくやったものの、私にはま
ったく該当しませんでした。


家を出て、日本を出て、海外
に「逃走」したことは、私に
とって自分自身を取り戻し、
新しいアイデンティティーを
確立するためのレコンキスタ
だったのだと思っています。


理不尽を強いる土俵に上がっ
てはいけない、というのが経
験から得た私の指針でした。
これは「逃走」と同じです。


土俵に上がるということは、
相手が定めたルールでの成敗
を受け入れることです。家を
出たのも、日本で就職しなか
ったのも、受け入れられない
土俵を見送った結果でした。


逃走できたのは1%のITエリー
トたち・・という辺りから話
はズレてしまいますが、「逃
走」と言い切ってくれたこと
に、40年ぶりに自分の来し方
にお墨付きを得たような気が
して、還暦直後に嬉しい話


今は「逃走」を終えて安住の
地でのほほんと隠居生活の身

守り、動き、攻め続けた人生
で初めてのんびりしている


息子たちが「逃走」しまくっ
ているのはこの親にしてこの
子ありで、止められません💦

(※コロナが落ち着いたらま
た出ていく気満々の次男)


昨日のきれいな夕焼け



そして日付が変わった後の

満月


雲の流れが速く、陰ったり

こんなに輝いていたり


現状は厳しいですが、少しで
も物事が好転しますように(祈)



今日発表されたNZの新型コ
ロナ新規感染者は1,573人で
413人増の過去最多を更新。
うちオークランドが1,160人
(74%)と激増中。入院は63人



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