Qの読書な日々

大好きな本と、毛糸に囲まれる日々の独り言

追悼 ジョン・ナッシュ

2015年05月26日 | ノンフィクション

5月26日(火)

「ビューティフル・マインド」半分しか読み終わってないのに、ナッシュ博士が事故死のニュース。

ビューティフル・マインド: 天才数学者の絶望と奇跡 (新潮文庫)
Sylvia Nasar,塩川 優
新潮社

ラッセル・クロウ主演で映画化されてアカデミー賞も受賞してますからねえ。DVDで観たほうがよかったかしら。

残念ながら「ナッシュ理論」がどうスゴイのかまったくわからない為、文庫本ながら950ページの大作を半分で挫折しているところでした。

天才がどう育ったのかに興味があったけれど、天才は天才。天才に育つのではなく、最初から天才。その天才ぶりを理解できる人が周りにいないとね、ただの変人になっちゃうので。

この後統合失調症になり、そこからの奇跡の復活でノーベル賞という場面が見どころらしいので、ニュースをきっかけに再び読んでみようかな。

ご冥福を祈ります。


今年も試験

2015年05月24日 | 日記

5月24日(日)

暑くもなく、寒くもなく、天気予報がはずれ雨も降らない快適な日曜日。

家族はみんな出かけ、シーンとした家に一人っきりで さあ!何しよう!?

詳解 社労士過去問題集〈’15年版〉
コンデックス情報研究所
成美堂出版

それは過去問…

受験生の息子にダメ出しされ、悔しくて今年も受けることにしてしまった…

のこり3か月。頑張ってみる


「筋肉」よりも「骨」を使え!

2015年05月23日 | 書評、エッセイ

5月23日(土)

今日の一番のニュース(私のなかで)は、東大野球部が94で連敗を止めた!こと。
その東大をコーチしてた桑田さんが師事してた甲野さんの本です。

 

「筋肉」よりも「骨」を使え! (ディスカヴァー携書)
甲野善紀,松村卓
ディスカヴァー・トゥエンティワンを

「ストレッチも筋トレも役に立たない?」

こんなこと書かれてたら間違いなく手に取ります。

甲野さんは「ナンバ走り」とか桑田投手なんかでチラッと存じていましたが、その教えを骨組みとして、元陸上選手の松村さんが「骨ストレッチ」というメソッドを考案したとのこと。

お二人の考えが対談形式で語られる一冊です。

「身体」について考えることから始まり、教育、社会の在り方、つまりは生き方まで。いや~面白い。

やみくもに筋力を鍛え、西洋のマネ、あるいは科学や数字に頼り切った結果、ケガをする選手が多く、結局結果を出せていない。

まずは、今や常識となっているストレッチや体幹トレーニングが有効でないとバッサリ切り、トレーニングで体を固くするより、体をほぐし柔らかくすることを説く。大事なのは筋肉よりも「骨」。

そのうえで、日本人にあった体の動き、もともとあった日本のよい教えを継承しましょう、ってなところでしょうか。

甲野さんの実践していることは、おそらくスポーツというよりアートに近いと思うので、おいそれと真似できることではありません。が、掲載されている戦前の日本人女性が米俵を5俵も背負っている写真をみると、ふむー、日本人の力恐るべしなのですよ。

松村さんは今をトキメク桐生君のコーチをしているそうなので、この本で書かれていることの真価は今後の桐生君のの走り次第!あ、でもこの間非公式ながら9秒台を出したから、この本が平積みだったのか。

「筋トレ」はするなと言っていますが、だからって何もしなくていいわけじゃない。ちゃんと松村さんの本を買って「骨ストレッチ」に励みなさいということ。

見事にはまって、買ってしまうのでした。それはまた次回…


103歳になってわかったこと 人生は一人でも面白い

2015年05月08日 | 書評、エッセイ

5月8日(金)

一〇三歳になってわかったこと 人生は一人でも面白い
篠田 桃紅
幻冬舎

 とっても売れているようです。103歳、しかも一人暮らしで、現役でお仕事されているとは!

言葉だけでなく、長い間実践されてきたことばかりですので、すべてのページに付箋をつけてもいいくらいの説得力。

お一人で暮らす中で孤独を見つめながら、年齢にとらわれず、どこまでも自由に生きる。大正2年生まれ、自由気ままにやってきたようにも書かれていますが、さぞかし大変な時代を歩んできたんだよなあ。

 

どれもすべて納得なんですが、気に入ったキーワードを二つ。

一つ目は「孤独」。人は一人で立って、生きて死んでいく。過度な依存をしない。

歌人の會津八一さん(明年14年~昭和31年)の歌で法隆寺夢殿の救世観音を詠んだ歌を引用していまして

   「天地(あめつち)にわれ一人いて立つごとき この寂しさを君は微笑む」

自分の孤独を客観視出来る人でありたい、と記されております。「孤独」というのが寂しさや絶望ではなく、強さや余裕なのだという大人の素晴らしさを感じます。

 

二つ目は、「夢中」。何か夢中になれるものが見つかれば、人は生きていて救われる。

人は不思議な生き物であり、頭で考えても納得できないことのほうが多い。なにかにすがったり、頼りたくなるが、趣味でも宗教でも仕事でも夢中になれるものがあると救われる。

 

この二つは矛盾するようだけれど、そこも人間の不思議さというか、いろんなものがいい加減でちょうどよいということなんだろう。

 

 


有頂天家族 二代目の帰朝

2015年05月07日 | 現代小説

5月6日(水)

GW終わってしまいましたね~。私は特に大型ではなかったのですが、天気が良かったから、気分だけ味わいました。そして一冊読み終わりました!

有頂天家族 二代目の帰朝
森見 登美彦
幻冬舎


実に愉快~。狸の一族下鴨家、第二弾です。
私は湘南地方の人間だから、京都には狸が化けた人間がたくさんいるって言われたら、にわかに信じちゃうかもしれない。隣を歩いてるこの人は、もしかしたら狸が化けてるのかも!?な~んて楽しいなぁ。

サブタイトルにあるように赤玉先生の二代目が京都に戻ってくる。100年ぶりに戻ってきたのはなぜ?そこに絡むのはやはり弁天。

はたまた長兄矢一郎の恋物語、夷川家との因縁対決、主人公矢三郎の恋物語などなど、狸でも天狗でもやっぱり物語になるのは色恋と欲ですねえ。

「面白きことは良きことなり」

何が「面白い」のかは、これまた難しい問題ではありますが、人間も狸に負けぬよう日々「面白く」生きたいものです。

迷ったら、どっちが「面白いか」を考える。狸ならどうするかを考える。ふむふむ。毎日楽しくなりそう。

三部作とのことだから、いつか続きがでるのかしら?確かにずいぶん中途半端な終わり方だった。アニメやコミックにもなっているそうですが、ぜひこの難解な漢字いっぱいの原作で読んでほしい。