ラスト・チャイルド(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫) | |
ジョン・ハート | |
早川書房 |
12月28日(火)
今年も残すところあと3日。あと何冊読めるかな?12月に入ってこのミス作品4作目です。
今日はビックカメラの日替わり限定品5名様限りの商品をゲットするために、8時には店に到着。が、通勤の人波だけで、いっこうに並ぶ気配なし。ドトールで少々時間をつぶし、9時からまた外で並んでおりました。ということで、凍える手で一気に下巻の後半読み進み、ビックカメラ前で完読。
先日「川は静かに流れ」を読みましたが、解説によると第一作目の「キングの死」から一貫してミステリでありながら「家族」を書いている作家さんであるとのこと。
「ラスト・チャイルド」残った子、ジョニーは13歳。双子の妹アリッさが誘拐されて一年。家を出、母は薬と酒に溺れ、家族は崩壊。でもジョニーはくじけない。楽しかった日々を、父と妹が帰ってくるのを信じ探し続ける。そして!新たな誘拐事件をきっかけに、事態は大きく動いていく。
決してハッピーな終わりではなく、むしろ全てが明かされてしまったが故に深く傷つくことになる。事件は起きてしまい、妹は帰ってこない。残された人々は罪を告白し、償わない限りは幸せにはなれないのだ。それでも子供たち、あるいは親子の再生のためにチャレンジする。最後に細い光が差し込むような希望を持てるラストが好き。
ただ、2作続けて読んでしまったので、なんとなく手の内が分かってしまった。初読みの感激が薄れてしまったのと、「川は~」のほうが若干好みだったかな。