9月29日(火)
秋の夜長でございますね。めっきり涼しくなり、読書にはもってこいの日和。
文庫になっていたので、この話題作、読んでみました。
海賊とよばれた男(上) (講談社文庫) | |
百田 尚樹 | |
講談社 |
百田尚樹さん、大人気ですよねえ。
私は天邪鬼なので、あんまり人気なのはちょっと・・・ですし、
百田さんは、最近政治の場面でよく発言されているのもちょっと・・・
なので、いいお話ではあるんですが、なかなかスピードが上がらず、上下巻読むのにずいぶん時間がかかりました。
舞台である国岡商店は「出光興産」であり、主人公・国岡鉄造は創始者の出光佐三氏だとのこと。
伝記ではないので、どこか脚色されている部分はあるんでしょうが、見事な男っぷり。
「社員は家族。社員を信頼しているので、タイムカードも就業規則も必要ない。」
いいお言葉ですが、実践するのは並大抵のリーダーシップでは足りません。
「この人のためなら!!」
と思わせる吸引力がある方だったんでしょうねえ。
戦後、英国の支配下にあったイランとの取引の場面、数々の妨害、船長の機微、そして鉄造の決断は圧巻でした。
海賊とよばれた男(下) (講談社文庫) | |
百田 尚樹 | |
講談社 |
でもねえ、
集団的自衛権問題がまだまだタイムリーななか、
「日本のため」「お国のため」という台詞にどうも鼻白んでしまうんだなあ。