2月23日(月)
センセイの鞄 (新潮文庫) | |
川上 弘美 | |
新潮社 |
再再読くらいだろうか。最近の新潮文庫版の帯に「キュン死に♡」とあったので何だか購入してしまった。
我が家にもあったのに…(それは文春文庫)
これを書くにあたって、Amazon検索したらコミックにもなっているし、さらには「高校生に読んでほしい50冊」に挙げられている。
待てよ!
これは高校生が読んでキュン死する小説なのか!
この小説は文句なく素晴らしいし、間違いなく大好きな作品だけど、
267ページでセンセイが
「ツキコさん、ワタクシはいったいあと、どのくらい生きられるでしょう」
と言ったときは思わずウルッとくるけど
でももし高校生の娘がいて、これを読んで感動したって言ったらどう反応する?
多分最初に読んだのは10年くらい前で、30代だった。
その時と今とでは、やはりちょっと感じ方が違うかな。ツキコさんの歳を越して、そして周りにセンセイの年齢に近い方が増えた。
ふたりとも見事に「ひとり」をちゃんと生きている。だからこその「ふたり」になれる。
いくつになっても「恋」はやっかいで、すばらしい。