つれづれに 

老いてゆく日々、興味ある出来事に私見を添えた、オールドレディーの雑記帳です。

イオンが葬儀ビジネスに参入・・・

2010-06-20 | 私事ですが
 先月、叔父の葬儀に参列して思ったことだが、お金さえ出せば一切人任せで葬式が出せる、なんと楽な時代になったことか。が、斎場での葬儀費用はというと、全国平均で231万円だというから驚く。最近多くみられる「家族葬」の場合でも、80~150万円だという。叔父の場合、喪主は義理が絡む葬儀はしたくないと、親しい身内だけ20人ほどの「家族葬」にしたのだが、葬儀のまだ終わらない段階で請求書をちらっと見たら、小計、小計と項目が並び、合計はすでに150万円は超えていた。途中で、葬儀費用の内訳をいちいち確認するのもはばかられるし、ましてや葬儀費用を値切るなどはもっての他、ほとんどが葬儀社の請求通りに支払うのだが、中にはトラブルになることもあるという。
 そういう不明朗な葬儀費用を透明化しようと、昨年9月、流通大手のイオンが葬儀ビジネスに参入したそうだ。通夜の料理や寝具類、葬儀に必要な生花・果物・精進落ちの料理など、すべて自社製品で間にあうから、確かにコストは抑えられるだろう。何でも安いにこしたことはないが、要はサービスの問題である。
 イオンは、独自の品質基準に合格した全国410の葬儀社と提携し、棺・骨つぼ・位牌の代金や祭壇設営費などの単価をすべて明らかにし、29万8千~148万円まで6段階のプランを用意し、人数で変わる返礼品や飲食代なども含めて葬儀全体にかかる金額を見積もり段階から明示しているそうである。競争相手の多い業界だから、明朗会計でサービスがいいとなれば強力な存在となるだろう。
 また、今年5月10日からは菩提寺を持たない人へ「僧侶紹介サービス」も開始したという。主要8宗派の代表寺院と連携し、約600の寺を紹介。通夜や葬儀などの読経と戒名のセットでのお布施は「信士信女」の普通戒名は25万円。「居士大姉」は40万円、「院号居士大姉」のつく戒名では55万円のお布施を提示するという。ネットでは「僧侶の派遣」ビジネスとして以前からいくつかのサイトがある。

 うちも来月、甥に任せているのでどこになるか分からないが、「僧侶紹介サービス」を利用する必要に迫られている。というのは、両親の墓を長男の住む神戸に移転することになったのである。
 父の死後、日蓮宗の菩提寺の境内に新たに分家の代々墓を建て、私と近くに住む姉が墓守りをしていたが、もっぱら姉にまかせっきりで、姉や私が居なくなったらお墓をどうするかが悩みの種だった。移転することを決めた3月末ごろ、私がネットで神戸の霊園・墓地を何ヶ所か探し、印刷して弟宅に送った。その中から3カ所くらい見に行ったらしいが、結局、明石海峡を見下ろす小高い丘の上にいい墓地が見つかったという。近くに遊歩道があり句碑なども建っているそうで、何より、これから世話をかける義妹や子どもたちが気に入って決めたそうだから、きっといいところだろう。
 墓地は、幅90㎝・奥行き1m、面積0.9㎡で、今までの墓地の3分の1以下の狭さだが、霊園はたいがいこんな広さらしい。したがって今の墓石を移転させるのは不可能で、新たに小さな墓石を建立することになった。墓地の永代借地料が90万円、墓石が60万円、旧墓石の撤去・更地にして菩提寺に返す費用が50万円、その他、閉眼供養・開眼供養のお布施料が約10万円、それに手続き代行費用など合計すると220万円ほど掛かるらしい。当初は私が半分負担するつもりだったが、今回マンショのン購入・引っ越しで出費がかさみ、弟に50万円で勘弁してもらった。

 それにしても墓地移転の手続きの面倒なこと、うちの場合、36年前のことなので父の埋葬許可証が見つからず本籍地へ照会したり、移転元と移転先の両方で煩雑な手続きを要する。移転元のお寺への話合いは私がしたが、あとの手続きはすべて姉がやってくれたので助かった。住まいの引っ越しは簡単だが、お墓の移転がこれほど面倒で、また最低でも200万円以上の費用が掛かるとは知らなかった。
 墓地・墓石の移転は、春のお彼岸とか、お盆前とか、やはり移転にふさわしい時期があるそうで、我が家の移転は7月末ごろになりそうである。
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2 コメント

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墓の移転 (おくだっち)
2010-06-21 14:11:31
私の家の墓は、富山県にありましたが 私の親の代から兵庫県住まいとなり、なかなか墓参りに行けないので10年ほど前に神戸に移転してきました。

かなり古くから続いている家系だそうで、お骨は細かいもののみ集めて一部を移したそうです。

私はしがらみというのがあまり好きではなく、墓参りも親が生きているうちは行きたくないと言ったので心配して神戸に移したのかも知れません。

親に言うと悲しむでしょうから黙っていますが、どちらかというと死んだら葬儀などせず、灰になるまで焼いて貰って海にでも撒いてくれた方が気が楽なのですが・・・

薄情な人間なのかも知れません。
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Unknown (オールドレディー)
2010-06-21 17:19:34
♠おくだっちさま
私もどちらかというと墓は不要だと思っていて、献体登録をしているので通夜・葬儀は不要、遺骨は大学の納骨堂へ預けてくれればいいと思っていました。
でも、日本ではまだまだ昔の風習が重要視され、春と秋の彼岸、お盆などの行事について小さな子どもたちに教えるとき、先祖の墓がないというのは困ります。
我が家でも当初は両親の墓を永代供養にしようかという話も出ましたが、直系の男孫がいるのでやはり墓の移転ということになりました。

昨今は墓を建てない人が増えているそうで、葬儀の形もだんだんと変わってくるでしょうね。
「自然葬」の希望者も多いそうで、ネットにはそういったNPO法人の組織もあります。
自分の死後がどうなるのかまでは考えても仕方ありませんが、お墓というのは思い存在です。
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