仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

今そこにある危機

2018年10月26日 | ムービー
『今そこにある危機(原題Clear and Present Danger)』(1994年/フィリップ・ノイス監督/アメリカ)を見た。
物語は、「CIA情報担当官のジャック・ライアン(ハリソン・フォード)は、エドワード・ベネット合衆国大統領(ドナルド・モファット)に、彼の親しい友人のハーディン家がカリブ海の船上で惨殺され、犯人2人がコロンビアの麻薬組織カリ・カルテルの人間であることを報告した。大統領は、"麻薬カルテルはアメリカにとって今そこにある危機だ"と、直ちに対処措置を厳命した。ライアンはガンに倒れた上司のグリーア提督(ジェームズ・アール・ジョーンズ)の依頼でCIA副長官代行を引き受け、ハーディン事件の背後の捜査に当たったのだが・・・」という内容。
もう一人いるCIA(作戦担当)副長官のロバート・リッター(ヘンリー・ツァーニー)。
コイツが悪い奴で、「あの男はボーイスカウトだ。忠誠心があり清廉潔白。バカ正直な男」と、ジェームズ・カッター大統領補佐官(ハリス・ユーリン)に言うほどにライアンを嫌っている。
おそらくは、大統領補佐官の下で、公表できない汚い仕事を担当し続けている人間なのだろう。
ライアンは、ハーディンが麻薬組織の資金洗浄係であったことを突き止め、その報告を受けたベネット大統領は愕然とし「ハーディンとの関係は否定してください」とカッター大統領補佐官から助言されたのだが、ライアンは逆に「私なら友達かと聞かれたら親友だと。親友かと聞かれたら生涯の友だと答えます。そうすればそれ以上追求されない」と助言する。
後日、事件を嗅ぎ付けたマスコミの質問に、ライアンからの助言を採用したのだから、カッターもベネットも面白くなかったことだろう。
(^_^;)
ただ、ライアンは更なる調査のためにコロンビアのボゴタまで行かされるはめになる。
飛行機から降りてすぐに「早くクルマに乗ってください。撃ち殺されますよ」などと言われる最前線に。
どこにでも、出る釘を打とうとする人間はいるわけだ。

レッド・オクトーバーを追え!

2017年06月10日 | ムービー
『レッド・オクトーバーを追え!(原題The Hunt for Red October)』(1980年/ジョン・マクティアナン監督)を見た。
物語は、「冷戦時代のソ連。ムルマンスク港を1隻の原子力潜水艦が出港した。CIAのジャック・ライアン分析官(アレック・ボールドウィン)が得た情報では、その艦はタイフーン級の改良型で全長200m、潜水時の排水量は3万2,000t。第2次世界大戦時の空母に匹敵する大きさだという。艦長はヴィルニアス・ナスタブニック(厳しい校長先生)というあだ名がつけられている、マルコ・ラミウス大佐(ショーン・コネリー)。過去10年間、最新の潜水艦を次々に指揮しているのだという。さらに、アメリカ海軍のジェームズ・グリーア提督(ジェームズ・アール・ジョーンズ)が入手した潜水艦の写真に写されていたのは・・・」という内容。
このソ連の大型潜水艦と対決することになるのは、バート・マンキューソ中佐(スコット・グレン)が艦長を務めるロサンゼルス級攻撃型原子力潜水艦ダラス。
全長110.3m、排水量6,900tは、レッド・オクトーバーと比較すると随分と小さいのだが、音響特徴分析システムSAPSを担当するソナー士ロナルド・ジョーンズ伍長(コートニー・B・ヴァンス)の能力の高さは一級品だ。
かすかな音も聞き逃さない彼は、ソナーでも探知できないという音を聞き分けてしまうのだから。
(^_^)
ラミウス大佐くらいに出世すると、副長のヴァシリー・ボロディン中佐(サム・ニール)以下、"腹心の部下"といえるメンバーを艦内に配置できるようで、政治士官イワン・プーチン(ピーター・ファース)と軍医ペトロフ(ティム・カリー)の2人以外は、すべて大佐に従う士官らしかったが、(誰かは不明なものの)下士官の中にも政治局員が潜んでいるというのが怖い。
味方の中に敵が紛れているようなものだ。
「プライバシーなど我が国ではとるに足らぬこと。大衆の利益に反するものです」というプーチン政治士官の台詞があったが、社会主義の政治体制というのは、やはり、恐怖が人々を支配する世界だったようで、なるほど21世紀の現代社会においても(例えば)北朝鮮からの亡命者があとを絶たないというわけだ。