仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

ミスティック・リバー

2008年05月24日 | ムービー
『ミスティック・リバー(原題Mystic River)』(2003年/クリント・イーストウッド監督/アメリカ)を見た。
物語は、「雑貨店を経営するジミー(ショーン・ペン)の19歳になる娘ケイティ(エミィ・ロッサム)が他殺体の無残な姿で発見され、ジミーの旧友ショーン(ケヴィン・ベーコン)が事件を捜査することになったのだが、捜査を続けていくうちにショーンの相棒は、デイヴ(ティム・ロビンス)の事件当日の行動に不審を抱く。デイヴはジミー、ショーンの少年時代の遊び仲間だったが、2人の目の前で誘拐され、性的虐待を受けた過去を持っていた」という内容。
第76回アカデミー賞では、ショーン・ペンが主演男優賞、ティム・ロビンスが助演男優賞を受賞し、受賞は逃したが作品賞、監督賞、助演女優賞、脚色賞でもノミネートされていた作品だ。
あまりにも怪しい連中ばかりが出てくるので、脈略無く突然に意外な真犯人が現れるんじゃないか、これはとんでもない駄作なんじゃないかと疑いながら見ていたが、超次元的な(?)まるでテレビドラマ『ツインピークス』を思い起こさせる不思議なことは起こらず、次々と登場するやくざな男達や女達の過去や人間性に呆れながらも見入っていったのだった。
アカデミー賞6部門ノミネートという高評価は甚だ疑問に思えたが、クリント・イーストウッド監督の「いかにも有り得そうな物語を作る」という力の素晴らしさを改めて感じた映画だった。
「いるんだろうなぁ、こういう人達」「あるんだろうなぁ、こういう話」と思ってしまう。