仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

トップガン

2018年07月18日 | ムービー
『トップガン(原題Top Gun)』(1986年/トニー・スコット監督/アメリカ)を見た。
物語は、「インド洋上でソ連の戦闘機ミグ28と急接近したアメリカ海軍の艦上戦闘機F14のチーム"ゴースト・ライダー"。ピート・ミッチェル(マーベリック/トム・クルーズ)とニック・ブラッドショウ(グース/アンソニー・エドワーズ)の機は、ミグ28をロックオンするなどして撃退したが、クーガー(ジョン・ストックウェル)とサム・ウェルズ(マーリン/ティム・ロビンス)の機は反対にロックオンされた。戦闘には至らなかったものの、ナンバーワン・パイロットであるクーガーは襲われた死の恐怖に気力を無くし、除隊してしまう。おかげで、ナンバーツーのマーベリック&グースが、夢だったカリフォルニア州ミラマーにある戦闘兵器学校"トップガン"に配属されることになり・・・」という内容。
トップガンに所属できるのは、海軍飛行士の上位1%だということで、まさしくエリートだ。
5週間、そこで少なくとも1日2回の飛行訓練、合間の講義、結果の評価を繰り返し行い、飛行技術を学ぶことになるのだが、マーベリックは空母エンタープライズのトム・ジョーダン艦長(スティンガー/ジェームズ・トールカン)が天才だと認める戦闘技術をもちながら、協調性がない問題児だ。
分隊長の資格を3回失っているというのだから、彼の同僚や部下は大変なことだろう。
(^。^)
登場する戦闘機ミグ28というのは実在しない架空の型式らしいが、F14(トムキャット)は実際にアメリカ海軍に配備されていた艦上戦闘機で、劇中では機体価格3,000万ドルとされている。
調べてみると、3,800万ドルとしている情報もあるので、1ドル110円とすると、1機あたり33億円~41億8,000万円もする飛行機らしい。
ジョーダン艦長が「納税者の所有物だぞ。貴様のエゴは高くつきすぎる」と言う台詞があるのだが、本当に高いようだ。
(^_^;)
良い家庭人でもあるグースとは奥さんのキャロル(メグ・ライアン)とも付き合いがある仲の良さが描かれていたが、トップガンで一緒になったトム・カザンスキー(アイスマン/ヴァル・キルマー)やロン・カーナー(スライダー/リック・ロソヴィッチ)は、トロフィーを狙うライバルということもあってか、どうにもいただけない性格に描かれていた。
しかし、そんな彼等に絡まれても「楽しんでいこう」と言うマーベリックは、切り替えが早い。
どんな世界でも、そのようなメンタルの強さがトップの座へと導くのだろう。
シャーロット・ブラックウッド教官(チャーリー/ケリー・マクギリス)との関係など、イケイケの展開が基本なので、まぁ楽しめる作品だ。
(^_^)

未来は今

2016年04月17日 | ムービー
『未来は今(原題The Hudsucker Proxy)』(1994年/ジョエル・コーエン監督/アメリカ)を見た。
物語は、「1958年。大学を卒業したばかりのノーヴィル・バーンズ(ティム・ロビンス)は長距離バスでインディアナ州マンシーからニューヨークへとやって来た。希望に反してなかなか仕事は見つからなかったが、コーヒーカップの丸い染みで囲まれたハッドサッカー産業の求人広告に引き寄せられるようにして同社を訪ね、思いもよらぬ成り行きから社内メール配達業務に職を得たのだった。その頃開かれていた同社の重役会議の開催中、出席していたウェアリング・ハッドサッカー社長(チャールズ・ダーニング)が突然44階にあるその会議室から窓を破って飛び降り自殺をしてしまった。このままでは法定相続人がいない同社長所有の株式が市場に開放されてしまうことになるため、期限前日までに株価を暴落させておき、底値をつけた状況で重役会のメンバーが買い占めるという作戦を練った。重役シドニー・J・マスバーガー(ポール・ニューマン)は重役会を仕切り、会社の業績を悪化させ株価を大暴落させることを目的に、新入社員のバーンズを社長に抜擢するのだが・・・」という内容。
重役会とはまったく違う思惑ながら、強引にバーンズに近づいて秘書になってしまった新聞記者エイミー・アーチャー(ジェニファー・ジェイソン・リー)が書いた記事で、マスバーガーが書いたシナリオが順調に進んでしまう所や、嘘をついてバーンズの信頼を得たアーチャーが良心の呵責に苛まれていくといったエピソードは、マッタク見る者の予想の範囲内で、どぎつい様子もないことから、さほど嫌な感じを受けずに見ていられる。
基本的には"コメディ"であり、"ファンタジー"なので、全体に何ともいえないふわふわ感が漂っているのだ。
(^_^;)
アメリカ映画なのでキリスト教的な宗教観や市場経済原理主義といったものが背景に見えたりもするのだが、イーサン&ジョエル・コーエンの作品にしては珍しく、前向きなメッセージが込められた映画のようだった。

ミスティック・リバー

2008年05月24日 | ムービー
『ミスティック・リバー(原題Mystic River)』(2003年/クリント・イーストウッド監督/アメリカ)を見た。
物語は、「雑貨店を経営するジミー(ショーン・ペン)の19歳になる娘ケイティ(エミィ・ロッサム)が他殺体の無残な姿で発見され、ジミーの旧友ショーン(ケヴィン・ベーコン)が事件を捜査することになったのだが、捜査を続けていくうちにショーンの相棒は、デイヴ(ティム・ロビンス)の事件当日の行動に不審を抱く。デイヴはジミー、ショーンの少年時代の遊び仲間だったが、2人の目の前で誘拐され、性的虐待を受けた過去を持っていた」という内容。
第76回アカデミー賞では、ショーン・ペンが主演男優賞、ティム・ロビンスが助演男優賞を受賞し、受賞は逃したが作品賞、監督賞、助演女優賞、脚色賞でもノミネートされていた作品だ。
あまりにも怪しい連中ばかりが出てくるので、脈略無く突然に意外な真犯人が現れるんじゃないか、これはとんでもない駄作なんじゃないかと疑いながら見ていたが、超次元的な(?)まるでテレビドラマ『ツインピークス』を思い起こさせる不思議なことは起こらず、次々と登場するやくざな男達や女達の過去や人間性に呆れながらも見入っていったのだった。
アカデミー賞6部門ノミネートという高評価は甚だ疑問に思えたが、クリント・イーストウッド監督の「いかにも有り得そうな物語を作る」という力の素晴らしさを改めて感じた映画だった。
「いるんだろうなぁ、こういう人達」「あるんだろうなぁ、こういう話」と思ってしまう。

ショーシャンクの空に

2006年03月07日 | ムービー
映画サークル3月例会は、守○企画の『ショーシャンクの空に(原題The Shawshank Redemption)』(1994年/フランク・ダラボン監督/アメリカ)だった。
物語は、「妻とその不倫相手を殺害したという冤罪で収監された主人公アンドリュー・デュフレーン(アンディ/ティム・ロビンス)が、無期懲役という刑に処されながらも希望を失わずに過ごした獄中生活の様子を描いた」という内容。
これだったら何かの賞を受賞しているだろうと思って調べてみたのだが、第67回アカデミー賞の各部門にノミネートされてはいたものの、何も受賞できなかったようで、同年のアカデミー最優秀作品賞は『フォレスト・ガンプ』(1994年/ロバート・ゼメキス監督/アメリカ)、最優秀監督賞はロバート・ゼメキス、最優秀主演男優賞も同映画のトム・ハンクスだったようだ。
『ショーシャンクの空に』では、独居房の壁に貼られたハリウッド女優のポスターの変遷で時代の移り変わりを表現していたが、『フォレスト・ガンプ』は映画全体が派手にいろいろな時代を表現していた内容だったことから、その点がちょっとかなわなかったかもしれない。
見ていて「おや!?」と思ったのは、囚人仲間が隠れてペットを飼っていたことや、主人公が図書係をすることなどが『アルカトラズからの脱出』(1979年/ドン・シーゲル監督/アメリカ)の内容に似ている点だった。
これは実例があるエピソードなのだろうか。
それとも、刑務所という限定された世界の設定だから、似てしまうのは仕方がないところなのだろうか。
また、これを見ている時は12年も前の映画だと知らなかったので、出演していたモーガン・フリーマン(エリス・ボイド・レディング役)を見ても、「似てるなぁ」くらいにしか思わなかったことに後になって気付いて、一人で笑ったのだった。
これはなかなかに良く出来た面白い物語だった。