【時事(爺)放論】岳道茶房

話題いろいろだがね~
気楽に立寄ってちょ~

食中毒の症状でも違う病気?

2010年06月06日 | 健康
気をつけろ!食中毒の症状なのに違う病気だった

 梅雨時に気になるのは食中毒。腹が痛み、吐き気や嘔吐(おうと)に襲われると、まず食中毒だと思うだろう。

 しかし実は、「腹痛+吐き気(嘔吐)」でも、食中毒ではないケースがいくつもあるというのだ。

 日本消化器病学会の評議員で「鳥居内科クリニック」(東京・成城)の鳥居明院長に聞いた。

 精密機械の専門商社に勤めるAさん(47)は、ビールと焼き肉が大好き。自分が企画する飲み会はもちろん、家族との外食でも、3回に1回は焼き肉屋へ行くという。

 そんなAさんが、部下から紹介された“小汚いが穴場の焼き肉屋”でビールと焼き肉を楽しんでいたところ、突然激しい腹痛に見舞われ、嘔吐した。最初は“食中毒”を疑ったが、Aさん以外に体調を崩した人はいない。病院での診断は「急性膵炎(すいえん)」だった。

「膵臓は脂肪を分解する酵素を分泌、膵管を通して十二指腸へ運びます。お酒や脂っこい食べ物を食べ過ぎると、膵液が多量に分泌され膵臓を溶かして炎症を起こします。これが急性膵炎です。俗に“焼き肉膵炎”と呼ばれるほど、お酒好きで焼き肉などの脂っこい食べ物を好む人に多い病気です」

 虫垂炎(盲腸)も食中毒に間違われやすい病気だ。

「虫垂炎というと、37〜38度の熱が出て右下腹部に強い痛みがあるイメージが強いのですが、これは中期以降の場合。初期は右下腹部の痛みより胃のムカムカ感や吐き気が強く出ます。虫垂に炎症が起きると、炎症をそこだけでとどめようとして、腹膜とともに胃が引っ張られるためです」

 実際、高齢者の虫垂炎は痛みより胃のむかつきなどの症状が強いため、胃の病気だと間違われやすいという。

「時々、外科医が“なぜこんなになるまで放っていたのだ”と怒ることがありますが、虫垂炎の初期症状はきわめて難しいのです」

●急性膵炎、尿管結石、大腸がん…

 尿管結石は吐き気を伴う下腹部痛がある。これも食中毒に間違われやすい。

「尿管に結石があると脇腹や腰、背中などに痛みが出て、吐き気や嘔吐、腹部膨満などの症状が見られます」

 吐き気・嘔吐の症状が出る病気で怖いのは大腸がんだ。

「がんが大きくなると大腸の通りが悪くなり、腸閉塞から吐くことがあります。特に大腸の右側は液体成分が流れていることもあり症状が出にくく、相当大きくなってから発見されることも多いようです」

 意外に思われる人もいるかもしれないが、薬が原因で吐き気、嘔吐の症状が見られることもある。

「胃のレントゲン撮影や痛み止めに使われるブスコパンなどの抗コリン薬や抗うつ薬は、腸の動きを止めてしまうため、麻痺(まひ)性腸閉塞を起こし、嘔吐することがあります。ただし、これは長期・多量に服用したときに限られます」

 腹が痛くて吐くからといって、食べ物のせいばかりとはいえないのだ。

2010/6/6 ゲンダイ

消費税上げ、世界注視 菅新政権

2010年06月06日 | ニュース政治
消費税上げ、世界注視 菅新政権、公約盛り込み焦点

 【釜山=田端素央】ギリシャの財政危機による欧州の信用不安を念頭に、主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の共同声明に盛り込まれた「財政健全化の重要性」は、主要国で最悪の財政赤字に悩む日本に突きつけられた課題でもある。財務相を経験した菅直人新首相は財政再建に力を注ぐ意向だが、将来の消費税増税は避けて通れない。民主党の参院選マニフェスト(政権公約)にどこまで明記できるか、新首相の“本気度”が待ったなしに問われる。

 「菅新首相は強い経済、強い財政、強い社会保障を一体で作ると言っている」。財務相として参加予定だった菅新首相に代わり、G20に出席した峰崎直樹財務副大臣は5日、各国代表に語ったうえで「市場の信認確保のために日本も財政健全化が必要だ。新内閣はしっかりと取り組む」と、スポークスマンのような“決意表明”を行った。

 財務相に就任した今年1月、「まずは予算の無駄削減」と繰り返した菅氏だったが、ギリシャ危機を契機に財政再建路線にかじを切っていく。新規国債発行の抑制目標など、「財政規律派」としての発言が増えていった。

 しかし、菅氏の思いと裏腹に、日本経済に注がれる海外の目は厳しさを増している。

 国際通貨基金(IMF)が5月、「日本政府は2011年度に財政再建を開始し、消費税を徐々に引き上げる必要がある」との声明を発表したほか、ガイトナー米財務長官がG20財務相らにあてた書簡で日本や欧州の「内需の弱さ」に懸念を示したことも5日、明らかになった。

 菅新政権にとって財政再建をめぐる喫緊の課題は、今月中に示す「中期財政フレーム」など中長期的な国家財政の枠組みづくりだ。G20会合後の記者会見で、峰崎副大臣は「今月中の策定をコミット(公約)した。カナダでのサミット(主要国首脳会議)に菅首相が成果を持って行く」と明言したが、残された時間はきわめて少ない。

 近く取りまとめを目指す民主党の参院選のマニフェストに、国民に痛みを強いる消費税増税を盛り込むことには、党内に異論が続出している。

 今年に入って「(政治家には)増税すると選挙に負けるというトラウマがある」と語った菅氏。新首相としての手腕を、G20各国や国内外の市場関係者が注視している。

6月6日 産経新聞

大相撲夏場所でも特別席に組長

2010年06月06日 | ニュース一般
大相撲夏場所でも特別席に組長 警視庁が経緯捜査

 今年5月に両国国技館(東京都墨田区)で開催された大相撲夏場所(5月9~23日)で、指定暴力団住吉会系組長が一般販売されていない土俵近くの「維持員席」と呼ばれる特別席で観戦していたことが6日、警視庁や日本相撲協会への取材で分かった。

 暴力団関係者の維持員席での観戦は、昨年7月の名古屋場所と今年1月の初場所でも確認されている。維持員席は高額の維持費を支払った有力な後援者や企業に割り当てられている。

 警視庁は、入場券を販売している「相撲案内所」に後援者らが譲渡した入場券が、複数の関係者を経て組長に渡ったか、相撲案内所を介さずに渡った可能性もあるとみて、経緯を調べている。

 捜査関係者によると、夏場所14日目の5月22日、スーツ姿の住吉会系組長が向こう正面の前から2列目の維持員席に座っているのを、警戒中の捜査員が見つけて相撲協会に連絡。維持員でないことを確認し、協会職員が注意して退席させたという。

2010/06/06 共同通信

菅新首相 分かれる「市民派」の評価

2010年06月06日 | 社説
論調観測 菅新首相 分かれる「市民派」の評価

 民主党の新代表に選ばれた菅直人氏が首相に指名され、組閣と党役員人事が進められた。毎日新聞の世論調査では菅首相に期待すると答えた人が60%を超え、民主党の支持率も回復している。

 当面の焦点は小沢一郎前幹事長の影響力をどこまで排除できるかで、5日の社説でも「脱小沢」がポイントとなっている。

 毎日は「二重権力構造を招かない体制を構築し、組織優先でバラマキ型に陥った悪弊を改めることが必要だ」と指摘し、読売も「背後から首相をコントロールする『二重権力』構造を排除することが大事だ」と述べる。

 産経の場合はさらに進み「鳩山由紀夫首相を見習って、政界からの引退を決断すべきである」と主張する。

 1年前後で政権を放り出した過去4代の首相のいずれもが首相経験者の子や孫だった。一方、菅氏は普通のサラリーマン家庭に育ち、市民運動を経て政界入りしたという経歴の持ち主だ。

 「近年の首相にないユニークさを持つ。ここ数代、ひ弱で資質が問われたリーダーたちとは異質のしたたかさを期待したい」と毎日は評している。朝日も「新首相を表現するキーワードは、『市民』である」と、力点を置いて指摘している。

 鳩山前首相が退陣を明らかにするまで、首相の「たらい回し」を批判していたのが朝日だった。しかし、菅氏への交代については一転し、「昨年の政権交代にひけを取らないくらいの歴史的な意味合いを読み取ることができる」と積極的に評価している。

 一方、この「市民」という点について読売は「市民感覚も大切である」と述べながら、「国益を重視するという大局的、戦略的な視点からの政治運営に努めてほしい」と注文をつける。そして、日経や産経は市民運動について触れていない。

 特に産経は拉致実行犯の釈放嘆願書に菅氏が署名した過去の事例をあげているように、菅首相となっても民主党政権への批判的な構えを継続するようだ。

 鳩山前首相辞任の直接の原因となった普天間飛行場問題について菅氏は、辺野古沖移設の日米合意を踏襲すると表明した。

 この問題では、日米合意の実行を優先すべきだという主張の一方で、地元が反対する限り移設はできず、普天間の固定化につながるとの主張もあり、社説の論調も分かれている。

 市民運動から出てきた菅氏が「民意」にどう対応するのか。注目していきたい。
【論説副委員長・児玉平生】

2010年6月6日 毎日新聞 社説

【編集局デスク】無能はだれか

2010年06月06日 | コラム
【編集局デスク】無能はだれか

 最後の鳩山内閣メールマガジンで鳩山首相は「新しい公共」についてこう書いている。「官が独占してきた仕事を『公』に開き、国民が本当の主役になる世の中を作り上げていく」

 同じメルマガで、慶応大大学院教授の金子郁容さんは、この新しい公共を、人々の支え合いと活気ある社会をつくることに向けた「協働の場」と位置づけ、そのヒントを昔話「わらしべ長者」に見いだしている。

 貧乏な若者が夢で観音様から、手にしたものを大切にするよう言われた。目覚めてから、転んでつかんだのが一本の藁(わら)だった。その藁がミカン、布、馬、家と畑へと変わっていき最後は豊かな長者になる物語である。

 若者はご縁を大切にし、人の求めに応じてコミュニケーションし、工夫を加えて交換し富を得た。ノーベル経済学賞を受賞したセン博士は、自己利益を最大化するだけの合理的な経済活動に疑問を投げかけ、「共感」と「コミットメント」という社会的な選択肢が、より「理にかなう」と示唆した。わらしべ長者は、まさにその物語であると金子さんは指摘する。

 もう一つ、大いに反省を促された記事があった。本紙二日付朝刊文化面に掲載された鷲田清一大阪大学長の「『顧客』のふるまい、『市民』のふるまい」と題された寄稿である。

 普天間基地移設をめぐる鳩山首相の失態を厳しく批判しながら、メディアやどの政治団体も抑止力の別の構図、移設候補地を具体的に挙げられないことなど、国民の多くを説得できるような対案を提示できていない。

 むしろ無能なのはメディアや国民ではないのか。鳩山首相糾弾の厳しさは、自己の無能ぶりに目を背けたいという願望の強さの逆証明ではないか。菅直人新首相が誕生した。しかし、この問いかけはなお続く。

2010年6月5日 中日新聞 編集局デスク
名古屋本社編集局長・志村 清一

愛知県 日航支援断念へ 名空港

2010年06月06日 | ニュース政治
愛知県、日航支援断念へ 名空港、巨額赤字補てん困難

 日本航空が愛知県営名古屋空港(同県豊山町)の国内線全9路線を来春までに全廃する問題で、県は路線継続に向けた日航支援を事実上、断念する方針を固めた。9路線の昨年度の赤字が15億円と巨額で、厳しい県財政からの直接支援は困難な上、現在使用中の航空機が他路線に転用される可能性が高いことが判明。同社による路線維持は困難と判断したという。

 神田真秋同県知事は4日、「日航による路線維持が困難なら関係者と今後の空港のありようを相談しなければならない」と述べ、今後、空港運営の見直しに発展する可能性が出てきた。

 県によると、日航は2日、県が提出した質問状への回答書を提出し、その際、名空港全9路線の昨年度赤字額が15億円だったと説明。全社的な再生計画として、機体の小型化で空席を減らして黒字化できる路線を残す方針を示したという。

 税収減で県財政は厳しい状況にあり、15億円もの赤字に対し直接支援は難しい。神田知事も以前から、赤字路線の損失を県が補てんする搭乗率保証制度について「税金の使い道として批判が多い」として消極的だ。

 名空港で使用中の航空機についても、既に50~76人乗りの小型機となっており、県はこれ以上の小型化は困難と判断。

 さらにこれらの小型機が、他路線の小型化のために転用される見込みのため、「飛ばす飛行機がなくなる」(県幹部)とみている。

2010年6月5日 中日新聞

開府四百年と河村改革

2010年06月06日 | 社説
開府四百年と河村改革 週のはじめに考える

 今年を名古屋開府四百年として、さまざまな行事が行われます。前年には新市長が誕生したばかり。これを機に、名古屋の再生が実現するのでしょうか。

 一六〇七(慶長十二)年春、徳川家康の九男、当時六歳の義直が尾張に封じられました。江戸幕府の御三家筆頭、尾張徳川家のはじまりです。ただし義直はこの後しばらくは、家康と共に駿府(静岡市)に起居します。

 まだ豊臣氏が大坂にいた西国情勢をにらみ、家康は義直のため名古屋に築城を決断、一〇年から着工し、同年か翌年に資材運搬用の堀川も開削されます。

■「清須越」で城下町誕生

 これらの事実を根拠に、名古屋市は今年を名古屋開府四百年とします。それ以前の尾張の中心は清須(愛知県清須市)で、義直の直前に尾張を領した松平忠吉(家康の四男)も清須に在城しました。十七世紀初めまで名古屋は、集落もまばらな地域でした。

 そこへ新しい統治の中心をつくるには築城だけでなく、家臣に屋敷を与え、商人や手工業者を集住させ、寺社も配置します。いうなれば無人の地に計画的に大規模な城下町を出現させるのです。これは、人も構造物も清須から名古屋に移すことで実現しました。いわゆる「清須越(きよすごし)」です。

 名古屋市西区・円頓寺(えんどうじ)商店街東の堀川にかかる五条橋は、清須の五条川から移した木橋で、一九三八年石橋に替わりましたが、擬宝珠(ぎぼし)のレプリカに刻まれた「慶長七年六月吉日」の紀年は清須時代の名残です。松坂屋の前身・伊藤屋も、創業は清須越の商家にさかのぼります。名古屋へ移った寺院も百以上に達します。

 江戸時代の大名は、地域に根を張る戦国大名から成長したり、織田、豊臣、徳川氏に取り立てられたり、さまざまな系譜の人々から成っていました。

 義直は幼少で大身の大名となったため、家康の命で後見役の平岩親吉が犬山城を与えられ権限を代行したり、松平忠吉家臣団の一部を引き継ぎました。さらに新たに多くの家臣を召し抱えたり、統治の形を整えるのは大変です。

 いずれも家康の強力な後ろ盾なしでは不可能でした。家康は義直の結婚の時も、ご祝儀に豊かな山林のある木曽地方を領地の一部として与えています。

 それから四百年。昨年四月に、市民税10%減税、新しい住民自治を目指す地域委員会創設、市議の報酬・定数削減の改革案を引っ提げた河村たかしさんが新市長として登場しました。

■“旧藩領”との対立も

 市民税は定率減税なので「金持ち優遇」の批判のほか、本紙の世論調査でも恒久的か期間限定か、「一年やって続けるか判断する」が六割近くあります。市議報酬や定数削減も、市議会との対立は予想通りですが、どの程度にするか市民の中も意見はさまざまです。

 名古屋市内でも議論は入り乱れていますが、問題をかかえるわが国の自治体に、改革案は一つの方向を示すのは確かです。全国が注目するのも当然でしょう。

 同市は、汚濁がひどい堀川浄化のため今年三月まで三年間、木曽川から導水しました。水質改善や魚の種類が増える効果があり、導水再開を目指しています。

 木曽川の源流木曽は義直以来、名古屋と縁が深い。また旧尾張藩領は尾張のほか美濃にもあり、これを引き継ぐ愛知、岐阜県と尾張西部の市や流域の三重県が再開に同意していません。

 堀川浄化に名古屋市だけが、本来水道用の水をなぜ目的外に転用するのかというのが最大の理由です。他自治体の同意を得る前に、河村市長が前原誠司国土交通相に再開を求めたのも、まるで家康の後ろ盾を当てにしたように思わせたのか、反感も呼びました。

 大胆な提案は河村市長の魅力ですが、改革案や新しい政策の目的と手順をもっと丁寧に説明、理解を得るべきだとの声が、支援者からも出ています。

 減税や議会改革では一時的な試行錯誤や後戻りも恐れない。木曽川導水では木曽川水利権の一部返上とか、他自治体の河川浄化にも導水できる取り決めなど思い切った条件を出す。そのため河村市長のもう一つの魅力、独特の語り口を活用してはどうですか。

■急いては事を仕損じる

 十月、名古屋で生物多様性条約第十回締約国会議(COP10)が開かれます。それまでに木曽川導水が再開、堀川浄化が進めば、なによりの贈り物だし、名古屋市独自の改革の方向も、見通しをつけられないでしょうか。

 短兵急に事を進めると、袋小路に陥る恐れすらあります。民主主義の手続きを守り、市民や“旧藩領”の自治体の声を聴き、自治体再生の先駆けになってこそ、開府四百年にふさわしいといえます。

2010年6月6日 中日新聞 社説

6/6中日春秋

2010年06月06日 | コラム
6/6中日春秋

 一流企業で役員コースに乗った四十九歳のエリートサラリーマンが、故郷で独り暮らしをしている母親の病気を機に人生を見つめ直し、電車の運転士になりたいという子どもの時の夢を実現させる-。

 映画「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」は、ばらばらだった家族の再生物語でもあり、鉄道ファンならずとも見応えがある。ところが、現実にはさらに上を行く人たちがいた。

 訓練費七百万円を自己負担しても、運転士になりたいという男性四人が先日、千葉県のいすみ鉄道に契約嘱託社員として採用された。訓練費は四人とも貯金などで工面して、既に一括納付したという。

 「小さいころからの夢を実現させたい」と、三十年近く勤めた会社を辞めた男性は家族に反対されたが、最後は「やりたいことをやってください」と理解してくれたという。

 房総半島の水田地帯や山あいの木立の中をのんびりと走るこのローカル線は一九八八年、県と沿線の自治体が出資し第三セクターとして開業。それ以来、ずっと赤字が続き、廃線の危機に直面している。四人の夢がかなうよう経営の再建を願うばかりだ。

 映画では、運転士への挑戦を決めた主役の中井貴一さんに、母親役の奈良岡朋子さんが病床から語りかける場面がある。「好きなことをやんなさい。それが一番の親孝行」。母の言葉はありがたい。

枝野幹事長を発表 11閣僚続投

2010年06月06日 | ニュース政治
枝野幹事長を発表、11閣僚続投 野田財務、荒井戦略相 

 菅直人新首相は5日夜、民主党幹事長に枝野幸男行政刷新担当相を起用すると発表した。また閣僚人事も固め、国家戦略担当相に荒井聡氏、財務相に野田佳彦氏、消費者行政・少子化担当相に蓮舫氏をそれぞれ内定した。岡田克也外相、長妻昭厚生労働相、前原誠司国土交通相、亀井静香金融・郵政改革担当相ら11閣僚は続投の方向。赤松広隆農相は交代させる方針だ。

 菅氏は代表選で戦った樽床伸二衆院環境委員長を国対委員長に充てるとともに、内定していた仙谷由人国家戦略担当相の官房長官への起用も発表した。

 また新たに玄葉光一郎衆院財務金融委員長と海江田万里党選対委員長代理について、政府か党の要職に起用する方向で調整に入った。官房副長官には、衆院側から古川元久内閣府副大臣を起用。参院側は松井孝治氏の再任が有力だが、福山哲郎外務副大臣を推す声もある。

 閣僚で再任される見通しなのはほかに、原口一博総務相、千葉景子法相、川端達夫文部科学相、直嶋正行経済産業相、小沢鋭仁環境相、北沢俊美防衛相、中井洽国家公安委員長。野田氏は財務副大臣からの昇格。

2010/06/06 共同通信

G20会議と日本 財政再建で信頼回復を

2010年06月06日 | 社説
G20会議と日本 財政再建で信頼回復を

 日米欧など先進国に主要新興国を加えた20カ国・地域(G20)の財務相・中央銀行総裁会議が韓国の釜山で開かれた。今月下旬にカナダで開催されるG20首脳会議(サミット)に備えた重要な会議だったが、鳩山由紀夫首相が辞任し、次の内閣が発足していない日本からは財務相が出席できなかった。

 安定した政権を持たないと、国際的な枠組みや協調体制を決める議論の輪から外れてしまう。昨年9月のロンドンG20も、政権交代直前ということで与謝野馨財務相(当時)が欠席した。会議そのものに参加しないことによる損失もさることながら、1年に3回も財務相が代わるようでは、他国政府との人脈や信頼関係も築けない。国際社会における、こうした重大なロスを、政治家は深刻に受け止めるべきだ。

 釜山会議は、欧州での信用不安が引き続き世界経済に影を落とす中で開催された。進行中の景気回復が腰折れしないよう必要な施策を継続する意義を認めつつ、財政面の不安を解消する重要性で一致した。

 金融市場が各国の債務の状況にかつてない注目を寄せていることから、共同声明は「深刻な財政課題を抱える国は健全化のペースを加速させる必要がある」と一層の改善を求めている。どの国が、とは述べていないが、日本の財政が最も深刻であることは事実だ。国内に多額の金融資産があることなどから、市場は日本の債務残高をまだそれほど不安視していない。しかし、だからこそ、本気で財政再建に取り組む時なのである。市場に目を付けられてからでは、改革の痛みが何倍にも増す。ギリシャの例が示している。

 国際通貨基金(IMF)も先月、「景気回復の力強さが見えてきた今こそ、財政再建に着手する好機だ」と日本に迅速な行動を促した。「財政の安定性が確保されることが消費者や企業に安心感を与え、成長につながる」と来年度からの消費税の段階的な引き上げを提案した。

 今回、釜山の会議に財務相として出席するはずだった菅直人氏も、増税と経済成長は両立可能と主張し、消費税の早期引き上げに前向きな発言をしてきた。その菅氏が首相となったことで、財政再建が具体的に動き出すことを期待したい。

 政府が月内に取りまとめる財政再建目標とその達成計画は最初の試金石となる。菅首相は、新内閣や与党と危機感を共有し、痛みを伴う再建への理解を求めなければならない。

 釜山の会議は出席しなかったが、本番のサミットに首相として初参加する菅氏である。信頼に足る財政再建計画を伴って国際デビューを果たしてもらいたい。

2010年6月6日 毎日新聞 社説

6/6余録

2010年06月06日 | コラム
6/6余録「日米密約文書の廃棄疑惑」

 外務省が発表した日米密約文書の廃棄疑惑に関する調査報告書を見て、ロッキード事件の故小佐野賢治氏を思い出した。田中角栄元首相の「刎頸(ふんけい)の友」と言われた小佐野氏は1976年に衆院予算委に証人喚問され、「記憶にございません」を繰り返した。

 報告書にもこれと似た言葉が随所に出てくる。廃棄の可能性は東郷和彦元条約局長が国会で証言し同省が調査委員会で調べていた。核心は同氏が引き継いだと証言した核持ち込みに関するファイルとメモだ。

 調査委は当時の同省幹部らから聞き取りをしたが問題文書の行方はわからなかった。東郷氏の後任の条約局長は、いくつかの資料の引き継ぎを受けたのは覚えているがファイルの記憶は全くなく引き継ぎメモも見たことがない、とした。

 当時の北米局長もメモについて「はっきりした記憶はない」、意見書については「見たことがあるような気もするがはっきり覚えていない」と答えた。このため、報告書は廃棄の可能性を「排除できない」としながらも「真相は不明」と結論づけざるを得なかった。

 日米密約の解明は事業仕分けとともに、政治主導を掲げて政権交代を果たした民主党政権の“売り”である。しかし、この問題が関係者の「記憶にない」との回答でうやむやに終わってしまえば画竜点睛(がりょうてんせい)を欠く。

 東郷証言を信じるなら考えられるのは二つ。関係者が口裏を合わせているのだとしたら言語道断であり、本当に覚えていないなら外務官僚の記憶力の乏しさを憂えなければならない。「外交文書を失うことは歴史を失うこと」(岡田克也前外相)の言葉を深刻に受け止めてほしい。

芋焼酎出荷量 麦を抜く

2010年06月06日 | ニュース一般
芋焼酎出荷量、麦を抜く=香り高く女性ファンも増加

 2009年度の芋焼酎の出荷量が21万キロリットルとなり、麦焼酎の20万8000キロリットルを上回った。日本酒造組合中央会が集計したもので、芋が麦を抜いたのは、集計を始めた1990年度以降で初めて。癖の強い芋焼酎だが、製造技術が向上し飲みやすくなったことで女性ファンも増加した。香りの高さに加え、麦に比べて種類が多いことも人気だ。

 麦焼酎はさっぱりとした味わいが支持され、本格焼酎(乙類)市場を長らくけん引してきた。しかし、04年度をピークに近年は減少傾向。一方、芋焼酎は02年ごろの「焼酎ブーム」後、現在に至るまで消費は右肩上がりだ。

 麦焼酎でシェアトップの三和酒類(大分県宇佐市)によると、主力の「いいちこ」シリーズの09年(暦年)の出荷量は前年比5.0%減となった。一方、芋焼酎販売最大手の霧島酒造(宮崎県都城市)の08年度の出荷量は前年度比13.2%増と大幅に伸び、09年度もプラスを確保したもよう。

2010/06/05 時事通信

菅・新首相 景気と財政再建の両立を図れ

2010年06月06日 | 社説
菅・新首相 景気と財政再建の両立を図れ

 景気を安定軌道に乗せ財政も立て直す――。

 日本経済のかじ取りで菅直人新首相に課せられた使命である。

 鳩山内閣が陥った政権公約(マニフェスト)至上主義を脱し、柔軟な発想で、成長と財政再建の両立を図るべきだ。

 新首相は、民主党代表選に向けた会見で、「無限に借金が増えるような方向性は正していく」と、財政健全化に意欲を示した。ならば、2011年度予算でさっそく具体化する必要があろう。

 副総理・財務相在任当時から、菅新首相はすでに布石を打っていた。11年度予算における国債の新規発行額を、10年度の44兆円以下に抑えたい、と述べたことだ。

 国債発行に一定の歯止めをかけなければ、10年度末で862兆円に達する国と地方の長期債務の膨張が続き、国債の信用が失われかねないのが現実だ。

 財務相として一連の国際会議に出席し、我が国の財政事情の深刻さを再認識させられたことも背景にある。「国債発行44兆円以下」発言を一応は評価したい。

 だが、これでも当初予算の国債発行額としては史上最高だ。44兆円を上限に、これをどう減額していくかが肝要である。

 最初に取り組むべきは、歳出の抑制だ。10年度予算は、マニフェストに盛り込まれた政策が歳出を膨らませた。子ども手当、農家に対する戸別所得補償、高校授業料の実質無償化などである。

 こうしたバラマキを続けることは不可能だ。マニフェストへのこだわりを捨て、真の無駄減らしに取り組む必要がある。

 歳入確保の面では、消費税率の引き上げが避けられない。毎年、1兆円規模で増え続ける社会保障費を賄う財源としても、消費税は極めて重要だ。

 増税による景気への影響も懸念されるが、新首相は、増収分を医療・介護の充実などに回せば雇用が創出され、景気は良くなるとの見方を示している。

 そう言う以上、夏の参院選で消費税率引き上げの是非を国民に問うてはどうか。理解を得たと判断すれば、景気動向に目配りしながら、具体案作りに入るべきだ。

 参院選の公約取りまとめ作業と並行して進む、「中期財政フレーム」と「財政運営戦略」という二つの指針作りも重要である。

 前者は11年度から3年間の予算の大枠を決め、後者は中長期的な財政運営の道筋を描くものだ。二つの指針の中身次第で、新首相のやる気が判断されよう。

2010年6月6日 読売新聞 社説

6/6編集手帳

2010年06月06日 | コラム
6/6編集手帳

 〈ネクタイは、締めている人より先に部屋に入ってくる〉。英国王室のファッションデザイナー、ハーディ・エイミス卿の言葉だ。どんなネクタイを選ぶかは重要である。胸元のセンスで、着る人の印象も左右されてしまう。

 一国の総理大臣は決してネクタイではない。しかし外国から見ると日本は、ちょっと会話を交わしたら、失礼と部屋を出て行き、ネクタイを替えてまた現れるようなことを頻繁に繰り返しているのではないか。好印象は望めまい。

 数えてみれば、平成の22年間で16本目だ。毎年毎年、ネクタイを新調するに至った理由はさまざまあるが、今回は理解不能のデザインに加え、シャツや靴との統一感もなかったということだろう。

 新首相はどれだけ長く胸元にとどまれるのか、予想は難しい。ともかく参院選という鏡の前で、これならまずまず、と有権者をうなずかせることができるかどうか。

 折しも世間はクールビズの季節に入った。ノーネクタイは暑さをしのぐにはいいけれど、服装にアクセントをつける術(すべ)を知らない身には少々困る。背広とワイシャツだけではやっぱりどこか締まらない。

菅新首相に期待57% 緊急世論調査

2010年06月06日 | ニュース政治
菅新首相に期待57% 緊急世論調査、民主支持急上昇

 共同通信社が4日夕から5日にかけて実施した全国緊急電話世論調査で、新首相に選出された民主党の菅直人代表に「期待する」と答えた人は57・6%に上った。直接の比較はできないが、5月末の前回調査の鳩山内閣支持率19・1%から大幅に改善し「首相交代効果」がくっきりと表れた。「期待しない」は37・2%だった。

 民主党の支持率も前回比15・6ポイント増の36・1%に上昇し、自民党の20・8%を大きく上回った。参院選比例代表の投票先でも民主が12・7ポイント増の32・6%と、自民の23・4%を引き離した。前回は政党支持率、投票先ともに自民が政権交代後初めて民主を逆転したが、短期間で民主が「第1党」に返り咲いた。

 ただ、望ましい参院選結果として「民主党の単独過半数」を挙げた人は26・5%にとどまり、「与党で過半数」が28・7%、「与党の過半数割れ」が36・3%だった。

 連立政権の枠組みに関しても「今の民主党と国民新党がよい」との回答は16・1%にとどまり、「『第三極』の新党が新たに加わる」が28・6%で最多。

 菅新首相に望むものは「リーダーシップ」がトップで32・3%。

2010年06月05日 共同通信