西のつぶやき

日々考える事

海外視察について

2007-10-20 08:59:12 | Weblog
10/20
 一昨日、宮崎県議会で海外視察を中止し、キャンセル料を参加予定者個人が負担(一人あたり20万円)する記事が載っていた。
 確かに県財政が厳しいときに、海外視察なんてと思うのは県民感情。
 しかし、今回の処置は少し疑問がある。それは、すでに9月議会で議決されたことが、ひっくり返ったこと。これは議会議決軽視につながること。
 また、キャンセル料を何故個人負担しなければならないのか。視察は公務で実施計画されていたのだから、公費の範囲内で処理すべきと思うがどうだろう。

 今、熊本県議会でも海外視察については一時凍結したらどうかという、議論をしている。
 厳しい財政状況を考えれば仕方がない部分がある。ただし、海外視察がだめという議論にはなって欲しくない。

 先進地視察、特に海外視察は海外旅行と混同されがちであるが、経済発展状況や地球温暖化等に対する環境対策、人権対策など、世界各国で実施していることを目で見て肌で感じて、県の施策に繁栄できればそれはすばらしい投資効果になる。

 明治維新も、日本の若者がアメリカ、欧州を視察して、世界の中の日本の現状がよく分かったから、前に進んだと思う。もし欧州列強国を視察をせずに実施したら、へたすればどこかの属国になっていたかもしれない。これは、極端な考えかもしれないが、視察とは視野を広げ、自らを磨く重要な行為だと思う。特に施策に携わる人は、幅広い視野と洞察が必要である。井の中の蛙の論議で人民を惑わしてもらっては困るのである。

 ただ、これまでの議員視察は経費がかかりすぎること、視察内容が十分でなかった反省点もあるのではないか。そこを正して、県民の民益になるように実施すればいいことである。

 話は宮崎県の場合に戻るが、何故今回の視察中止を受け入れたのかと訪ねたら、実は決議に対して、苦情の電話等が議会、執行部に合ったのも影響があったが、一番困ったのは議員の家族に嫌がらせの電話等が殺到し、ノイローゼ気味になっている人が出たと言うこと。そのために視察を中止せざるを得なかったという話を聞いた。これは事実かどうか分からないが、しかし、もし本当ならこれも困った問題。

 海外視察と全く関係ない、議員の家族への誹謗中傷はまさに行き過ぎ。一種のいじめ。言っている人は正論を振りかざしているつもりだろうが、言われる方はたまったものではない。いつも弱いところにしわ寄せがいく。宮崎県の海外視察中止の裏側を聞いて暗澹たる気持ちになってしまった。
 
 熊本県議会の海外視察のあり方については是非ともすっきりした形で決着してもらいたいと思う。

 かくいう私も、10月末日から熊本県と広西壮族自治区友好提携25周年の記念行事に参加することが決まっている。これは、日中国交正常化35周年交流計画(国土交通省所管)の一環としても実施される。

 発展著しい中国を20年ぶりに視察できることを楽しみにしている。今の中国には「共産」という感覚はない。上海を中心にアジアの資本主義経済の先端を走っている。熊本県がこの中国とうまくやっていくことは経済発展にも十分寄与すると考える。

 また、中国という国は古き友人を大変大事にする国。「老朋友(ラオポンヨウ)」の一言ですべて解決するぐらい、お互いの出会いを大事にする。私も20年来の友にあえるのかなと密かな期待をしている。

 団員にも、経済界、日中友好協会のメンバーも加わり、友好と経済発展の足がかりができるものと期待している。有意義な交流にしなければならない。県民の代表として。