西のつぶやき

日々考える事

県議会(3月議会)終了

2009-03-24 08:11:32 | Weblog
3/24
 約一カ月にわたる県議会が終了した。20年度補正予算と21年度当初予算を審議するため先議と後議の二度の常任委員会及び承認のための本会議が実施された。
 代表質問4人、一般質問11人と議会質問もいつもより多く、質問内容も多岐にわたった。
 
 なかでも、県職員による公金の不適正経理について、議論が集中した。結果的には、県民の不信感を払しょくできたかはわからないが、蒲島知事が全責任を負い、減給20パーセントを2か月から1年に延長することになった。知事以外の3役も2ヵ月間の減給処分。
 一般職員については、職階に応じて、寄付金を募ることになった。また、平成15年以降在籍した退職者に対しても、寄付金を募るという。

 私は議会の中でも、このブログでも述べているように、職員の公金意識を高めることは重要ではあるが、予算のシステムを変えないことには、また再発する恐れはあるし、国庫事業については全国のどの自治体でも、同様な不適正な処理をする可能性があることをいいたい。

 本日の新聞でも、熊本市の不適正経理が1億円近くになることが、掲載された。正式には市議会において、幸山市長から発表されるのだろうが、このこで、職員に対する県民市民の目が厳しくなることは悲しい。

 経理担当の職員が委縮してしまって、予算の使用に対して硬直的になることは、結果的には、県民や市民に対してマイナスになることが出てくると考える。
 いろいろ問題があることは事実だから、再発防止に向けて、しっかり考えていくことが必要だ。蒲島知事が会見で述べたように、3年後に再検査をしても、不正使用が認められない、健全な公金管理ができている県庁を期待したい。

 話は変わるが、年度末の議会ということで、今回、議長及び副議長の交代があった。これまでは、1年ごとに議長、副議長が交代していたが、村上議長が2年就任したことで、慣例をかえた。私も2年交代ぐらいがベストではないかと思う。1年交代は、名誉職のタライ回しという感がする。

 また、委員会の構成も変わり、それぞれ正副委員長の交替があった。私は来年度は、文治文教委員会、道州制特別委員会に属することが決定した。いろいろな委員会を経験することで、県政全般の知識を学ぶことになる。

 正副議長、正副委員長選出にあたっては、一つ問題がある。熊本県議会は自民と議員が圧倒的多数を占めているため、すべてのポストを独占している。(20年度から1委員会だけ委員長ポストを民主県民クラブで担当している。)。
 本来であれば、副議長は、第2会派の民主県民クラブまたは、公明党、無所属改革クラブなどの他会派が担うべきだと思うが、熊本県議会では一切考えられていない。
 他県では、副議長ポストは第2会派がとっている例が多い。ましてや委員会の正副委員長は会派を超えて、当選回数に応じて割り当てられるべきだと思うが、熊本県議会では、すべてのポストが自民党だ。(今回は民県クラブの平野議員が、唯一環境対策特別委員会の委員長に就いた、その他は副委員長もなし)。
 これでは開かれた議会とは思えない。この点については、新早川議長が「他会派の調整をしながら議会運営を進めたい」というコメントもあるので大いに期待したい。


 

WBCキューバに勝利

2009-03-19 22:06:00 | Weblog
3/19
 今の日本国民の関心はWBC一色だろう。
 昨日は韓国に負けて、今日キューバに負ければ、決勝リーグに出られなくなり、連覇の夢は消えてしまう。
 前半戦はイチローが相変わらず、ぱったり打てず、嫌なムード。しかし4回に神風が吹いて、外野のエラーにより2点先取。その後は打線の復活もあり完全勝利。
 明日は韓国と1,2位をかけて4度目の対戦。
 負けても決勝リーグに進出できるわけだから、気楽であろう。応援している多くの日本人は今日は勝利の美酒に酔っていることだろう。
 最近スポーツ界は大変元気だ。スキーのジャンプでも岡部選手が優勝したし、モーグルスキーでも上村愛子選手が優勝。
 浅田真央もフィギュアスケートで活躍しているし、ゴルフの石川遼も、もうすぐマスターズで活躍する。
 不況感が漂い、閉塞感が漂っている日本国民に、希望を与えているのはスポーツ選手だろう。
 そういえば、若田さんはスペースシャトルで長期宇宙滞在に挑戦しているから、3ヶ月後に帰還したときには、大々的に報道され、世界から称賛を浴びるだろう。
 残念だが、政治の世界は全く国民から見捨てられているような気がする。一時は民主党が政権交代をするような雰囲気がでていたけど、西松事件で小沢さんに陰りが出てきており、関連して自民党にまで波及しているので、今、政治は明らかに沈滞している。
 今のサムライ日本のWBC躍進をいいことにして、鳴りをひそめて、時間を稼いでるような気がする。
 4月末の解散総選挙は消え、補正予算成立後の6月選挙もしくは都議選同時選挙という話題もでているが、私は麻生さんは最後の最後まで、総理大臣の椅子にしがみつくと思う。
 勝てない選挙をするほど馬鹿ではないだろう。でも、それは国民を不幸にしていると思う。
 政権交代を実現して、天下り法人をなくし、特別会計を見直して、国民のために使えるような予算システムを作ることが、今早急にやるべきことだと思う。

 解散総選挙ができない政治には期待できないから、今はWBCを応援するしかないかなー。ぜひともサムライジャパンに優勝してもらい、国民に希望を与えてほしい。

総務常任委員会、不適正経理問題に議論集中

2009-03-16 22:31:21 | Weblog
3/16
 本日は総務常任委員会が開催された。21年度当初予算他その条例についての審議を行った。
 私と渡辺県議は21年度当初予算について、路木ダムと高校再編関連予算化について反対の表明をした。(委員会としては多数決で承認となりましたが・・)
 その他報告事項として、8本行われた。不適正経理問題、財政再建計画、熊本県の教育の指針、五木村対策、市町村合併、天草空港、国際化に向けての指針、そしてIT戦略関連だ。
 
 不適正経理問題に議論が集中し、「今後の対応」、「過去5年以前については問題ないのか」、「知事の職員をかばう姿勢は県民に不信を与えている」。「職員の公金に対する意識が低い。」など厳しい意見が飛び交う中、私は今回の問題予算システムの問題を指摘させていただいた。

 県は国庫事業と県事業の2本立てで事業を進めているが、国庫事業の事務費は原則、返還を認めない。大変なお叱りをうける。だから経理を預かる職員は予算を消化することに一生懸命になる。
 県事業は返還を認めているので、不要残として決算報告をしている。国庫事業は原則返還を認めない、ここが問題の原点である。

 じゃ何故、国は返還を認めようとしないのか。国庫事業は費用経費を国に申請して、承認されて初めて予算化となる。事務費をこれだけ使いますからくださいと国に申し上げるわけである。
 そして、各県競争の中で、国庫事業の予算がつくということは、県にとって本当にありがたいことである。しかし、事務費は経費節減等を努力していくと、余る場合もでてくる。
 では、それを返しますと国に申し上げると、『何故そういうことになるのか。必要だから予算をつけたのに、事故や気象災害で事業がストップしない限り、予算を使い切るのが当然で、余るということは過大請求を県はしたことになる』と取り合わない。それを承認した国にも過失が生じるわけであるから、基本的に返還はあり得ないのある。
 
 じゃ絶対返還はできないかというとできる。それは清算方式というやり方である。
 普通は国庫事業は予算を早く貰いたいため、概算払い請求をする。そのほうが県の建て替えがなくなるので、会計課はできるだけその方式を事業担当課に求める。概算払いをするということは、予算を消化できる見込みが立つ前提である。
 もう一つの清算方式は、3月31日まで事業を終了した後に、4月末日までに実績報告を国にして、それに基づき国が6月ごろに事業費を県に清算払いをするやり方である。 
 この方式は、予算の消化という点はクリアできるが(使い切れなくても実績報告するので、無駄な予算が県に来ない。)、4月末日の実績報告がいかに困難か。
 県事務費の報告だけならすぐできるが、その事業は県内市町村への事業費及び付帯事務費もあり、昔のように98市町村にまたがる事業を推進している場合は、そのとりまとめは無理なのである。今でこそ47市町村とインターネットが普及しているから、以前よりは可能であろう。
 だから、過去から引き続いている、予算システムを県の体質といわれるのは仕方がないが、国に対する実績報告等の関係で物理的に困難であったのも事実である。最近の批判で気になるのは、現在の物差しで、過去の実態まで遡及して、正不正を論議する傾向がある。当時の常識は今の非常識なのだろうが、もう少し寛容になるべきではないだろうか。そうでないと、過去に一生懸命に流した汗はなんだということになる。
 また、予算が国から翌年の6月頃交付されるということは、一年分の事業費を県は市町村への補助金まで含めて建て替えなければならない。それは大きな県の負担である。一日でも早く県は国から予算を受け入れたいのである。

 このような状況下におかれれば、誰が経理の担当になっても、国庫事業の予算の消化をすることが必要になるのである。だからといって、差し替えが許されるわけではない。
 県の内部組織が県民に理解できないところがあると思う。でも不正を目的として、仕事をしている職員は基本的にはいない。

 今回県は、知事部局職員に対して、返還の協力を求めるという。部長級で二万円、以下職階に応じて金額は異なるが全員に対して返還をもとめるという。さらにはOBまで協力を求めるといことだが、「そうであれば元潮谷知事も返還協力を求めるべきだろう」ということも委員会の席で申し上げた。足の引っ張り合いは私は嫌いだが、抜け駆けは認められない。一蓮托生として事の解決にあたり、不祥事の再発防止の機運をしっかり作り上げることが必要だろう。

 夕方に、総務常任委員会の懇親会があり、執行部からは感謝の意見もあり、私的には嬉しかったが、ただ、県職員をかばうというだけではなく、私が知りうる限りの視点で、発言をするという政治姿勢の一環だと思っている。

 今回の件も、マスコミや県民が一方的に批判するような事柄ではないということを私は言いたい。もちろん公金を無駄に使っていいとは決して思っていない。
 
 

夢挑戦イン大逆境

2009-03-11 16:07:54 | Weblog
3/11
 本日は議会の一般質問2日目。6日と9日で代表質問4人。昨日は一般質問4人。本日は3人の一般質問登壇である。
 代表質問は、会派を代表する部分があり、オーソドックスな質問が多いが、一般質問になると議員の個性が出てくる。
 また、議席からもいろんなヤジが飛びだし、すこし雰囲気が柔らかくなる場面もある。(ヤジも聞き苦しいものと、ウイットに富んだものがあります。皆さんも議会を傍聴していただき、その雰囲気を味わってみませんか。)もちろん真剣な議論は行っています。

 さて、重村議員から、蒲島知事に対する「政治学者から政治家に転身したこの一年に対する所感」を求める質問が行われた。
 今までの議員の質問、『不正経理問題や財政問題、水俣病問題、ダム問題等』については、謝罪をしたり、非常に神経をとがらせて、答えていたが、この質問に対しては、「我が意を得たり」という感じで、この一年間で感じていることを10分近くも所感を述べられた。

 知事の答弁では、「政治学者のときには提案など仮定の話ができたが、知事の発言は仮定では済まない。非常に発言の重さを感じる。そして決断の重さを感じている。心がけていることは、決断の時期、期限と決断のバランスの2点である。また、今の熊本県には解決していかなければならない課題もたくさんあり、経済不況も重なり大逆境となっている。しかし、歴史のなかの偉人(歴史上の人物を何人かあげられました。)の苦労に比べれば、自分の場合は大したことではない。そして、自分が知事として今のポジションにいることの意味を考えると、私がそのことをしなければならないからだと思う。天から与えられた試練だと受け止めている。夢を実現すること。熊本を立ち直らせて、発展させることが私の使命。夢挑戦イン大逆境である。」とあった。
 知事の答弁が終わった後、議場から自然と拍手がわき上がった。

 これまでの知事の判断については、いろいろ意見があるところだが、蒲島知事の意気込み、政治姿勢はやはり称賛に値すると思う。
 ただ、現実はそんな簡単にはいかない。是々非々で議論をして、県民目線で、県勢浮揚のために政治を進めていかなければいけない。

不適正経理問題。

2009-03-09 18:56:06 | Weblog
3/9
 本日まで代表質問が行われた。
 すべての登壇した議員が、1億円にも上る不適正経理問題を取り上げた。
 議員はすべて、不正経理、もしくは裏金というような発言であった。議員の指摘するような、部分もないわけではないだろうが、自分はこの問題は、どうしても単年度予算の弊害、備品や需用費の予算執行の硬直化が問題だと言い続けている。
 県職員は公金を扱う意識が、希薄であるといわれれば、それも当然であるが、現場の会計担当として、予算を上手に使うということも能力の一つである。
 突発的な事故は、もともと予算を組む時に想定していないし、財政課も予算策定時には認めていない。だから、事故があったときには、事後決済をとったり、予算の流用をしてしのぐことになる。結果的にこのことは県民のために役立っていることは多い。その柔軟性が失われると、融通が利かない、お役所という批判にもつながる。
 さらに、年間経費を節減して、余った需用費で、次年度使用するコピー用紙や文房具を購入することがだめなのか、また大量のコピー用紙を発注した場合、保管場所がなければ業者に「預ける」場合が出てくるのだが、それは今後認められないのだろうか。
 年度初めの予算令達が4月1日にあればいいが、なかなかそうはいかない。また、国庫事業は実際に予算が承認されるのは7月から8月頃で、お金が国からくるのは12月頃。ひどいときは、年明け。そして、予算の返還調査は1月末締めくらいだから、2月、3月ごろに予算が余っても、国は返還を受け付けてくれなかったのが、これまでの実態だ。
 もちろん、県費の場合は不要残で、県に返還し、決算報告をしているが、国費はかなり困難である。
 このようなことは、一般の県民には理解ができないであろう。無理して予算消化する場合はあったが、決して公金流用と言われるような類ではないと、私は考えている。
 
 さて、知事は1億円近い不適切分について、在職した職員(OB含む)5500人に返還を求めるという。ほとんどの職員は、不適切経理の実態をよく知らない。逆に経理担当した職員だけに負担を求めるのもおかしいだろう。また、産休や育休、私傷病休職職員、外郭団体派遣職員、今年入庁した新規職員など、いろんな職員がいるのに一律に負担を求めるのか。
 そして、もっとも返還を求めなければならないのは、不適正経理はなかったと言いきった、潮谷元知事、国から出向してきていた、元総務部長や元財政課長等国家公務員も返還の対象とするべきだと思うが、読者はどう思うだろうか。
 さらに、かりに返還金が集まったとして、そのお金をどう処理するのか、何百本もある国庫事業それぞれについて、返還作業進めるとすれば、一事業あたり数十万円の返還のため、担当職員はまた、莫大な時間と労力をかけてその作業をしなければならない。
 16日の総務常任員会で、処分の内容が明らかになるらしい。重大な関心をもって臨みたい。
 短絡的な、行政処分や返還対応については警鐘を鳴らしたい。