二銭銅貨

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まごころ

2009-08-01 | 成瀬映画
まごころ ☆☆
1939.08.10 東宝、白黒、普通サイズ
監督・脚本:成瀬巳喜男、原作:石坂洋次郎
出演:加藤照子、悦ちゃん、入江たか子、高田稔

戦前の映画。
2人の小学生の交友の物語。
1人の家は貧乏で、
もう1人の方はお金持ち。
お金持ちの娘が悦ちゃんで、
貧乏な方が加藤照子。
悦ちゃんのお父さんが高田稔で、
加藤照子のお母さんが入江たか子。
この2人には浅からぬ因縁があるらしいという設定。

映画が出来たのは戦中末期の暗い世相の時だったと思うだけれど、
明るくさっぱりした印象は原作が石坂洋次郎だったからだろうか。
大人の世界のどろどろを背景にして、
子供の世界は純真でまっすぐという話。
その純真さとまっすぐさを2人の子役が良く表現していた。

怪我した足をひきずりひきずりしながら、
大きな人形を抱いて、
一所懸命に歩く悦ちゃんの姿と、
大きな木の傍らに佇んで、
悦ちゃんのことに思いを凝らしている加藤照子の姿。
この2人の友情のまっすぐが、
この題名の「まごころ」なのかと思った。

09.07.20 神保町シアター


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