二銭銅貨

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彼岸花

2009-11-01 | 邦画
彼岸花 ☆☆
1958.09.07 松竹、カラー、普通サイズ
監督・脚本:小津安二郎、脚本:野田高梧、原作:里見
出演:佐分利信、田中絹代、有馬稲子、山本富士子、浪花千栄子
   佐田啓二、久我美子、高橋貞二、桑野みゆき、笠智衆

くっきりとしたカラーの中に豪華配役陣が、
これでもかこれでもかと出てくる。

きつい有馬稲子に、
怖い佐分利信。
佐分利信の迫力に満ちた雷鳴のような怒鳴り声は、
普段静かな佐分利信だから余計に響く。
お父さん怖い。
有馬稲子も負けてない。
両手で顔を覆って泣いているけど、
どんなもんだか。

田中絹代はお母さんで、けっこう脳天気。
ま、ある程度、苦労してるから、たいがいの事は平気。
有馬稲子の恋人役の佐田啓二に一目惚れして、
ルンルンしている。
ラジオの邦楽を聞いてリズムをとったりして。
それも佐分利信が気に入らない理由かも知れないな。

山本富士子は浪花千栄子の娘。
元気が良くて活発。母親似。
浪花千栄子はめいっぱいに、おもしろい。
彼女が入院する病院は聖路加病院。
遠くに築地本願寺の屋根が見える。

桑野みゆきは有馬稲子の妹役。
元気良くて、ういういしい。

列車が鉄橋をゴーっと走り去るところを縦に撮って、
ほのぼのと終わる。

09.10.11 新文芸座