マレーシア マイセカンドホーム  -シニア世代の海外ロングステイ-

マレーシアにロングステイする”マレーシアマイセカンドホームプログラム”の情報と解説のブログ。最新更新 2017年4月

改定:マレーシアマイセカンドホームプログラムの2013年の新規参加者数を分析 - 日本は 739人

2014年03月20日 | 参加者数の統計と解説

マレーシアマイセカンドホームプログラム当局は最近、マレーシアマイセカンドホームプログラムに参加を認められた2013年の新規参加者数と国別トップ10など及びこれまでの累計から成る、プログラム参加者数統計を修正発表しました。そこで当記事では内容を改定し、同時に掲載日(最初の掲載は2月10日付け)も3月20日に変更しました。

マレーシアマイセカンドホームプログラム当局のホームページは今年になって全面刷新が行われたので、以前より良くなりました。ただそれでもまだ不注意な点があることを強く感じる、とりわけ参加者統計の数字です。例えばこの記事を最初に掲載した時点(2月10日)及び数字を修正した時点(3月20日)でも、統計ページの最終更新が 2013年12月18日と表示されているが、月毎の参加者数表で12月分が最近大幅に修正されたので、この日付は全く当てにならない。

追記のおことわり
プログラム当局は2013年12月の参加者数をいつかははっきりわからないが、2014年3月に入ってからか?、大幅に修正した。このためイントラアジアが当記事を最初に掲載した時点で参照した数字とかなり食い違うことになってしまった。12月分を修正したので年間の合計も当然変わった。

そこで統計数字をプログラム当局の修正統計に合わせるべく、3月20日に改定しました。
2013年12月分の各国の参加者数は当初の数字と比べるとかなり変化している、とりわけ中国は1か月で399人、日本が153人という驚異的な数字に修正されている。

一体全体マレーシアマイセカンドホームプログラム当局の内部で何らかの変化が起きたのだろうか? それとも2013年の申請審査全体を見直して一挙に参加者を増やしたのか? 中国人が12月にわずか1か月に400人もの集中申請をしたのだろうか? 加えて日本人も一挙に150人を超える集中申請をしたのだろうか?
各国からの承認参加者数合計も12月だけが他の月に比べて数倍となっており、飛び抜けて多い962人である。例年12月は他の月に比して極端に増えることは全くなく減ることさえある。

プログラム当局が今回、統計数字をこれほど大きく修正をした背景は何だろう? 単なる記載ミスとは思われない。今回の統計数字の大幅修正には不自然さと奇妙な点を感じざるを得ません。

注記:当記事で用いる数字は全て、観光省翼下のマレーシアマイセカンドホームプログラム当局または観光省がそれぞれの公式サイトで発表する公式統計からの出典です。 また当ブログで詳細に説明しているプログラム参加の条件と規則は、全てマレーシアマイセカンドホームプログラム公式サイトの基準ページである英語ページまたはプログラム当局が発行している英語文書類またはマレーシアマイセカンドホームセンター職員による口頭説明を基にしています(他の言語による翻訳ページ、日本語の二次情報などは一切関知しません)。

マレーシアマイセカンドホームプログラムにおける2013年の特徴 

  • 中国からの参加者数がなんと1千人をはるかに超え、他国を完全に圧倒した。
  • 日本人の参加者数は2012年より多少減少した。
  • 世界各国からの参加者総数が対前年比でまずまずの増加をした。


【マレーシアマイセカンドホームプログラムの参加者数統計のデータと内容-2013年版】

新規参加者とは、マレーシアマイセカンドホームプログラム当局に参加の申請をして、承認が下りた人のことを言う。

A. 世界中からの1年間の新規参加者総数 -年別統計
2002年:818人、2003年:1645人、2004年:1917人、2005年:2615人、2006年:1729人、
2007年:1503人、2008年:1512人、2009年:1578人、2010年:1499人、2011年:2387人、
2012年:3227人、2013年:3675人、
従って2013年は対前年比で約 14%の増加となる。

B. 国別の2013年の新規参加者数
1位:中国 1337人、 2位:日本 739人、3位:バングラデシュ:285人、4位:台湾 151人、 5位:英国 148人、
6位:シンガポール 145人。 7位:韓国 101人、 ここまでは3桁数の参加者数。
8位がオーストラリアで77人、それ以下はごく少ない人数です。

C. 日本の2013年の新規参加者数 -月別統計
1月 78人、2月 42人、3月 59人、4月 59人、5月 48人、6月 47人
7月 44人、8月 58人、9月 68人、10月 70人、11月 13人、12月 153人、合計:739人
参考:日本の新規参加者数の推移
2002年:49人、2003年:99人、2004年:42人、2005年:87人、2006年:157人、2007年:198人、
2008年:210人、2009年:169人、2010年:195人、2011年:423人、2012年:816人、2013年:739人

従って2013年の参加者数は、2012年の 816人より77人少なく、減少率 10%である。これは上記に示した2013年の全世界からの新規参加者数における増加率 14%の下ではやや目立つ減少と言えるかもしれないが、実人数は十分多い。

D. 日本と中国の新規参加者数の比較 -カッコ内は対前年の増減率
日本:2010年 195人、2011年 423人(117%)、2012年 816人(93%)、2013年 739人(-10%)、
中国:2010年 154人、2011年 405人(163%)、2012年 731人(80%)、2013年 1,337人(83%)
参考:12年間の累計では、中国が4,925人、日本が3,184人となる。世界中からの累計は 24,105人。

ここ数年は日本と中国が年間新規参加者数トップ国の座を争ってきた。しかし2013年は座を争ったとはとても言えないほど、中国は倍近い圧倒的な差をつけてトップになった。

E. 全世界からの新規参加者数を大陸別に比較
アジアが占める割合は、2013年:3675人中の86%、2012年:3227人中の84.5%、2011年:2387人中の80.6%、 2010年:1499人中の70%、

【イントラアジアの分析とコメント】

1. 2013年の新規参加者数を対前年比でみると、日本は 10%減となった。一方中国は 83%増と大幅に増えている。
2013年は中国が1位、日本が2位という順位が1月から12月までずっと続いた。

2. 世界各国からの新規参加者数合計が、2012年比で 14%増加している中、中国だけが突出して大幅に増えている現象は際立つ。中国は 12月に399人という驚異的な数を記録した。この人数は異常と呼ぶしかない多さだ。
世界の国の中には対前年比で増加している国が数少なくある、例えばシンガポールと台湾。ただ両国とも2012年の年間参加者は2桁数であったので、増加率が大きく示されても実人数が大きく増えたわけではない。

3. プログラム開始の2002年から2013年までの新規参加者数累計でも、2013年単年度の新規参加者数においても、トップ3か国は中国と日本とバングラデシュです。ただバングラデシュが2013年は対前年比27%減と大きく参加者数を減らしたことから、2013年は中国と日本の新規参加者数の多さがより際立っている。

4. 2013年の新規参加者数において、中国と日本の2か国だけで全体の 56%も占めている:中国が36.4%、日本が20%。
この両国が新規参加者総数に占める比率を見ると、2012年1年間では 48%を占めたので、2013年はその傾向をより強めた。中国と日本の両国によるプログラム参加者寡占化が進んでいると言える。
なお過去の特異な現象として2005年の例があり、バングラデシュと中国で全体の52%を占めた。

中国と日本の両国による寡占化が進んでいる要因として、2011年は4位、2012年は2位から大差の3位であったバングラデシュが、2013年は順位自体は3位のままだが大きく新規参加者数を減らしたことがあげられる。

5. 2013年は、中国1か国の新規参加者数が世界中からの新規参加者総数の3分の1さえ超えている。1年間に1か国が占める割合が 36.4%というこの数字は過去最高であろう。

実はプログラム開始の初期にも似たような現象が起きた。2003年に中国1か国で全体の32%を占め、2005年にバングラデシュ1か国で全体の33%を占めた。恐らくそういう現象が生まれた背景をプログラム当局は精査したのであろう、申請参加条件をその後改定した、つまりより厳しいものにした。

2014年の現在はマレーシアマイセカンドホームプログラムに関する政府と観光省の捉え方と目指すところは10年位前の頃とは幾分違うだろうが、マレーシアマイセカンドホームプログラムのあるべき観点から捉えたら、単年度においてある1か国がこれほど大きな比率を占めるのは、決して好ましい現象とは思えない。これは中国だからではなく、仮に日本が35%占めたとしても、イントラアジアの観点は同じです。

このことは、2013年12月1日付け記事 『マレーシアマイセカンドホームプログラムの変節と参加条件の改正を考察する』 である程度言及しましたのでご覧ください。

6.新規参加者の86%はアジアの国々からということは、マレーシアマイセカンドホームプログラムはアジア人で支えていると見なしても言い過ぎではないでしょう。
2002年から2013年までの全世界からの参加者数累計(24,105人)において、トップ10か国中非アジア国は英国のみであり、その割合は全体の8.6%です。

マレーシア政府と観光省は、マレーシアマイセカンドホームプログラムの対象の広がりによく言及していますが、現実はアジアの国々からの参加者がプログラムを独占し、同時にプログラムはアジアの国々で持っている。



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