四月、公開稽古を含め、5日間で8公演を終えました。新発田の稽古場、高田、長野と各公演地の桜を観て、五月。猿八・越敷神社の八重桜がまだ咲いています。新作「山椒太夫」通し公演の道具作りには時間がかかり、高田公演実行委員会、稽古場近隣の方々にもお手伝いいただき、どうにか公演に間に合いました。出来上がった道具を見る度に、沢山の人々の顔と制作中の姿が目に浮かびます。道具作りと公演を実行して下さった皆様、そして観客の皆様に心より感謝申し上げます。
「厨子王丸出世」の段より 清水の観音様のお告げにより四天王寺に養子を貰いに来た右大臣・梅津の院は、居並ぶ100人の稚児の中から 新参の厨子王丸(上段、向かって左端)を選びます。稚児さんは44人しか居ませんが二人の操りで全員のかしらが動きます。
4月25日、アートミックスジャパン、りゅーとぴあ能楽堂公演「角田川」 17世紀に人気があった能が原作の説経節を復活上演。この日は続けて、新潟日報メディアシップで行われた民族藝術学会第31回大会で「佐渡に伝わった文弥人形」と題し、「源氏烏帽子折」の一部を実演しました。
4月29日長野市の松代町仏教会にお招きいただき「花まつり」のアトラクションで「山椒太夫」鳴子曳き、母子対面を上演しました。此の段は3年前に長野市の西光寺さんで初演、通し公演のきっかけとなりました。折から7年に一度の善光寺前立て御本尊の御開帳。公演後、午後4時過ぎに善光寺に到着、本堂内陣は御本尊を拝む参拝者が長蛇の列。外陣から拝み、御本尊と五色の糸でつながる回向柱に触れていると、本堂から山門へ参拝者が並び始めました。御本尊の厨子の扉を閉める夕座法要に通うお導師様が数珠で頭をなでて下さるとのこと。女性のお上人様の御数珠頂戴しました。「阿弥陀胸割」に登場する一光三尊像はこの御本尊がモデル。念願叶って拝見したお姿は思ったより大きかった。5月いっぱい御開帳は続きます。