猿八座 Saruhachi-za

佐渡の人形遣いの独り言

人形かしら

2011-06-05 12:42:09 | 日記・エッセイ・コラム

 真明座のかしらで塗りが剥げたものを修理しています。塗りなおすとどうしても元通りの表情通りには眼や眉を描き直せません。名作には出来るだけ手を入れたくないのですが、木部の傷みもあるので、塗りを落として修理し、胡粉塗りから始めます。珍しく作者名の焼印を内部に押したものがありました。

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「一照作」とあり、明治、大正の文弥人形全盛期に遣い手の名人と謳われた一度(いったく)照造(1878~1962)の作品です。20歳前から人形を遣い、かしらは35,6歳から彫り始めたそうです。塗りを落とす時はさすがに緊張しました。


人形体験教室

2011-06-05 11:23:04 | 日記・エッセイ・コラム

 6月3日(金)、文弥人形「真明座」の地元、佐渡市真野の小学校で人形体験教室が開かれました。3年生2学級46人が佐渡を舞台にした「山椒太夫」を観たあと、全員で人形を遣ってみました。この子達の中から後継者が育ちますように。

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      遣い手の下半身を隠す「腰幕」を張って   後ろに背景幕を吊れば教室は舞台に早替り。