思考の踏み込み

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ふらりとー 3

2014-04-22 05:45:10 | グルメ
せっかくなのでヘミングウェイの愛した酒を飲んでみよう。

ダイキリ。

彼が飲んでいたのはフローズンダイキリだが、フローズンではなくノーマルダイキリを注文した。



二杯目はマスターが作って下さった。

またヘミングウェイの言葉が浮かぶ。

" 氷山の威厳はそれが水面上に僅かしか出ていない事による ー "

バーテンダーの仕事も似ているかもしれない。
「寿司」でも投稿したが、カウンターの内側や客から見えないところでの一杯に対する追求があるから、出された酒に威厳が漂う。

オーセンティックバーの持つ緊張感の大元もそこにあるだろう。

(だとすると、お茶の系譜より寿司の文化の流れなのかもしれないとか考えたりもする。)

特にトゥーのマスターは女性で、しかもお綺麗な方だから、純粋に酒の技術で勝負したいという想いを遂げるにはご苦労されたのではないだろうか。

だがもちろんそんな気配は微塵も感じさせはしない。

さて、一見だしお店も混んできたし、サクッと三杯くらいで帰るのが良さそうだ。

最後はドライマティーニを。



ヘミングウェイのように極端なドライではないが、私もドライが好き。
ジンはこの日はサファイア。

不思議だったのはドライの中にやはり柔らかさがあること。
それはけして物足りなさではない。
今まで経験した事がないので新鮮な感覚だった。

やはり女性独特の優しさと見る他ないのではないかと今の段階で思っているが、どうだろうか。

同じレシピ、手法、スタイルでも作り手によって味の印象が変化する事はカクテルの楽しみの一つであろう。

ともかくもまた行きたいお店です。



ふらりとー 2

2014-04-22 05:43:37 | グルメ
一杯目が終わる頃、マスターがお見えになった。

ずっとお一人で営業されてたと聞いていたので、聞けば最近ようやくスタッフをお一人加えられたとのこと。



マスターがいらっしゃってさらにお店に心地よい緊張感が漲る。

オーセンティックなバーにおけるこうした緊張感はおそらく日本独特のものだろうと思う。

それは茶道における茶席の緊張感に似て自分には心良い。というか日本のオーセンティックバーはその文化の要素を引いた一形態とみる方が正しいのではないだろうか?

といっても私はお茶をやっているわけでもないし、バーホッパーなどでもないからいろんなバーについて詳しいわけでもない。

ただ今回は感じたままに書いているだけである。


バーをあまり知らない人々には、そんな緊張感は邪魔なだけかもしれないし、普通のバーとオーセンティックと呼ばれるお店の違いが何なのかもわからないかもしれない。

たしかヘミングウェイは "魂の為には一日の中で、二つほど嫌な事をする事は良いことだ" とかいう内容の事を言っていた気がする。



それはつまり自己に対して負荷をかける、という事だろう。
負荷が "かかる" ではなく、自ら負荷を "かける" のである。

オーセンティックバーにおける緊張感もその意味で近い要素を持つ。
そして緊張感を持って味わうと、腰が自然と伸びて身体感覚は微妙に変化し、酒の印象も変わるものだ。

でなければ酒など家で飲めばいい。

そんな事をフワフワと考えていたら、二杯目はどうされますか?との問い。

うーん、まったく考えてない。
だが次何にするか迷うこともバーでの楽しみの一つだろう。


ふらりとー

2014-04-22 05:41:38 | グルメ
以前からわりと近所にあって、行きたいとは思っていたがなんとなくその機会がなかったBAR トゥー。

お店の近くまで寄る用があったのでその帰途、ついにお邪魔させて頂いた。



外観に特に目立った看板もなく、知らないとBARである事すら気付かずに素通りしてしまいそうな外観。

そして重厚そうな扉。

これぞBARっぽくて期待も高まる。

入店した時間は夕方六時半過ぎ。
本来なら開店と同時に入って、オーセンティックバー独特の、お店の口開けの時の清冽な空気感を味わいたいところだったが、この時間でも十分その新鮮な、どこかピリッとした雰囲気は漂っていた。



まずは多少喉が渇いていたのでジンフィズを注文。

ジンフィズを一見のお店でいきなり注文するのは、マナーとしてあまり美しくない気もしたが、飲みたかったのだから仕方ない。

意地の悪い客がその店の力量を図るために注文するような他意は全くない。

美味しい ー 。

しっかりと時間をかけて丁寧に作るスタイルは銀座の系譜か。

それに女性の作るカクテルだからなのか、味に全体的な優しさというか角の無さが感じられる。

これは気のせいだろうかー?