思考の踏み込み

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蟲師 続章7

2014-04-15 08:02:17 | 日記
一番好きな話のひとつ、「露を吸う群」。



寄生した動物の時間を同調させるという蟲に憑かれたアコヤ。
その蟲は一日で死に、子を生んではまた死ぬ。
彼女はその蟲の寿命そのままに毎日生死を繰り返す。

幸いギンコによって治療されるがなぜかアコヤの表情は晴れない。



「… なんだか 不安でたまらないの」

「…生き神だった頃は 陽がくれて 衰えはじめて 眠りにつく時 ー いつも
とても満たされた気持ちで目を閉じられたのに 今は…恐ろしいの」

「ただ昨日までの現実の続きが待ってる ー 目の前に広がる あてどない
膨大な時間に 足が竦む …」



ギンコはそれは蟲の時間で生きてたからだ ー と諭す。

「そう ー それでかな…」



「一日一日 一刻一刻が
息を飲むほど新しくて 何かを ー
考えようとしても 追いつかないくらい ー 」



「いつも こころの中がいっぱいだったの … 」





このあたりの描写ばかりはアニメーションの本領であろう。

原作を超える成果を挙げた美しいシーンである。