思考の踏み込み

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カスクドール記6

2015-02-05 10:33:37 | グルメ
私がボウモアの感動に包まれる中、連れてきた二人の友人はオールドモルトの手引きをマスターに受けていた。

スコッチウィスキーの真価を教えつつ、あくまでも初めはお手頃なラインにとどめて遙かな高みを遠景でみせる程度にする。

マスターのお酒の選択の巧みさを、ボウモアの香りにしびれながら、楽しんで見ていた。



見ていた…のだが、何しろ高いお酒に行っているので私はハーフで注文しているから、飲むペースが違ってくる。

すでに私はこの日の予算の初期設定に達していたが、まだ飲みたくなる。

だがあれほどのボウモアの後では方向性を変えるしかない。

それにはやはりマスターのマティーニだろう。
これで綺麗に終われる。



…と思っていたのだが、何故かこの日はブレーキが効かない。

グレンモーレンジ10年。

またモルトに戻ってしまった。
モランジに行ったワケはカウンターにあったこのボトル。



私は陶器瓶にどうも弱い。
これ行くなら10年もいいよ、というマスターの話からじゃあ両方。
という流れでの初めのモランジの10年となったというわけである。

もちろん二人の友人にも味わって貰いたいという気持ちもあった。

モランジの華やかさを異なるボトリングで飲み比べる。
また楽しからずや。

友人二人も楽しんで貰えたようだ。

最後はマスターのお任せでショートカクテル。



度数の高いコアントローを使って、ホワイトレディの変化版といったところか。
グレープフルーツが効いていて爽やかだが、エッジがしっかりしていて私の味覚のラインにどハマりする一杯だった。

連続カスクドール記はこの辺で終わります。また次回。

カスクドール記5

2015-02-05 10:33:27 | グルメ
何かウィスキー好きの人が増えているのか、カスクドールで飲んでみたいという人が最近周りで多い。

そう言えばウィスキーのドラマが話題になっているそうだ。
あまりテレビを観ないからわからないが、そういう影響はあるかもしれない。

というわけで正月の挨拶で行った翌週もまた友人を連れて行く事になる。

ホワイトホースオールド。

オールド初心者の友人は普段ホワイトホースを良く飲むらしい。




もう一人はハイランドパーク。
たしか90年代。
ハイランドパークが高いクオリティを出していた最後の頃のモノだろう。



私はグレンリヴェット21年。
傑作中の傑作。
まさに "しびれる" お酒。

ボウモア カスクストレングス デキャンタボトル。

実はいきなりリヴェットの最高クラスに行ったのには理由がある。
このボウモアを初めに注文したら、これはフィニッシュ系だから、といわれその前に相応しいお酒としてリヴェットとなったわけである。

それだけの価値のあるのがこのボウモア。ベストオブボウモアと言っても過言ではないかもしれない。

何年前だろうか、ボウモアの200周年記念ボトルの "バイセンテナリー" を飲んだ事があったが、それを上回る様な気さえする。

大袈裟ではなく "感動できる" 一杯である。


カスクドール記4

2015-02-05 10:32:46 | グルメ
新年の挨拶でまたまたカスクドール。

この日はお土産を渡しに行くだけのつもりだったのだが、途中で友人の女性に捕まってしまった。

というわけで予定と違ってしっかりと飲む事になってしまう。



ゴッドファーザーを頼んだその女性氏。
正月だからスペシャルなモノにしちゃえ ー と私が冗談混じりに言ったのだが、本当にあり得ないゴッドファーザーが出来てしまった。

アマレットの50年代とローゼスの80年代。こんな贅沢なカクテルを作ってしまっていいのだろうか。

しかもこれほど強烈な主張をする二つのお酒がぶつかり合わない。
やはりこの "ゴッドファーザー" というカクテルのレシピがそもそも優れているのか、はたまたマスターの腕か。

ともかくも年明け早々、最上の一杯を飲んでしまった。



だがもともと予算のあまり無いこの日、私は必死に自制心を働かせて低予算の路線に戻る。

シェリー酒。

銘柄を忘れてしまったが、この後の正月恒例日本酒への流れに行くにはちょうど良いドライ感。



今年もマスターの地元の名酒、「義侠」。

しかし去年のモノよりクオリティが高い気がする。
聞けばランクが色々あるお酒らしい。

こうなるとアテが楽しみ。
一気に正月モードが全開になる。

もつ煮。

もつの臭みが全くない。
もつが苦手な女性氏もこれは美味しい、と言って喜んでいる。

銀ムツ西京焼き。

魚も捌けてしまうマスター。
日本酒が進む進む。



だが何か女性氏はチャラチャラしたカクテルを頼んでいる。
この肴とこの日本酒有りて何をこの愚か者めー と思ったが、一口貰うと美味しい。
まあ美味しくて楽しければ何でも良い。



最後は牛タン。

塩加減、柔らかさ。以前に食べた牛タンよりレベルが上がっている。
「二回目だからね。」
マスターはサラっと言った。
さすが。

新年早々心地よく酔えてお腹も満足した一日だった。

カスクドール記3

2015-02-03 06:25:56 | グルメ
バーボン祭りの日はまだ続きがあった。

横で女性客の注文していたフレッシュフルーツを使ったフローズンカクテル。

我々二人はバーボンを満喫しておきながらそちらにも気を引かれてしまった。
ここでいきなり路線が急旋回する。



というわけで初挑戦。
カスクドールのフレッシュフルーツカクテル。

私はりんご。
カルヴァドスを使ってりんごの美味しさをより際立たせてある。

ギャ氏は洋ナシ。

この日、昼から忘年会で飲んで疲れている肝臓を洗い流してくれるかの様な爽やかな一杯。

マスターの力量の奥深さに改めて驚嘆する。

そしてこうなるとお腹が減ってくる。



調子に乗ってパスタを頼んでしまった。
ポルチーニ茸のパスタ。

写真を見るとポルチーニの香りが今も脳裏によぎる。
美味しかった。



最後はマスターからのサービス。
2014年の我々の飲み納めということで何か飲みたいものある?という有難いお言葉。

ギャ氏はデザインが気になったらしい。VAT69を希望。

私はソサエティを頂いた。
写真は無いがアードベック。
一年の終わりにこの名品でもって締められてもはや感無量。

カスクドール記2

2015-02-02 08:22:19 | グルメ
続けて翌週、今度はいつものギャンブラー氏との定例カスクドール会。

この日のテーマは "バーボン" 。



とりあえず一杯目をスーズトニックで喉を潤し、どんなものがあるのかマスターに教えてもらう。

フォアローゼス6年。

80年代。バーボンのオールドは私も初めて口にしたが、ここまでの伸びがあるとは正直思っていなかった。


マスターが包丁で捌くロック氷も美しい。

グレンフィディック陶器瓶。

いつもの事だが、さっそくテーマから脱線。カウンターに置いてあったフィディックの誘惑に負ける。

美味しい。
私の今まで飲んだフィディックの中でベストかもしれない。

ハーパー50年代。

さすがに敷居が上がる。
ハーフで注文した。

ケース。

バーボンとは思えない香りの高さ。
無骨で男っぽいイメージの強いバーボンの印象は見事に崩れさった。




バーボンにはやはり葉巻、と言いたいところなのだが、実はこの写真はフォアローゼス50年代のボトルの方を見てほしい。
もっとちゃんとした写真がなくて申し訳ない。

この、ハーパーの現行品ボトルの様な形の紛らわしいボトルがローゼスのオールド。

これまた驚きのクオリティ。
ハーパーオールドと比べてみたが、香りの立ち上がりではこちらが鮮やか。
だがあえて甲乙つけるなら、僅かにハーパーの方が上かもしれないと、ギャ氏と意見の一致を見る。

いずれにせよハイレベルな比較である。
ギャ氏の燻らす葉巻の香りが漂う中で上質な時間が経過していた。