白寿を目指す抗衰老ライフへの誘い

慣れ親しんだ新容器野菜養液栽培に別れを告げ、新たに取組んだ老人の終末課題の経過発信を続けさせて頂きます。

-玉ねぎの「帰経」は?-

2017年04月10日 | 玉ネギ

 日本では帰経」と言っても一般には聞き慣れない言葉ですが、食べ物にはそれぞれに効果効能があり、その持つ栄養成分が体の臓器や部位などにどんな特別な効き目を表すかを示す用語として、漢方薬や薬膳料理などで用いられているのです。

扨て、今年もあと一か月程で外房菜園では早生玉ねぎの収穫期を迎えます。毎年変わり映えのしない玉ねぎ栽培でありましたが、今年の楽しみは、玉ねぎと言っても一寸趣を新たにして、中東をはじめ、東南アジア一帯で大変古くから栽培されて来た、小玉ねぎ原種その儘である 「トロピカル レッドシャロット」を初めて育てて居り、その収穫が始まるのです。

昨年からいろいろと手探りで栽培ノウハウの蓄積中ではありますが、今までの状況経過では株立ちも分球もすこぶる順調であり、これからは玉の肥大時期に入り、この状態ならば充分満足できる収穫量の確保が可能と皮算用しています。

 

南アジアの収穫で積み上げられるトロピカル レッドシャロットーWebImagesより

何しろ年間を通して高温な熱帯の気候条件下にあっての低緯度地帯で栽培されている「トロピカル レッドシャロット」短日性とは言いますが、それで日本の冬の温度や気候条件で、如何耐えられるかでありましたが、既に一昨年から同系統作物である「分葱」栽培で、その持つ生育特性は確認済みであり、これなら十分行けると決めて始めてみたのです。

此処外房の海岸に近い海成砂土は抜群の水捌けの良さであり、その上に塩分を含む海風のお陰でアルカリ分が多く、自然の病虫害防止効果もあり、元々玉ネギ類の栽培には打って付けの地域条件を備えているのです。

 

―きれいに分球している収穫直前のトロピカル レッドシャロットーWebImagesより

日本ではその存在が余り知らなれていない 「トロピカル レッドシャロット」日本への供給は今は東南アジアからの輸入品であり、統計では日本に輸入されているシャロットでは3番目の多さとありますが、その需要の殆どは東南アジアから日本に来て滞在したり、居住するようになった方々の消費分ではないかと思われます。

そのトロピカル レッドシャロット」を、日本でも上手く作れるようになれば、危険な汚染土壌などで栽培される心配もなく、また無農薬栽培も可能であり、一般にはアジアの小玉ねぎのシャロットを知らない、今未だ食べる習慣もない日本の方々でも簡単に試食できる機会が生まれ、食べて見てどんな評価が下されるようになるのかが、先ずは楽しみです。

 

ー一斉に収穫して乾燥中のトロピカル レッドシャロットーWebImagesより

実は、それに加えて今年収穫できる「分葱」では 「トロピカル レッドシャロット」に近い品種の「長崎大玉紫と「紫宝」をそれぞれ育てて居り、そのどちらも「分葱」としての葉鞘部を収穫する積りはなく、肥大した分球根を早めに掘りあげて、「ラッキョウ」のエシャレットの代わりとして利用するか、小玉ネギ同様のラッキョウ漬けに代わる「ピクルス」に供してはと考えています。

 それでは此処で主題の玉ねぎの「帰経に就いて、小玉ねぎであるシャロットの持つ栄養成分について触れたいと思います。

何が今更と多くの方が思われるかも知れませんが、欧米で言う小玉ねぎのシャロット、「オニオン」に代表される滋養強壮に寄与する最も優れたアリウム属野菜であり、栄養的に高い評価を受けて居て、少なくも週に3回以上は、オニオンを含む料理を食卓に挙げるべきと推奨されているのです。

   

ーアジアの食卓に欠かせない振りかけのフライレッドシャロット!―

その中にあって昔から含まれる栄養成分が特に優れると言う小玉ねぎのシャロット、海外ネット上に其の「帰経」となる情報がありましたので、改めて下記に列挙してみました。

 シャロットの健康への恩典

★  シャロットは、全体で玉葱より栄養面で優れて居り、単位重量べースでは、抗酸化物質、ミネラル、ビタミン類が玉葱よりも多く含まれて居ます。

  ケルセチン、ケンフェロール等の抗酸化物質の元となるフラノボイド類が豊富であり、更に ディアリル ディサルファイド、ディアリル トリサルファイド、アリルプロピル ディサルファイドのような硫黄分を含む抗酸化化合物が含まれています。

★ これらの化合物は刻んだり、潰したりして細胞表面が破壊されるに従い、酵素作用でアリシンに変換されます。

   調査研究からアリシンには、肝細胞の中にある、HMG-CoA還元酵素の働きを阻害してコレストールの創生を減少させる事が示されています。更に、抗バクテリア作用、抗ウイルス作用、抗菌作用を持つ事も分かりました。

  アリシンには亦、血管の硬化を防ぐ血管拡張剤の働きを持つ化学物質の酸化窒素(NO)を排出して、血圧全体を下げる作用があります。更にアリシンは、血管内に血栓ができるのを阻害して心筋梗塞、周辺血管閉塞、脳卒中などの発症リスクを軽減する事がその研究から示唆されて居ます。

   玉葱類に含まれる、植物含有物質のアリウムやアリル ディサルファイドは、抗変異原性(癌発症を抑える)を持ち、抗糖尿病特性(血管内の血糖値を下げる働き)が有ります。

  シャロットには、玉葱の数倍の濃度のビタミンとミネラルが含まれ、特に多いのがビタミンA、プリドキシン、葉酸、チアミン、ビタミンC等であります。ピリドキシン(B-6)は、人の脳内のGABAの化学レベルを上げてスムースな神経作用を助長します。加えて、100gの新鮮なシャロットには1190 IU (35% RDA)のビタミンAを含み、ビタミンAは、肺がんや喉頭がんの発症から守る強力な抗酸化作用を持っています。

 更に亦、シャロットは玉葱より優れたミネラル類や電解質が含まれ、特に高い鉄分、カルシュウム、銅、リン酸等であります。

 

ーシャロットはニンニクに近い分球する玉ねぎです!

以上ですが、中東から南アジアにかけて古くから食されて来た小玉ねぎのシャロット、その生産量は今も尚膨大であり、世界の玉ねぎの生産量の中で主要な位置を占めているのが 「トロピカル レッドシャロット」であります。

そして今、その分野に進出を図っているのが欧州の種子会社が開発した種子栽培を可能した「レッドシャロット」であります。

中央アジアを原産地としての南アジアで長い歴史を持つ小玉ねぎのシャロット栽培、今のところ、種子会社の思惑通りには成功はしていないようですが、その持つ高い栄養価値に加え、独特の香りを持つ、ハーブスパイス野菜としてのユニークな存在の「トロピカル レッドシャロット」アジア各国の多くの料理献立に無くてはならない食材であり、今や食のグローバル化の中にあって、日本人にとっても、新たな食材の発見の機会となって欲しいとの思いがあって、無農薬栽培を指標にして、日本での栽培を試みる事にしたのが取り上げた動機です。

 

ータイ料理でも欠かせないスパイス食材のレッドシャロットーWebImagesより

今年の収穫量はおよそ50キロ程と踏んでいますが、その栽培理由をご理解して頂ける方々に、その一部を小玉ねぎの試食用として、無償頒布する予定にしています。

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