白寿を目指す抗衰老ライフへの誘い

慣れ親しんだ新容器野菜養液栽培に別れを告げ、新たに取組んだ老人の終末課題の経過発信を続けさせて頂きます。

―少食の達人― 

2020年03月09日 | 健康

今や日本は隣国の中国から始まった、新型コロナウイルス感染拡大の水際封じ込め作戦に、腐心する最中に折しも日本に寄港した、クルーザー客船ダイヤモンドプリンセス号からの感染が疑われる乗船客の足止めを余儀なくされ、果てには関連する大混乱に巻込まれ、さらには国内各地からも散発的とは言いながら、徐々に感染が広がる事態に見舞われてる始末です。

―クルーザー客船ダイヤモンドプリンセス号ーWeb画像より

それ以来、毎日の報道で伝えられるように各地での引き続いての感染増数字が置き替って増えて居り、さらに世界各地でも感染が広がる兆しが一段と顕著になる事態を迎えて居ります。

日本政府は先日には、数カ月後に開催を控えている、日本取っては世紀のスポーツ祭典となる東京オリンピックパラリンピックが、無事開催の運びとなるかの懸念が不安視を通り越し、最終決断を下さねばならない正念場を嫌でも迎える気配に至って居り、全国レベルでの学校教育現場に踏み込んだ、期間を切っての集団休校にする非常処置を取りました。

このような過去にも経験した事の無いような正に国難と呼べる今日の緊急事態にあって、取り上げて見たのが標題の 「少食の達人」の話でありますが、何か場違いのようであり、無神経なとの誹りも受け兼ね無い懸念は御座います。

どうか年寄りの健康長寿への願いの一端と思って頂き、何かの参考になれとの思いもあり、中高年の方々なら判って頂ける健康提言になるかと存じます。

 

―在りし日の日野原重明先生―Web画像より

実は2017年7月に御年105歳のご高齢で、生涯現役医師の誇りを貫かれながら忽然と消える如く他界なされてしまった、あの有名な日野原重明先生は、世に言う大変な著名な少食の達人であられました。

つい最近に改めて日野原重明先生が百歳になられた時に書かれた 「病気にならない15の食習慣」「楽しく生きる長寿の秘訣」と言う副題の付いた著書を読み返す機会に恵まれました。

其の著書の中にあってはっきり申されていたのが 「元気で百歳を祝えるのも少食を始めた良い食習慣のお陰です」とはっきり書かれていた一文が強く印象に残っております。

その本格的な少食を心掛けるようになったのは、60歳を過ぎてからの事と申して居り、どんなにお気に入りの御馳走を多く供されても常に腹八分に抑えて、自分の決めた一日の摂取カロリー量をきちん守る事であり、60歳代では1,600カロリーぐらいを目安にしていたのですが、80歳なってからは1日1,300カロリーと決めて来たと言うのです。

其の摂取カロリー量、質と量の組み合わせをコントロールするのが大切なのでしょうが人は皆、食習慣や嗜好の違いで好き嫌いがあり、大切な事は摂取するする炭水化物と糖質の量をコントロールする事にあるとはっきり言っているのです。

今ではすっかり常識となって、炭水化物と糖質からの摂取カロリー量を、制限主体とするダイエットが通用していますが、言うに及ばず少食習慣に徹する健康管理での喩えとして、申して居たのが貝原益軒の 「養生訓」にある腹八分目にする提言であり、長寿を全うする方法の一つは食べて美味しいと終ぞ進んで仕舞う食欲を、如何にして戒めるかと言うのであります。

簡単に言えば一定の年齢に達したら、誰もが食べる量を減らして必ずカロリー制限をするのが当たり前であり、野菜類や果物は比較的多く摂る一方で、蛋白質は余り減らさずにごはんの量と甘いものを控えるようして、体重を先ず増やさないようにするのがその鉄則と言うのです。

しかし、食事から得られる満腹感は何と言っても健康の証しとなる快感あり、日本の伝統食は其の点で欧米食と比べると身体にとってはやさしくて比較的低カロリー食材が多く、食べ方の順序と塩分量さえ気を付ければ食べて満足感も得られて必要な栄養も摂り易いと言います。

唯、満腹感を感じるような食事量は消化器管にとっては、120%の消化負胆を掛ける事であり、何方に取っても命を縮める要因になり、長寿の秘訣は控えめの食べ方上手にこそあると、日野原重明先生ははっきり申して居ります。

この世の中に不思議な事が良くあると言いますが、実は今日の栄養学では一般に、基準とされる基礎代謝量と言う数字があり、人間が安静状態の時に生命維持のために消費される必要最小限のエネルギー代謝量とされて居り、少食の達人の日野原重明先生の言う、80歳を過ぎての一日当たり 1,300カロリーと言う数字では、見ても分かるように基礎代謝量ギリギリの数字であります。

そのレベル数字を80歳から、頑なに守り続けて健康長寿には不可欠とし、生命体の維持の為には絶対に欠かせない基礎代謝量の下限を、自ら実践者として試みたのが、日野原重明先生の栄養学であったのしょう。

唯、日野原重明先生は医師としては専門外と言うのでしょうか、その事に就いての見解には何も触れられず、一切言及はされては居りません。

其れでこの度、少食の達人の日野原重明先生言う少食へのカロリー制限とは何か? 観点を一寸異なった角度から照らし、減食へのアプローチとして、その持つ重要な意味合いを探って行きたいと思います。

講演会での元気な姿の安保徹先生Web画像より

其処で登場して頂く方はユニークな見解を研究者の立場から事の真実として語って提唱され、多くの賛同者、共鳴する追従研究者等の尊敬を広く集め、称賛の的となって居られたのですが、或る日、全くの突然死で他界され、二度とそのお姿の拝見が叶わなくなって仕舞った、あの著名な免疫学者の新潟大学大学院の名誉教授であられた安保徹博士であります。其の著書の中にあった、関係する代謝論とその見解の一部を、先ず引用して拙い解説をさせて頂く事に致します。

栄養学で言う身体に必要な栄養素と言うと、糖質や蛋白質、脂質にミネラルやビタミン、他に食物繊維、ファイトケミカル、ポリリフェノールと呼ばれる植物特有の化学色素物質が揚げられますが、いずれも体内では作り出せないのであり、食べ物から補給しなくてはなりません。

私たちの身体には、これらの食べ物に含まれる栄養素を小腸で消化吸収し、血液を通じて全身の細胞に運ぶ事で生命活動を維持する物質エネルギーを作り出しています。

其の代謝系には、存知の方も多いと思いますが、酸素を必要としない解糖系、酸素を必要とするミトコンドリア系、とが併存して居り、作り出されるエネルギーには大きく異なる特性があり、ミトコンドリア系のエネルギー産生効率は、実に解糖系のそれと比べると、18倍も高い差があるのです。

従来からの栄養学では其の違いの持つ意味合いには全く触れられて居ないのであり、生命活動の神秘とも言える、この異なる代謝系の裏に隠されている人体生理を安保徹先生は著書の中で分かり易く解説されて居ります。

其の解糖系による産生エネルギーの特性は、読んで字の如く、糖を主体成分とした、無酸素下で作出される瞬発力を、持つエネルギーと言われ、即効性にすぐれるが、長時間の持続性には乏しい、エネルギーであると言うのです。

もう一方のミトコンドリア系産生エネルギーは、呼吸や血液循環が関与して、産生される持久力もたらすエネルギーであり、生体はこの二つのエネルギー系を生命体の調和の原則に従って、使い分ける形で作動させていると言うのです。

実は、その解糖系とミトコンドリア系との調和の原則は、年齢を経るに従って変化するのであり、誰もがやがてはミトコンドリア系の方が優位に働くようになるのと言います。

それは、年齢や性別、個々人で異なる性質があるからですが、其の代謝系の変化の到来を告げる、自覚症状を見落したりして、年齢相応に各自に相応しい日常の適切な生活習慣維持を怠ると、生活習慣病と言われる癌や糖尿病等、様々な疾病を発症する要因が生じる事なると言うのです。

―解糖系とミトコンドリア系の模式図―Web画像より

安保徹博士が、其の著書の中ではっきり書いているのですが、細胞内エネルギー源である解糖系とミトコンドリア系は、両者が略、1:1の割合で働く20~50代が、人間にとって活躍できる最も脂の乗った調和の全盛時代に当たると言って居ります。

人間は誰もがやがては迎える大切な時期があり、其れがミトコンドリア系の世界への移行であって、中高年期以降の生き方や考え方があり、其れには解糖系の食べ方から上手に脱却する事であり、そうなれば自然の摂理に従って、必ずその後の長生きが約束されるようになると言うのです。

それ故に安保徹博士は 「食べる事で生命を養う」 と言う栄養学の考え方は其の解糖系のみを基準とした偏ったものに過ぎないと指摘して、老年期の少食は、身体の自然の摂理に従っての適応反応であり、やがては誰もが迎える生命終焉に備える準備のようなものと言って居ります。

ですから、断食は身体に良いと言われるのも実は解糖系への依存度状態を正して、バランスの崩れを戻す為には有効な方法であると其の効用を語って居ります。

食事からの栄養は必要であっても摂りすぎなると免疫力が低下して、病気発症の原因となる為に日頃から過食傾向にある方は、定期的に断食をして生き方のバランスを取り戻す事が健康の維持には不可欠であるのです。

それでは此処で、主題との意味合いには一寸は外れますが、20代から50代調和の時代に様々な無理を重ね、その解糖系に極度に依存した無理な生き方を続けた結果で発症して仕舞う疾病が癌と言う事であります。ご存知であったでしょうか?

此の事を理解せずに唯、癌を悪者を叩くような代謝系を阻害する抗癌剤の投与を続けていれば、むしろ其の害で死期が早まりると安保徹博士は言います。

其れには癌の増殖を促進する環境であり、解糖系細胞分裂に頼っている癌細胞の栄養を、解糖系代謝の働きを弱めてミトコンドリア系の働きを活性化すればを、体力や年齢などの個人差はありますがはっきり癌退縮に有功な結果が得られる事が判っています。

 

 

癌食事療法は癌治療法です!-Web画像より

 それには個々人で異なる癌発症の原因となっている理由の生き方、生活習慣を自ら改めて、生き方の偏りをはっきり認識して直し、既に分かっている、解糖系代謝の働きに頼って増殖する癌細胞を生き辛くする、ミトコンドリア系の働きを活性化する食生活に切り替える事であります。

例えば肉食や塩をやめ、野菜や果物の摂取を増やす等、数々の有効な食餌療法が実施されて居り、癌発症の根底となって居る原因の自己認識から自ら生活環境を改めて成功して、癌からの生存者が増えて居るのです。

いずれにしても癌サバイバーになるにはその当事者の病の捉え方に掛かって居り、素直になって己を無にして自分と向き合う老境入っての達観の境地同様に自らを無とする生き方に徹する事と思います。

扨て、解糖系に纏わる話は終わりして、主題に関する基礎代謝量の考え方、其の捉え方ですが、最早その根底にはミトコンドリア系へのシフト概念が欠如しては、摂取カロリー量と言っても人生百年時代を迎えいる今日の感覚では、余り意に介する必要等、無い数字と思って然りの様であります。

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