白寿を目指す抗衰老ライフへの誘い

慣れ親しんだ新容器野菜養液栽培に別れを告げ、新たに取組んだ老人の終末課題の経過発信を続けさせて頂きます。

―玉葱の品種で違う栄養分-

2014年04月04日 | 玉ネギ

先のブログで触れたネギ属野菜の中で、拙宅では長葱と玉葱の消費量は群を抜いて高いと申し上げましたが、その玉葱に含まれる栄養分に就いての話が、アメリカのアクセスが多い人気の食品健康サイト “The world,s healthiest foods”の 「今週の食品」に、玉葱が取り上げられて、品種の違いで含まれる栄養分も亦違うと言うニュースレターが載って居ました。

 皆さんが一般に食べている玉葱の種類と言えば、黄玉葱、赤玉葱、白玉葱となるのですが、それぞれの特徴にどんな違いがあり、玉葱を店頭で買われる時や家庭菜園で玉葱作りをされている方の品種選定に参考に成ればと思い、一寸その内容を紹介させて頂きます。

 

The world,s healthiest foodsのロゴマークー

ご存知の方も多いとは思いますが、日本で玉葱が栽培される様になったのは、アメリカのマサチューセッツ洲、ダンパーで生れた 「イエローグローブ ダンパーズ」と言う品種からであり、明治になってアメリカから入って来て北海道で作られるようになって、其処から春播きの玉葱として日本で生れたのが札幌黄と呼ばれる品種であります。

 一方、同じアメリカからの「ダンパーズ イエロー」と言う別品種から、関西地方で栽培されている越年型の玉葱品種 「泉州黄」が生まれ、北海道等の寒い地方で作られる寒地向き玉葱 「札幌黄」 関東以南等で作られている暖地向きの品種 「泉州黄」に二分される玉葱品種が基本となったと言います。

 

北海道・札幌を代表する農産物の玉ねぎ―

其の他に、大正時代にフランスから導入された白玉葱があり、其処から生まれたのが愛知県等で作られている 「愛知白」と呼ばれている越年型の白玉葱であり、今では温暖な地域の一部で、収穫期を早めて作られる極早生の白玉葱が年末から春早く、新玉葱として市場に出回る様になって居ます。

 野菜は、基を謂えば原産地の気候風土に従って進化して来たのでしょうが、世界各地で栽培されるようになってからは、其の地域の成育条件に適する品種が選別固定され、同じ玉葱でも国や栽培地域の違いでその特性も違っています。

従って、含まれる栄養価も亦、栽培地の気候条件、施肥や土壌管理で異なってくるのでしょうが、其の遺伝子の持つ本質的な違いは歪められません。日本ではその基本的な品種の違いと言えば、比較的中晩生の辛玉葱とマイルドな早生甘玉葱であり、其の色では、黄玉葱、赤玉葱、白玉葱であります。

 

―泉州黄玉葱の種袋―廉い!

扨て、前置きが長くなりましたが、紹介されて居た玉葱の話、拙訳を纏めると以下の通りです。

 

 玉葱は品種によって、健康促進物質であるポリフェノールとフラノボイドの含有量に違いがあり、この二つの植物栄養素、心臓血管疾患、癌、喘息を予防する効果が有る事が多くの研究で明らかにされている。

 最近の研究では、其の持つ抗酸化作用、抗ガン作用となる含まれる有効な化合物、玉葱の品種やその利用の仕方で大きな違いが出る事が示された。

 一般に、臭いの強い辛玉葱が、其の仲間のよりマイルドな味の種類より何倍も有効成分が多く含まれ、その中でも、シャロット(小玉葱)は、フェノールの含有量が最も高く、欧州黄玉葱には、喘息を予防する効果が有るとされるケルセチン等のフラノボイドがより多く含まれる。

 

―レッドオニオンは美味しい玉葱―

肝臓癌や大腸癌の細胞での実験では、欧州黄玉葱、ニューボールド種玉葱、シャロット(小玉葱)が、その増殖を抑える効果が最も高く、赤玉葱には亦、心臓血管疾患を予防する赤葡萄やベリー類、赤ワインで見つかる物質のアントシアニンが含まれる。

 夏玉葱は好まれるが、Walla Walla, Vidalia and Maui Sweet Onion等の甘玉葱類、糖分を多く含む分、それだけ植物栄養素の含有量は低くなり、同じ量での健康促進特性は低い。

 玉葱は長期に保存できる野菜で有り、寒冷な気候で育ち、収穫した後,乾燥させて置くと数カ月は乾いて表面が堅くパリッとしている。一般に、春/夏玉葱に較べると、ピリッとした辛味成分を多く含み、普通、其の種類は、黄、赤、白の色で品種分類される。

 貯蔵黄玉葱は、高度な旨味成分を含み、最も一般的に作られる玉葱であり、黄色い色にはケルセチンと呼ばれる高い濃度の強力な抗酸化作用を持つ成分が含まれ、赤玉葱やバミューダ玉葱は、最も辛くて且つ、最も甘い貯蔵玉葱であり、高い濃度のケルセチンを含み、赤い色には健康を促進するアントシアニンが多く含まれる。

 

―白玉葱は日本では珍しいー

水分の多い春/夏玉葱は、温暖な気候で育つので、貯蔵型玉葱より長く土壌に在って、合成された炭水化物はそれだけ多く糖に変り、特性としてマイルドで甘味の多い味に成るが、長く土壌に在る事は、結果的にはそれだけ硫黄化合物を含む健康を増進する物質等の栄養分を失う事になり、その証拠には切って居ても、貯蔵玉葱のような涙が出る事が無い。

其の様な甘玉葱、調理用と言うよりは、サラダやサンドイッチに挟んで生で食べて楽しむのが良く、貯蔵玉葱とは違って長く貯蔵する事が出来ないが、購入して貯蔵するなら、一週間程度がベスト。

 玉葱を料理する時は、其の大切なフラボノイド類は外皮面に多く含まれ、其の健康効果を最大限に利用する為に、出来るだけ少なく外側を剥ぐようにする事であり、僅かでも剥き過ぎる事は、含まれるフラノボイドの不必要な損失に繋がる。例えば、赤玉葱では、もし、外側を剥き過ぎると、約20%のケルセチン、75%のアントシアニンを失う事に成る。

 

オニオンリングは定番のスナックー

玉葱に含まれるポリフェノールの量は、一般に期待されて居るより遥かに高く、ポリフェノールは食品に含まれる植物栄養素の中では、最も大きなカテゴリーを占めて居り、タンニンもそうだが、すべてのフラボノイド類がそのカテゴリーに含まれる。玉葱の全ポリフェノール量は、ネギ属野菜のニンニクやリーキ等よりも多く含まれているばかりで無く、トマト、ニンジン、赤ピーマンを凌ぐ程多い。

 フランス料理では、僅か6種類の野菜、アテイーチョウーク、パセリー、ブルッセルスプライト、シャロット、ブロッコリー、セロリ―が、玉葱よりは高いポリフェノール含有量である。依って、研究者にとっては、疾病防止の観点から、フランス料理は特別な興味の対象であり、玉葱の持つ強いポリフェノールの貢献度、このユニークなネギ属野菜により接近して注意を払う追跡研究へ一層強く導かれる事になっている。

 

―オニオンスープは玉葱の定番スープです!ー

其のポリフェノールのカテゴリーの中で、玉葱に含まれるフラボノイド類は驚く程高い。例えば、一般に食べられている野菜の中で玉葱は、ケルセチンの含有量が単位重量ベースでトップ10にランクされる。

そのフラボノイド量は、玉葱の品種の違い、生育条件で大きく違って来る。平均的な玉葱で、3-1/2 オンス当たり100ミリグラム以下のケルセチン量となるようだが、玉葱に依っては100ミリグラムの量に達するものもある。100ミリグラムと言うと多いと思われるが、アメリカでは、普通に野菜を食べている人で、1日に其の2倍のフラボノイド類 (ケルセチンだけでは無いが) すべての野菜から取っている。

 

―欧米にもあった花ラッキョウと同じオニオンピックルス、ー

玉葱を煮炊きして、スープにしても含まれるケルセチンは劣化する事は無い。スープの水分にケルセチンは移動するだけである。オニオンスープを低温料理法で用意する事によって、其のカギとなるフラボノイドに関わる玉葱の健康促進の恩典を保存する事が出来る。

 玉葱を食べてケルセチンを摂取するよりも、精製したサプルメントの形で取る方が活性酸素の防御に良い結果になるかも知れない。本当にそれが起こるのか、黄玉葱を食事で与える方法と等量の純粋なケルセチンの注出物を与える方法で動物実験を行った結果、サプルメントの形より玉葱からのフラボノイドの方が最良の効果が得られる事が分かった。

 統計的には、玉葱を週に数回食べる事で、ある種の癌のリスクを低下させるに充分である。タマネギの1-7人前分の摂取で、結腸直腸癌、喉頭癌、卵巣癌のリスク軽減が示されている。 しかし、口腔および食道癌のリスクの減少には、一日あたりオニオン1食分(約1/2カップ)を消費する必要がある。

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以上ですが、今日の飽食の時代で、尤も高い関心事は、健康に寄与する食品であり、野菜で言えば、含まれるビタミン類やミネラルは当然の事、アンチエイジングや癌発症のリスクヘッジとなるポリフェノール、フラボノイドの含有量であります。

 フラボノイドと含硫栄養素のユニークな組み合わせのネギ属野菜である玉葱、毎日の食事計画に、玉葱などのネギ属野菜を少なくとも1食分は含めるべきである事が研究で明らかにされていると書かれています。

ネギ属野菜の五葷、ニラ、ニンニク、ラッキョウ、長ネギ、玉ネギ、共通してに含まれるフラボノイドと含硫栄養素、時代共に日本でも、其の評価は変るべきと思います。

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