白寿を目指す抗衰老ライフへの誘い

慣れ親しんだ新容器野菜養液栽培に別れを告げ、新たに取組んだ老人の終末課題の経過発信を続けさせて頂きます。

高騰するタマネギ

2012年09月21日 | 玉ネギ

タマネギは、台所の3大貯蔵野菜と言われ、ジャガイモ、ニンジンと並んで常に台所にあって、1年を通して利用できる大切な料理食材ですが、秋の収穫期を迎えた今、特に不作でもないのに市場に出回るタマネギの価額が高騰しています。

 

―日本のタマネギ栽培は明治からー

スーパーの店頭では、袋詰めにすると金額が張るせいなのか、手の平に乗せても余る程の小型のタマネギが1つ売りされています。スーパーの特売の新聞の折り込み広告でも、1ついくらと値段が表示され、計量の手間を省くと言えば、それまでですが、タマネギの1個売りの単価の表示には驚きます。

 

―タマネギ栽培風景―WebPhotesより

日本のタマネギは、大きく分けて、前年の秋に種を蒔き、翌春からの収穫期が、早生種から晩生種の違いで、早春から5、6月頃となる品種群と、春播きで収穫期が秋となる北海道を中心とする寒冷な地域で栽培される品種群とがあります。

 又、タマネギは、生でも食べられる皮の薄いサラダ向きの甘タマネギと皮が厚くて辛味が強く、長く貯蔵できる辛タマネギとがあり、秋蒔きの甘タマネギは、春の収穫後に休眠させて貯蔵するのが難しく、市場に出回る量も限られ、直ぐに姿を消して仕舞います。

それに春取りのタマネギは、休眠させて長く貯蔵の出来る品種は限られていて、それに替わって出て来るのが北海道等で作られて秋に収穫される辛タマネギです。 

―新プランター栽培のタマネギ貝塚早生―

其処で考え出されたのが、皮の厚い貯蔵性の高い辛タマネギしか無い時期に、柔らかいサラダタマネギを市場に出す為に、タマネギの休眠する性質を利用して、晩秋時期に結球肥大させて冬取りができるようにした栽培法です。

 

―新プランター栽培の赤タマネギ湘南レッドー

タマネギには、品種に依って結球する日長と温度とに違いがあり、特に秋蒔き春取りタマネギの早生種では、12時間以下の日長と15度以下の温度でも結球する性質があり、其の性質を利用して、春早々に播種し、短期間で結球させたミニタマネギを作るのです。

 

―新プランター栽培で収穫したタマネギを干すー

この小球タマネギを堀上げて休眠貯蔵して、休眠から覚める8月下旬から9月の上旬に、再びこの小球(セット球)を畑に植え戻し、秋の適温と日長の下で大きく肥大させ、柔らかでサラダにもなる冬取りの新鮮なタマネギを収穫する西日本のタマネギ産地で生まれた栽培法です。

 

―タキイが売り出したセット栽培品種―

拙宅の外房の菜園で収穫した今年のタマネギは、貯蔵の出来ないF1種の甘タマネギですが、何とか持たせて9月の始めで食べ終わりました。

何処まで休眠状態で持ち堪えられるか、試したのですが、失敗したのはその後に収穫したジャガイモの網袋を近くに置いた事です。ジャガイモから発生するエチレンと水分で、網袋詰めの乾燥したタマネギに腐敗が発生し、慌てて外皮を剥がして、冷蔵庫の野菜室に避難させました。

 

―千葉県白子町の甘タマネギ狩り風景―

柔らかくて水分の多い生食用の甘タマネギに食べ慣れると、貯蔵の効く晩生種の辛タマネギの泉州黄等は作る気にも成らないのですが、いざ無くなるとその大切さが分かります。

先日、未だタマネギが残っているかと貰いに来た娘の話で、高騰しているタマネギを知ったのですが、南は九州から北は北海道まで、年間100万トンを超える生産量に輸入品も加わる日本のタマネギの供給量ですが、それを「1つ幾ら」で売る野菜にするとは、食の豊かさとは言えない、情け無さを感じます。

 

―大好物のフレンチオニオンスープー

それが、貯蔵ができると品薄にして市場価額を高めに維持するような魂胆となれば、消費者からも、農産物を含めた市場開放となるTPPの参加も、「善し!」と言う事にも成り兼ねません。

 野菜は自給できる日本のタマネギ生産量の半分以上を担う北海道ですが、3大常備野菜のタマネギの安定供給、是非お願い致します。

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