白寿を目指す抗衰老ライフへの誘い

慣れ親しんだ新容器野菜養液栽培に別れを告げ、新たに取組んだ老人の終末課題の経過発信を続けさせて頂きます。

ビーフステーキトマトの起源

2012年05月16日 | トマト

先のブログで紹介したエアルームトマト「ブランデーワイン」には、多くの方が興味を持たれたようですので其のトマトの話の続きを、もう一寸紹介させて頂きます。 

「ブランデーワイン」の誕生の裏話をペンシルバニア州の“County Line”に寄稿されたWilliam Woys Weaver氏は、種子採取育種研究家であり、作物歴史家でもあって著書も多くを発表していて、グルメ雑誌等に記事を多く寄稿されて居られますが、アメリカでビーフステーキと呼ばれるトマトの起源についても語っています。

 

William Woys WeaverPh.D.-Report imagesより

アメリカの食べ物の中では、取り立てて自慢できるのはハンバーガーぐらいですが、事がトマトとの話となると、其の熱中ぶりは大変なもので尽きる事が無く、アメリカ人のトマト好きは世界で群を抜く高さだと言います。

 

―ピンクとブラックのブランデーワイントマトーWeb photosより

「ブランデーワイントマト」の話は、イギリスでの突然変異のピンクトマトの発見で終わっただけではありません。品種「ミカド」からはダークイエロータイプのトマトが生まれ、それが今日のイエローブランデーワインであります。

 

―イエローブランデーワインーWebphotosより

1920年代には、先に紹介した歯科医から育種家に転身したDr.Harold Martinによって交雑改良で作出されたダークブラウンのブランデーワイントマトが生まれましたが、実はそれが、「ビーフステーキ」の名でも呼ばれたFeejee Improvedというトマトとの交配種だと言います。

 

―Raw Beef Steak ―Web Photos より

その由来は、切った時の姿形では無く、生のビーフステーキの濃赤色の色合いにあり、1869年にニュージャーシー州、 キャムデンのJoseph Cambellと言う会社の売り出したベジタリアン向けの缶入りスープやウスターソースに似ている「ブラウンケチャップ」に使われていたそのトマトとダブって、当時はそう呼ばれたとあります。

 

―ビーフステーキを思わせる鮮やか色彩Web Photos より

 其のオリジナル名の「ビーフステーキトマト」の名は消えて仕舞い、大きくてフラットな形なら、どんなトマトにも、その名前だけが使われるようになったと言います。

そして、Dr.HaroldMartinの作ったダークブラウンのブランデーワイントマトは、幸せにも、今日まで残り「ブラックブランデーワイン」の名で、その種子の登場となったとあります。最もその経緯は、William Woys Weaver氏の祖父がDr.Harold Martinの園芸仲間であり、決して種子会社に渡る事のなかったその種子を直接分けて頂いたとあり、祖父の残した貴重な貯蔵種子と申しています。

 

―ブラックブランデーワイントマトーWeb Photos より

このブランデーワイントマトへのアメリカ人の肩入れと人気の高さは、レッド、イエロー、ブラックの3色のトマトがあり、アメリカの代表的な食べ物と言える「ビーフステーキ」とトマトをサンドイッチした「ハンバーガー」のイメージが重なる事から、アメリカの誰もがこのトマトの栽培に夢中になるが充分理解できるような気がします。

 

―お馴染みのハンバーガーWeb Photos より

ブランデーワイントマトの生みの親の元は、先のブログで紹介した日本のエアールームトマトの「ポンデローサ」を発表した育種家、ピーターヘンダーソンであり、「MIKADO」(ミカド)の名で世に出したトマトがその親となれば、何か日本でもブランデーワイントマトに近親感が湧いてきます。

1890年代に世に出たピンクトマトの「ポンデローサ」と同じように、日本の栽培風土に馴染むのでは無いかと想像して仕舞います。

今年は時期を逸しましたが、来シーズンは是非とも新プランター栽培で、レッド、イエロー、ブラックの3色のブランデーワイントマトに挑戦したいと思います。

 

―順調に育つトマトポンデローザー

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