白寿を目指す抗衰老ライフへの誘い

慣れ親しんだ新容器野菜養液栽培に別れを告げ、新たに取組んだ老人の終末課題の経過発信を続けさせて頂きます。

―ポテトリーフ トマトとドワーフトマトー

2014年05月20日 | トマト

今年も亦、昨年と同じ、全米で一世を風靡した人気のトマト品種、「ブランデーワイン」のピンクとイエロー、日本では珍しい大玉のドワーフトマトなど、全部で7種類のトマトを新プランター栽培方式で、プランターとポットで育てて居ます。

今年は例年に較べ、育苗期の3、4月の天候が順調で有った所為か、既にどれも第一花房の開花が始まっています。去年の「ブランデーワイン」のピンクとイエロー、育苗期の養液濃度が一寸高かったようで鬼花が多く出ましたが、今年は花房の発達も順調のようです。

 

-2013年の色付くブランデーワインピンクー

日本では先ず見られないジャガイモ葉形の 「ブランデーワイン」トマト、今年は無摘果放任をやめ、第一花房から 大きさと形の良さを揃えて一級品の収穫に挑戦する積りで居ます。唯一つ、残念な事は、現在育てて居る 「ブランデーワイン ピンク」、比較しての品種確認する為に 「ブランデーワイン スッダッツ ストレィン」の種子をブリテッシュ シードから購入して蒔いたのですが、処分種子のノークレイム品?と言う事でしょうか、全く発芽しませんでした。

 

―第一花房の開花の始まった今年のブランデーワインピンクー

「ブランデーワインスッダッツ ストレィン」トマト、そのルーツに就いては既に、1昨年のブログで紹介していますので多くは申しませんが、1982年にアメリカの種子保存交換団体の「SSE」に登場して以来、エアルームトマトの代名詞のような存在のビーフステーキトマトであり、既に日本にも入って来て居て、其の名に釣られて育てた方が多いのでしょうが、日本での栽培結果の話、「ブランデーワイン」を育てた経験をお持ち方が多く居る様ですが、ネット上では、その反響の気配すら感じられません。

 

―12.5L標準プランターでブランデーワイン3本育つ大きなポテト葉ー

その「ブランデーワイン」と名の付くトマト、ピーターアンダ-ソンが1886年にカタロクで発表したトマト品種 「ミカド」がそのルーツである事がはっきりして居り、ポテトリーフトマトの草分けとも言われ、其の突然変異種の普通葉のトマトが 「ブランデーワイン」と命名されて其の後に世に出たのですが、其の名と混同して「ブランデーワイン」となった「ミカド」、これぞ正に、先のブログで紹介したコマーシャルエアルームトマトと言う事です。

 その種子が、「SSE」からトマト愛好家の手に渡って多くの類似した系統種が見つかったのであり、固定種として自家採取されたりすれば、どの種子が本家本元なのかアメリカでもわからなくなって居り、どれがどれと、どのように違うのか判断するのは大変難しい事は確かです。

入手して育てて居る 「ブランデーワイン」トマト、松本市の種苗店の「つる新」さんが通信販売して居る「レッド」と「イエロー」の2種類ですが、「ブランデーワインレッド」であれば、本来はポテトリーフ(ジャガイモ葉形)では無いトマトであり、品種名が間違いです。

 

―アーミッシュブランデーワインレッド―Webimagephotoes

そのルーツはと言えば、其の後の「SSE」に登場した「アーミッシュブランデーワイン」の普通葉形のレッド種と言われ、それが何時の間にか、ポテトリーフで無くては「ブランデーワイン」とは呼べないとばかりに、全米でポテトリーフの「ブランデーワインレッド」になってしまったと言う事でしょう。

 しかし、何でそんな事に拘るのかと皆さん思われるでしょうが、園芸品種は其の氏素性が特に大切であり、品種の特徴がはっきり分かる、名前通りの種子で有るかどうかで育てる意味が変り、収穫した果実や咲いた花が品種の特徴通りか如何かで、その方の栽培技量が分かるからです。

 

―昨年のブランデーワインイエロー弦が裂ける程の大果です!-

何しろ、「SSE」にブランデーワインが登場して以来、其の高い評価が次々と評判を呼び、その結果矢鱈とブランデーワインの名の付いた種子が全米で登場した訳であり、日本でも、そのブーム」に肖りたいと、種子を持ち込んだのでしょうが、アメリカとは違う日本のトマト食文化や栽培技量レベル、家庭菜園のスペースも中々取れない都市部の狭い住宅事情等、一般にトマト栽培に興ずる程の余裕等とても持てない方が多いのが実情であり、思惑も外れ、評判にもならないのは当たり前かも知れません。

 一昨日、偶々近くのホームセンターの園芸品売り場を覗いて見たのですが、何処で如何評判になったのかよく分かりませんが、ミニトマト 「ピンキー」 皮が薄くて甘いと言う話からか、苗がびっくりするような高値で売られて居りました。 更に驚いた事に、目の前に飾られた大きなポット植えトマト、弦を枠に巻き付けて横芽も取らずに出た花房一杯に実を付けさせようとする?その姿 「これがッ ピンキートマト!」では? トマト栽培に疎い一般の方々をなにか愚弄しているように思える一寸タチの悪い見せ方です。

 

―F1ミニとまとピンキー種1粒が¥50.‐高価です!-

扨て、話は変わりますが、今年の新プランタートマト栽培の主役となるのは、待望の大玉ドワーフトマトへの挑戦です。「大玉ドワーフトマト」と言っても、トマトを余りご存じでは無い方には一寸理解できないかとお思いますので、既にブログで紹介している話を改めて致します。

 ご存知の方も居るとは思いますが、トマトには蔓状に一本仕立てにする無限花序となる一般的なトマトのInderterminate種、有限花序の叢生となるDeterminate種とがあり、そのどちらの系統にもドワーフトマト(矮性種)があって、100年も前にアメリカではいろいろドワーフ種が作出されました。 文字通り背丈の伸びないずんぐりとしたトマトであり、エアルームトマトとして今日まで残って居るそのドワーフトマトが何種類かあり、昨近のエアルームトマトブームの中で、其の一部が日本にも入って来て居たのです。

 

―99年前に売り出されたニュービックドワーフトマトー

其の中の1品種、100年程前に作出されたのですが、其の交雑の両親は共にはっきり分かって居り、それが、なんと三つの異なる種苗会社から相前後して、それぞれ異なる名前で売り出されたと言いますから、当時、この交雑親に掛けるドワーフトマト作出の期待がアメリカで如何に大きかったかと言う事です。

 

―ドワーフトマトプロジェクトリーダーMr.Craig LeHoullier

NCTomatoman's Tomato Newsより

勿論、其の他にも交雑親を変えて何種かのドワーフトマトが作られたのですが、長い年月と共に消え去り、今其の復活を掛けて愛好家の有志の方々を世界に呼びかけて始まったのが、先に紹介した 「ドワーフトマトプロジェクト」です。そして、この伝説的に有名なドワーフトマト品種を片親とする新品種の作出は、今尚、誠に期待が大きいと、ドワーフトマトプロジェクトのリーダーの方はネット上で申しています。

 

―ノースカロライナの産直店に並ぶエアルームトマトー

昨年、その種を入手して、それから採種した種で今年育てているドワーフトマト、1915年に“New Big Dwarfの名で、当時の種子会社、“Isbell Seed”より売り出され品種であり、ドワーフトマト品種の元祖的な存在であった“Dwarf Champion”と日本でも知られている固定種の「ポンデローサ」の交雑種であります。

其の他では、ヘンダーソン社から“Dwarf Ponderosaの名前で1912年に売り出され、其の前の1909年には、Burbee社から“Dwarf Giantの名で発表されたと言いますから、アメリカ人のトマトに賭ける情熱は想像以上である事が良く分かります。

 

―第一花房の開花も始まったニュービックドワーフー

そして、其の開発のねらいは何処に有ったかと申しますと、大玉トマトの矮性種に依るトマトの生産性の向上を図れるようにする商業目的であったと言います。その栽培管理を容易にしようする狙い、背丈が伸びず、実はプランター栽培には最適なトマト品種となるのです。

其の「ニュービックドワーフ」、ドワーフトマト特有のコンパクトな厚い縮葉であり、高さ20cm足らずで、しっかり花芽分化して、鬼花のような大きな一番花の開花が始まって居ます。2段、3段と花芽が分化して、果実肥大が順調に展開するか如何か楽しみです。

次に大切なのは食べて美味しいトマト、生食での甘味、酸味のバランスとトマト特有の風味です。

今のところ、大変頑丈な育て易いトマトであり、其のコンパクトさは抜群であり、新プランター栽培トマトにぴったりの品種の第一候補です。栽培続報を楽しみにしてください。

 

―バイカラーのポテトリーフトマト"Hillbilly"

尚、もう一種、現在育苗中が、バイカラーのポテトリーフトマト"Hillbilly"です。このトマト、ウウェストバージニアで1800年代から作られて来たエアルームトマトであり、其の果実の大きさと色彩が抜群なのです。写真で見るその姿、ピンクとイエローの2色の組みあわせ、何とも言えない美しさであり、誰も1度は作って見たくなるエアルームトマトです。こちらのトマトの栽培結果情報も順次公開していきます。

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