白寿を目指す抗衰老ライフへの誘い

慣れ親しんだ新容器野菜養液栽培に別れを告げ、新たに取組んだ老人の終末課題の経過発信を続けさせて頂きます。

―岬の潮風が五葷を育てる!―

2014年03月28日 | 日記

拙宅の外房の菜園の中で、この時期に大部分を占めて元気に育っているのが 「五葷」、言うなれば、ニラ、ニンニク、ラッキョウ、長ネギ、玉ネギの五種類のネギ属野菜です。

これらのネギ属野菜、それぞれが台所常備も可能な香辛野菜で有り、長ネギと玉ネギは特に消費量が多いので、安心な無農薬の自給野菜として毎年多く作っています。

 

―順調に育つ菜園のラッキョウとネギー

家庭菜園を始めている方は、人それぞれの想いがあって、育てる作物の種類や作り方も亦、人に依って様々で有りますが、何といっても、その地域の気候や風土に適する、本来の季節に合わせた作物栽培が大切であり、それを食する事が其処に住む人に取って栄養的に好ましい事であり、身土不二と言われる所以であります。

 

―順調に育つニンニク、ニューホワイト6片ー

拙宅の菜園は、何分海岸の近くにあり、直線距離にして僅か150mほどの位置にあって、土壌は海成砂質土、砂地であり、起耕は大変容易で楽ですが、それだけに水はけが良過ぎて当然肥料持ちがせず、腐植を多く入れての土壌改良に、徹底した追肥作戦で野菜は育て無くてはなりません。

 

―今年も順調に育つ甘玉葱ソニックー

当初、最も悩まされたのが北東海風の冷たい「やませ」であり、周囲を陽光に輝く赤い新芽の綺麗な垣根にしたいと思って植え付けたカナメモチの「レッドロビン」、殆ど根付かずに枯れてしまいました。

勿論、其の他にも、東京から移植した温州ミカンや花梅等、事植木に関しては、植え付けには少々自信があったのですが、其の土地によって土壌や気候条件に違いがあり、結果的には多くが根付かずに枯らしてしまいました。

そんな中で、今も益々旺盛な貫禄を見せて、異様なまでに良く伸びるのが、樹齢30年以上の鉢から下ろした4本の盆栽黒松であり、海風と砂土と強い日光が適するか、これ程までに良くで育つかと、松の木の姿に今更の様に感心させられます。

 

ー早くも食べ頃になった大葉ニラー

実は、その海風と海成砂質土ですが、ネギ属野菜の栽培には事の他好ましい条件でもあるようで、勿論、落花生やさつま芋、西瓜等、大概の作物は良く育つのですが、特にタマネギの太りの良さ、玉の巨大化は群と抜いているのに驚きます。

 

―1個で910gの巨大甘玉葱、品種はソニックー

以前のブログでも触れましたが、当地の北、20㎞程離れた九十九里浜に面した白子町一体は、其のタマネギの知る人ぞ知る産地であり、貯蔵が効かない早生甘タマネギが殆どの為に、地産地消で短期間で店頭からその姿を消しますが、其の美味しさは又格別であり、差し上げたりして一度その味を知った方からは、其の時期になると、「あの玉葱は未だ出ないですか?」と良く尋ねられます。

 

―毎年大盛況の白子の玉葱狩りー

すっかりその玉葱に惚れ込んで始めた玉葱作りですが、当初は、其の自家栽培の早生甘タマネギ、大きくて珍しいさもあって、1つ、2つと人様にも差し上げたりしていたのですが、今では足らず毎年、一部産直品を買ってまでして差し上げたりしています。

 扨て、その玉葱を含むネギ属野菜ですが、ご存じの様に、硫化アリルと呼ばれる硫黄化合物を多く含む事から、あの独特の強い臭いがあり、其の臭いの冴えたる代表的な野菜がニンニクであります。

其の成分、ネギ属野菜に共通して含まれて居り、その健康に寄与する優れた栄養成分の大切さは周知の事であります。

日本では、其の代表的なネギ属野菜のニラ、ニンニク、ラッキョウ、長ネギ、玉ネギの五種類を 「五葷」と言い、臭いを憚る食物として差別化するだけは無く、其の持つ薬効成分の強壮作用が、仏門に有っての修行の妨げの煩悩に繋がると、飲酒と共に葷食を禁じて来た歴史があります。

 

―葷酒山門に入るを許さず―

そして、今日尚もニンニクは、その臭いが憚れる事から、優れた調味香辛料としての利用でさえ、控える方が多く居りますが、ニンニクを外した 「四葷」なら、当たり前に食して居られる方が多いのは一寸面白い事です。

その「五葷」を、必ず作る様にしている拙宅の家庭菜園の拘りは、先ず徹底しての無化学農薬の野菜つくりにあります。

ご存知ように、野菜類に含まれる栄養分は極僅かであり、その大分部は水分ですが、其処に含まれる微量な成分のビタミン類やミネラル等、野菜ならではの大切な栄養素であり、今流行りの保健食品等、その限られた成分サプルメントの摂取で事足りるようなものでは全く有りません。

 

―菜園の収穫前の甘玉葱、ソニック-

それ故に大切な野菜の摂取ですが、本来、地球上に存在しなかった化学合成物質の多くの農薬は、生体の本質的な生理活動を阻害、殺傷し、その残留分で多少でも影響が出る事は、人の持つ自らを守る解毒作用で充分に排除されるから安全と言われても、使用量の程度が常に問題です。

日本は農薬の使用大国であり、農薬は人の安全だけの問題では無い事は言う迄もありません。出来れば使用を避けたいのは誰も同じであり、自家栽培ならそれが可能です。

 そして、「五葷」 ネギ属野菜作りの拘りは、其の欠かせない優れた栄養野菜にあるのですが、一方では、限られた菜園面積での連作障害を避ける尤も簡単で、栽培が容易なローティションが組める作物であり、それにコンパニオン作物としても、何にでも相性の良いのが「五葷」であり、場所を替えの必要な輪作には欠かせないのです。

其の中でも、1度定植したら数年は、作り続けられるニラ、ガーリック チャイブと呼ばれ、中国が原産地と言いますが、日本では、その名が古事記や万葉集に有ると言いますから、大変古くから食用にされて来た野菜です。

ニラは、ネギ属野菜の持つ特有の臭いがありますが、独特の旨味があり、卵閉じにしたお吸いもの、おひたしや餃子の具に入れる等、拙宅では定番の惣菜であり、春から秋までも、適時に刈り取っては利用できる便利な野菜です。

次にラッキョウですが、これが亦 肥料の流亡しやすい砂質土が、水はけが良いので最適な土壌条件であり、球根の植え付け後手が掛からず、秋から翌春までの数回の追肥で良く育ち、収穫後の加工に手間は掛かりますが、無農薬で安心なラッキョウ漬けの一年年分の自家製が容易に作れます。

難を言えば、球根の大きさが様々でありますが、粒が揃わないのも亦、自家製の安心の印かも知れません。

 

―花ラッキョウのイメージー写真―

扨て、ニンニクの話になるのですが、昨秋に植え付けたのは、エレファントガ‐リックと普通ニンニクの福地六片とニューホワイト6片の3種です。

其の狙いは、エレファントガ‐リックでは、種鱗茎を残した後、要望もあって、全てを褐変エレファントガーリクに加工する事にしています。

普通ニンニクの方は、日本の寒地系ニンニクの特徴である、弱い花茎が葉柄内に発生し、珠芽となって形成される「Asiantic種」の中から、全く花茎の形成されない種となる鱗茎の選別であり、 福地六片とニューホワイト6片の両方で、出て来る弱い花茎の形成の具合を比較するのが今年の課題です。

 

―ニューホワイト6片ニンニクーWebPhotoesより

勿論その両方共、調味香辛野菜として利用するのですが、葉柄内に珠芽が形成されなければ、欧米のソフトネックガーリックと同様に、きれいなガーリックブレイドを作ってキッチンに飾って使い乍ら、長期保存ができる様にするのが狙いです。又、褐変加工ニンニクを、ガーリックブレイドで作って見たいとも思って居ます。家庭で作れる熟成ニンニク加工には、黒ニンニクにするのが最適であり、自家製の栄養サプルメントして利用して行く積りです。

 

―ガーリク ブレイドのイメージ フォート―

最後に長ネギの話になりますが、作っているのは大正時代から千葉県に伝わる在来種の分蕨ネギであり、「坊主知らず」と呼ばれる品種です。

長ネギは、玉葱同様に種子繁殖が一般的ですが、播種からは収穫まで1年掛かりであり、其の点で分蕨ネギの「坊主知らず」ならば、収穫で残ったネギは坊主が出て花が咲く替わりに分蕨が起こり、それを適時に掘り取って分割し、植え広げれば連続しての周年栽培が可能となり、自家消費には大変便利な長ネギ栽培ができるのです。

 

―菜園で旺盛に育つ坊主不知ネギー

実は、其の出来の良い当菜園の「五葷」 ニラ、ニンニク、ラッキョウ、長ネギ、玉ネギ、時には悩まされて来た塩分を含む潮風が、立派に育つのに一役買って居る事に気付きました。又、それが成程と言う話があったのです。

 

千葉県は、関東での長ネギ栽培での出荷量のトップを行く生産量を誇って居ますが、其の中でブランド品として紹介されているが、九十九里のJA山武郡市の「海っ子ネギ」であります。 

 

―海水が散布されている海っ子ネギー

何と其の「海っ子ネギ」 潮風を浴びた野菜は美味しくなると、海水を希釈して散布して育てて居るのです。

其の経緯、ご興味がありましたら、キーワード「海っ子ネギ」で検索して見てください。

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