京都八幡高校レスリング部・京都八幡ジュニアレスリングクラブを指導する監督・浅井 努の日記

剛毅果敢(ごうきかかん)をキャッチフレーズに全国優勝を目指す。

2011年は?

2010-12-31 | コーチング
大晦日。今年もあと数時間になってしまいました。
来年はどんな1年にしようかと色々と考えています。

2011年は「選手をもっと活かしたい」

活かすためには、選手の考えを知ること。
そのためのコミュニケーションの場を増やすこと。
選手の中に眠っている力を見つけて表に引き出す。

マンチェスター・ユナイテッドのアレックス・ファーガソン監督のインタビュー記事の中で、
「トップレベルの監督に求められる資質には、どんなものがありますか?」という質問に対し、
ファーガソン監督は、

これは私もしばしば考えるテーマだ。いくつも挙げることはできるが、これまでの経験上、「観察力」が最も大事だと思う。
指導と観察の両方を同時に行うことは難しい。アシスタントに権限委譲し、観察に集中するほうがよいときもある。
選手のクオリティを見極め、トレーニング成果が上がっているかどうかの判断には、観察力は欠かせない。

と答えています。

ファーガソン監督は、監督に求められる最も重要な資質は「観察力」だと答えてます。
よりよく観察するには、明晰な頭脳、客観的な視点、冷静な分析力、辛抱強く視る忍耐力、
判断基準となる評価のためのモノサシを併せ持たねばならないでしょう。
視点は当然サッカーのプロ監督としてではありますが、レスリングに当てはまる部分もあると思います。

「選手をもっと活かす」ためには、選手達をしっかり観察し、選手達をもっと知る・理解する。
そして、選手の持ち味・個性を表に引き出す…。
周りがどんな状況だろうが、慌てず、焦らず、コツコツと、諦めずに取り組んでいきます。

今年1年、ありがとうございました。



選手と指導者の関係

2010-12-30 | コーチング
外国の指導者・コーチ陣達はとても熱心でよく勉強している。
それは、指導者(コーチ)と選手との関係からと言われ「なるほど」と感じた。

日本の選手達はどちらかというと指導者(コーチ)と共に歩んでいく関係にあるのに対し、
外国の選手達は指導者(コーチ)に「俺に何を教えてくれるの?」と要求してくる。
ようは、日本は指導者(コーチ)が優位なのに対して外国では選手と指導者の立場が逆である。

外国の選手達はプレーがうまくならないのは指導者せいだと主張するのが一般的。
だから、外国の指導者(コーチ)たちは勉強熱心になる。

日本は指導者(コーチ)が優位なのは、その原因のひとつに日本の歴史文化でもある「武士道」が考えられる。
精神論中心的な考え方がいまだに根強い。
勝てないのは、「お前達の精神力が弱い」「練習していない」「根性がない」などと選手を一喝する。

試合で負けたくて負ける選手なんて一人もいない。選手は一生懸命戦っている。
それに対して「何をやっているんだ」とすぐに怒ってしまう。

また、選手が「俺たちに何を教えてくれるの?」なんて指導者(コーチ)に要求しようものなら、
「おまえ誰に向かって言っている」とすぐさま一喝である。

自分自身、まだまだ勉強不足であると感じた。
京都八幡の指導では、外国の指導者(コーチ)のような資質がないといけないと感じた。

NTS合宿

2010-12-29 | 高校生レスリング
26日(日)~29日(水)NTS合宿に行ってきました。
26日(日)は合宿大会で2選手が出場し、中村弦斗は優勝したものの森垣心は敗退…。
今年最後の試合を優勝で締めくくることができませんでした。
もっと体重を生かして、差してガツガツ圧力をかけて前へ前へ出ればいいものの、気持ちも弱くそれができない。課題が山積みです。
中学生6選手は充実した合宿でした。
多くの高校生、いろんなタイプの選手と、多くのスパーリングも積めましたし、練習試合も6試合を消化。
いろいろな選手と胸を合わせることができ、良い練習ができたと思ってます。
他チームの選手とのスパーリング・練習試合で、課題もはっきりと分かりました。
中学生は試合間隔が少し開くので、しっかり練習を積ませたいと思います。


厳しい現実

2010-12-13 | 小学生レスリング
昨日、小・中学生の兵庫県ジュニア大会が開催されました。
今回は審判をしたのでセコンドにはつけず、セコンドは山本勇輝と保護者にお願いし、マットの外から試合を見ていました。
セコンドについているとこちらも興奮的になりますが、マットの外から見ると試合内容を冷静に観戦できます。

今年最後の試合で、厳しい現実を突きつけられました。
小学生のなんと弱いことか…日頃の練習で、ある程度は予想していましたが、ほとんどの選手がポイントを1ポイントも奪えないで、フォール、テクニカル、大差の判定と試合内容が散々の内容でした。
ほとんどの子供が、レスリングを始めて2年が経過します。負けても無神経…悔しいと感じても10分あれば忘れてしまう。悔しいと思うだけでもマシですが、中にはなんとも感じていない子供もいます。
意識を変えて練習に取り組んで欲しいですが、なかなか思うとおりにはいきません。

中学生は2選手は優勝しましたが、残る4選手は惨敗…
こちらは怪我人が多く、なかなか思うとおり練習を積むことができず、うまくいってません。

愚痴は言いたくないものですが、近頃は愚痴ばかり言っているような気がします。
愚痴からは何も生まれないし、その先の話しが続かないということは分かっているんですが…
以前までは、結構、愚痴を言ってすっきりしたこともありましたが、
ここ最近、愚痴を言ってもまったくすっきりしない。
愚痴を言えば言うほど、小さくなっていく自分に気付き、納得しない自分がどこかに居る。
私ももう41歳ですが、この年齢になってやっと気付いたことです。
なんとかこの現状を打開したいです。

人の後ろを歩く

2010-12-06 | 名言
今日はこんな言葉に出会いました。「人を導くには、人の後ろを歩け」(老子)

最近感じることですが、例えば、怪我人がわざわざ私のところへ来て「次は何をしたらいいですか?」とか、朝練習前に私の指示がなければ動けないとか、ようは「私に言われないと動けない」「私に言われたことしかしない」という場面・シーンによく遭遇します。
こっれて、選手が悪いのか?、それとも考えさせない私が悪いのか?…と考えさせられます。

確かに何かと選手達に指示を与え過ぎているような気がします。選手達の行動やプレーを見守り、選手達がどんな判断をするのか見届けることも必要だと感じています。
後ろから見て初めて見えることもあります。やはり指導者が変わるべきですね…。