京都八幡高校レスリング部・京都八幡ジュニアレスリングクラブを指導する監督・浅井 努の日記

剛毅果敢(ごうきかかん)をキャッチフレーズに全国優勝を目指す。

全国中学選抜大会②

2010-11-30 | 中学生レスリング
翼は、6月の全中に続き3位という結果でした。

中学入学後、この2年半でかなり実力を伸ばしました。
小6の全国少年大会では1回戦敗退…。押立杯のような関西地方で開催されている各地方の大会でも優勝した経験はなく、いつもテクニカルフォールで敗れていました。

今大会は準決勝で敗れたものの、6月の全中の時より試合内容は良くなっていると感じています。

翼の準決勝で敗れた試合は、1R、ローシングルで攻めたところを踵を捕らえることができず、上手くがぶられ失点。2R、再びローシングルで攻めたところを、がぶられて失点し、相手のローリング3連発のテクニカルフォール負け。組み手に工夫がなく、相手が揺さぶられていない状態で、仕掛けに入ったのが悔いに残ります。6月の全中では、相手のタックルを2~3回も喰らっていました。今大会は相手のタックルを一度も喰らわず、相手のタックルによる失点がなかったことは、練習の成果が徐々に出てきていると感じます。

トップになるためには、まだまだ努力の継続が必要です。ましてや、この学年の全国の選手達はスーパースター揃い…。並大抵の努力では話しになりません。
しかし、翼は今大会敗れた後、非常に悔しがっていました。私の前で涙も流し、心の底から「もっと強くなりたい」という気持ちが私にも伝わってきました。この気持ちが続く限り、まだまだ強くなれます。

翼は本日の朝練習での12分間走で3,100メートルを走りました。中学生で3,000を超えることは容易ではありません。外周5周のタイムトライアルでも16分半で走り抜きます。このような努力の継続で、徐々に実力がついてきました。まだまだこれから…、技術も体力もどんどんUPさせてやりたいです。焦らず、挫けず、指導していきます。これからがホントの楽しみですよ…。

全国中学選抜大会①

2010-11-29 | 中学生レスリング
全国中学選抜へ行ってきました。6選手が出場して3選手が3位入賞、3選手が1回戦敗退…
1年の俊之、来樹は勝負の内容を振り返る前に、ここ数ヶ月、怪我でまともに練習が積めていません。
まずは、とことん追い込んだ練習をしっかり積まないと何も語ることはできません。
2年の慧志は日常生活が甘すぎます。すぐに体調を崩し練習できない日が多い。ようは、練習ができていません。
1回戦敗退した3人は、どんな原因であろう練習ができていないのは事実です。内容の充実した練習、豊富な練習量をこなさなければ、結果なんてついてきません。
俊之、来樹、慧志の3人は、今大会のこの結果は妥当でしょう。この冬の期間、まず、しっかり練習を積むことです。
1年の竜太郎は順調に怪我もなく練習が積めているし、6月以降、体重も増え体力も向上、タックル技術も向上しているので、今回はやってくれると期待していましたが、同じ学年の全中チャンピオンに惨敗…。
技術、体力のことより、試合前のソワソワした雰囲気を見たら、名前負けしている感じがしました。気持ちが強気ではなく、弱気になっていた感じがします。高校生と一緒に練習しているから、もっと自信を持って強気でやって欲しかったです。

プロの将棋の世界では対局終了後、感想戦と言われる反省する場面があります。
勝者と敗者が将棋盤の前で「ああすれば良かった。こうすれば良かった」など、何十手も前の局面を振り返りながらお互いに高め合う…。
敗者からすれば、対戦後に、負かされた相手のアドバイスに耳を傾け受け入れなければならない。考えただけでも逃げ出したくなるような状況です。精神力が強くなければ感想戦なんてできないでしょう
プロ棋士の谷川浩司さんは、「負けましたとはっきり言える人は強くなる。これをいい加減にしている人は上にはいけない。」と言っています。
レスリングで例えれば、負けた後にしっかり試合を振り返る。
なぜポイントを取られたのか?なぜ攻められなかったのか?組み手はどうだった?自分の戦う気持ちはどうだったか?相手の技術は?体力は?
まず、自分自身で考え反省する。そして、指導者のアドバイスを聞き入れ素直に吸収する。こんな感じではないでしょうか。
日常生活に当てはめれば、謙虚に自分の非を認めることができるか。相手を尊重することができるか。相手を受け入れることができるか…ではないでしょうか。

今大会の敗れた原因をしっかり反省し追求し、次回の大会では少しでも克服できるよう、今回の負けた悔しさを無駄にして欲しくないです。まだまだこれからですよ…。

新人戦

2010-11-08 | 高校生レスリング
先週末の6日(土)と7日(日)来春の全国選抜の京都府予選も兼ねた高校生の新人戦が開催されました。
残念ながら1~2年生部員が2選手のため、団体戦には出場できず、7日(日)の個人戦のみ出場しました。
結果は2選手とも優勝。2名出場の2名優勝ですから結果は良かったと思いますが、試合内容は課題が多く、いまの実力でこの後の近畿予選、さらには3月の本戦となると、まだまだ力不足を感じます。
まず、1月の近畿予選に向けて全力を尽くします。途中、12月末にNTSのJOC近畿予選がありますが、1月までの大会には約2ヶ月半の時間があります。技術・体力を伸ばす時間はしっかりあるので、この冬に高い意識を持たせ練習を積ませたいと思います。

今日出来ないようなら、明日もだめです。
一日だって無駄に過ごしてはいけません。
ゲーテ(詩人)

僕はずっと山に登りたいと思っている。でも明日にしよう。
おそらくあなたは永遠に登らないでしょう。
レオ・ブスカーリア(教育学者)

偉大な2人の名言です。
明日からではなく、今日からという考え方を習慣づけ、先延ばしにすれば、できる可能性はどんどん低くなっていく。
思うことと、行動することの間には大きな開きがある。
いつか、いつかと思っていることは、ずっとできないかもしれない。
明日はできるからという甘い考えは捨てて、今日できることをやっていく。
思っていることは直ぐに行動に移して、願望だけで終わらないようにする。ということを意味しています。
1月の近畿予選に向け、頑張らせます。


ハードルを一つずつクリア

2010-11-03 | 名言
「大きな目標を掲げるだけだと、そこへたどりつくのは難しいと僕は思う。先を見つつも足下をしっかりと見極めていかないと、空気の変化や現実を見失ってしまう。」

「それで僕は、日々を過ごすなかで、小さな課題を設定し、それをクリアし、クリアできたら次の課題を目指すようにしている。ハードルをひとつずつクリアする感じだ。」

『察知力』(中村俊輔)より…


大きな目標だけがあっても、やる気を維持するのは難しい。
目標が高すぎても、毎日、モチベーションを維持するのは難しいです。

大きな目標を持つことはとてもいいことですが、いきなり大きな目標を達成することはできません。
現実的な計画というか、自分自身の日々の課題を持つことです。
日々の課題を一つずつクリアすることで、達成感を感じられます。また、やる気も湧いてくるものです。

遠いことばかりを見ていると、近くのことに気づけない・気づかないことがあると思います。
足元の小さいことにつまずく危険性もあります。
遠くの大きな目標はたまに見ればよく、
まず、足元をよく見ながら、一歩一歩着実に前進していくことが大事です。
目の前のことを精一杯やっていくことが、成功への近道だと思います。

具体的に中学生を例にすれば、
6月に全中があります。これに勝つことが中学生にとっての最大の目標になります。
この全中の前には、各地方で多くの大会が開催されます。
その一つ一つの大会に向けて全力を尽くすことです…。
また、体力面の例を挙げれば、現在、朝練習での外周5周のタイムトライアルのベストが17分台だとしましょう。
このタイムを本年中に16分台突入という目標を立てて毎日走り込む等…

このように、少し努力すれば、ちょっと頑張れば達成できそうな目標を立てて、日々努力を継続することです。
選手達の頑張りに期待します。

個性・長所を伸ばす指導がしたい…

2010-11-01 | コーチング
選手には、同じ階級・体重であっても
身長、手足、リーチの長さ、利き腕(右利き・左利き)の違い、優しそうな顔つきに怖そうな顔つき等々…
こんなふうに体型的、身体的な違いがある。

そして技術的な違い。
A選手は○○ができるが、□□はできない。
逆にB選手は□□ができるが、○○はできない…

そして体力的な違い。
A選手は持久力は高いが、瞬発力がない。
B選手は筋力は弱いが、柔軟性は高い等々…

そして性格的の違い。
明るい性格、内気な性格、闘争心が全面に出る選手、緊張する等…

考えてみるとこんなことはたくさんあります。

ようは、何が言いたいかというと、
選手達の体型的、身体的、技術的、体力的、性格的な部分を同じレベルにしようと思っても絶対に無理で不可能です。
選手達に同じように要求してはいけないということ。
例えば「A選手はできるのに、なぜB選手はできないのか?」といった愚痴は、同じレベルにすることを求めているということです。

それなら、どうすればよいか?

それぞれの選手達ができうる○○を見つけることが必要なのではないか。
選手達にあったできることを探すこと。そのためには「個性」「長所」を引き出してあげることが必要だと感じます。

選手達の中に隠れている「個性」や「長所」を指導者が見つけ出す。
この「個性」「長所」をその選手の中からたくさん引き出し確実なものとする。
それが、私の役割だと思ってます。

選手のできない部分をつつくことは簡単なことです。
大切なことは選手の中にある今見えていないものを見つけ出し形にしていくことだと思います。

指導者になった時から、京都八幡の選手達には、
型にはめず、それぞれの個性・長所を伸ばす指導を実践しているつもりですが、
これからもさらに意識して指導していきたいです。