秀策発!! 囲碁新時代

 「囲碁は日本の文化である」と胸を張って言えるよう、囲碁普及などへの提言をします。

「わかりやすく」の心得

2014年12月15日 | 囲碁界への提言

   むずかしい事をわかりやすく
      わかりやすい事を重く
       重い事をおもしろく

※≪重く=真摯に、もしくはより深く≫と、私は捉えています。

  永六輔さんのベストセラー、『大往生』の前書きで紹介されている作家・井上ひさしさんの言葉で、私自身大事にしています。

     明るく楽しく真剣に

  これは、気象予報会社のウェザーニューズの活動、≪みんなでGENSAI≫の基本方針。大事な事は真剣にやならければならないが、難しい事を難しいまま説明しては、大事な事は伝わらない。メッセージを理解して貰うには、分かりやすく伝えなければなりません。また難しい事を学ぶ際には、楽しくなければ続きません。

  囲碁の有段者の中には、

「弱い人や子供には理屈が通じない」

  と言う人がいますが、それは本来禁句とすべき。私自信、戒めとしています。仮に相手に通じないとしたら、それは教える人間の実力不足に他ならない。教材を与え、少しヒントを与えれば、積極的に取り組む様子を何度も見ています。

  では、分かりやすい説明とは何か。他にもあるでしょうが、私は次の3つが考えます。

A;見える化
  初学者が詰碁や死活の問題が難しく感じる一因は、出題の意図が伝わらない事にあります。その時は問題図を碁盤に並べ、注目すべき所を指で指し示すだけでも効果があります。

B;別の手法を使う(アングルを変える)
  ある月例の講義で、黄孟正先生が最新布石を解説されていました。黄先生の解説は分かりやすいと評判がいいのですが、その日に限って受講者の反応が鈍い。そこで解説内容を石の方向から手割論に代えたところ、いつもの反応に戻りました。

C;名前を付ける
  潘坤ゆさんの場合、≪四目中手≫の形を≪シーソー≫と呼び、≪五目中手≫の形を≪中華包丁≫と呼んでいるそうです。

  この3つ以外にも、方法は沢山あります。どう分かりやすくするかが、指導者の腕の見せどころです。

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