秀策発!! 囲碁新時代

 「囲碁は日本の文化である」と胸を張って言えるよう、囲碁普及などへの提言をします。

伝わりにくいことば 前編

2015年01月05日 | 囲碁界への提言


「囲碁に折角興味を持って頂けたのに、難しいという理由だけでやめてしまう人が多い」
  稲葉禄子さんよりこの様な話を聞いた事があります。囲碁サロンやイベント等での普及活動に尽力されている方の言葉だけに重みがあります。
  囲碁を続けるかどうかは本人次第と思われるでしょう。日経ビジネスによる囲碁ガールブーム関連の取材にダイヤモンド囲碁サロンのスタッフがこたえていますが、囲碁入門者の大半は、実は入門後1年すら続かない。教え上手で評判の石倉昇先生でさえ、教室の生徒さん全員に3ヶ月で辞められてしまった事があると、週刊碁掲載の座談会で語っています。囲碁の楽しみがわからず、指導者や他の受講生との親好が深まらなければ、続ける義理はありませんから。

  囲碁とは兎に角厄介で、面白さがわかるまでにはとにかく時間がかかる。石倉先生の例に限らず、入門後間も無く辞めた方々は、囲碁対局の面白さを何一つ実感しなかった筈。
  囲碁についての説明がわかりにくい。例えば、囲碁を始めたばかりの人にとっては、ハサミとカカリの区別すらつかない事は当然。囲碁を教える際、指導者は普段通りの言葉で囲碁の打ち方を説明しますが、その殆どか囲碁特有の専門用語であり、日常的に使られる日本語とは意味合いがまるで違う。囲碁用語は専門用語であり、限られた人のみが使っている隠語であるとの意識が無くなってしまうのでしょう。
  こんな話もあります。囲碁用語に≪梅鉢型≫という物があります。これは前田陣彌・九段が名付け親と言われています。また梅鉢型が前田家の家紋である事は、歴史好きにはよく知られています。ところが、院生経験者ですら、梅鉢型という言葉を聞いた事すらないという人もいる。

  専門用語の難しさ。これに加えて、専門用語の意味が、実はプロの間でも共有されていない。何となくのニュアンスで会話をしている節がある。囲碁の普及という視点で見れば、これは見直さなければなりません。




コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。