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続・終わらないエボラのお話~今度はギニアで再発事例

2016-03-24 07:30:47 | アフリカ情勢
いろいろ話題が割り込んで、アップが遅れてしまったこの話題。

西アフリカ三ヶ国を中心にアウトブレイクを続けたエボラウィルス。2015年に下火となってから、完全撲滅まであと少し・・・というところで、ずるずる新規症例の発生ががつづいてきた。


そんな中、3月17日、世界保健機関(WHO)は、シエラレオネにおける再終息ふまえ、これをもって西アフリカ三ヶ国におけるエボラ連鎖が絶たれたと見られる、と宣言した。

しかしその宣言の数時間後、ギニア政府は新たに2名がエボラ熱を原因として死亡したことを発表。さらにその後、22日までに累計で5名が死亡(確定症例2、被疑症例3) したことが発表された。

新規症例が報告されたのはギニア南東部、通称「森林ギニア」(Guinée forestière)地方のンゼレコレ県で、2014年にはエボラ熱蔓延の中心地(épicentre)でもあった。

今回の症例は、死亡した一組の夫婦から感染が広がったとみられる。時系列に見ると、第一夫人(2/27死亡、被疑症例)、この男性(3/9死亡、確定症例)、第二夫人(3/15、被疑)、娘(3/19、確定)、疑い患者と接触歴のある男性(3/21、確定)となっている。この接触者は、その後北部マセンタの祈祷師を訪問、そこで死亡しており、さらなる拡大が懸念される。

ギニア政府のエボラ緊急対応本部、フォンデ・タス・シラ報道官は、22日、会見で181世帯961名の接触者が確認されている、と述べている。ギニア当局は17日の症例報告以降、直ちに蔓延拡大阻止のために必要な措置を取った。休診状態になっていたンゼレコレのエボラ治療センター(CTE)は、直ちに再開された。隣接するリベリアとは人の往来が頻繁である。このようなことから、リベリアは22日、ギニアとの国境を一時的に封鎖することを決定した。

(ギニア・コヤ県に置かれたエボラ治療センター、2015年3月)


「終息宣言とともに再発報告」・・・これは去る1月14日、リベリアで再終息をむかえたと思った矢先、その日にシエラレオネで死亡者からエボラウィルスを検出した、まさにそのパターンの「デジャヴ」となってしまった。

これまでの経緯を振り返ると、リベリアは2015年5月に終息迎えたあと、症例を再発。シエラレオネが11月7日に収束を迎えると、その直後にリベリアで二度目の再発症例発見。12月29日にはギニアで初の終息、リベリアで1月14日に再再終息をむかえ、これで撲滅か。と思ったら矢先に、同日、今度はシエラレオネで発症報告。42日間のカウントダウンを終えた3月17日、今回ギニアで2名がエボラウィルスにより死亡、という流れ。半ばエンドレスのモグラ叩きになってきた様相だ。


現在のところ、関係国保健当局は必要な措置を取れるレベルを保持しており、感染の無差別拡大が食い止められていることは幸いでる。しかし今後は予断を許さない。終わらないエボラの話、早く終わり話をしたいものだ。

(参考記事)
終わらないエボラのお話(1月19日)

(ギニア保健省に置かれたエボラ対策本部)


(おわり)

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