ぶらぶら★アフリック

アフリカ・プロモーター、ンボテ★飯村がお送りする100%アフリカ仏族ぶらぶらトーク!

ラマダンに思う(3)~今年もプロローグ

2014-06-28 07:30:32 | アフリカ紀行
暦通りであれば、きょうからアフリカはラマダン入りする。今年は西アフリカでいえば雨季の断食月だ。

(セネガル・ダカールの海岸に立つモスク)


昨年のラマダン入りに、アフリカのラマダンに関するエピソードをご紹介した。

ラマダンに思う(1)~プロローグ

昨年のラマダン入りは7月11日だった。イスラム暦なのでだいたい毎年10日あまり、ちょっとづつ早まって行く。

この約一ヶ月の季節、イスラム教の色濃い国では、生活も仕事も、ラマダンの影響が直撃する。ラマダンの進行とともに仕事効率の低下が激しくなってくる。なんせ日中は空腹で意識朦朧、集中力は低下。そして夕方ともなると、定時になるかならないかで、みんなそそくさと職場を後にする。

夜は日没の後お祈り。断食開けの食。夜が深まりメインの夕食。深夜を回って朝食。眠気と空腹とともに翌日を迎える。ヘロヘロの日中。無理もない。


この期間、イスラム教徒でない周囲もラマダンペースに合わせることになる。勤務時間は昼休み抜きで夕方2時半や3時まで、と変更される事業所も。またランチタイムといっても空いてない店も多い。店員も調理人もラマダン中だし、周りも食わず飲まず。たとえこちらが空腹でも、人目をはばかってしまう。


そして仕事の遅れや締め切りを守れないと「ラマダン期間だから」の逃げ口上。こちらも、「まあ、ラマダンだし、しょうがない」となり、丸く収まる。

そんな毎日が思い出される。


さて、ワールドカップで一次予選を突破したアフリカ2カ国、アルジェリアとナイジェリア。アルジェリアはムスリムが強く、アラブ色が濃い国だ。ナイジェリアは北部に行くほどイスラム色が濃くなる国。ラマダン期間はどうするのであろうか?

一般に、旅人にラマダンの実践は戒律として定められているものではないので、日常の食生活を実践することは許される。しかし、私の知るアフリカ人ムスリムは比較的熱心な人が多く、もしかしたらワールドカップ期間でもラマダンを実践する選手も出てくる可能性がある。

マッチはたいてい日没後だから、ゲーム中の水分補給とかは問題ないであろうが、しかしメシは日没後、マッチ直前に「ラマダン明け食」を食べることになるのだろうか。

去年、大相撲でエジプト出身の大砂嵐が、ラマダンを実践しながら出場した。夜明け前の2時におにぎりとヨーグルトを食べて以降、取り組みまで何も飲まず、食わずで白星を稼いだことが話題となった。ことしの七月場所開幕は7/13(日)とラマダン期間真っ只中。千秋楽は7月27日(日)、ちょうど断食明けのお祭り、コリテの予定日にあたる。


とにたもかくにも、かくして今年もラマダンは来ぬ。

(つづく)

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2 コメント

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ラマダン ナイト (ぶち姐)
2014-06-28 20:20:56
こんにちは。
ヨルダンにいた二年間。
ラマダンといえば、お祭り騒ぎでした。

そうか。西アフリカ。そうか。ラマダン。
そして、在日ムスリム。
また新たな視点が一つ。ありがとうございました。

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Re:ラマダン ナイト (ンボテ)
2014-06-28 22:39:13
ぶち姐さん、そんなこんなでラマダンのはじまりですよ。このブログのどこかで書いていますが、ンボテも昔、完全ラマダンやりました。ラマダンやってる側の世界が少し垣間見れたデス!
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