byヘレン・マクロイ。駒月雅子訳。創元推理文庫。
『暗い鏡の中に』は1950年に刊行されたもので長い間絶版になっていた、幻の傑作です。
物語はアメリカ、コネチカット州の全寮制のブレアトン女子学院で、美術教師のフォスティーナが突然解雇されるところから始まる。フォスティーナはまだ勤め始めて5ヶ月しか経ってなく、また解雇理由の明らかにされないので、腑に落ちない。友人のギゼラと恋人の精神科医ウィリング博士が調べ始めるが。
校長や学生の話から、フォスティーナの生霊を見たという。しばらくして保護者、理事、教師らが集うパーティーのさなか、演劇の指導をしているアリスが庭の石段から転落してしまう。それを目撃した学生はそこにいるはずのないフォスティーナがアリスを押したという。生霊、ドップルゲンガー現象・・・このミステリーの行く先は・・・