思索の海辺

壮年部・那由他楽人の個人的思索を書き付けておくブログです。
主に創価学会関係。*今更ながらTwitter開始。

少年にとって最も大切なもの

2007-09-05 23:15:56 | 書籍引用
最も大切なもの、失ってはならないものは、まず、正義感だといいたい。たとえ誰が反対しようと、正しいと信じたことは、どこまでも貫いていけるような人であってもらいたいのです。

イギリスの有名な政治家にグラッドストンという人がいました。首相になること四回、学問、道徳の面においても尊敬を集めた偉人の一人ですが、彼がイートン中学に在学していたころ、学校でストライキ騒ぎがもちあがったことがありました。それは、ある生徒が一人の教師を憎み、皆を扇動して起こしたものでした。
だがグラッドストンは、そんなことはストライキの理由にならないと、たった一人で反対したのです。多数の意見には従うべきだとの非難が彼に集中し、なかには乱暴する生徒もありました。しかしグラッドストンは最後まで主張を曲げず、ついにストライキを中止させたということです。
(中略)
日本には特に”長いものには巻かれろ”という考え方があって、少しぐらい不合理だと思っても、権力をもつ人などからいわれたときには、それに従ってしまうようなことがよくあります。
私は、これは悲しいことだと思います。これからの時代を背負っていく君たちは、正しいと思ったことはどこまでも貫いていける人であってほしい。自分の主義主張をどうどうと貫徹できる人こそ、人間として最も立派な人だと思うのです。

《未来をひらく君たちへ 池田大作 著》

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初版は1972年9月。私がもっているのは1982年12月発行の第28刷。

これは確か、私が小学生の頃に母が買ってくれたものだ。
子供の頃から読書が大好きだったこともあって、買ってもらってすぐ読んだ記憶がある。

少年少女からの質問に池田先生が答える、という形で進んでいくのだが、その中で最も印象に残ったのが表題の質問に答えた前掲の話である。

何故そんなに印象に残ったのかは覚えていないが、幼心に「グラッドストンのようになろう」と思ったのは覚えている。

その誓いを果たせているか我が胸に問いつつ、前進していきたい。