桐生スバル☆☆☆座   

映画好きの座長がWEB劇場・桐生スバル座を始めましたが
東日本震災で故郷FUKUSHIMAが悲惨な状況で帰れないネ~

虎造芝居「奴は都鳥!7」吉兵衛、追分宿でサロメ~な最後

2012年04月09日 | 次郎長
04/03(石松が七五郎女房お民と会う) 04/04(半かぶちヤクザのすばる座為五郎の茶屋の場)04/05(石松の狼藉と田舎者イジメに泣く吉兵衛一家)04/06(石松がお民に語った秘め事)04/07(お蝶の浮気、二代目の惨殺) 04/08(為五郎の勇気、次郎長へタンカ!)04/09(吉兵衛、追分宿でサロメ~な最後)
  座長はこれらを「サロメ~なヤクザ」と改題して桐生スバル座にて上演の予定です。
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 (A)舞台右半分が開かれて宿屋風・・中段舞台で宴会をしている都鳥吉兵衛、梅吉、常吉、伊賀蔵、万作、重太郎、音松、兼吉、松五郎、久松、そして、すばる座為五郎・・ら11人。
   吉兵衛「東海道一の安藤大親分のお陰で、ようやく次郎長とも手討ちが出来る・・皆には心配かけたが今日はゆっくり飲んでくれ」
  舞台右端からウロウロ伺う男が舞台中央まで来て、中段座敷を見上げる姿・・やがて、急ぎ足で右幕へ消える。
  次郎長子分の大声が舞台左側で響くと共に、左の幕がサーとひかれて、そこは清水一家の溜まり場。そこへ先程の男・追分三五郎が飛び込んで来る。
   追分三五郎「吉兵衛のヤローが追分宿の青木屋で遊んでますぜ・・、吉兵衛をはじめ、11人!」
  溜まり場の外で聞き耳をたてるお民。そして慌てて左端へ消える。
  次郎長ら溜まり場を出て・・花道まで子分を並ベて叱咤する。
   次郎長「今から仇討ち状を書くぜ、逆縁ながら子分石松の仇討ちだ!第1番に次郎長・・2番は七五郎、3番大政、小政、大瀬半五郎、法印大五郎、増川仙右エ門、大野の鶴吉、桶屋の吉五郎、鳥羽熊にお相撲綱、追分三五郎・・だ!」
   一同「エイエイオ~」と舞台から消える中、
  七五郎がキョロキョロとお民を探す振りで最後尾へ・・
   七五郎「お民・・?」

 (B)舞台右半分の宿屋・青木屋にお民が駆け込む・・応対の為五郎・・お民は中段舞台に座る都鳥吉兵衛と会う(必死に話し込む素振り)。
  
  そこへ次郎長一家が到着する。
   次郎長「オ~イ都鳥! 今度もこちらから出迎えての仇討ちだ! 石松の仇・・覚悟しやがれ!」
  為五郎が玄関障子戸に手をかけ大声で、
   為五郎「ヤイヤイ!次郎長!ナンという野郎だ!安藤親分の采配で和解話の手筈なのに・・今度もテメ~は勝手な事をしやがる。貴様の汚いやり口はお民さんから聞いているんでイ・・」
  突然の銃声・・為五郎は障子戸を真っ赤に染めて倒れる。
  同時に次郎長ら11人が宿屋土間へ入り込み・・都鳥の子分は「親分~」と言いながを斬られてゆく。
  
   次郎長「さ~、都鳥!さっさと降りてきて勝負しな! エ~!」
  吉兵衛がゆっくり降りてくる・・たちまち、清水一家に囲まれて倒れる。
   次郎長「七五郎! クビを取れ!」
   七五郎「ヘー・・」
  そこへ中段舞台からお民が放心状態で降りてくる・・
   七五郎「お民! テメ~?・・なんで此所に・・」
  お民は倒れた吉兵衛を抱いて・・クビを持ち上げ・・頬ずりして・・夢遊状態。
  アッケにとられる次郎長一家・・、頭を抱え込む七五郎・・ら。

    (舞台暗転の中に声が響く)
  「お民のその後は判らないが・・小松村七五郎は明治五年に亡くなった」(幕)

 (C)これはなんと!!ギリシャ悲劇の「サロメ」の場面ではないか!
  というわけで、この芝居の題名を「サロメ~なやくざ」に変更して、近日中に桐生スバル座にて公演致します。
     お疲れ様でした。


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