lemonの日記

音楽、トールペイント、パン、猫のみかん

バベルの塔展・大阪へ

2017年08月29日 | 美術展、作品展

先日、大阪中之島の国立国際美術館で、7/18~10/15まで開催中の

「ブリューゲル・バベルの塔展」に行ってきました。

渡辺橋駅からすぐ。中之島線ができて、便利になりましたね。


怪獣みたいによじ登るのは、うちの娘・・・


昔、人々が天まで届く塔を建設しようとした。

しかし、その野心が神の怒りを買い、

互いの言葉をバラバラの言語にされてしまう。

意思疎通できなくなった人々は散っていき、

ついに塔は完成しなかった ・・・旧約聖書

(パンフレットより)

 

この伝説をもとに描かれた、「バベルの塔」をはじめ、

16世紀のネーデルランドで活躍した、

ボスやブリューゲルの版画や油彩が数多く展示されていましたが、

まるっきり予習して行かず、

さて、観始めた作品は、

魚ににょっきり足が生えていたり、不思議な鳥や人や木・・

これははたして不気味なのか、かわいいのか、と頭を傾げていると

耳に入ってきた、横の小学生の女の子と祖母らしい二人の会話。

「いやあ、やっぱ、ボスは最高だね!ぜんぜん、違うよ。」(関西弁でなかった

なるほどそうなのか~と、感心してしまいました

途中で思い出したのですが、

・・そうだった、今回も単眼鏡を忘れた

細やかな作品が多いので、拡大鏡の用意がおすすめです!

 

そうして進んでいって、いよいよ近づいてくる「バベルの塔」

最前列で見たい人は長い列に並びますが、私は並ばないほうを選択

すいすい進んだ目の前に、大きな塔が!・・と思ったら

そこにあったのは意外にも、60センチくらいのカンバスに

雲より高い塔と細かいディテールがぎっしりと描きこまれた、

壮大かつとっても精緻な作品

雲を越えたあたりまで出来上がっているバベルの塔・・

塔の一部が赤いのは煉瓦、白い部分は石灰を運びあげているということです。

しかし、怖いこと考えすぎているのでしょうか、

どうも血の色に見えてしかたありませんでした

それにしても、西暦1500年台にこの絵。

雲を超える建物ができたのは、これよりずっと後のことだけれど、

いろいろ考えさせられますね。

 

最後のコーナーで、東京芸大の方たちの制作された拡大版の絵や、

3Dで拡大解説してもらえる5分間の動画も見られ、

行列に並んだ娘は、こちらを先に見たらよかった、と言うけれど、

先入観なしに好きに見るのも楽しいもの

 

 撮影可のコーナーの、これは公式キャラクターの「タラ夫」くんだそうです


 こちらは今回出ておらず、絵はがきで購入した、やはりブリューゲルの「バベルの塔」

今回のバベルより先に描かれた作品で、また違った印象。


グッズコーナーも充実していて楽しかったです。

ゆっくり見ていたらとうにお昼過ぎになっており、

美術展を後にして近くの「ダイビル」へ

一階のダルマイヤー。


ボリュームのあるプリッツェルサンドと

ザワークラフト、かぼちゃのポタージュ、だったかなあ?


暑い日なのでアイスコーヒーがおいしかった!


 

この日は私はちょっとこわい夢を見たけれど

楽しい夏休みの一日でしたよ


 


東京その2  ミュシャ展へ

2017年05月20日 | 美術展、作品展

ようやく東京行きの記事の続きです

雨ながらも、母の希望がかない、スカイツリーにのぼった後は、

国立新美術館で開催されている「ミュシャ展」を観に行きました。

最寄り駅を出ると、すぐ上が美術館です。

一階では、草間彌生展が開催され、そちらも長い行列で、

草間さんのあざやかな髪色や洋服で見えたファンの方も、何人かお見かけました!

 

吹き抜けの天井を「広いねえ!」と見上げながら、

二階のミュシャ展へ。

 

人でいっぱいですが、広いからか、意外とすぐに進んでいき、

そう待たないうちに会場内に。

受け取ったパンフレットは見開きの2枚分のサイズ。 

ピンク色の1ページ目は、「ヒヤシンス姫」

実は、今までミュシャで私のイメージしていたのはこちらのタイプのみ。

アールヌーヴォーらしい華やかでおしゃれな作品

が、今回の美術展で初めて知ったのは、彼が後半生に手がけた、チェコの歴史をえがく

「スラブ叙事詩」の存在。

一辺が6メートル×8メートルというスケールの作品が並ぶさまは壮観です。

 



大きな作品でありながら繊細で、光のある色合い、人々の表情

 

 

 

館内には写真可のコーナーもあって、

みな思い思いにカメラに

 

さて、母をこの後弟の所に送り、私は一日早く帰りましたが

 

雨ふりだし、体調も万全とはいえないまでも

無事に行くことができた東京行き

また次に訪れたいところがたくさん。

まずは元気にならねばね

 

最後に、やっぱり甘い食べ物で

千疋屋フルーツパーラーで食べたイチゴヨーグルトパフェ!

イチゴが大きくて甘く、今まで食べたパフェの中で一番

 

「ふえー、一粒でも何百円?さすが東京。」と笑う母と私、

しっかり東京のいちご!をスマホにもお腹にもおさめて

 


安野さんの仕事展

2017年03月25日 | 美術展、作品展

・・だいぶ前の事になってしまいました

細見美術館の陶磁器展のあと、京都駅の伊勢丹の「えき」美術館で

「安野光雅の仕事」展を観てきました

 

デビュー作の「ふしぎなえ」シリーズから、

絵の中に動物が何匹も隠れてる「森の絵本」に、

草花を描いた水彩画、数字やアルファベットの絵本、切り絵の本、

そして旅の絵本シリーズまで、好きな作品に知らなかった作品もいっぱいに

 

(この中に何匹の動物がかくれているでしょう^^)

旅の絵本は、鳥になったような目線から、全体を大きくながめたり、

ひとつずつ読み解いていくのも楽しい。

よ~く見ると、スヌーピーがいたり、ポパイがいたり、ユーモアもいっぱい。

ご高齢になられても、なおあふれる発想の豊かな作品たちに、すっかり魅了されました!

作品展は明日26日の日曜日までです

 

 


「アールヌーヴォーの装飾磁器」展へ

2017年03月22日 | 美術展、作品展

日ごとに春らしくなるこの頃です

 ひとつ前の日曜日、

「チケットが2枚あるので、よかったら」と、

息子の学校時代のお母さん仲間にご一緒させてもらった、

岡崎の細見美術館で開催中の「アールヌーヴォーの装飾磁器」展。

 

 少し前、と言ってももう5,6年前ですが

やはり細見美術館の「アール・ヌーヴォーの北欧の磁器展」を観た事が。

(ただし「行った」という記憶だけで、作品はもう忘れてて・・

今回はさらにパリ万博出品を軸に、

セーブルにロイヤルコペンハーゲン、マイセン、ロールストランドなど

憧れのヨーロッパ各国の名窯の作品が数多く展示されていました。

 

動植物の愛らしい作品のほか

「クモ」や「蛾」や「カタツムリ」「キノコ」「蛇」

ちょっぴり私の感覚ではこわいモチーフも多くて、

それらは美しいながら、食器としてはなかなかユニークなものでした

宗教的な意味もあるのでしょうか。

 

そして同じ時代の日本の陶器なども出ていて、比較するのもおもしろく、

初心者こわいものなしですが、楽しく観てまわったのでした。

 

細見美術館は、中庭の吹き抜けがあるロの字型の建物。

途中、自由にパネルと写真を撮っていいコーナーがありました。

・・巨大カタツムリの表情がいいな

見終わって、美術館の隣のお店で、そば定食のお昼ごはん

少しずついろんなおばんざい、薄味でおいしかった

おみやげには作品の図録と、ロイヤルコペンハーゲンの「眠り猫」の飴を

 

帰ると、わが家にも眠り猫が!?

 


ピーターラビット展へ

2017年03月03日 | 美術展、作品展

大阪・グランフロントで開催中の「ピーターラビット展」に行ってきました。

著者であるビアトリクス・ポターの生誕150年記念の展覧会ということで、

原画やスケッチ200点以上が紹介され、ほとんどが日本初公開だそうです

会期始まりの平日午前。すいていて、ゆっくりピーターパネルでも記念撮影できました♪

 

日頃から食器や文具など目にするピーターラビットでしたが、

原画はさらにさらに繊細な筆と色あい

それから、田園風景のほんわかとしたイメージだけでなく、

意外とシビアなところと、昔話や童謡的なこわいところもあったり

 

会場の映像コーナーでは、作者の生涯や作品誕生の背景にもふれることができ、

見ごたえあるすてきな展覧会だったのでした

 

最後のグッズのコーナーは、ハガキだけに、と思っていたのに

やっぱり・・・

絵本は生徒さんに読んであげるの、と言い訳しておきます

みかん君、おもしろそうでしょう?

それから、絵はがきは・・・わ~っ

ピーターのお母さんは、うさぎの毛で手袋を編んだり、

うさぎたばこ(ラベンダー)を売って、4匹の子供を育てているのです。

お菓子の缶2つはプレゼント用。チョコクランチのと泉屋のクッキーとです。

この水色のファイルは、開くと、

ピーターたちの絵のポケットが!

 

ピーターラビット展、大阪会場はグランフロント大阪北館にて4月2日まで

春休みのお出かけにおすすめです^^

 

 


2つの若冲展

2016年12月07日 | 美術展、作品展

先週の土曜日は、京都市美術館の「若冲の京都 KYOTOの若冲」と、

相国寺の承天閣美術館の「伊藤若冲展 」 を観に行ってきました。

 生誕300年の今年はあちこちで若冲展がありましたね。

京都市内の知人が、東京まで行って2時間並んだというのでびっくりでしたが、

新聞では、さらに後半になると5時間待ちというニュースも読みました

地元の錦市場出身、まわりには熱いファンもいる中で、

・・実は2,3、年前まで「わかおき」さんかなあと思っていた私ですが

この夏に、細見美術館で間近で観て、作品に一目ぼれしてしまいました。

のびのびした筆から吹き込まれた動物や植物の命。

勇壮な鶏、ふと足元を見ると丸い雌鶏とひよこ達がいたり、(鶏図押絵貼屏風の内・1797年)

こんなほのぼのかわいいネズミ達もいました!(鼠婚礼図・1796年)

 

今回も前売り券を買って楽しみに、とか言いながらも、終了前日になりましたが

どちらも思ったよりも空いていて、ゆっくり観ることができました!

今回の展示での注目の作品のひとつ、

「百犬図」(1799年)・・・じゃれたり寝転んだり、まるいワンコたち

100匹わんちゃん大行進!?若冲は1716年生まれだから、この時83歳なのかな

 「樹花鳥獣図屏風」1cmほどのマス目1つひとつにタイル画のように描きこんである、

気の遠くなるような大作でした。白い象の耳が仏さまみたいです。

 

ゆっくり観た後は次の相国寺の承天閣美術館へ。

入り口ですぐ出迎えてくれる30幅の動植綵絵は壮観でした。

もともと動植綵絵と3幅の釈迦三尊像は、若冲が相国寺に寄進し、

1889年に皇室に献上するまではお寺が所有していたのだそうで、

この日観た複製でも、絵の密度が濃く、作品に吸いこまれるみたいな感じがしました。

第二展示室では金閣寺の障面画が展示されて、こちらは実物です。

次回の案内を見ると、なんとまた「伊藤若冲展」!

こちらも楽しみにしようと思います

 

承天閣美術館のあとは相国寺を歩きました。

 

枯山水の庭。もう午後の日差しですが。

一度にたくさん若冲の作品と紅葉まで観られた一日。

この日は師走と思えないくらい暖かかったのですが、気がつけば年末!

さて、今のうちに大掃除をがんばらなくては

 


奈良・正倉院展へ

2016年11月03日 | 美術展、作品展

秋晴れの先日、近所の人達と奈良国立博物館の「第68回 正倉院展」に行きました

 今年の秋にめずらしい青い空。

こちらが本館で、展示は新館の方に回ります。

 

 

秋の虫干しの時期に開封され、この期間に合わせて毎年少しずつ公開される正倉院の宝物、

今回は64点が展示されるということで楽しみです。

混雑するそうなので、最寄り駅で先にチケットを買っておいて、

「正倉院、昔、学校の遠足で行きました。」とか、

「テストに<校倉造り>って出たね。」

と話しながら(全員が正倉院展初めてです^^;)11時ごろに着くと、

待ち時間の表示は30分・・意外に短くて、空いてるかな?と期待しましたが、

なんと、入ってから満員電車みたいに混んでいました

宝物ケースの前は人が何重にもなっていて

並んで順番が来たと思えば、また人波にのまれて後ろになったりしましたが

後半になるとようやく見やすくなってきて、できる範囲で観てきました。

今回のポスターなどにもなっている「漆胡瓶」、

薄く切った木を重ね合わせ、黒漆を塗って、動植物の形の銀の薄板を貼られているそうです。

シカや鳥の模様に、鳥の頭みたいな注ぎ口もかわいい

細かい事ですが、フタの落下防止にチェーンがつけられてるのも

道具としての利便性が感じられ、

芸術性と実用性が兼ね備えられたこのような器が、

1200年も前につくられていたということにおどろきました

これらの約9000点もある宝物は、一度公開されると次は10年以上見られない事が多いそうで、

リピーターが多いことも、動かないでずっと見ている人がいるのもわかるような・・

天平のロマンあふれる正倉院展でした

 

 

会場・・奈良国立博物館(近鉄奈良駅徒歩15分)

開催期間・・10月22日~11月7日

時間・・午前9時~午後6時(金土日祝は8時まで)

料金・・大人1100円、高校大学生700円、小中学生400円ほか

 

 


美術館「えき」KYOTOへ・「世界の巨匠たちが子どもだったころ」

2016年08月28日 | 美術展、作品展

先週ひいた風邪も少しずつ治ってきたので、マスクをして、

前から見たいと思っていた絵画展に行ってきました

 

モネやピカソ、ムンク、ロートレック、平山郁夫、岸田劉生、山下清、など

海外や国内の有名な画家の、10代の頃の貴重な作品が紹介されている美術展。

 

後に「巨匠」とよばれる画家は、子供時代からその片鱗が見えるのか、

それとも意外と大器晩成なのか・・わくわくしますね!

 

展示作品には制作時の年齢に、少年時代のエピソードなども書かれています。

(ちょっとひやりとするイタズラなんかもありました

途中、「平〇郁夫」のように、一部かくした名前を当てるクイズコーナーや、

関西の画家コーナー、

子供にも大人にも興味深く見られるように構成されて、

巨匠たちにちょっぴり親しみを持てる、すばらしい絵画展でした!

 

絵はがきは展示作品のごく一部しかなかったですが、その中で好きなのを3枚選びました。

佐分真 「裏庭」1912年(14歳)

クロード・モネ「水車小屋」 1857年(17歳)

高村咲子(高村光太郎の姉)「栗」1886年(9歳)

9月11日までの開催です

 


いやしの猫の写真展 「猫の森」へ

2016年08月17日 | 美術展、作品展

先日、大阪・八尾の西武百貨店へ、写真展「猫の森」を見にに行ってきました

会場には「飛び猫」の五十嵐健太さんを始め、現在活躍されている

猫の写真家さんの作品がたくさん展示されていました。

うーん、かっこいいですね

 

この展覧会は、一部を除いて写真撮影OKだったため、

みんなそれぞれお気に入りの猫ちゃんの前で記念撮影をしていました。

どーんと火山をバックに歩く猫くん

うわあ空を舞ってるの・・?

 

いろんな猫にびっくりしましたが、みんな個性豊かで、生き生き。

自然な表情をうまくとらえられるカメラマンさん達は、猫の気持ちがよくわかるんでしょうか

 

この日は、毎日先着222人にもらえる猫ポストカードがもらえたり、

百貨店内の2か所で猫グッズを買い物するともらえるスタンプラリーに参加して、

かわいい猫ハンカチももらえました

最後に映画「ルドルフとイッパイアッテナ」も見て、猫いっぱいな楽しい1日でしたよ🎵

 

ただ、今回会場となった八尾の西武百貨店、閉店が決まっているそうです・・

もうだいぶ前だけど、人と会ったり買い物したり、なつかしい場所、

なくなるのはさびしいけど、最後にすてきな猫写真展に来られました

 


「よりぬき長谷川町子展」・サザエさん生誕70年記念

2016年04月30日 | 美術展、作品展

こんにちは。いよいよゴールデンウィークですね

先日、<美術館「えき」KYOTO>で開催中の、

「よりぬき 長谷川町子展」に行ってきました。

今もお茶の間の人気者のサザエさん

夕刊紙での初めての登場からなんと、70年ということでした。

新聞の連載は1973年までなので、おおかたテレビアニメで親しんだ世代ですが、

実家にあった単行本や駅前の本屋さんで(!)テレビとはまた違う原作を見るのも

子どもなりにスリル?があって楽しかったです

会場内には、サザエさん第一話からの主な作品に、

「いじわるばあさん」や「エプロンおばさん」など主な作品がぎっしり。

わ~、忘れていたけどそうそう!なつかしいです

比較的すいている日だったので、一話ずつ読める余裕も。

それから、初期に描いておられた絵本のさし絵や便箋の絵

私はそういった作品を知らなかったので、

あらためて絵の美しさや画力に驚いて見入ってしまいました

 

美術展を訪れている人達の年齢層も、思ったよりも広い。

長い期間の世相を浮かびだす作品のどこかに、

その人の思い出が重なっているでしょうか。

懐かしさと新しい発見のあった、楽しい展覧会でした!

 

会場で選んだクリアファイルと一筆箋。ファイルには50話もマンガがのっていますよ。

会場内で自由に持ち帰れる新聞号外もいただいてきました。

 

会期は、京都が4月28日~5月22日まで、そのあと7月19日~8月21日が広島、

8月27日~10月10日が板橋、・・と全国巡回していくので楽しみですね