昨日は、生徒さんのピアノコンクールで奈良へ。
大きな台風が来たことが少し心配でしたが、無事平常通りに開催されました。

こちらは今のJR奈良駅の横にある、旧奈良駅舎。
そして駅前にある奈良100年会館の大ホールが
この日のグレンツェンピアノコンクールの予選会場です

このコンクールの特徴の一つは、予選の時から音響のよいホールが会場であることでしょう。
ホール全体の響きを聴いて演奏することは、「聴く耳」を育てる良い経験になると思います。
課題曲ははAとB二曲からの選択で、どの部でも一曲のみです。
難易度は差がある年も、あまり差がない年もありますが、いずれも短い曲なのです。
もっとも、短い曲だからといってその音楽が簡単とはかぎりませんから、
コンクールごとの理念を読んだ上で、
本人の気持ちを一番に、プラスになるものに参加を、と思います
さて、
今回、3年生のHくんが弾いたのは、「メヌエット ヘ長調 K.2」
これはレッスンのまだ途中の頃の楽譜です

モーツァルトは苦手だと言っていたHくんでしたが、
今週に入って、モーツァルトとも仲良くなれた
と、ずっと歌っていたのがうれしいです
いつもあたたかい目で見守っておられるお父さんお母さんの応援のもと、
優秀賞を受賞して、次は地区本選です
この日はこの部しか聴いていないのですが、みんなしっかり練習されてよく弾いていました。年々グレンツェンのレベルも上がってきています。
全体的に思ったのは、もう少し左手の音も聴けるといいかな、と思ったのと、リズムを感じること、
それから、この数年子供のコンクールで見かける、胸やおなかに手をあてるお辞儀が、
ここでも多くなってしまったのは残念。
プロのピアノコンサートで、そのお辞儀は一度だって見たことがありません。
でも、演奏に関しては、同じ曲を同じピアノで弾いても、それぞれの個性が感じられ、
みな良いところがありました
コンクールは点数や結果も出るものだけど、一回ずつの結果のみにこだわらず、
大切なのはそれに向けて積み重ねたものが、これからその子の力になるということ、
それから、何より原点である、音楽を楽しむ気持ちを忘れないように、と、
これは、私自身にも言いながら、がんばろうと思ったのでした。
追記・・このコンクールでの優秀賞入賞率は約3割、準優秀賞入賞率は約4割、金、銀、銅賞はそれぞれ1名です。
(金賞の該当者がないことや、銀賞が2名、という場合もあります。)ご参考までに。