「沖縄芝居の碑」を建てるために開催された集いがうるま市の石川会館で催された。なぜクリスマスの日に?と思うに、それは戦後初めて公の芸能大会が1945年12月25日に石川で開催された事を記念する故であった。沖縄芝居先達顕彰碑建立期成会の主催だが、あえて石川を発端にもってきた意義は大きい。今でも語り草になっているのは組踊「花売りの縁」を見ながら多くの観衆が涙を流したということである。
小雨の中、寒さが襲う亜熱帯の島、会場は満杯ではなかったが、芝居フアンの方々が詰めかけた。そして会場でのカンパでは21万円以上の献金が寄せられた。無料の公演だったが、シンポジウムもはさんで、午後2時から午後5時過ぎまで飽きさせなかった。
冒頭で、芝居女優のみなさんの「かぎやでぃふう節」の踊りが披露された。それがじーんと胸に迫った。劇団「うない」団長の中曽根さん、劇団群星座長の宮里良子さん、歌劇保存会の真栄田文子さんなど、9人が踊る姿は芝居女優の「心意気と思い」が伝わってきた。
続いて沖縄の三大歌劇の一つ「泊阿嘉」が上演された。いつ見ても聞いても「泊阿嘉」はいい!その歌劇の良さは物語の筋もいいが何より歌唱によって成り立つ歌劇の歌三線の魅力である。明治40年代に登場したこの歌劇のよさが肌に馴染んできた。歌がいい。今回の地謡の嘉陽正さん、平田旭さんはなかなか迫力があって聞かせてくれた。古典も堪能なお二人である。つまり歌劇は民謡ばかりではなく古典も挿入されている。心にしみる場面が古典組踊の型と歌・三線によってまた構成されているところなど、歌劇が組踊を母胎にしていることがよく見えてくる。
何回みても発見があることはいい。誰が演じても歌劇は面白いが、三枚目の高宮城実人さんが樽金の主人公である。その雰囲気はあった。思鶴は小嶺和佳子さん!マドンナである。歌で泣かせる歌劇はいい!乳母が安次嶺利美さん、お二人はとても良かった!組踊の系譜として見た時、いろいろと歌詞だけではなく所作や微妙な小道具など、また踊りの手なども含め、明らかに芝居が組踊を包含していることがわかる。
医者の山里将人先生はフランスの「シラノ・ド・ベルジュラック」、日本の「忠臣蔵」、そして沖縄では「泊阿嘉」が、どんなに社会が不況でも人気のある歌劇だと話された。
キリ狂言の「棒しばり」も4人で軽快に演じて踊って楽しめた。北村三郎さんの役者魂が感じられた。拍手!息子さんの実人さんも知名剛史さんも観衆の気持に応える役者の魅力を備えている。
シンポジウムは「ウチナーグチ」が沖縄芝居にとって「とても大切」で、どうにかウチナーグチ復興をしようという結論になった。うちなーぐちができないと魂が入らないという指摘もーー。ウチナーグチを使う習性をどう日常の中に取り入れるか?課題!
うちなーぐちがないと芝居やねーんないん、と、ハ木政男さん!
うちなーぐちと沖縄芝居は切り離せないのです!沖縄の芸能総体がウチナーグチと切り離せないのです!さあーどううちなーぐちを継承し、保存し、発展させるか?大きなテーマですね!芝居の復興はうちなーぐちの復興と重なるのです!
<写真は劇団「うない」の琉球舞踊・パレット市民劇場で2010年9月撮影>
小雨の中、寒さが襲う亜熱帯の島、会場は満杯ではなかったが、芝居フアンの方々が詰めかけた。そして会場でのカンパでは21万円以上の献金が寄せられた。無料の公演だったが、シンポジウムもはさんで、午後2時から午後5時過ぎまで飽きさせなかった。
冒頭で、芝居女優のみなさんの「かぎやでぃふう節」の踊りが披露された。それがじーんと胸に迫った。劇団「うない」団長の中曽根さん、劇団群星座長の宮里良子さん、歌劇保存会の真栄田文子さんなど、9人が踊る姿は芝居女優の「心意気と思い」が伝わってきた。
続いて沖縄の三大歌劇の一つ「泊阿嘉」が上演された。いつ見ても聞いても「泊阿嘉」はいい!その歌劇の良さは物語の筋もいいが何より歌唱によって成り立つ歌劇の歌三線の魅力である。明治40年代に登場したこの歌劇のよさが肌に馴染んできた。歌がいい。今回の地謡の嘉陽正さん、平田旭さんはなかなか迫力があって聞かせてくれた。古典も堪能なお二人である。つまり歌劇は民謡ばかりではなく古典も挿入されている。心にしみる場面が古典組踊の型と歌・三線によってまた構成されているところなど、歌劇が組踊を母胎にしていることがよく見えてくる。
何回みても発見があることはいい。誰が演じても歌劇は面白いが、三枚目の高宮城実人さんが樽金の主人公である。その雰囲気はあった。思鶴は小嶺和佳子さん!マドンナである。歌で泣かせる歌劇はいい!乳母が安次嶺利美さん、お二人はとても良かった!組踊の系譜として見た時、いろいろと歌詞だけではなく所作や微妙な小道具など、また踊りの手なども含め、明らかに芝居が組踊を包含していることがわかる。
医者の山里将人先生はフランスの「シラノ・ド・ベルジュラック」、日本の「忠臣蔵」、そして沖縄では「泊阿嘉」が、どんなに社会が不況でも人気のある歌劇だと話された。
キリ狂言の「棒しばり」も4人で軽快に演じて踊って楽しめた。北村三郎さんの役者魂が感じられた。拍手!息子さんの実人さんも知名剛史さんも観衆の気持に応える役者の魅力を備えている。
シンポジウムは「ウチナーグチ」が沖縄芝居にとって「とても大切」で、どうにかウチナーグチ復興をしようという結論になった。うちなーぐちができないと魂が入らないという指摘もーー。ウチナーグチを使う習性をどう日常の中に取り入れるか?課題!
うちなーぐちがないと芝居やねーんないん、と、ハ木政男さん!
うちなーぐちと沖縄芝居は切り離せないのです!沖縄の芸能総体がウチナーグチと切り離せないのです!さあーどううちなーぐちを継承し、保存し、発展させるか?大きなテーマですね!芝居の復興はうちなーぐちの復興と重なるのです!
<写真は劇団「うない」の琉球舞踊・パレット市民劇場で2010年9月撮影>