志情(しなさき)の海へ

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沖縄の中高生出演「現代版組踊」の演出家平田大一さん、来る6月27日、日本演劇学会大会で平田オリザさんと対談!

2021-06-11 23:09:56 | Theatre Study(演劇批評)
コロナパンデミック禍の中の演劇活動の特集《2020年》が紀要にまとめられ、辺野古の高専教員の澤井万七美さんが、「現代版組踊踊」と演出家平田さんを取り上げ、そして2021年6月26,27日のオンライン大会でもまた平田オリザさんと平田大一さんが対談。

沖縄内でそうした学術的な論議なり評価が難しい中で、日本の演劇やパフォーミング・アーツ研究の第一人者の研究者が取り上げる意義は大きいでしょう。平田オリザさんは演劇学会の理事で参加です。沖縄の文化活動(パフォーミング・アーツ)が一歩抜きん出たのですね。

なぜ沖縄の現代版組踊であり、演出家平田太一さんが取り上げられるのだろうか?日本全国に影響を及ぼす可能性があり、一つのモデルケースとして注目されているということなのでしょうか。

英語でまとめた論文From Traditional to Contemporary: Genealogy of Kumiodori in Modern Okinawan Theater Called "Okinawa shibai"の中で論考の最後に現代に至る組踊の系譜の推移の中で、「肝高の阿麻和利」について言及したのですが、その可能性はこのように続いているということになります。

現代版組踊が同じパターン化しているのは事実だが、地域興しのテーマと物語、そして各地の中・高校生が現代ミュージカルに意気揚々として取り組む姿は未来志向です。批判的な余地は、それぞれの地域の歴史上のヒーローやヒロインを主人公に据えるので、家父長制の色合いは背後に潜んでいます。「わした島の尊敬すべき歴史上の人物たちの物語」が地域の歴史や伝統への見直しと誇りをもたらし、自ら生まれた土地への愛着と共に、自信につながるというフォーマット、一連のパターン化した形態は、地域ナショナリズムの高揚があるが~。同様なミュージカルが日本全国規模で『わが県、市町村の伝統と歴史・文化を見直す文化運動として」波及する可能性はありますね。中高生が主体で~。

全く補助金を当てにすることなく、独自にプロデュースし、公演回数を増やしている「肝髙の阿麻和利」活動はすごいですね。またなん度見ても感動する舞台になっています。https://www.amawari.com/ 
ブロードウェイの世界に開かれているミュージカルに負けないパワーなのかもしれません。


★オンラインによる大会の発表スケジュールをUPしておきます。





★オンラインで自由に参加し視聴することができるようです。
★演劇学論集です。(2020年)沖縄の事例を紹介しています。





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