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OSTRICH FEATHER BOA

お前の意見は求めん。

そこに鳴る LIVE "超越" ONEMAN EDITION 2021 @福岡Queblick

2021-04-04 12:17:50 | LIVE


今年2本目のLIVEは「そこに鳴る」のワンマンライブツアー福岡編。
「そこに鳴る」も2019年5月の『一閃』のリリースツアーでの対バンライブ以来で超久しぶり。
今回は1st album『超越』のリリースツアーという事で、しかもワンマンライブという触れ込みで参戦する事にしました。ちなみに福岡公演はO.AとしてTHE INCOSが参加。
この2バンドは以前も対バンで共演したりと、繋がりが強いバンド。
Queblickは昨年11月のシンガロンパレード以来で、何気に今年初めてです。前回来た時よりも規制が緩和されていて、椅子もなく、最前柵もステージのスピーカー近くまで戻されていました。ガイドラインに沿っているとは思うのですが、緩和のされ加減に若干不安を覚えたのも事実です。お客さんもほぼほぼ8割型埋まっていて、来場者が増えるのはバンド側も良い事とは思うんですけどね...。

【THE INCOS】
1.BASARA
2.恋ノ桃源郷
3.春の嵐(新曲)
4.病状に異変は無い
5.生きろ!
6.誰かの幸せ願うより

2019年以来の超久々のTHE INCOS
まず何より解散とか活動休止してなくて良かった...と。
ひいろ大先生は相変わらず綺麗だった。
元々「そこに鳴る」自身がファンで、彼らからオファーされたそう。
この方々とは節目節目にライブを鑑賞する機会が多くて、久々にライブ見れて良かったって思ってたし、新曲「春の嵐」「生きろ!」や、「そこに鳴る」の鈴木氏が大好きな曲で、THE INCOSの方々も「もう演奏する機会ないと思う」と言っていた「病状に異変は無い」等、今まで聞けなかった曲も披露されたのですが、何とこの日でドラムのよっしーさんが脱退されるという衝撃的な日でもありました。そんな事情を知らないであろう方々で会場の空気が若干固まったのは言うまでもなかったですが、そんな告知があった前と後ではバンドの空気が変わっていて、告知した後の方が吹っ切れた感じで活き活きしてたような気がする。このバンドらしくポップでキュートで、最後まで笑顔に溢れたライブでした。
次いつになるか分かりませんが、待ってます。ありがとう。



【そこに鳴る】
1.Lament Moment
2.Mirage
3.complicated system
4.avoided absence
5.氷上の埋葬
6.black to
7.極限は刹那
8.絶対的三分間
9.re:program
10.極限は刹那
11.業に燃ゆ
12.white for
13.掌で踊る

「そこに鳴る」のライブは、いつも殺伐としていて鬼気迫る轟音に圧殺される感覚があるのですが、この夜も同じようにVoの鈴木さんのソロボーカルから雪崩れ込むように演奏に入り、そこからは変幻自在の轟音の渦に身を任されるままあっという間に過ぎて行きました。複雑緻密な演奏と、音のスイッチングが多いサウンドが特徴ではあるので、忙しそうだなと思いました。だから煽ったりする事は殆どなく、むしろ歌と演奏を純粋に堪能するというか、集中するというか、そんな感じ。
セットリストは『超越』の楽曲に、コンビネーションアルバムに収録された曲、既発アルバムのリードトラック等で構成されていました。今までより尺が長い分、今まで聞けなかったであろうバラードとか聞けましたし、物販紹介、関西弁丸出しのMC、福岡に来て天ぷらのひ〇おを食べて衝撃を受けたとか、色々良い意味で場の緊張感をクールダウンするようなエピソードもあったんですけど、全体を通して、緊張していたのか、あまりにも淡々と演奏しすぎて、何処か物足りなさというか、ただ聞いてるだけというか、退屈さを覚えさというか、置いてけぼりくらってるような感じもありました。
こう、もっと突っ切れたんじゃないかなっていう印象がぬぐえなかった。
正直O.AのTHE INCOSの方が曲数少ないけどまだ感じるものがあった。
もちろん満足した人もいるともうので、これを見て、嫌な気分になったら、申し訳ないんですけど。。。

この日印象に残ってるのは終盤披露された「white for」という楽曲。Baの藤原さんがメインボーカルをするバラードですが、彼女がメインで歌ってるのを始めて生で見たので、ツインボーカルならではの良さというか、こういう楽曲があるとライブも醍醐味があって面白いよなって思いました。
事前にアンコールが出来ない事はアナウンスされていたので、淡々と演奏された先の本編ラスト「掌で踊る」終了後は、さっさと帰ったかな。
まあ、PNLSのライブに比べたら申し訳ないんですけど圧倒的に思う事が無かったかな。でも、THE INCOSも見れたし、ワンマンライブも貴重でした。次また行こうと思ったら行きたいと思います。ありがとうございました。

 


THE PINBALLS Live Tour 2021 "millions of memories" @福岡CB

2021-04-04 10:04:22 | LIVE

気が付けば今年も4月に入り、あっという間に1年の1/4が終わってしまいました。
時の流れは早いものですね。そんな中で相当お待たせしてしまったんですが、今年1発目のライブでTHE PINBALLSのライブに行ってきたのでレポしようと思います。

THE PINBALLSは2019年3月に『時の肋骨』というアルバムのリリースツアーで福岡に行って以来、約2年ぶりとなりました。昨年がコロナ禍でエンターテイメントは自粛せざるを得なかった状況のため、大分ブランクが空いてしまいましたね。今回は昨年末にリリースされたニューアルバム『millions of oblivion』に伴うライブツアーの一環。福岡はツアー2本目に組み込まれていたので、序盤戦での参加となりました。
年明け1発目の会場が長浜CBというのも初めてで、この会場はそんなに行く機会はありませんが、他の会場と違って横長の造りで、壁には至る所にポスターが貼られていて、空気がまるで違います。なんとなく、テレビや雑誌で見てきた海外の会場に似たイメージを感じます。この独特な空気は好きです。

そんなこんなでこの日僕は仕事だったので、会場に着いた時にはもう暗転してSEが鳴っていました。
感染を考慮して最後列で観戦。ステージがフロアよりも2段くらい高いので、遠くても全然見えます。
そしてセットアップや、黒シャツ姿で入場してくるメンバーの姿は、会場の雰囲気と相まって、怪しくてヤバそうなロックンロールバンドの空気を醸し出していました。

1.ニードルノット
2.神々の豚
3.アダムの肋骨
4.CRACK
5.放浪のマチルダ
6.ストレリチアと僕の家
7.花いづる森
8.ニューイングランドの王たち
9.(baby I'm sorry)what you want
10.沈んだ塔
11.惑星の子供たち
12.統治せよ支配せよ
13.赤い羊よ眠れ
14.マーダーピールス
15.ブロードウェイ
16.蝙蝠と聖レオンハルト
17.ひとりぼっちのジョージ
18.銀河の風
19.ミリオンダラーベイビー

ENCOLE
20.オブリビオン
21.十匹の熊
22.片目のウィリー

セトリは間違ってたらすまそ。
入場して早々、ボーカルの古川さんの髪型がビジュアル系顔負けの煌めきレッドになっていてちょっとびっくり。ライブは「ニードルノット」でしっかりと地に足をつけるようにして始まり、続く「神々の豚」「アダムの肋骨」「CRACK」と畳みかけるようにTHE PINBALLS持ち味ともいえるグランジでハードなナンバーを披露して一気に会場の熱を上げていきましたが、若干のブレイクを挟んだ後は、彼らの持ち味ともいえる、叙情的かつノスタルジックで哀愁漂うナンバーで多くプレイしていきました。
コロナ禍でライブにも制約がある事から、敢えてミディアムなナンバーを多くセレクトしただけかもしれないけど、聞いた事のなかった過去の曲がそこに組み合わさる事で、当然といえばそれまでですが前回のライブには無かった空気があって、ツアータイトルの「memories」っていう言葉を一番感じたセクションでした。特に、「花いづる森」~「惑星の子供たち」あたり楽曲群。恐らく古川さんのパーソナルな心象風景が描き出されたであろう空気感が、このライブ全体を象徴していたように思えたし、それが凄く好きで、心地よかったです。
グランジでロックンロールがメインにしつつ、叙情的な側面も持ち合わせているいうイメージしかそれまで持っていなかったんですが、むしろこの叙情的な面も、ロックンロール同様に彼らの持ち味であり、彼らを彼らたらしめる重要な要素なんだと気付きました。激しさと相反する、誰かを想う暖かさや温もりといった気持ち、そういった繊細で純粋な心の内面に音楽を通じ触れている感覚がありました。
実際、このライブでも古川さんは泣いてました。前のライブの時もそうですが、今回はあの時よりも泣いていました。コロナで何もできなくなってしまった中で、アルバムを作って、ツアーを決めて、収容人数の制限、マスク必着、歓声禁止、定位置から動かないっていう制約はありつつ、この場所に来ることを選んでくれて感謝しかないみたいな事も言ってました。
そして『millions of oblivion』の楽曲群も際立っていました。純粋にこれまでの彼らの楽曲に比べて激しさがありつつも、これまでにありそうで無かったタイプの楽曲が多くて、偉そうな言葉で書くと楽曲そのもののクオリティーが素晴らしいんですよ。全部ガッコ良い。改めて「これが最後になっても良いという気持ちで作った」という意気込みを感じました。汗だくになりながらも楽器をかき鳴らし、時にお立ち台に立って演奏しているメンバー1人1人が本当に楽しそうでした。表情には出さないけど、動きを見てたら内に溜まっていたものを放出しているというか。輝いてました。
そして本編は、一人で弾き語りをしていた際に自分の曲に併せて踊り続ける女の子に感動して音楽を続ける事に背中を押されたという実際の「思い出」をフレッシュバックさせながら作られた、『millions of oblibion』を象徴する楽曲「ミリオンダラーベイビー」で終了。
アルバムでは1曲目なのに、ライブは本編最後っていうのが、ニクいなと思いました。

アンコールでは「オブリビオン」から始まり、超初期の楽曲「十匹の熊」そして「片目のウィリー」と最後は、色んな想いをあるんだろうけども、サッと演奏してスパっと帰っていった姿が印象的でした。

"生と死"や"思い出と忘却"など"対になるもの"をコンセプトとした『millions of oblivion』を改めて演奏して感じたのは、これまで以上に「生きる」っていう所に重きを置いていて、この時期、このタイミングだったからこそ生まれたアルバムだったんだろうと思います。人は色んなものに繋がりや価値を求める反面、色んな事を忘れて生きていく、そんな相反する摂理の中であっても、大切に今を生きて行くこうっていうメッセージを感じました。僕等にとって彼らとのライブが大切な「思い出」になったように、僕等が彼らにとっての忘れられない「思い出」となって、彼らのこれからになれるなら有り難い事だなと。
今年1発目にして、純粋に楽しいとか以上の、何かを与えてくれるライブでしたし、僕の中で大切なバンドの1つになった夜でした。何年後か分かりませんが、会える日を楽しみにしています。ありがとうございました。















 

 


OUTRAGE LIVE POWER 20th Anniversary Presents『Run Riot』TOUR 2020 @福岡DRUM Be-1

2020-12-31 12:17:34 | LIVE

全てが一変した2020年 そんな今年の最後のLIVEはOUTRAGEでした。
OUTRAGEを始めて観たのは前作『Raging Out』Tourの福岡公演で、その轟音を体感してすっかり体中に電流が走るような衝撃を受けてしまって以降、また観たいとずっと思っていました。50代を過ぎようかという年齢にも関わらず、未だに現役で激しい音楽を鳴らし続ける存在にリスペクトを込めて。
今回は今年発表されたNEW ALBUM『Run Riot』のリリースに伴うツアーの一環。このツアー、当初は4月に行われる予定だったのですが、新型くそったれコロナの影響で日程が延期され、結果として会場を当初のDRUM SONから、やや大きめなDRUM Be-1へと変更し、日程の関係もありTOUR FINALと紆余曲折を経たものでした。実は僕も4月の時点では参加できなかったのですが、日程の変更によって参加できるようになり、しかももう体感できないだろうツアーファイナルという形で、今年最後のライブを締めくくることが出来た訳で、凄い偶然が重なり合った奇跡のような一夜でした。

仕事を早々に切り上げたのですが、既に開場時間を過ぎていたため、もうこうなりゃ後列でも仕方ないと思い、ShinShinにて腹ごしらえへ。以前は行列が出来るほど並んでいたこのラーメン屋も、時間帯のせいか、カウンター席は余裕でした。壁に所狭しと並んだ芸能人のサイン色紙に見とれながらラーメンを食べていたのですが、、うーん?味が不味くなった?それとも口に合わなくなった?のか、昔感じた劇的興奮を味わう事が出来ずじまいでした。
そんなこんなで会場のBe-1へ。思えば毎年1~2か月に一回くらいの割合で通っていたこのハコも、今年は2月のCo shu nie以降になってしまってすっかりご無沙汰でした。この状況下でも残ってくれていた事に感謝ですね。
この日全席自由になっていたのですが、会場は間隔を取って椅子が並べられ、受付の順番にその椅子の場所を指定することができるという新しいシステムでした。なので、キャパシティに対して半分くらいの収容人数だったのですが、恐らく50~60人位の集客だったかと思います。僕は4列目にいたのですが、後列はそんな人がいなかったので。まあ、こういうご時世なので、距離を取って見やすくするっていうのは致し方ないんですけどね。

【ASTERISM】
この日のO.AはASTERISMという福岡、佐賀を中心に活動している3ピースバンド。
実は名前だけは知っていて、今回初めて生のライブを観戦したのですが、恐らく10~20代という若年にも関わらず、とんでもない技巧派集団で、インスゥルメンタルバンドにも関わらず、音楽とパフォーマンスで観客をうならせていました。色んな場をこなしてきたのが凄く良く分かるオーラを纏って。
全部で6曲位演奏されていって、楽曲名も全く分からないまま見たのですが、スラッシュメタルのような轟音で荒々しい部分がウェイトを占めつつ、一転してアンビエントで幻想的な世界観を表現したような楽曲もあって、ただ激しいだけじゃない、色んな表情を持っているバンドかな?という印象でした。
改めてチェックしていきたい、とてつもないポテンシャルを持っていると思いますよ。



ギターの紅一点のHAL-CAさんが何度が短いMCで間を繋いでいたんですが、荒々しい演奏の姿とは打って変わって喋る姿のギャップもまた魅力的だったなと。
ちなみにこの曲のPVのシューティング場所、Angeloの「A MONOLOGUE BY MEHYSTO」と多分一緒なんですよね。こういう事もあるんですね。

【OUTRAGE】

SE
1. Edge Of A Blade
2. Blood And Scars
3. JUST BELIEVE IN ME
4. RUSTY DOOR
5. THE DAY OF RAGE
6. LIVE UNTIL YOU DIE
7. Science Spirit Hits
8. HOW BAD ?
9. Machete III
10. MEGALOMANIA
11. YOU SUCK
12. RISE
13. Hammer Down and Go
14. UNDER CONTROL OF LAW
15. BLIND TO REALITY
16. Outrage

ENCOLE
17. MY FINAL DAY
18. MADNESS

W-ENCOLE
19. STEP ON IT
20. ....??

LIVEは『Run Riot』同様、荘厳な雰囲気から怒涛の展開で幕を開ける「Edge Of A Blade」でスタート。
インタビューの中で「自然体」という言葉が出ていたのですが、ステージ上の彼らはまさにその「自然体」な雰囲気そのままでした。上半身裸の丹下さん。黄色のTシャツにデニムという安井さん。黒シャツ黒デニムな阿部さん。そしてバンドTに黒パーカーという格好なNAOKIさん。髪型が長髪黒ロングから、茶髪のミディアムショートにイメチェンしていました。全員ド派手な衣装ではなく、むしろラフ過ぎる格好なのに、そこに違和感を感じさせない佇まい。そしていざ始まると、重くのしかかる轟音をバックに、殺傷性を極限まで高めたようなシャウトのオンパレード。そのギャップというか、違和感の無さが逆に凄いなと。身に沁みついているというか。

この日は何と1曲目でドラムのスネアが破損していきなり中断するというアクシデント発生。丹下さんとスタッフで対応してましたが、結局スネアが完全に壊れているという事で、急遽ASTERISMのスネアを借りる事に。ただ、補修中も他のメンバーは特に慌てふためく様子もなく、「結構喋るのも緊張するんよ」とかNAOKIさん言いつつも、取り敢えずMCで繋いどくか~みたいな落ち着き具合というか(笑)丹下さんも「俺の奴より使いやすい!」とか言って、そのまま「じゃあ、行こうか」みたいなノリで「Blood And Scars」をプレイする流れが、もう自然すぎて驚きましたね。

「Blood And Scars」の途中でパーカーを脱ぎ捨て完全に臨戦態勢に入ったNAOKIさんを筆頭に、演奏するに連れて荒々しくなっていくLIVEは、『Run Riot』の楽曲をメインに、様々な年代の楽曲で構成されていました。が、再度4人体制になったここ10年位のアルバムよりも、初期4人体制時代の楽曲の方が割合として多いセットリストでした。レギュラーチューニング~半音・1音下げチューニングを経てここ数年になってレギュラーに戻ったという話をインタビューでしていたので、そういう楽器の事情もあるとは思うんですが、昔から追いかけているファンとしては嬉しいポイントでもあるのかなと思います。

全体としてバラードも1曲もない、序盤から終盤まで攻めに攻める展開でしたが、緩急がなかったといえばそういう訳でもなく。中盤の「Science Spirit Hits」~「HOW BAD?」なんかは古臭いサイケデリックロックのような流れを汲んでいて、逆にポップに感じましたし、その後プレイされた「Machete III」も壮絶キャッチーな曲調で、ああ、こういう側面も持っているんだなって新たな発見もありました。

この日は当然ですがMASK必着、声出し禁止、モッシュやダイブ等は禁止でしたが、拳を挙げたりヘッドバンキングしたりするのはOKでした。そんな中で一緒に参戦した観客の方々の事も妙に印象に残っていて。LIVEが進行するにつれどんどん自分を解放していってるように見えたんですよね。殆ど動かなかった人達が、拳を挙げたり、頭を振りまくったり、周囲に人がいない場所で思うがままに暴れていたりと、1人1人がOUTRAGEを堪能出来ている事に心から歓喜しているのが凄く伝わってきたんですよね。それはステージ上のメンバーも感じていた筈で、「めっちゃ良くなってるやん」とMCでNAOKIさんが笑顔で喋ったり、阿部さんや安井さんや動き回ったり煽りまくったりと、一定の制限を設けつつも、それを乗り越えて新しい楽しみ方をお互いに見つけたような、そんな劇的瞬間だったと思うんですよね。あの時の空気は、本当に1つになっている、そう感じられました。

そして一度火が点いたら止まらないガソリンのように、LIVEそのものが激しい熱を纏いながら、「MEGALOMANIA」からラストの「Outrage」まで畳み掛けるようにして本編が終了。
メンバーが捌け、「ありがとう」という言葉が観客からこだまする中、「こちらこそ、ありがとうだよ」と優しく返すNAOKIさんの姿が印象的でした。
その後アンコールは2回出てくれたのですが、正直アンコールは1回だけと思っていたので、まさかダブルアンコールまでしてくれると思っておらず感謝感激でした。アンコールも暴れ倒すタイプの楽曲のオンパレードでしたが、最後の最期に演奏された名前が分からない曲。この曲がそれまでの曲とはちょっと違い、キャッチーなメロディが印象的な曲で、何かに包まれたような感覚がありました。そしてそれはとても心地よい感触でした。そんなハッピーというか、前向きな気持ちになって終わることができました。

振り返ってみると、終始激しい楽曲でしたが、個人的には初期の頃より最近の年代の楽曲の方がテンションが上がっていました。それだけ最近の年代の方がカッコいいからだと思うんですけど、年齢を重ねても最新の方が激しくてカッコいいって凄い事じゃなかろうかと。
それに、暴れライブって今年2月のTHE THIRTEEN以来で。最後の最期でこういうライブに参戦出来た事で、良かった。「また来年か再来年、博多に来ます」と笑顔で言ってくれた言葉を信じて、待っていたいと思います。ちなみに僕はこのLIVEで、完璧にOUTRAGEに嵌ってしまい、CDを買うつもりです。
なので、必ず行きたいと思います。2020年最後にして最高の夜を、ありがとうございました!!


 


BiS KiLL YOur WiNTerxxx -THANK YOU I LOVE SUMMER- @福岡サンパレスホテル&ホール

2020-12-31 12:09:49 | LIVE

S.O.Sの翌日は福岡サンパレスにてBiSのワンマンライブに行ってきました。
ホールツアーは結果として今年は彼女達が最後になりました。元々WACKを聞き出した頃に始めて行ったワンマンが去年の第二期BiSの福岡公演で、その後第二期としては解散して、その解散に迫ったドキュメンタリー映画が上映され、それらと並行して第三期が結成されるも、デビューアルバムをレコーディングしたにも関わらず、メジャーデビュー直前で1人脱退。さらに追加で加入するも、結局1週間ほどで脱退、、と。WACKの中でも激動な変遷を経ている、そういう宿命のあるグルーブなんじゃないかと勝手に思ってたりはするんですが。
そういう経過が気になって、ライブは行けなくても、リアルタイムで追ってはいたんですよね。インタビューとか読んでいると、JxSxKに対するBiSの想いって特別強いように思うし、メンバーも自分達がBiSなんだと言い聞かせるように、自覚を持って必死にやっていくっていうのは感じていました。

実は新型コロナが流行る前の今年の1月に福岡にワンマンツアーの一環で来てくれていたのですが、その時は資格の授業と重なって参加する事が出来ませんでした。で、今回「KiLL YOur WiNTerxxx」というサブタイトルが各公演で異なる地方公演が全国4か所で開催され、そのラストがこの福岡という流れで何とか参加できました。僕が参加したのは配信のない昼公演。先日のシンガロンパレードもそうですが、社会人としては週末の公演は夜より昼の方が気持ち的にありがたいんで(笑)、こういうスタイルは今後もやっていって欲しいなと思いますね。会場のサンパレスは感染症対策で席の間隔が1~2席開けられた状態で、この昼公演は集客は1Fのみで6割型位埋まっていたかな。


SE
1.STUPiD
2.FUCKiNG OUT
3.テレフォン
4.DESTORY
5.イミテーション・センセーション
6.SURRENDER
7.this is not a love song
8.thousand crikets
9.I WANT TO DIE!!
10.IT'S TOO LATE
11.LOVELY LOVELY
12.GETTiNG LOST
13.DiRTY and BEAUTY
14.BASKET BOX
15.FOR ME
16.teacher teacher teacher
17.TOUCH ME

ENCOLE
18.BiS~どうやらゾンビのおでまし~
19.CURTAiN CALL

何というのかな、BiSの歩みって、ずっとアクセル全開で踏み続けているような状態と感じました。同じWACKでもBiSHとかはまだ貫禄というか、どこか余裕のようなものを去年見た時は感じていたのですが、BiSの場合、冒頭から既にフルスロットルというか、自己紹介もそこそこに、ドリンクタイムも無く、MCも最低限しか設けず、ひたすら自分達の楽曲を届けていくスタイル。
楽曲もスクランブルズが関わっているのでBiSHの曲と似てる部分があるのですが、BiSの場合、もっと激しく、攻撃的で、それでいて何処か自虐的だなという印象もあって。演奏される曲のタイトルがそれを物語っているような気がするのは、文字通り気のせいなんですかね。。歌詞書いてるのはほぼJxSxKですが、自分達がまだまだ底辺にいるんだという事を暗に示しているようにも思えて。。
研究員(=ファン)と盛り上がらない訳ではなく、笑顔を見せたり、観客と一体になって盛り上がっていたのですが、見ていてずっと彼女達がBiSという看板を背負い続ける、そのプレッシャーに負けないように闘い続けているよう感じた事ですかね。どれだけ激しいダンスを踊ろうと、どれだけシャウトしようと、どれだけ汗だくになろうと、進む事を止めない。ひたすら次へ、その先へ自分達を急かすかのようにひたすら楽曲を演奏していく姿。時に鬼気迫り、時にボロボロにも思えて、ずっと見入っていました。中でも「thousand crikets」という楽曲で歌唱もせずにひたすらヘッドバンキングしたりスクワットを延々繰り返すというパフォーマンスは異様でさえありました。
でもそんな風にしていかないと、自分達が大きくなれない事を、多分分かっているんだろうと思います。
まるで修行僧のような、茨の道のような、、、。

アンコールに入る前だったか、メンバー1人づつのMCがあったのですが、「もっともっと大きくなる」「研究員の皆とこれからも一緒に歩んでいきたい」とか滅茶苦茶切実な訳ですよ。同郷出身のチャットモンチーさんなんかは、元々バンドのボーカリストがしたくて結成したりもしたけど上手く行かなくて、そんな中でこのBiSの募集を見つけて...みたいな話もしていて、、。理由が何であれ、研究員が必要としているように、彼女達にとっても研究員というのは大切な存在であるというのを改めて実感できた大きなライブシリーズだっただろうし、その上で自分達がその場所をこれからも守っていきたい、そういった想いを改めて実感したんだろうと思います。彼女達は「これからもBiSであり続ける」という決意表明を、心中する覚悟を、最後に宣言して、ステージを去っていった訳です。
そんな色んな想いに駆られるライブっていうのも久しくなかったので、不思議な感覚でしたね。

そしてこのライブシリーズを12/18にLINE CUBE SHIBUYAでFINALで迎えたにも関わらず、間髪入れず年明けの1月からはワンマンツアー、さらに2月はWACKのアーティストとのツーマンツアーと怒涛の如くスケジュールが組まれており、もはや生き様そのものになっていますね。
過酷だと思うんですが、多分むちゃくちゃ強くなると思う。
そんな素敵なグループだと思います。ありがとうございました。



Skoop On Somebody Christmas Live Tour 2020 @福岡イムズホール

2020-12-31 10:59:21 | LIVE

師走の頭、12/5にS.O.Sのクリスマスライブツアーでイムズホールまで行ってきました。
S.O.Sは昨年リリースされた「What is love?」というアルバムのツアーが今年の3月に福岡で行われる予定でしたが、新型くそったれコロナの影響で9月に延期となるも、収束の目途が経たない事から全公演中止となり、もう、今年は見られる機会が無いと思っていた矢先だったので、個人的にはサプライズなクリスマスプレゼントのような感覚でした。彼らのライブは実はずっと奥さんと2人で見に行っていて、この日も一緒だったのですが、僕が会場を電気ビルみらいホールと間違えてタクシーで慌てて会場に駆けつけるという失態を演じ彼女を怒らせてしまうというインシデントも起こしてしまったのですが...(笑)

イムズホールも去年のth erockers以来で、確かもうそろそろ一旦閉館するとかそんな話を聞いていたので、もうこれが最後かもしれないなと思いながら参加しました。ホールではあるけどどちらかというとライブハウスに近い造りで、横長で後方からもステージが見やすい距離感で個人的には好きな会場ですね。

今回のクリスマスライブは昼公演・夜公演の2部構成となっていましたが、僕達が参加したのは昼公演。
集客としては全体の7割位かな。やっぱミドルな年齢層の方々が多いので、雰囲気違いますね。

1."Play the Music"
2.ソウル・リヴァイヴァー
3.Clap!!
4.ベストショット
5.予感
6.Luvtone(Interlude)
7.Nice'n Slow
8.Actor
9.eternal snow
10.sha la la
11.My Gift to You
12.春が来るまでに
13.街に愛があふれて・・・

ENCOLE
14.STAY OR SHINE

ほぼ定刻に暗転して、サポートのコーラスメンバー3名が先に入場。
その後、メンバー2人が登場しますが、今回はこれまでのクリスマスライブとは趣が異なり、Play the musicでムードをさっそく創りつつ、「ソウル・リヴァイヴァ―」「Clap!」とアップテンポな楽曲でいきなり盛り上げにるというこれまでにない斬新な幕明けで開演し、そこから「ベストショット」という割とマニアックではなかろうか?という楽曲へと続く、ソウル&ムードを重視した構成になっていました。

中盤からはMellowなセクションに入っていきますが、女性コーラスとのDuetで披露された「予感」~余韻を引きずるように、「エレピ」の旋律が絶妙なインストナンバー「Luvtone」~そして敢えてテンポも落として音数を抑えてTAKE氏の歌声で存分に彩られた「Nice'n Slow」「Actor」と、久しく演奏されなかった楽曲を中心に次々に披露されていきました。TAKE氏は時折椅子に座り込んで歌ったりと、楽曲によって魅せ方を変えながら表現していき、KO-ICHIRO氏の旋律が彩りを加えて。ただ、Mellowの中に、これまで無かったSoul、感情のうねりのような、熱感を伴っていたように感じたのがこれまでと違っていて、このあたりの展開が振り返ってみると一番好きな空気感でしたね。まあ、「Actor」あたりになると、心地良過ぎて半分眠りそうだったんですが....というか、クリスマスライブツアーと銘打っているにも関わらず、全然そんな事気にしていないマニアックな楽曲ばかりだなとも思いましたが(笑)
どちらかというと、2年前に見た「Live in gloom」を彷彿とさせる空気感で、「What is love?」のリリースツアーを体感していたら、こういった雰囲気になっていたんじゃないか?と。そして、現在のS.O.Sのスタイルがこういう方向性なんだろうとも感じました。

そんな濃厚な「Actor」までの世界観から打って変わり、「eternal snow」からはようやく「冬」をテーマにした、これまでのクリスマスライブツアーの流れを汲んだ楽曲が披露されて行きました。
何気に「My Gitt to You」や「春が来るまでに」といった、季節柄にも関わらず、これまでライブで聞くことが無かった曲や、コアなファンが喜びそうな選曲を入れてくるのも一興でしたね。最後は「街に愛が溢れて...」の大合唱で荘厳に本編は終了しました。これまでのクリスマスライブツアーを経て、この曲は段々特別な楽曲になっていっていると思います。

そして迎えたアンコール。ジングルベルの鐘をステージ上のメンバー全員で鳴らすというサプライズがあったのですが、タイミングが合わずちょっとグダっとなり、やり直すも、やっぱりタイミングが合わず途中ヨれるという一幕もありましたが(笑)そんなほっこりとした場面を挟みつつ、最後はTAKE氏よりMCがありました。「こんな状況になってどうしていいか分からなくなった事もありましたが、そのままでいるのか、それとも前に進むのか、僕達はもう、答えを分かっている筈です。」という言葉から披露されたのはライブでは初聴きとなる「STAY or SHINE」でした。時に振り返り、立ち止まりながらも自分達のペースで歩んで行こうと、そんな言葉で綴られた彼らなりのメッセージソング。「Everlasting Love」とは違った、そっと優しく背中を押してくれる、そんな気持ちにさせてくれる、心地良い温もりを感じて迎えての終演となりました。結果、また新しい一面を見せてくれたようなライブでした。

そんな素敵なライブの後は、イムズの正面で行われていたクリスマスマーケットに行きました。
渦巻き状のウインナーや、海外の地ビール、ホットワインなど、そこでしか味わえないものを堪能して、何とか奥さんの機嫌も戻って(笑)なんとかなった一日でした。

そして、年の瀬にまた再会出来て本当に良かった。素敵な時間を、ありがとうございました。


鮫肌尻子とダイナマイト ワンマンショー @福岡CavernBeat

2020-12-31 09:09:50 | LIVE

冬の寒さが厳しくなってきた11月の下旬
キャバーンビートで鮫肌尻子とダイナマイトのワンマンショーに行ってきました。
なんだかんだで年に1回位ではありますがライブを見に行っているめんたいバンドです。
福岡出身のバンドも、2010年代後期に活躍して見に行っていた大半は解散したり活動休止したりしていて、生き残っていくというのが難しい世界というのを目の当たりにしてきたのですが、この鮫肌尻子とダイナマイトは、そんな中にあってアルバムを3枚発売し、全国各地でライブも精力的にこなす等、着実に活動の領域を広げていきました。そして昨年末に『ニューレトロック』というアルバムが発売され、そのライブツアーも予定されていた中で、新型くそったれコロナの影響で延期となり、配信等行いつつ活動を継続していました。『サメハダライブナウ!』という番組をYouTubeで見ていたので。

元々このワンマンショー自体は、たしか夏の終わり位には自主企画として発表されていました。その時は対バン予定だったのが、コロナの影響でキャンセルになったの結果として初のワンマンショーに改められた形です。会場のキャバーンビート...UTEROから徒歩5分圏内になる老母のビートルズライブハウスで、今の自宅から徒歩15分くらいで行ける距離にある、元々気になって行きたかったけどタイミング合わず行けていなかったハコでした。久しく彼らのライブに行っていなかったし、初のワンマンショーという触れ込みにも惹かれて、行ってみる事にしました。

キャバーンビートは階段を下りて地下にある造りになっていて、入るとすぐにバーカウンターがあり、そこから右手に行くとレンガ作りの壁に覆われたレトロかつお洒落な雰囲気を感じさせるステージになっていました。開演までのBGMはこちらも昭和の歌謡曲が流れて雰囲気作りに一役買っていました。
有観客+配信という事で、客席の後方PA付近には配信用の機材も積まれていてちょっと面白かった。
この日の有観客は自分も入れて5人でした。自分よりも年齢層の高い人の方が多かったですね。まあ、連休最終日で、夜19時半だと色々都合が合わない人もいるよな...なんて思いましたね。
予定時刻から10分くらいして暗転
黒と白のツートンカラーのノースリワンピの尻子嬢と、全員白スーツで今から結婚式ですかっていう位のキラキラした衣装を身に纏った男性メンバーという成り立ちで、古き良き時代をオマージュしているようでした。


1.introduction
2.魅惑のニューレトロワールド
3.危い土曜日(キャンディーズ)
4.もしよかったら
5.ガールズロックをけとばせ!!
6.ビジービジー
7.ボロ屋のブギ
8.あの夏に見た夢
9.炎のロックンロールツアー
10.男の子女の子(郷ひろみ)
11.愛する君に(ゴールデンカップス)
12.尻子のズビズバロック
13.さよなら平成時代
14.火曜日のギグ
15.ラストライブを見に行こう
16.新しいエンジン
17.AFC001 (アフターコロナ ゼロゼロワン ※新曲)
18.あの娘のシャウト
19.鮫肌タイフーン

ENCOLE
20.鮫肌尻子とダイナマイトのテーマ

ライブはもうあっという間の約1時間半で、楽しかった。そんな痛快な気分にさせてくれました。
それに、全体を通してバンドのグループ感が素晴らしかった。ああ、凄く格好良くなったな、自分達の世界をよりしっかり表現されてるなとも思いました。

事前にトータル20曲とアナウンスされていたので、最初、これは長くなるなと思っていたのですが、振り返ってみると、全然そんな事を感じさせませんでした。セットリスト的には新作『ニューレトロック』のナンバーを中心にしつつ、序盤のアップテンポな展開から、中盤の「ボロ屋のブギ」「あの夏に見た夢」「さよなら平成時代」「火曜日のギグ」「ラストライブを見に行こう」等の尻子嬢の過去を投影したノスタルジックなナンバー等、様々な側面を魅せていました。合間にキャンディーズのカバーを始め、Baのウェットンさんがボーカルを取った郷ひろみのカバーや、Drのマッシブさんがボーカルを取ったゴールデンカップスのカバーも演奏され、ワンマンならではの実験的な企画も随所に組み込まれ、飽きさせない展開になっていました。

「ニューレトロック」って、滅茶苦茶好きっていう音楽性ではないのですが、古き良き昭和の面影を残す楽曲に、まるで歌謡ショーを彷彿とさせる進行、バンドのグループ感、そこに尻子嬢の自分の魂を削るような歌声と、彼女達にしかない魅力が過去最大に発揮されていたように思います。
後半の「あの娘のシャウト」「鮫肌タイフーン」での尻子嬢のシャウトは狂いまくっていたし、終盤にかけてマイクを口に咥え出したり、頭に打ちつけたり、狭いスペースを動き回ったりと奇っ怪なパフォーマンスを見せたアビーさん等、そこにはかつての博多のめんたいロックバンドが内包していた(と勝手に思っている)、パンクにも通じる暴発さと危うさも健在でした。特に最後の「鮫肌尻子とダイナマイトのテーマ」ではもはやパンクバンドにしか見えなかったです。
彼女達の場合、音源とライブで大分印象が変わるし、そこが魅力だと思うし、多分それが、なんだかんだで彼女達のライブに足を運びたくなる動機なんでしょうね、きっと。

有観客が5人っていうのはバンドのモチベーションとして上がらないんじゃないかと心配だったのですが、ステージ上の5人は終始笑顔でした。時折中断しては配信でのコメントを見たりと、リアルタイムで送られてくる感想にドキドキされていました。とにかく目の前にいるメンバーが配信や、目の前にいる人達とこの時間を共有できている事、ワンマンライブで自分達のやりたい事を存分に堪能出来ている事、それらを心から楽しんでいる事が、尻子さんを筆頭に伝わってくる、そんな歓びに溢れた時間だった気がします。

終演後は物販でTシャツ(デザインが超好き)と色紙に似顔絵を描いてもらい、メンバーさんとも少しお話する事が出来ました。アビーさんは終わったにも関わらずテンションが上がりっぱなしで(笑)1stの頃から聞いていたと話すと滅茶苦茶喜んでましたね。ちなみにアビーさんのパフォーマンスは会場側から機材トラブルに繋がるから止めて欲しいみたいに言われることが多いっていうのも笑いました。
最後は記念撮影まで撮らせてもらい、僕にとって忘れられない大切な記念すべき一日になりました。
また会えるのを楽しみにしています。ありがとう。



シンガロンパレード ワンマンツアー 「ZENKOQUEST Victory Origin〜ひくうてい キューブリック〜」@福岡Queblick

2020-12-13 11:51:01 | LIVE

こんにちは。久しぶりのライブレポです。
with CORONAになってからの一発目のライブはシンガロンパレードのワンマンツアー福岡編でした。
実は去年3月のTHE INCOS主催の対バンライブ以来だったので実質約2年ぶり位の再会。去年2nd AL出していた事も、47都道府県ツアーをされていた事も知っていたのですが、対バンライブではどうしても尺が限られているので、演奏曲が少ないのと、被り曲が多いという事が先のTHE INCOSのライブで判明して。それをどうこう言うつもりはないのですが、2018年~2019年に結構その形式は見てきたので、それなら当分いいかなと。それに正直対バンとワンマンでそんなにチケット代が変わらないなら、行くのはもうワンマンだけにしようと思って今に至っていました。当初はツーマンで発表されていたのですが、途中でワンマンツアーに変更との告知がなされ、しかも1日で昼・夜の2回公演という事で、昼なら何とか行けそうだという事で行く事にしました。

会場のキューブリックもご無沙汰でした。最後に行ったのが2月のvivid undressの対バンライブだったので、その時はまさかこんなに行けなくなるとは思っていませんでしたが....。当日は、順番に間隔をあけての整理入場、体温測定、コロナが出た時のための連絡先の確認、マスクと消毒の徹底等、ライブハウス側のスタッフがシビアになっているる独特の緊張感で充満していました。そうなるのは当たり前ではあるんでしょうけど、いてはいけない場所みたいな、余所者みたいな感覚を背負わされたような。昔この会場にあったほわ~んとした雰囲気が無くなってしまっていましたね...
100人は入るだろうハコにあったのは、ステージから見てフロアのかなり後方付近に位置変更された最前柵と、その柵から会場扉の間に置かれた、収容人数の20%位の数しかない丸椅子が、こちらも間隔を取って並べられている光景でした。改めて新型コロナのもたらしさ変化を目の当たりにしました。この昼公演のお客さんは20人位かな。しかし自分以外女性だったような...何故いないんだ、男!!

でも、そんな微妙な空気を良い意味で壊してくれたのはシンガロンパレードそのものでした。
定刻通りに暗転しSEが流れ出すと全員笑顔で入場してきたメンバー。それを見て、声出しはNGでしたが、再会できたことの歓喜に打ち震えるようなファンの方々。惜しみない拍手と視線がそれを物語っていました。ずっと配信ばかりでライブを見ていたので、目の前にアーティストがいて、そして生演奏を堪能できるこの時間に、自分自身も言葉では形容できないものがありました。
「ZENKOQUEST」というのは文字通りあの「○○○○クエスト」のオマージュで、発案者はメンバーが好きだったから、という所らしいのですが、サブタイトルが公演毎に異なっていて、RPGで様々な場所を巡るように、一つ一つの公演に意味を持たせかったのかな?という印象も持ちました。(しかもツアータイトルロゴはドラムのジョンエブリバディ作!!)
詳細なセトリはもう覚えていませんが、このワンマンツアーに併せて発売されたEP「チュートリアル」のナンバーに、これまでのライブの定番曲や過去のアルバムに収録された対バンではやらなさそうな曲を織り交ぜていました。ルーツミュージックやオールディーズに通じる音楽性に、独特のポップセンスを併せ持った曲調が彼らの個性だと勝手に思っているのですが、この日はそれを堪能するだけではない、「何か」がありました。
ライブは「KYOTO-JIN PEOPLE」「UFO」といった定番曲で序盤盛り上げていき、あっという間に一つのピークを迎えました。合間のブレイクの度に何度も感謝の気持ちを口にするメンバーさん。多少脱線して関西人らしい漫才めいたトークも展開されていましたが(笑)ドラムのジョンエブリバディの変顔も顕在で、ああこの変顔あったなあ、相変わらず持って行かれるなあとか、ベースの人の髪色が変わったなとか、この人も跳ねまくりながら弾いてるなとか感じつつも、ライブが出来る事が心から嬉しいというのもバシバシ伝わってきました。
その後、ミドルチューン~バラードセクションへ突入したのですが、このセクションで印象的だったのは「standing by」という曲。4月以降コロナでツアーが出来なくなって家で塞ぎ込んでナーバスになっていた頃、その気持ちを曲にしたら良いんじゃない?というメンバーの後押しもあって書き綴った曲とか言ってたような言ってなかったような....とにかくその時期じゃないと書けない気持ちを歌にしていて、そこから思うがままに生きたいという気持ちを込めた「好きにしたい」という曲へ連なる所が、彼ら自身の感情のうねりのような、ライブの流れとして一番「底」の部分を表現しているようでした。このバンドでそういった生々しい感情を抱えたライブを見たことがなかったので、不思議な時間でした。
だからこそ、様々な変遷を経て、本編ラストに『チュートリアル』の締め曲でもある「ルートA」が演奏された時、それまでの全てが繋がったような、一気に何かが開けたような感覚がありました。これはもう言葉で書き連ねるより楽曲を聞いてもらった方が早いと思うんですけど、ただアップテンポだとか、メンバー全員でコーラスしているとか、そういう次元ではなく、今年起こった辛い事を抱えたまま、それでも歩いていかなくちゃという、彼らなりの前向きな想い。言ってしまえば、このバンドが様々な苦難の果てに見出した一つの答えが「ルートA」という曲に込められているんじゃないかという迫力の演奏で、確かにその時今まで感じたことのない感情が...恐らく「感動」していました。

そして本編後、アンコールではエールの如く「Have a nice day」で終演。
最後は全員で記念撮影を実施しましたが、撮影に至るまでのふざけすぎて墓穴を掘ってしまったようなやり取りを交えて、終了しました。

終了後はその『チュートリアル』のEPを購入してサインを頂きました。合間にメンバーさんときちんとパーテーションで区切った形でね物販席でお話。女の子の時は凄く話してたのに、自分の時になるとやり取りが少し緊張してしまうのは僕の感じが悪いからなんですかね(笑)でも、昔のライブに行ったみたいな話をすると「マジか!」と喜んでました。まあ、リピーターではないので、顔も覚えていないと思うし、他の方はもっと通ってて、それで話が通じる所もあるんでしょうね。そういうその場所でしか会えない方々との再会もまたバンドにとっては嬉しかったんだと思います。


この後は夜公演もあって、自分はもう昼公演のみで帰宅しましたが、夜公演も参加した方もいたみたいですね。
ツイキャスで見たのですが、夜公演終了後、バンドもとんぼ帰りで和歌山県へ向かわれていきました。
そしてこのブログをアップしている現時点では、このツアーは国内公演はもう終了して、来年1月のファイナルの京都公演を残すのみ、という状況です。結果的に、今年の最初で最後の彼らのライブでしたが、短い時間とはいえ、共有出来て、無事に感染なども無くて本当に良かったです。キューブリックももう今年は終わりだと思うので、来年また行けたら良いなと。

結構色々感じさせてくれるライブで、ありがとうございました。また来年、会えますように。

 


sukekiyo TOUR2020「DRIPPIN'」 都久志会館

2020-04-11 09:57:37 | LIVE

ご無沙汰です。すっかり更新が途絶えてしまいました、、、
閉塞な世の中ですが、2/25に行われたsukekiyoのTOUR「DRINPPIN'」の都久志会館での福岡公演をレポートします。
今回のTOURは昨年発表されたニューアルバム『INIFIRITIUM』に伴う第2弾。昨年発売時に『FORTY』というTOURを実践していますが、やり切れなかったのでもう一度TOURで研ぎ解したいというのをインタビューで見た記憶があります。
滴る、滴下といった意味を持つ今回のツアータイトルですが、その名の通り、当日の福岡は公演直前から曇りがちになり公演直前には夕闇に雨が滴り落ちていました。不思議なことに、sukekiyoの公演は、個人的に晴れた天気より不安定で陰湿な空気が似合う印象があって、まるで開演までの気持ちを盛り上げてくれているように感じました。

会場の都久志会館は今年の5月で閉館が決まっています。天神の四次元とか郵便局とかが並ぶ中にひっそりと佇むイベント会場。吉澤嘉代子のワンマンライブで昨年2月に来て以来でしたが、入場すると白を基調にしたホワイエに、ホール会場まで続く長いスロープ、1000人位の中規模なホールと、ほかの会場には独特な造りがなんで、好きだったし、sukekiyoの空気感にも合っていると思います。福岡市内にはコンサートできるメジャーなホール会場というのがサンパレスと市民会館と国際会議場位しかないので、規模的にも結構レアな会場で、好きな会場の1つでした。

僕はオフィシャル先行で購入したので、座席は真ん中やや後ろよりだったのですが、既に会場が暗くて殆ど周りの人が見えないというレベルの照明。PA席の後ろの方はほぼ空席だったので、集客的には7割位だったんじゃないでしょうか。実際、僕の隣2~3席は空いていましたから、ゆっくり見ることが出来たんですが。
ステージには所狭しと設置された機材の山、『INFIRITIUM』のジャケットをモチーフにしたバックドロップ、ステージにランダムに配置されたノイズ混じりのブラウン管テレビと、退廃的な雰囲気がひどく漂う光景でした。

予定時刻と同時に開演を告げるブザーが鳴り響き、暗転する中、匠(Gt&Piano)が登場して、ピアノの伴奏。
そして、金髪に染め上げ、白シャツ、黒ボトム、黒のロングコートに身を包んだ京が入場し、伴奏に併せて耳慣れない楽曲を歌い上げる形から始まりました。(擬似DRIPPIN' (06.03.2020) の最初にやっていた曲)

SE
1.新曲(Voice&Piano only)
2.漂白フレーバー
3.実験的新曲1
4.艶
5.kisses
6.Valentina
7.dorothy
8.されど道連れ
9.君は剥き出し
10.偶像モラトリアム
11.the daemon's cutlery
12.死霊のアリアナ
13.黝いヒステリア
14.12時20分金輪際
15.接触
16.濡羽色
17.憂染
18.ただ、まだ、私。
19.疑似ネクロマンサー
20.白濁

京と匠の歌が終わると、未架(Ds)、YUCHI(Ba)、uTA(Gt)と入場し、物言わぬ静寂の中、初っ端から「漂白フレーバー」という、色濃い楽曲から『DRIPPIN'』が本格的に開演しました。これまでの彼らの公演は基本、歓声、暴れ回り禁止でしたが、今回のTOURからは公式で声を出さなければ好きに動いてもらってOKという事で、ルールはありつつ多少の自由が許容されていました。その為かこの曲が始まるや否や席から立ち上がって観ている人も僅かですが見受けられました。
僕はもうライブというより、一つの演劇というか、歌劇のようなものだと思ったので、敢えて立ち上がらず、座ったままじっくり見る選択をしました。仕事で疲れていたというのもあるんですけどね(笑)
「実験的新曲1」と名付けられたタイトルの決まっていない新曲を挟み込み、「艶」「kisses」等のヘヴィさと陰湿さを孕みつつ歌モノが中心となった選曲。盛り上げるというより、徐々にsukikiyoの空気に蝕まれて行くような感覚の中、新曲の「Valentina」さらには「dorothy」と、ある意味でポップでキャッチーな楽曲が良い意味で異彩を放ち、ライブに彩りを加えつつ、インターバルらしいインターバルはほぼ挟まずに一つの固まりのようになって展開していきました。sukekiyoのメンバーは多彩な楽器を演奏しますが、京も自身の機材を要所要所で使用しながら歌いこなすというパフォーマンスで、前回の『FORTY』からの流れでそれが一層確立されていました。彼自身、sukekiyoでは他のメンバーと同じように、パートを固定しなければならないという固定概念を壊して、自由に表現する事をルールとする。以前からもインタビューで話していた「自由」というのを、彼らなりの解釈で広げていっている姿がそこにありました。中盤「されど道連れ」から「the daemon's cutlery」という意外な楽曲を挟みつつ、「黝いヒステリア」位までが、全体的にも激しいセクションだったと思います。京はこのあたりでジャケットを脱ぎして、シャツもボタンを上半分くらい外し、より感情的なパフォーマンスを魅せていました。
「12時20分金輪際」から「接触」「濡羽色」「憂染」「ただ、まだ、私。」というもはや歌謡曲といっても良いのではないかレベルの楽曲が再度据えられた終盤の流れは、それまでの空気を一変した清純で瑞々しさに溢れていました。陰鬱、陰湿、清純、濾過、、、『INIFIRITIUM』をメインに据えながらも、もはや『INFIRITIUM』のツアーではありませんでした。むしろ今現在のsukekiyoをリアルタイムで表現していたといっても良い。もう彼らは次の段階に進んでいたんです。少なくとも『INIFIRITIUM』の世界観は皆無でした。むしろ『ADORATIO』以前の楽曲や、まだ正式に音源化されていない楽曲も加えて、決して『INFIRITIUM』だけではない、様々な色彩模様が混ざり合い滴り落ちる斑模様な情景。「DRIPPIN'」というタイトルに、何処かそんなイメージを持ちました。そんなイメージを象徴するかのようなタイトルが据えられた「白濁」で、全てが溶け合い、一つになった感触の中、「おやすみ」の一言と共に、終演。

外に出ると真っ暗な夜の闇に滴る雨が迎えていました。
珍しくこの日は参戦していた人と一緒に食事を食べて、帰宅しました。良き余韻に。。

ライブハウス中心のTOURで唯一ホールだった今回の公演。
後々セトリを振り返ってみていたのですが、他の公演が大体構成が似ているのに対して、曲順や構成を変える事で、ホールならではといった変化を見せてくれました。この公演後日に政府から自粛要請が出され、DRIPPIN'もファイナルである渋谷公演が中止となってしまい、今思うと貴重な公演だったと思います。そしてこの公演以降、僕が参加する予定だった公演も全て延期・中止となってしまい、今のところどうなるのか分かりません。。。また会えると信じるのみです。

ありがとう。
またいつか、会えますように。。それまで、おやすみ。。。



HOLLOWGRAM Tour2020 「Into Black II」 福岡DRUM SON

2020-02-27 22:05:26 | LIVE

八十八ヶ所巡礼のライブ翌日、2/23に今年2度目となる福岡DRUM SONのライブでHOLLOGRAMへ。
彼らのライブは3回目、ワンマン公演としては今回で2回目となります。
前回は「THE FRUID」のリリースに伴うライブでしたが、今回はニューアルバム『Pale Blut Dot』に伴うワンマンツアー。彼らが何故好きなのかは以前呆れるほど書いたので繰り返しませんが、とにかく一つ言えるのはあの美しく幻想的な独創性溢れる音楽を僕は愛しているという事です。

と、言いつつも今回のアルバム『Pale Blue Dot』はそんなにトレーラーで聞いたんですが、余りピンと来なかったんですよね...もちろん好きな曲も沢山あるんですが、以前の『Quoria』の頃を超える感動を味わえなかったというか...まあ、なのでアルバム購入者対象のアコースティックライブというアウトストアイベントも実はこの日のお昼にされたりしているんですが、それには行きませんでした...ただ、ライブに行けば何か感じ方が変わるんじゃないかっていうのもあって、本チャンのワンマンは行きました。

オフィシャル先行で購入したので入場したのは10番。結果的に最前列をゲットしました。
グッズも買おうと思ったんですが、ちょっと金額的に...な感じで最終的に断念しました。その分、Tシャツをずっとウィンドウショッピングしていました(笑)そんな悶々としている内に予定時刻通りに開演。

1.The deluge
2.パラドクス
3.Flood of Love
4.Blind Watchmaker
5.誑人
6.27 Co,
7.Mona Lisa
8.Butterfly in her dreams
9.遠鳴り
10.柳暗花明 
11.Kalmia
12.Color of human mind
13.DID
14.Don't cry for the kneel
15.Sentimental issues
16.Aime-moi faire
17.Stand the devil's like
18.Please Liddell
19.With you

ENCOLE
20.mistletoe

アルバムタイトルそのものは、1990年に約60億キロメートルの彼方からボイジャー1号という宇宙船によって撮影された地球の写真=淡く青い点を意味します。現時点で、地球を最遠から撮影したものとして、この写真そのものに「Pale Blut Dot」と付けられています。これまで自分達が築き上げた世界観から、敢えて違うベクトルへ眼を向けて新しいアプローチを模索していったのが今回のアルバムであり、現在のバンドのスタイルでもあるという訳です。それを端的に表現するものとして未知の領域=宇宙があり、アルバムアートワークや衣装が黒一色なのもそれに準じている訳です。対して薔薇の花が象徴として何を表しているのか...何故宇宙の中に薔薇が描かれているのかにも意味がありますが、それはバークスのインタビューに載ってるんで見て下さい(笑)まあ、そんなこんなでツアーそのものにも、単に地方を廻る以上のコンセプトがあったりするのです。

そんなコンセプトに彩られた楽曲群を中心とした今回のセットリスト、2回目のワンマンという事もあって前回のような「初めまして」感ではなく、より深く、その世界にのめり込む事ができました。
全員アー写衣装で、「The delge」から始まったライブは、「パラドクス」「Flood of Love」「Blind Watchmaker」と冒頭から様々なタイプの楽曲で観客を揺さぶりつつ、早くもそのPale Blue Dotな世界へと誘っていきました。が、客席はまだ緊張しているのか歓声もなく、ライブ中に拳や手を挙げたりしつつ、どういう風に楽しんで良いのかがまだ掴みかねている模様でした。
そんな空気の中でも彼らはペースを乱すことなく各々のパフォーマンスで過去曲も網羅しつつ会場を沸かせました。そこから中盤は一転して、「ここでイメージを人から虫へフォーカスしよう」というryoの言葉。「花に恋した蝶の歌」という触れ込みで「Butterfly in my dreams」から、彼らの持ち味の1つでもでもあるミッドなセクションへ突入。「遠鳴り」「柳暗花明」そして「Kamlia」と、まるで一片の物語のような叙情的な楽曲が並び、ライブの景色を変えていきました。

ブレイクを挟んで、「Colors of human mind」からは、彼らが元々表現する上でのテーマとして掲げている「人の多彩な感情を音や言葉に乗せて表現していく」という楽曲を主軸にしたセクションへ突入。「DID」「Don7t cry for the kneel」「Sentimetal issues」等のアップテンポでありながらも、美しいメロディーが主体となった楽曲を連続して披露。
冒頭~中盤と経て、ここにきてさらに音楽アプローチが変わっていくのが凄いとしか言えない。同じバンドとは思えないほどに表現方法が多彩で、まるで次々と目の前の情景が移り変わっていく。もしかしてそれこそが、彼らが今回表現したかったことではないのか?と感じました。黒と薔薇、そしてPale Blue Dot 一見関連性の曖昧なこれらの要素は、彼ら自身が作り出す世界観が一色ではない多彩な表情を持ったものであり、それこそが、HLGMというバンドの醍醐味なのだと、彼らは音楽を通して伝えたいのではないか、と。

一呼吸置いて「こんばんは。」とryoが挨拶。この頃になると観客も緊張が解れてきたのが、序盤より体を揺らしたり、拳を挙げたり、拍手をしたりする人が増えてきました。バンドもそれに呼応するようにステップを踏んでギターを演奏する夢時、汗だくながらも笑顔でクールにベースを弾きこなす一也、黙々とパワフルなドラムを叩くShinya、そして「Into black(=blackには宇宙という意味を込めて、メンバーが宇宙船の乗組員となって、ツアーという度を続けているイメージ)」の先導者かのように、縦横無尽にステージを可憐に動き回りライブそのものに華を添えていくryoと、それぞれなりのパフォーマンスにも拍車がかかっていきました。

その流れで「これからもっと外に飛び出すにはもっとガソリンが必要だ!!」という煽りから、コラボレーションCDに収録されている「Aime-moi faire」からはHLGMなりのダークでヘヴィなラストセクションへ突入。「Aime-moi faire」では終盤にかけてどんどんテンポが速くなり、ヘッドバンキングをする観客が続出。さらに「Stand the devil's like」「Please Liddell」と続けざまに、HLGMの中でも激しい部類に入る曲のオンパレードで、さらに上昇気流を増していくステージとフロア。その気流の中、最後はアルバム同様「With you」の大合唱で、華やかに本編を彩って終了。

アンコールだったかな?でメンバー全員が登場し、実はこの日は機材トラブルやハウリングなど色んな事が起こっていた公演だったのですが、それに惑わされることなくやっていたという話や、コロナウイルスの話題についても触れて、「こういう状況の中で、足を運んでくれてありがとう。しっかり予防を気を付けていれば、感染する確率は低くなると思うので...」という言葉もありました。
最後は「四季を彩る曲を」という触れ込みで、「mistletoe」を演奏して終幕を迎えました。
メンバー1人1人が笑顔で挨拶をして、去っていかれました。

振り返ってみると、前回のライブよりもより楽しめました...し、楽曲の幅広さ、曲のジャンルの多彩さに改めて感服しましたね。正直、生で演奏を聞いたから、『Pale Blue Dot』の印象が変わったかというと、劇的に変わった印象はありませんでしたが、それらの楽曲が今のHLGMを変革させているという事実ははっきりと感じることが出来ました。ここまで様々な表情を魅せてくれるバンドもそうそういないと思うし、ツアータイトル通り、今まで見たことのない景色があって、どんどんバンドの持つ世界観や、可能性が広がっていってるのをしっかりと実感できて、嬉しかった。正直、集客的には30人位しかいなかったと思うんですが、あの場ではそこにいる全員と一つになれていたんじゃないかな?って思います。そういう、熱いものを感じたライブでした。

次いつになるのか分かりませんが、また逢いたいです。本当に、ありがとう。




八十八ヶ所巡礼 one man LIVE!! 日本万歳!! 福岡graf

2020-02-24 22:52:51 | LIVE



打首獄門同好会から約1週間後の2/22 所謂「猫の日」に八十八ヶ所巡礼のワンマンで2020年初のgrafへ。
なんで2.22が猫の日なのかさっぱりわかりませんがそんな中猫とは無縁な濃厚なグルーブを堪能に。
前回のライブが2019年11月の為、実質4か月ぶりのライブ。コンスタントに福岡にもワンマンに来てくれる彼らですが、今回はそれまでの「凍狂ナイト」ではなく「日本万歳」とツアータイトルが変更に。
それがどういう意味なのか分からないんですが、元々彼らの楽曲には「日本」「愛国心」といった言葉が出ている楽曲が多いので、その一環なのか、はたまた東京オリンピックも行われるこのご時世に対するアンチテーゼなのか、意味深ではありました。少なくとも「凍狂」を掲げたライブではないので、どういう選曲なのか、が愉しみでした。

当然この日も会場のgrafはソールドアウトしていて、会場は満員の客でバーカウンターになだれ込むくらいの集客になっていました。来場する度にソールドアウトしてるって事は、一定のファンが常に来ているって意味じゃないですか。そう考えたら安定した集客を得ている事は凄いことなんじゃないかと思います。予定時刻より5分ほど遅れて開演。

SE
1.漆黒のときめき
2.M.O.8
3.仏狂
4.脳の王国
5.ano世love
6.青の世界
7.女性問題ト賭ケゴルフ
8.凍狂
9.幽楽町線
10.永・凹・阿阿留
11.紫光
12.脳がとろける街888
13.虚夢虚夢
14.JOVE JOVE
15.金土日
16.月斗
17.絶妙Σ
18.攻撃的国民的音楽
19.仏滅トリシュナ―
20.具現化中
21.日本

ENCOLE
22.狂感できない
23.怪感旅行

いつものオリエンタルなBGMに併せてメンバーが入場。
いつもの上半身裸で登場したKENZOOOOOOOさん、蛇柄のような装飾が入ったセットアップのような衣装を身に纏ったマガレさん、と相変わらず個性爆発でしたが、一番衝撃だったのは、新曲「M.O.8」の衣装で、かつサングラス無しで登場したかっちゃんさんの姿でした。会場にどよめきが起こっていました。

そんな見た目のインパクトもさながら、ライブは「漆黒のきらめき」から荒々しくスタート。
続けて新曲の「M.O.8」と披露されますが、音源化にはなっていませんが、既にPVとしてYouTubeにアップして日日が経過しているため、客席のノリも既発曲と同じようなテンションで盛り上がっていました。いきなり冒頭から「脳の王国」などアッパーチューンで盛り上げつつも、前回は演奏されなかった「青の世界」「女性問題ト賭ケゴルフ」等も披露され、これまでとまた違った空気を作り出していました。のっけからかっちゃんがフロアに躍り出て縦横無尽に動き回りギターソロを弾きこなす場面もあり、前回以上に会場の盛り上がりは早くも絶頂に達していました。
序盤からぶっ続けで7曲こなし、若干のブレイクを挟んで、MCも無く「凍狂」へと突入。ミッドテンポのセクションへとシフト。特に「永・凹・阿阿留」「紫光」のサイケデリックながらも、壮大なグルーブに支配された世界観が堪りませんでした。

このあたりでようやくマガレさんが、「福岡の貴様ら、こんばんは。お勤めご苦労様です。貴様らのその笑顔は堪らないな」みたいなMCを行い、何を言ったかもう覚えていないけど、割と「貴様ら」に対する愛というか、想いのような内容の事をずっと話していた気がします。そしてライブは後半戦へ突入。「JOVE JOVE」はまだ新曲としてリリースもされていないにも関わらず、ライブの中でも屈指の盛り上がりチューンとして変貌を遂げていました。そこから「金土日」ではお決まりの「やってる意味のない事が大切~」のお客さんとKENZOOOOOOOさんによるコール&レスポンスが繰り返され、ある意味痛快とも言える時間を堪能。メンバー紹介では各メンバーがソロを行うのですが、マガレさんは「今日は何で猫の日なんだ、貴様ら、猫はいつも特別だろう、可愛がってるだろう」みたいなMCで会場を沸かせつつ、「今日は福岡の、九州の、貴様らを覚醒させに来ましたーー!にゃああああああああ!!!」と猫声まじりのシャウトをかまして会場を沸かせていました。
さらに終盤にかけては「破壊の時間です、貴様ら」と「攻撃的国民的音楽」「仏滅トリシュナー」という変拍子混じりのダークネスなサウンドで会場をカオスに変え、どこかでマガレさんもフロアに躍り出て後方まで動き回り会場全体に一体感が生まれていました。僕も最初後方マガレさんあたりにいたんですが、気が付けばあれよあれよと前から2列目くらいまで移動していました。ライブは、ラストの「日本」と、スピーカーから鼓膜をつんざくような絶叫で叫びながら、何かを浄化して覚醒させるかのような衝撃を感じさせつつ、本編が終了しました。

アンコールで登場した3人、確かここだったかと思うんですけど、長年一緒にライブを作ってきたgrafのPAさんが辞めるので、一緒にライブを作り上げられるのが今回が最後になるとの事で、これからどうしようか...みたいな事を名残惜しそうに話していました。さらに、最近発表された東京カランコロンの解散ついて触れて、デビューして間もない頃に対バンに連れて行ってもらったのが東京カランコロンで、ずっと続くと思ったいたけど...みたいなMCをしていました。そして自分達は続ける事が大事。貴様らがいる限りは止めない、みたいな事も言ってました。
ここで日本の時世にも触れて、コロナウイルスの事、政治家しっかりしろよ的な事、ライブ会場の外で「日本万歳」なんて言っても変な目で見られるだけだけど、俺たちは日本人だからと、敢えてツアータイトルに「日本万歳」を持ってきた理由らしきものも話していました。

そんな空気の中で周囲と分かり合えない、分かりたくない、そんな想いを歌にしたという流れで新曲の「狂感できない」を披露。そしてラストは何もかもぶっ壊すようなハードチューン「怪感旅行」で楽器隊のソロを披露しながら、客席を大いに盛り上げて、終焉を迎えました。
最後は「ありがとう、福岡の貴様ら!!」とマガレさんが笑顔でバンドを代表するかのようにお礼を言って捌けて行きました。時計を見ると21時過ぎで、約2時間半の濃厚な時間でした。

やっぱり彼らのライブは、行く度に常に変わるし、最高のものを届けてくれるから堪らない。
この日は今まで見た中でアグレッシブでいて解放的でした。
そして、バンドとファンの濃厚な関係を...絆を感じる熱いライブだった。
前回のようなKYな人もいなかったし、変な空気になる事もなく、ただただ目の前で起こるすべてに身を任せて、酔いしれて、そして彼らが「覚醒」という言葉で、彼らなりに全力で想いをぶつけようとする。
そんな極上の時間でした。本当に、ありがとう。