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OSTRICH FEATHER BOA

お前の意見は求めん。

打首獄門同好会 獄至十五ファイナルワンマンツアー Zepp Fukuoka

2020-02-24 11:45:17 | LIVE

THE THIRTEENの翌日2/16は打首獄門同好会のライブで2020年2回目となるZepp Fukuokaへ。
打首獄門同好会は2016年のバックドロップシンデレラとのWレコ発ツアーで福岡のQueblickで見たのが最初。その時はSHIMAやビレッジマンズストアも出ていて、初めてQueblickに行ったのがその日だったかと。まあ、その時から、VJも使ってラウドロックなのに「米」とか「うまい棒」とか食べ物とかの歌詞ばっかりだったから「なんじゃこりゃ!!」みたいな衝撃を受けたのはよく覚えています。そんなこんなでちょこちょこチェックしてはいたのですが、あれから4年経つ内に、バンドがどんどん知名度を上げていき、日本武道館公演を行い、Baのjunkoさんが還暦越えという衝撃を迎え、対バンをチェックするとソールドアウトしているという状況でした。

で、今回「至獄15」という結成15周年を記念した47都道府県ツアーのファイナルワンマンシリーズとして大規模なスタンディング会場でツアーを行う事が発表され、あと1回くらい生で見たいなと思っていた僕は、即効でチケットを申し込んで何とかこのZepp Fukuokaに参加できることに。

しかしソールドアウトとは凄まじい...
思えば去年行ったポルカドットスティングレイも3年位前まではキューブリックで対バンしていたので、その時の光景を見ている自分としては不思議な気分でした。まあポルカの場合ファンに最悪な人がいたのでもう行きませんが。

当日は雨もまばらな不安定な天候で、曇り空が目立つ微妙な空模様。
しかも風が強く、入場整列の時点で来ていたのですが、とにかくスタッフの声が聞こえない。
仕方なくお客さんの中で何人かの人々が「〇〇番まで読んでますよ~!」と気遣われる事態に。
そんなこんなで900番台で入場した私が入場した時点で開場時間から30分経っていました。
しかもトイレに入って出て入場すると既に2番目のブロックまで埋まっていて、3番目のブロック前寄りでjunkoさんを念入りに見るために下手寄りで待機。

開演までの間、「至獄15」ツアーのダイジェスト映像が流されていて、退屈させない。
そして開演時間を迎えると同時にその映像音が大きくなり、暗転。
VJを積極的に用いている彼らのライブは、今回もこのVJが大活躍で、のっけから観客を楽しませる工夫をいくつも散りばめていました。そしてメンバーが入場し、割れんばかりの歓声の中開演。

1.こどものねごと
2.だいたいOKです
3.私を二郎に連れてって
4.きのこたけのこ戦争
5.筋肉マイフレンド
6.ニクタベイコウ!
7.ヤキトリズム
8.はたらきたくない
9.もつ鍋が呼んでいる
10.歯痛くて
11.New Gingeration
12.なつのうた
13.猫の惑星
14.Shake it up 'n' Go~シャキッと!コーンのうた~
15.デリシャスティック
16.TABEMONO NO URAMI
17.島国DNA
18.おどるポンポコリン
19.日本の米は世界一
20.カモン諭吉

ENCOLE
21.布団の中から出たくない
22.フローネル

ライブは純粋に楽しかった...それに付きますね。
大本の彼らの表現方法というのは何も変わっていないんだけど、いつしか「生活密着型ラウドロック」と呼ばれるようになった彼らのスタイルは、さらにその路線を突き詰めた楽曲、歌詞を土台に、サポートで知らん男の人が入っていたりと、より自分達の立ち位置をしっかりと、恐らく他のバンドが真似できないだろうスタイルを一つ確立させてしまっていました。
大澤会長から噛みまくりつつ独特の言葉遣いで会場を沸かせ、あす香さんはパワフルなドラムを叩き、junkoさんは年齢を感じさせないアグレッシブさで笑顔でステージを動き回りヘドバンしたりともう奇跡の瞬間を見ているようでした。
楽曲もね、その言葉でコーラスするの!?っていう面白さがあって、個人的にツボったのは「歯周病!」とjunkoさんがコーラスした曲。そんな言葉でコーラスするバンド他にいないでしょって(笑)

そんな彼ら自身でさえ、「打首獄門同好会」という大きな塊の中にあって、どうすればお客さんが楽しめるかに重きを置いていました。ライブ中にスクワットするなんて思いもしなかったし、う〇〇棒が配られたり、ゲストが呼び込まれたり、何故か鮫の風船を演奏中に飛ばしまくったり、特効で打首紙幣が吹雪いたり。それに福岡という事にちなんでの「ヤキトリズム」「もつ鍋が呼んでいる」といった選曲も準備していたりと、彼らなりのエンターテイメントが凝縮されていました。

きっと、いかにしてハッピーなライブが出来るか、っていうのをこれまでの沢山のライブ本数の中からモノにしていたんでしょうね。まあ、僕はもうよっぽどの事が無い限りは行かないかな...と思いました。好みの趣向が違うので。でも、応援しています。きっと沢山の人を笑顔にできると思うので、これからも続いてほしいです。

ありがとう。



このバンドで一番好きなのはこの曲と、「日本の米は世界一」ですね。


The THIRTEEN tour2020 ENIGMA -Dead Eyes See No Future- 福岡DRUM SON

2020-02-24 11:06:21 | LIVE



ヴィヴィアンの翌日の2/15に2020年一発目のDRUM SONにてTHE THIRTEENの初ライブ参戦へ。
ご存知の通り活動休止中のヴィジュアル系ロックバンド「Sadie」のVo真緒とGt美月によるロックユニット。といってもサポートBa,Drが固定メンバーなので実質4人バンドといった方が正しいかも。元々Sadieはリアルタイムで聞いていたし、13の1st『PANDEMIC』まではリアルタイムで聞いていたんですが、そこからどういう路線に行きたいのか分からず、ヘヴィロックに傾倒していったあたりから全く聞かなくなりました。で、今回2nd『ENIGMA』が発売され、サブスクリプションで聞いたんですが、『PANDEMIC』~それ以降の要素は残しながら、それまでのSadieとも違う、また陰鬱で凄惨でヒリヒリとした刹那な世界ながら、「アリア」に代表されるような、シンフォニックというんですかね、何処となく耽美でクラシカルな要素も取り込んだ全く違う世界があって。その世界が僕はどストライクで何か心に残るものがあったから、そのアルバムの発表に伴う今回のツアーに行くことに決めた訳です。実は当日WACKアーティスト総集合のイベントライブがZepp Fukuokaで行われており、申し込んでいた(当選率UP券まで使ったのに!)けど落選していました。今にして思えば、落選してて良かったなと。

この日は仕事を終えてそのまま入場したのですが、入ってみると思った以上に客が少なくて、最前から三列目くらいまでしか人がいないという状況。。
コンスタントに福岡には来てくれているはずだけど、Sadieで初めてワンマンライブをやったSONの時より少なかった。彼らのライブを行ってきた中で一番少なかったかな。。しかも男は僕一人という居心地の悪い状況でした。まあ仕方ないっか~ってそんなに気にはしていなかったけど(笑)丁度予定時刻通りに開演しました。

1.輪廻
2.karma-カルマ-
3.アリア-Aria-
4.愛慾の輪舞曲
5.Rhapsody in blue
6.悪女
7.THE DIM LIGHT OF DUSK
8.ugly ducking
9.Jesus Christ Confesssion
10.Lament
11.サイレン-siren-
12.last period
13.BITE THE BLACK
14.Pain after Pain
15.囀る雨、悲劇の賛歌を散らす
16.瞳孔
17.mement mori

ENCOLE
18.swallow
19.the depth of despair
20.PHANTOM PAIN
21.WHITE DUST
22.白昼夢

5年ぶりに観た2人。美月さんは相変わらずな感じで、驚いたのは真緒さん。黒髪で口紅、衣装は全身エナメル真っ黒で上半身はドレスのインナーのような、下半身は超短パンツに黒のロングブーツ、さらに派手な柄の入った黒のアウターを纏って登場という、中世的な雰囲気で入場して釘付けになりました。サポートメンバーの2人もいましたが、kazuさん少し太った...?

アルバム通り「輪廻」からゆっくりと開演し、早々に黒のアウターは消え、「行けるか!」の煽りで「karma」「アリア」「愛慾の~」と畳みかけるように序盤から荒々しく飛ばしていきました。この一気に爆発するような激しさと荒々しさ、観客のヘッドバンキングの嵐が吹きすさぶ光景に圧倒されます。この空気はSadieの頃と何も変わってなかったです。勿論、良い意味で。ただ楽曲そのものが今回はシンフォニック、ワルツな要素を組み込んでいたものもあるので、激しさと相反する、耽美さのようなものを感じさせるのも特徴です。

ブレイクを挟んで様々なEPからの過去曲を中心としたブロックへ突入。このあたりは「悪女」「THE DIM LIGHT OF DUSK」「ugly ducking」「Jesus Chirst Confession」といったタイプの異なる激しさを持った楽曲を次々に投下して煽り立てます。13のライブには初めてなので、既発曲も聞けるのは嬉しかったですね。ブレイクを挟んで一転して「Lament」「サイレン-siren-」「last period」では哀を憂いたっぷりに叙情的なメロディに乗せて歌い上げます。このあたりは真緒の歌声が聴きどころなんですが音響の関係で楽器の音に埋もれて余り聞こえなかったのが、少し勿体なかった。しかし、シャウトで酷使しているため多少喉が潰れているとはいえ、よくあんな高いキーの曲を歌い上げるなこの人..と感嘆したものです。今回のアルバムは激しさよりも、こういう「歌」の部分が強くフィーチャーされていて、激しささえ美しく聞こえるのが良いですね。



再度ブレイクを挟んでからの「BITE THE BLACK」からは再度激しさと荒々しさを伴ったセクションへ突入していきました。上手く言えませんが、激しいって色々あると思うんですけど、一般的には解放的になる、ある意味ポジティブなものだと思うんです。でも、彼らの激しさとは徹底的に哀しいです。「Pain after Pain」「囀る雨、悲劇の賛歌を散らす」なんかもそうですがタイトルからして救いようがない言葉ばかりです。でもそれはネガティブになるのではなく、自分と正面切って向き合っているからこそ、血肉を抉って作り出された楽曲だからこそ、だと思うんです。それがどういう形か分からないけど共鳴して、心の底に押し込んだ悲哀を激情に乗せ、頭を振りまくり、拳を挙げ、メンバーの名前を、歌詞の言葉を叫びながら、何かを解放しようとしている、、そんな激しさです。その解放しようとしているものが何なのか、は、そこに来ている人達によって違うので分かりませんが、目には分からないモノを、音楽というツールを通して、13が体現する事で、生きる上での葛藤、苦悩、もがき、足掻き、そしてそれでも生きようとする意志を伝えていく、、。『URGE』『LAMENT』『ALONE』から連なった楽曲たちが『ENIGMA』というアルバムに凝縮され、その複雑に絡み合った楽曲それぞれが有機的に混ざり合う事で、さらにその奥にある真意が見える、、、戦時中のドイツが用いていたローター式暗号機の名前を冠した想いでもあるのかな、と勝手に解釈しました。

そんな想いを巡らせつつ、美月がマイクを使って何度も「もっともっと!」「声~!!」と煽り立てて、真緒が汗だくになりながらシャウトをかましながら、ライブはエモーショナルな様相を呈しながらも、一方でロック・オペラとでもいうんですかね、そんな悲劇の舞台を見ているような感覚の中、「mement mori」で本編は締めくくられました。

で、この日のフロアの方々は、確実にその真意や想いが伝わっていたんじゃないかと。
アンコールで登場した真緒は、それまでの空気と一片して「お久しぶりです。本日は来場いただき、ありがとうございました。」と笑顔で挨拶。美月も「気持ちが良い、ここまでの公演で一番エモーショナルだったよ」と言っていたのが印象的でした。
アンコールの「swallow」で「歌ってくれ!」とフロアにマイクを向けますが、余り声が出ないのを聞いて「お前ら全然声出とらんやんけ!!(笑)」と笑う場面も。しかしながらそこから後は最後の力を出し切るかの如く「the depth of despair」「PHANTOM PAIN」と暴れまわり、「WHITE DUST」で一体感に包まれ、ラストはアルバム同様「白昼夢」で解放感に包まれながら、ゆっくりと終演を迎えました。
最後の最期「また戻ってきます」と真緒は笑顔で挨拶して去っていかれました。

ライブの感想としては、初参戦だった自分がついていけていないのかもしれませんが、アルバムの世界観をまだモノにできていないというか、作り上げている最中という風に見えました。でも、楽しいとか以上に心を揺さぶられたものがあったし、実際物販でパンフレットを購入して、楽曲解説も読みつつ、改めて『ENIGMA』を聞くと、見えていなかった表情が見えてきたりして、さらに踏み込みたくなるような、そんな奥深いアルバムなんだと気付きました。
実際、名盤だと思う。

最後はアルバム買っていたので終演後のアウトストアイベントで人生3度目となるチェキ写真を撮らせてもらいました。数十秒でしたが、ずっと10年以上見続けていた方々と話せる時間を持てたのは凄く光栄だったし、「始めてきました」と言うと「余計嬉しいわ、また来てね」と言ってもらえて、感謝でした。動員自体が下がっているかもしれませんが、作り出す音楽はSadieよりも僕は好きだし、なんか、続けて欲しいと思っています。本当に、ありがとう。


vivid undress presents メジャー突入!!〜出会えたんだ〜TOUR 番外編 福岡Queblick

2020-02-23 08:22:52 | LIVE

少し前ですが、2/14の2020年一発目のQueblickでvivid undressのレコ発ライブに行ってきました。
ヴィヴィアンは多分これで3回目になるのかな..?彼女達は去年メジャーデビューを果たして、そのデビューアルバムに伴う東名阪ワンマンツアーの追加公演として、福岡出身のメンバーがいるという事で決まったものです。
正直対バンだし、そんなにヴィヴィアンは自分の中で行きたい!と思う程聞き込んでいる訳でもないので、行くかどうか迷っていたんですが、対バンがCRAZY VODKA TONIC、そしてO.Aにザクロというラインナップで、まあ、全部また見たいなって思ってたバンドだったので、全部見るつもりで行くことに。
会場のQueblickは恐らく3バンドのファンが混在しているんでしょうね、ヴィヴィアンのライブでは過去最高に多かったです。8割型埋まってました。

【ザクロ】
1.Stereo
2.Blackout
3.Colors
4.楽園
5.ラピスラズリシンデレラ
6.Midnight Hero

前回見た生誕祭の白い衣装と正反対な黒い衣装で登場しました。バンド名と衣装は特に関連が無いようで(笑)
相変わらずアクの強いパフォーマンスでした。楽曲はポップでキャッチーな印象があって、そんなに好きって訳でも無いんですが、メンバー全員のキャラクターというか個性が立っている、三者三様のバンドなので、見ている画だけで結構面白かったりするんですよね。それになんか勢いがあるというか。。まあ、僕はドラムの音がただ叩いてるだけな感じで余り好きではないのですが...終始笑顔でベースを弾きこなすBa、そしてVoのざくろさんがアグレッシブで、Keyも担当してるんですが、殆どハンドマイクでパフォーマンスに徹していました。最初は棒立ちに近かった会場が体を揺らしたり、手を上げたりする人が増えていき、アップテンポな「楽園」位からは、特に雰囲気が変わって会場に一体感が生まれていました。ざくろさんの、笑顔を振りまきつつも、とにかく煽りまくって、がむしゃらに盛り上げようとしている姿が印象的だったし、僕は好きでした。

【CRAZY VODKA TONIC】

1.リリィ
2.灯台と水平線
3.涙の走馬灯
4.光源の花
5.踊り子は笑う
6.東京が溺れる
7.拝啓、名前も知らない貴方へ

過去に何度も共演しているらしく、彼ら主催のTOURでは、ヴィヴィアンが対バンだった事もある位の関係性のCVT。個人的には主催TOUR「DARUMAさんが転んだ」のツアーファイナルで渋谷クラブクアトロワンマン公演を行ったバンドなので、そのレベルにまで達した彼らがどんなライブをしてくれるのか、という所に一番関心がありました。結論から言ってしまうと、威風堂々とした、さらに強靭な風格さえも纏った一歩上に行ったなというバンドの姿がそこにありました。ニューアルバム『DARUMA』同様1曲目は「リリィ」から始まり、以降も『DARUMA』の選曲を中心としながらも「灯台と水平線」「涙の走馬灯」といった定番曲も、以前よりさらに迫力を持って鼓膜に訴えかけてきました。彼らのライブは常に衝動のままというか、「灯台と水平線」で「オレがそっちに行くから!」と言って客席に下りてきてフロアを沸かせたり、ヴィヴィアン主催という事で「踊り子が笑う」の楽器パートで、楽屋にいたヴィヴィアンのメンバーを呼び込んで、Baソロ、Gtソロ対決、Rio様によるAIR Keyソロ(笑)を急きょ始めたりと、ヴィヴィアンに向けた繋ぎ目として、御膳立てとして、あくまで主役はヴィヴィアンなんだという事を尊重した、立役者としての役割と責任を全うされていました。さらにその場の盛り上がりを見てセットリストを変更し、最後の曲が予定していた曲と別の曲が演奏されるなど、感情の赴くまま、まさに「ライブは生もの」である醍醐味を教えてくれた時間でした。予定調和を超えたライブをされるので、やっぱ面白いですよ彼ら。



【vivid undress】

1.コンキスタドールの現実闘争
2.ラストスタート
3.グリーン・ステップ・グリーン
4.シーラカンスダンス
5.パラレルワ
6.チョコレートシンドローム
7.さよならジレンマ
8.出会えたんだ
9.yours

ENCOLE
10.君がくれた未来

満を持して主催のヴィヴィアンです。これまで繊細ながらポップで独特な音楽を奏でていた印象だったんですが、メジャーアルバム『混在ニューウェーブ』はそれまでになかった力強さや意思を感じたアルバムだったんですね。まあ、以前の曲調が好きだった自分としては、そこに戸惑っている所ではあるんですが、、それでもライブにはその力強さや勢いみたいなものが客席の盛り上がりとまさに混在していて、凄く盛り上がっていました。初めての人もこの日は多かったのですが、そんな垣根を超えていました。killaさんも言ってましたが、僕が初めて行った時は3列目くらいまでしかお客さんがいなくて、Rio様の最前で見たなんて事もあったので、メンバーの顔が余り見えない位に人が集まっているというこの光景に驚きと嬉しさを感じたものです。その盛り上がりっぷりに、当たり前っちゃあ当たり前ですが、ああ、メジャーのバンドなんだなとまざまざと感じました。
ずっと東京のバンドだと思っていたんですが、Rio様とyu-yaさんが那珂川市と福岡市出身でyu-yaさんに至っては超近所だったという衝撃が明らかになりました。だから、何というか、妙に親近感がわきましたね(笑)Rio様に至っては「帰ってきたよー!!」などオネエ言葉で言っていたので(笑)さすがヴィヴィアンのヒロインだなと(笑)セットリストは過去曲とニューアルバムが混在した構成でしたが、このツアー自体がKillaさん曰く

始まり(名古屋)→挫折(大阪)→出会い 再開(東京)

というコンセプトになっているらしく、その狭間で福岡がどういう立ち位置なのかは分からないんですが、「現実闘争」~「ラストスタート」で始まり、「グリーン・ステップ・グリーン」~「チョコレートシンドローム」までが昏迷の中にあって、「さよならジレンマ」~「yours」までで自分と、そして目の前にいる「あなた」への感謝と想いを持ってこれからも歌っていくという、ある種の浮き沈み、破壊と再生の連鎖、彼女達の歩み方そのものをダイジェストにしたようなセットリストになっていたんじゃないかと、後々思いました。

なので、アンコールで「君がくれた未来」という曲が演奏された時、その歌詞の内容が余りにパーソナル過ぎて、歌詞の中に出てくる「君」というのが、本当に大切な人だったんだろうな..とか思いました。





そういう感じで三者三様の主催ライブは終わりました。
どのバンドもしばらく見れてなかったから、さらに成長した姿を見れて良かったし、逆にエネルギーをもらったり、うん、結果的に行って良かったな、と思うライブでした。また出会えてよかった。ありがとう。


THE LIVES 2020.January-February Part1

2020-02-19 22:54:29 | LIVE

やあこんにちは。
今年もライブ本数減らすと誓い、1月は1本のみでしたが、2月には早くも6本行っていて、早くも有言実行に暗雲が漂い始めているこの頃です。そんな本数な訳で中々ライブレポを書く時間も無くなってしまい、考えた結果、去年の年末の振り返りのように、今後はよっぽど気になった公演以外、ダイジェスト形式でまとめてみることにしました。といっても、結構長くなってるとは思うんですけど。
とりあえず1月と、2月の序盤戦です。

1.1/10 SUM41 「Order In Decline World Tour In Japan 2020」@Zepp Fukuoka

2020年1発目のLIVEは米国ロックバンドSUM41の来日公演。彼らは2ndの頃から知っていて、当時好きだった大学の先輩がファンだった..というオチです。今は結婚したとか聞いたような..そんなんで特に2nd~3rdは、結構聞き込んでいて、このタイミングで行ってみるかと思った次第です。だからにわかですね(笑)Zepp Fukuokaは若者から年配の方まで幅広い層で溢れていて、8割型埋まっていました。
巨大なドラムセットを頂点にフロンドの楽器陣が配置され、いかにも数多くのライブをこなしてきましたって風格を漂わせながらステージを動き回るディックを中心に白熱のロックンロールが炸裂。
もっとラウドなバンドと思っていましたが、ニューアルバム『Order In Decline 』が思った以上にヘヴィな作風だったので意表を突かれました。でもゴテゴテのメタルになりすぎない、SUM41っぽいという印象を与えるのが彼らの魅力かもしれませんね。ライブはその『Order In Decline 』からの選曲を中心に『We 're All To Blame』『Underclass Hero』『Pieces』そして先輩が大好きだった『Still Waiting』と既存で人気の高いナンバー等が網羅されたグレイテスト・ヒッツなメニューでした。パンク・ラウドな部分が第一ではありますが、それに留まらない音楽性を内包しているという事も分かりました。ニューアルバムは別としても、過去曲は1曲1曲どこかで聞いたことがあるってものが多くて、意外に自分の人生の中にその時々で関わっていたんだなと気づかされました。彼らのロックスタイルは年齢を重ね、メンバーが変わろうともがむしゃらに楽器を弾きこなし、動き回り、飛び上がる、無邪気なキッズのままでした。そういう永遠性みたいな所が魅力かもしれません。MCは英語なんで聞き取れませんが、音楽があれば共有できるという言葉の壁を超えた何かがそこにあったライブでした。


2.2/6 Boris “LφVE” & “EVφL” Japan Tour 2020 @INSA

今のところ今年の中で一番衝撃を受けたライブです。SNSからの流れで知ったバンドでそれまで影も形も知らなかった。キャリアは30年近くあって、ワールドツアーも毎年している位のワールドワイドバンド。
今回のライブは昨年発表されたニューアルバム『LOVE&EVOL』に伴うもの。
このアルバム自体もまた凄い作品。LOVEとEVOLという独立した作品でありながら、2枚で1つのアルバムを成しているという構成にも凄く拘った作品。楽曲は全7曲だけど、1曲1曲が10分もしくはそれを超える大作ばかりで、音楽というより音楽を通した芸術作品といった領域で、歌はあるけど、もはや楽器の1部、最初から最後までが作品そのものという印象。
会場のINSAは他の会場ではしないようなバンドが見れるから好き。生がハートランドなのも良い(笑)
そんな彼らのライブはド・ロドロシテルという個人的には今一つピンと来ないO.A後セッティング後そのままアルバム同様「Away From You」から開始。最前で見てましたが、とにかく海外を回ってきた事を感じさせる、音がとてつもなく大きくて、鼓膜がピクピク振動していました。
爆音ではなく轟音。メンバー誰1人余計なMCなく演奏。甘い香りが仄かに潤うスモークが、小刻みに後方から噴射され、それが彼ら自身、そして楽曲の雰囲気と溶け込み、『LOVE & EVOL』の世界に華を添えていました。セットリストは僅か7曲でしたが、ずっと一つの物語を丸々1時間体感している...そんな今まで体感した事のない時間でした。

紛れもなく、本物だと、そう思わせる圧倒的なライブでした。
来ていた客はおそらく20~30人くらいで少なったですが、誰一人来たことを後悔しなかったんじゃないでしょうか。ちなみにデザインに一目惚れして、黒ジャケットを買いました。あ、あとグッズが清春がデザインしたものとかもあって、意外なつながりも知りました。



3.2/8 Co shu Nie 「Cö shu Nie Tour 2020 “PURE” –who are you?- 」@DRUM Be-1

今年1発目のBe-1はCo shu Nieさんでした。これは某チケット会社のスケジュールで知ったもので、それまで全く知らなかった(笑)ただ音楽を聞いた時に、激しいんだけど繊細で、とても脆くて儚いイメージを強く感じて、それが気になって、このタイミングじゃないともう行かないかもと思って行きました。
幾つかの有名なアニメのオープニングとかエンディングテーマに楽曲が使用されているらしく、その効果もあってか満員でPAド前でしか見れませんでした。ライブはニューアルバム『PURE』に伴うもので、多少種明かすと、終始殆どMCなく、陰鬱な演出で構成された視界に、前半は過去の楽曲中心で、インターバルとして楽器ソロを挟んで中盤から後半にかけ『PURE』の楽曲で展開していく構成になっていました。楽曲によっては繊細な深層心理を様々なオブジェで抽象化したような映像を使用してその世界観を広げていました。その空気に圧倒されたのか、慣れてないのか分かりませんが、序盤からリズムパートソロまでは殆ど楽曲に反応が無く棒立ちの人が多かったので、盛り上がってるのか心配になりましたが(笑)アンコールも無く静かな音楽でまるで眠りにつくように終焉を迎えたライブは、まるで一つの物語を見ているような錯覚を覚えました。


4.2/9 Reol  Reol Japan Tour 2020「ハーメルンの大号令」@DRUM LOGOS

今年1発目のDRUM LOGOSはReolさん。実は2年前から知っていたアーティストです。
その時は別のライブを被っていたので行けませんでしたが今回約2年ぶりのフルアルバム『金字塔』に伴うワンマンライブツアーの2本目でタイミングが合い初参加となりました。LOGOSがほぼ満員になる位の若者に溢れたフロア。元々自身の立ち振る舞いや楽曲の世界観など、明確なコンセプトを持って聴覚・視覚に魅せつけるアーティストだとは思っていましたが、多分に漏れず、ライブ自体もしっかりとしたコンセプトを持った内容になっていました。彼女からは余りネタバレする事を控えられているので詳しく記載はしませんが、ライブはその『金字塔』の、様々なジャンルを網羅した音の玉手箱のような世界が中心にありつつも、そこに様々な趣向を凝らすことで、単にアルバムの世界観を再現といった所とは違う次元の構成になっていました。まるで観客参加型で一つの作品を作っていく感覚に近かったような。いずれオフィシャルレポートなるものもあると思うのでここでは控えますが、とにかく見ればいい。行けばいい。何故『金字塔』というアルバムに対して、『ハーメルン』と冠せられたライブツアーなのか、その答えも全てそこにある。気になってるなら行くべきとも断言できます。
歌って踊って観て酔いしれる、総合エンターテイメントの集合体を通して、映像で見るようにずっと華奢で年相応な一人の女の子の、音楽を通して出会えた、自分の下に来てくれた方々への等身大の愛を感じる事ができるはずです。各公演ごとに趣向も変わるようなので、沢山行ける方は行って損しないはずです。




この続きはまた次回。素敵な時間を、ありがとう。


deadman tour2019 -twilight- 梅田CLUB QUATRRO

2020-02-08 23:45:32 | LIVE

これまただいぶ前の話ですがdeadmanのライブで大阪は梅田まで昨年の12/17に行ってきました。
彼らとの出会いは2004年に遡ります。当時フールズメイトという雑誌があったのですが、その中でよく掲載されていたバンドの一つが彼らでした。眞呼さんのマリスミゼルを彷彿とさせるようなビジュアルメイクと、対照的にナチュラルメイクな楽器隊の対比が、当時の自分的には斬新でした。そして、ヘヴィメタル傾向に行くビジュアルシーンの中で、唯一その方向に行かずに独自の路線を貫く意固地な所もまた好きでした。2005年に『in the direction of sunrise and night light』というアルバムをリリースした際にリアルタイムで購入し、そのポップ性と独特の激しさを併せ持った所謂「名古屋系」という世界観が好きでした。そして年を跨いだ2006年にはそのアルバムに伴うインストアイベントに行き、眞呼さんのすっぴんに衝撃を受けつつ、aieさんと2人にサインと握手をしてもらい、その翌日のライブで眞呼さんの喉が絶不調で、アンコールもままならないという状況に激怒して手紙に不満を書きなぐり、その年の5月には「売れなかった」「メンバーが抜ける」という理由で活動休止され、どこか消化不良感を残したまま今に至っていました。

もう活動することはないだろうと思っていた矢先の13年後に眞呼とaieの2人で1年間という期間限定で活動再開する事が発表された時は正直ぶったまげたもんです。多分あの当時のビジュアルシーンにいたバンドマンやオーディエンスであれば同じ感覚だったんじゃないかと思います。単純に「やれると思ったから」というのが理由なのですが、シーンを引退している方々もいるので、オリジナルメンバーではなくリズム隊はサポートメンバー、しかも名古屋に通じるメリーのテツとlynchの晁直というのが粋でした。

そんな中でfuzzに加入して時折送られてくるインタビューブックを読み漁りながら、いつかライブに行きたいと思っていた矢先に東名阪のツアーが発表されました。本来名古屋に行こうか大阪に行こうか迷っていたのですが、値段や日程的なものを考えた時にどうしても大阪が無難だったため、大阪のみですが、仕事を半休で切り上げたのちに新幹線に乗り込んで大阪に向かうという弾丸特急でした。大阪に着いたのが開場時間の30分前。大阪は雨が酷くて、やっぱり自分は雨男だなと感じつつ、とっととホテルにチェックイン。ここがあの泊まると変な物音がする部屋があるという曰くつきのホテルだという事をあとでネットで知る羽目になり後々驚愕したのですが、荷物だけおいて手ぶらで会場に向かいました。

梅田クラブクアトロは2015年のDECAYS主催のライブで見に行って以来、約4年ぶりです。この会場はテナントビルの最上階近くにあるのですが、入場列が若い番号を先頭にどんどん階段を下りて並ぶという独特な整列をしていて、4年前と何も変わっていないことに驚きつつ、いざ入場してみると思いの外スペースがあってaieドセンに陣取って待機しました。この間物販にあったパンフレットを2冊読み漁り、自分よりも明らかに若い方々がたむろっているのを見てどこでどうやって知ったんだろうと片や不思議な思いで眺めていました。そして男性が多いのも印象的でした。

そんな事を想っていると不意にBGMが激しくなり、そのままサポートメンバー、aieの順に入場し、最後に紙袋を頭からかぶるというとんでもないインパクトを放った眞呼が登場して序盤から飛ばしまくって開演しました。

SE
1.bodybag No.
2.god
3.溺れる魚
4.受刑者の日記
5.rip roll soil
6.family
7.monster tree
8.桜と雨
9.in media
10.盲目の羽根と星を手に
11.銀のパラソル
12.色別の亡い空虚
13.蟻塚
14.this day,this rain
15.sons of star fucker
16.dim quiet
17.lunch box
18.through the looking glass
19.star baby
20.quo vadis
21.re:make

ENCOLE
22.raison detre
23.25
24.雨降りの悪い夢

眞呼さんは紙袋が目と口の部分だけはかろうじて開けているがのっけから衝撃的なそのビジュアルに歓声。その歓声の中勢いよく「bodybag No」からこの夜は幕を開けました。
のっけから吹き荒れるヘドバンの嵐。演奏が終わると紙袋を脱ぎ捨て。
今ツアーから販売されているパンフレットと同じ白い長髪のウィッグに昔と変わらない個性的なメイク。
極端に短いライダースジャケットにオーバーサイズの白シャツというのも奇怪でした。
これがあってのdeadmanだなと改めて思い知ります。
間髪入れずに「god」「溺れる魚」「受刑者の日記」とハードなナンバーを続けざまに連発。
aieのコーラスもthe studs以来約10年ぶりでした。彼は彼でステージ前面に出たり、黙々と弾きこなしたりと当時と変わらず、自分の立ち位置で好き勝手に衝動の赴くままにギターを弾いていました。
少しのブレイクを挟んで拍手喝采による一体感が異端なパーティーチューンともいえる「rip roll soil」。残響が響き渡りながらも異端なメロディが際立つ「family」と続き、一転して「monster tree」では怪しくも異彩な音色を放ち、さらには「桜と雨」という歌モノを挟んで一つのピークを迎えます。この「桜と雨」が聞きたかった曲の一つで、泣いている人がちらほらいたのも印象的でした。
さらにインターバルを挟んで「in media」とdeadman流シティポップとも言うべきナンバーへ。パンフレットではaieが難しいと語っていたので、まさかやるとは思っていませんでした。客席からは歓声が上がっていましたね。ここから「盲目の羽根と星を手に」へと連なります。この曲もまた綺麗ですね。その存在感、ライブには欠かせない曲になっていると思います。「銀のパラソル」とまたしてもポップな独特なノリへと続き、良い意味で観客を飽きさせないような起伏に富んだセットリストになっていました。そして「色別の亡い空虚」「蟻塚」「this day,this rain」とさらに彼らの持ち味の1つであるダークで重苦しい、もっともカオスでコアはセクションへと向かいました。個人的にはこの後に披露された「sons of star fucker」までは、このライブにおける「底」の役割を担っていたと思います。
こと豆電球だけで会場を揺らした「色別の亡い空虚」から、眞呼が蛍光ピンクの塗料を口元に塗りたぐり真っ暗闇の中で口から垂らしながらカラコンの白い眼球、両手の骨が映し出されるという演出で披露された「蟻塚」は凄かった。。。眞呼はもう人ではない何処か得体の知れない亡霊か何かになっていて、奇怪なパフォーマンスと相まって凝視しました。

その後ブレイクを挟んで眞呼が「久しぶり!兄弟!」とMC。彼がMCをするのを始めてみました。凄く話すのが苦手な人なんだなって感想でしたね(笑)少し話す度に助けを求めるようにaieの方を見ているんですが、aieは「敢えて突っ込まない」と決めていたらしく、ほぼ腕を組んで見守っていました。ただ、さすがに空気を察したのか時折話を振ったりしていたので凄い信頼関係だなと思いました(笑)

「dim quiet」からスタートした後半戦。ここまでやるかってぐらいの、もう怒涛の攻撃チューンの連発でした。セットリストを見れば分かる,,,と思うんですがまあファンが,,,もとい僕が求めていたナンバーが立て続けに連発されました。「lunch box」、「through the looking glass」、aieの今ならではのコーラスワークを聞かせてくれた「star baby」を挟み「quo vadis」「re:make」まで、その激しさの分類が違うというか。似たり寄ったりの曲がないんですよね。それぞれの個性が炸裂していて飽きない。次々に繰り出させる楽興の度に、歓声と嬌声が飛び交い、ヘドバンが咲き乱れるという熱狂乱舞。
彼らの曲はシャウトもありますが、基本的にサウンドがどれだけ激しくなろうと「歌」というものがまず成立しています。そして、それが他の楽器と混ざる事でその歌が変幻自在に形を変え、時に楽器の一部のようなメロディにもなりながらさらに荒々しさに拍車をかけていました。その物語にも思う世界観と狂気的で奇怪な眞呼のビジュアルとボーカルパフォーマンス。

アンコールではサポートメンバー紹介もあったのですが、テツさんから「俺も兄弟だー!!!(絶叫)まさか復活してくれるとは思いませんでした、ありがとうございます」と挨拶。次に晁直の紹介もありましたが、マイクを持っていなかったので喋りませんでした(笑)その後aieは落ち着いた様子で「お世話になってます」と挨拶。ちなみにこのツアーのセットリストは眞呼以外のメンバーで持ち回りで決めていて、東京がaie、名古屋がテツさん、そして大阪は晁直が作ったとの事。だから「in media」が入っていたのかと納得。「俺たち(deadman)が作ると変わらない感じがしたから、呈示されたものをやろうっていうスタンスで。多分俺たちだとこういう流れは出来ないと思う」とaie談。そして眞呼が「俺だったらもう暗~いセットリストになってると思うよ。誰も来ないんじゃないかな?」と話すと、客席から「行きます!」の声。「ホントに来るのか、お前ら!(笑)」と笑い返していました。
当時の「in the direction~」の頃では考えられないまったりとした空気があって、メンバー自体がこのバンドをやる事についてフランクに向き合って良い状態なんだっていうのを感じました。
アンコールは「raison detre」「25」という怒涛の流れでしたが、ここでこう来るのかっていう斬新さがまた溜まりませんでした。そしてオーラスには「雨降りの悪い夢」。僕はクリスマスが近いだけに「聖者ノ行進」とかかな...と思っていたんですが、この「雨降りの悪い夢」も聞きたかった曲の一つだったので素直に嬉しかったですね。。なんとなくこの曲を通して今のバンドとファンへの想いを歌っているように感じました。「楽園の扉は開けておくよ、そっと」というラストの歌詞とか妙に印象に残って。。

こうして最後はあり得ないけど、違和感の無い笑顔で終了しました。
もう次に行けるのかどうか分からないんですけど、13年まえのしこりは解消できたのかな..と思います。
最後は近くのラーメン屋に行ってたらふく炭水化物を取って、その後ホテルに戻って就寝。
大阪で観光したい所も無いので、次の日の朝はホテルのバイキングの中身に衝撃を受けつつ福岡に午前中の内に戻り、職場の忘年会にいやいや参加して現実を突きつけられながら、それもまた現実だと受け入れて年末年始をこなして行きました。幻のような時間でしたが、それでも忘れられない時間でした。

deadmanに出会えて良かった。ありがとう。


CHEMISTRY LIVE TOUR 2019「CHEMISTRY~Still Walking~」 北九州アルモニーサンク ソレイユホール

2020-01-27 09:59:58 | LIVE

12/14にCHEMISTRYのライブで2018年最後の北九州ライブに行ってきました。
今回のライブはニューアルバム『CHEMISTRY』の発表に伴うもの。九州公演は珍しくツアー全24本中、21本目の北九州と、翌日の熊本という2公演。最初は2公演とも行く予定でしたが、翌日はDのライブに行くことにしたので、今回の参加はこの1本となりました。後々セトリサイトを見たら、20本全部セトリが一緒だったので、尚の事無理して2本行かなくて良かったなと思いました。

今回の会場、北九州アルモニーサンクソレイユホール。
今までライブハウスしか行ったことのなかった自分にとっては初めての北九州のホール。
小倉駅から少し離れていて、僕はせっかくなので会場までの道のりで散策。小倉城を見たり、公園を見たり、イルミネーションの中を通ったり。帰り道も通ったんですけど、夜はまた一段とライトアップされてて、見応えありました。
そして肝心のソレイユホールですが、サンパレス並みの大ホールで、僕は1FのT列だったのですが、とにかく縦に広いサンパレスと違って横に広くなっていて、後方でしたがステージが結構見やすい造りになっていました。エントランスも豪華だし。一体いくらで借りたのか気になる位の豪華さでした。儲かってるんだな、CHEMISTRYはとも(笑)
来場者も老若男女問わずというのが新鮮ですね。ほぼ定刻通りに暗転しました。

1.Get Together Again
2.ユメノツヅキ
3.Angel
4.もしも
5.Horizon
6.サイレント・ナイト
7.合鍵
8.愛しすぎて
9.It Takes Two
10.FLAOTIN'
11.SOLID DREAM
12.Heaven Only Knows
13.数えきれない夜をくぐって
14.夜行バス
15.Windy
16.13ヶ月
17.Still Walking

ENCOLE
18.PIECES OF A DREAM
19.Motherland

オリジナルアルバム『CHEMISTRY』同様、ライブのオープニングはパーティーチューン「Get Together Again」から高らかに開幕しました。堂珍さんは水色とピンク?のツートンカラーが特徴的なジャケットを羽織ってロングシャツに黒デニム、黒ブーツ。川畑さんは黒ハットに黒ロングシャツ、インナーに白地のガラシャツ、黒タンク、そして真っ赤っ赤なパンツという、対照的な衣装でした。が、それが並んだ時に逆に違和感がなく成立しているのがこのデュオの個性の強さかなと。
脱線しましたが、「ユメノツヅキ」「Angel」「もしも」等冒頭6曲はアルバムの収録順にほぼインターバルを挟まずに演奏されて行きました。『CHEMISTRY』の楽曲をどうセットリストに消化するか、が気になっていましたが、実際は収録曲順に演奏されるという構成。ただ、これはアルバムの曲順を決める際に、既にライブも想定されていたんじゃないかと思っています。それ位、この流れというのが完璧でした。
CHEMISTRYの楽曲が長年愛され続けるのは、コンスタントに消化される日本のポップ・R&B分野の中にあって、楽曲一つ一つに対照的に時間をかけることによって高クオリティーな楽曲のみを生み続けてきたからではないかと思います。このアルバムに収録された楽曲はどれも2017年以降にシングルとしてリリースされたものが大半ですが、逆に言えば、2年半かけてじっくり紡がれ生まれてきた楽曲ともいえます。時間をかければ良いとまでは言いませんが、彼らにとっては、リリースをする事よりも、2人がじっくりと納得し、先々まで歌う事ができるような、そんな永遠性とでも言うべきものに、重きを置いていたような気がしないでもないです。特にこの最新アルバムからは、その初期の彼らの姿勢にも通じる永遠性を感じる楽曲が多いです。

6曲目「サイレント・ナイト」まで披露した後からはアルバムの世界観から離れ、過去の楽曲を披露。
興味深かったのは「合鍵」「愛しすぎて」といった1st『The Way We Are』に収録されている楽曲と、2ndの『Second to None』に収録されていたシングル曲だった事ですね。初期のファンも考慮したのか、それともアルバムの雰囲気に合っていたから、なのかはわかりませんが、リアルタイムで子供の時、深く意味も考えずに聞いていた楽曲が、良いオトナになった今、その言葉が意味を持って突き刺さってくる現実がありました。
「頭を下げずにすむならましだろう それだけじゃ自分は減らない」
「気付けば今までよりも脆くなってしまってるだけ」
こういった歌詞が紡がれる中で、結局年を重ねても上手く生きられない。その場に流されてしまっている、、、そんな現実を実感させられるのがあって聴いてて辛かったですね。
だから、「生きていく」っていうことについて歌った楽曲が多かったです。
まあ、前回のライブで聴けなかった曲が聞けたっていう感動もあったんですが。。。

「SOLID DREAM」まで終了後、楽器陣によるインストセクションを挟み、再びステージに立った二人。川畑さんはアウターを脱いで、堂珍さんもジャケットを黒の短いジャケットに変更していました。
「Heaven Only Knows」から後半戦開始しましたが、その後半も引き続き、前半同様アルバム『CHEMISTRY』の曲順同様に展開していきました。「数えきれない夜をくぐって」「夜行バス」「13ヶ月」といったミディアム~バラードが中心の選曲で、じっくりと聞き入るというスタイルでした。
特に「もしも」「夜行バス」「13ヶ月」といったオトナの色気や年数を重ねた情景を、より説得力を持って歌えるのが今の彼らならではの強みかな、と思います。そして、そういう曲の方が自分もしっくり来るのは、年を重ねたせいもあるんですかね(笑)

「夜行バス」が終わった所で、ようやく最初のMC。今回の北九州ソレイユホールでのライブ自体初めてという事という話や、初めてCHEMISTRYのライブを見に来たという人も多数。そんなやり取りを挟みながら、最後は「これから先も歩き続ける」という意思を込めた「Still Walking」で本編が終了。

アンコールの合図が鳴る前から「Get Together Again」が会場に流れ出し、しかも恐らく1曲目に歌ったソレを収録してそのままBGMとして流すという粋。それをバックに再度バンドメンバーとCHEMISTRYが登場し全員で一列で手を握って頭を下げる。

そしてアンコールの1発目は「PIECES OF A DREAM」、ラストサビを観客に歌わせるというパフォーマンスもありつつ、やっぱりデビュー曲かつ一番有名な曲なんじゃないかな?とにかく観客の食いつきが一番すごかった。何よりも20年以上前の曲なのにいまだに古さを感じない、この不変性は何なんでしょうね。
そしてグッズ紹介コーナーを挟み(まさか靴下まで売ってるとは思いませんでした)最後は同じ1st収録の「Motherland」でした。今回何気に過去曲は1stが一番多いというのもまた面白いですね。この曲がラストなのは、何となく歌詞を読んだら分かる気がします。自分達が行く場所それぞれに待ってくれる人たちがいる、それが彼らにとっての「Motherland」であり、そしてまたこの曲の歌詞のラスト「あなたに降る未来が~」という所が最後に伝えたかったことなんじゃないかな、と。

そんな暖かな雰囲気を残して全てが終了しました。
前回の「Windy」の時はとにかく再始動という所での意識が強かったけど、今回やっとそこから先の姿を見る事が出来たと思います。やっぱ楽曲一つ一つが濃密なんですわ。時間をかけてるなっていうのが凄く分かる。
来年は20周年という事で「とにかく盛り上げたい」と語っていた彼ら。タイミング的にその「盛り上げ」というのを期待しています。タイミングが合えば、また行けたら良いなと思っています。年の瀬に見れてよかったです。ありがとう。

 

 

 

 

ちなみに帰りにラーメンを2軒はしごしたのですが、1軒目が思ったよりおいしく無くて、2軒目行ったら、今まで生きてきた中で一番まずい、味の無いラーメンでした。もう二度と行かないと思います。そんな変な思い出もこの日は残りましたね(笑)まあ、小倉も好きですよ、また来年。


Bermuda△ 「岡田さん、また逢う日まで」 福岡Queblick

2020-01-14 22:38:09 | LIVE

去年の12/7にBermuda△のワンマンライブでQueblickへ行ってきました。
元々このワンマンライブは2月に行われた彼らの対バンライブで告知されたもの。
あれから対バンシリーズなども発表されていましたが結局見ることは無く、(見ようと思う対バンではなかった)そのままワンマンライブに至りました。
このワンマンライブは絶対に観たいと思っていたので、仕事を終わらせて速攻で向かいました。
ワンマンライブを見るというのが、ここ数年の彼らに対する僕の夢だったので。。

チケット予約もしていたのですが、eplusで発売されるや否や早めにゲットしたいと思い、入場した所なんと整理番号が1番でした。まあ、本当の1番ではないけれど、こういうのもいい縁起だなと思いつつ会場へ向かいました。すると特別先行みたいな人が5人位で、すぐにプレイガイドが呼び出され、なんと彼らのライブで、とうとう最前で鑑賞することになりました。
人がどこから来たのかソールドアウト並みの動員でした。他県から来た人もいたようです。
僕はもう岡田さんの前を死守しました。そして開演。


【世界のザキ】
O.A よたれさんが大好きで対バンも8回と一番多く重ねてきた事もあり今回出場された模様。
初見でしたがライブというよりある種の喜劇に見えました。全部で6曲だっと思いますが、腰巾着一丁で生活することを決めた人、戦争中にオフィシャルでは語れないような経験をした人、生きる事について何故か「お〇ら」を題材にしたり等、バミューダトライアングルにも繋がる、日常の中の非日常を面白おかしくポップで陽気な音楽に落とし込んだ彼らの楽曲は、その奇想天外なパフォーマンスも相まって観客を爆笑の渦に巻き込み、結果的に場を盛り上げるのに一役買っていました。自分達が目立ち過ぎないようにしつつ、妙なインパクトを残して終わって去って行くというのもこの方々なりの送別なんでしょうね。きっと。ちなみに僕は「ふんどし一丁男」という曲が好きでした。



【Bermuda△】
SE
1.入信しようよ
2.アイリーン
3.Oh!奥様
4.マゾヒスト
5.ラブロマンス
6.万引き主婦36才の日常
7.電車で業!!
8.ループするウォークマン
9.全然大丈夫じゃない
10.マリッジブルー
11.恋園
12.デンジャラスなペアレンツ
13.DAN DAN 団地 MUSIC
14.今後とも宜しくお願い致します
15.中性脂肪シンドローム
16.夏とサーファーと妻

ENCOLE
17.オーレ!オレ詐欺!

SEに合わせてまずよたれさんが登場し、続けておのよしとさん、赤のジャンプスーツを着込んだ岡田さんが軽く会釈を交わし、お互いに合図を送りながら爆音と共に狼煙を上げるというこれまで同様のスタイルで、史上初のワンマン公演は新曲の「入信しようよ」からスタートしました。「今日は初めてのワンマンなので余りやってこなかった曲もやります」との宣言通り、2曲目には初期の「アイリーン」が飛び出し、「Oh!奥様!」「マゾヒスト」とライブ定番曲で怒涛のスタートラッシュ。
今日が活動休止前最後のライブにも関わらず、「今日は初めてのワンマンでございます。ありがとうございます。岡田さんなんか言ったらどう?」とMCでよたれさんが煽り、面倒くさそうに岡田さんが返事するといういつもの独特なやり取りは健在で、唯一今でもジョイサウンドに入っているという「ラブロマンス」、「申し訳ございませんでしたー!」という衝撃のサビが連呼される「万引き主婦36歳の日常」、「凄く良い曲が出来たと思ってライブでやったけど全然盛り上がらなくて1回しかやったことが無い」というフリからの「電車で業!!」、その後も「ループするウォークマン」と続き、「もう中盤戦に入ってますよ!オレたちずっとバンド続けてきたんだけど、言いたいことは飲酒運転は絶対ダメってこと!」という煽りからの「全然大丈夫じゃない」さらには初見であろう人が大半の「マリッジブルー」と、合間に少し休憩を挟むも、アップテンポな非日常ナンバーを次々に連発。そこには一切しんみりとした空気は無く、よたれさんも岡田さんもよしとさんも全員汗だくになりながら、あくまで彼ららしい笑顔と、その裏腹にエグい歌詞が交差する独特な、いつもの彼らがそこにはありました。

MCではこれまでのハプニングなんかも話す機会があり、
「今日のライブに向けて歯をクリーニングしてきたんだけど気付いた?」とよたれさんが話せば、「オレはお前の歯に興味はない」と岡田さんが突っぱね、「俺は岡田さんの事いっぱい見てるよ。車の中でお〇らする事とか!」と返し、今度は岡田さんが「ライブの移動中にオレ(岡田さん)が車運転してたら後方の窓を開けちゃって、そこで寝てたコイツ(よたれ)が窓から首だけ出でて「ぎゃあああああああ!!!」と絶叫してた」と言えば、よたれさんが「人って究極の時あんな声出るんだね」と返して爆笑を誘っていました。さらに元メンバーの近況にも触れ、よたれさんが「前のベースは今日子供の出産だから来れないって連絡が来た。前のドラムは今日Legendでワンマンだ。UTEROでこの前会ったんだよ」と話し、岡田さんが「しゃっべたの?」と問うと、「いやしゃべってない」とここでも爆笑を誘い、よしとさんはMC振られるも丁重に断るなど、ワンマンならではの濃い、独特なMCの掛け合いがみれました。

岡田さんがコスプレする「恋園」では、帽子と眼鏡をかけてボロボロになった巻物を読み上げながら岡田さんがセリフを読み上げる場面があるのですが、巻物が余りにボロボロで途中で岡田さんが投げ捨ててセリフだけノー巻物で読み上げるという貴重な瞬間も。ライブは「デンジャラスなペアレンツ」「DAN DAN 団地 MUSIC」と前ドラムろみひ嬢のパートをほぼよしとさんがカバーして逆に斬新になっていました。怒涛のラッシュでフロアの盛り上がりも半端なく、とてもじゃないがこれが活休前とは思えない光景でした。寂しさよりも面白さ、笑顔、楽しさ、それが勝っていた、そんな光景でした。「今後とも宜しくお願い致します」「中性脂肪シンドローム」岡田さんがスケッチブックに書かれた歌詞テロップ「夏とサーファーと妻」で畳みかけるように90分のセットが終了しました。

そしてアンコールではよたれさんに促される形で最後に岡田さんが軽くMC「今までありがとうございました。」とこっぱずかしそうに会釈をして、最後の最期は、これまでオープニングを飾ってきた、どこかシニカルな印象さえ感じた定番曲「オーレ!オレ詐欺!」で締めくくられました。

そして終演後もバーカウンターはファンとメンバーでごった返していました。僕は会場限定で持っていなかったCD2枚を買うかどうか悩んでいたのですが、悩みに悩んだ末に購入しました。
そしてサブスク解説にメンバー全員からサインを頂き、1人1人と挨拶させて頂き、そして岡田さんと最後は写真を撮ることができて、最後の最期で、ずっとやりたかった事が実現できたかな、と。

もうあれから1か月以上経ちますが、あの楽しさは格別忘れられなかった。
ありがとう。また..いつか。

 


ミオヤマザキZeppツアー「ミオヤマザキZeppツアーやるってよ」 Zepp Fukuoka

2020-01-12 16:04:07 | LIVE
ミオヤマザキの横浜アリーナが1/11に終わって去年からの流れに一つ区切りがついたかな?と。
そんな中昨年行われたミオヤマザキのZeppツアーFINALとなった福岡公演に行ってきたレポを....今更ね。。

元々10月のワンマンの時点でこのライブに行くことは決まっていたのですが、そもそもどういうコンセプトなのか?というのが分からないままではありました。ただ今にして思うと、横浜アリーナに向けたバンドの足固め、ステップアップ、そして大きなキャパシティへの挑戦という、様々な要因を含んだツアーだったのではないかと思います。
対バン形式で行われたこのツアー、名古屋は清春、そして福岡は土屋アンナと、自分達よりも恐らくキャリアや知名度が高い、コアなファンが多いだろう方々を選んだのも、色々思い付きはするんですが、文字通り、色んな意味があったと思います。

Zepp Fukuoka自体はこの日が2018年はラスト公演でした。これを書いている時点で2019年で、先日SUM41のライブに行ってきたばかりですが、、今回はスタンディングですが、座席自由になっていました。初めて見た並びなので、驚きと新鮮が入り混じりました。しかしキャパ数百人のライブハウスでプレイしたばかりの方々がその5倍くらいの会場でライブするっていうのも凄い話だよな。。福岡以外からも集まったであろうミオラー達により、ソールドアウトとは行きませんでしたが、8割ぐらいは埋まっていたんじゃないかなと。

で、その対バンの土屋アンナからこの日のライブはスタート。
黒のタンクトップに迷彩?だったかのボトムスというアクティブな衣装で登場した彼女は、恐らく初対面であろう方々が多い中にあって、終始アッパーチューンで会場を盛り上げていかれました。いや、もうバラエティーとかで見る姿のイメージしかないので、始まったとたん、「ああ、歌手だったのか」と失礼ながら感じてしまいました。
それでも、客席フロアに下りて縦横無尽に動き回りハイタッチをしたりと、彼女なりの規格外なパフォーマンスで、徹頭徹尾堂々とやりきって帰られました。

【ミオヤマザキ】
SE
1.Singing
2.un-speakable
3.メンヘラ
4.バンドマン
5.鋲心全壊ガール
6.ノイズ
7.ふたりぼっち
8.女子高生
9.消エナイ
10.CinDie(土屋アンナコラボ)
11.童貞ハンター
12.炎上Enjoy
13.正義の歌
14.願事

トリのミオヤマザキ。
新曲の「Singing」から始まるという斬新な幕開けながら、スレは10月と同じように過激な歌詞、サウンドのままに冒頭からアグレッシブに突き進みました。
この日はZeppツアーFINALという事もあってmio達の気合は半端なく、
「福岡、もっと盛り上がれると思うんだけど、、今日はまだ大人しいよ」と一言。さらに「今日はツアーファイナルという事で、ニコ生カメラが入ってるんで、今日の盛り上がりは皆さんにもかかってるんで」と。呼応する客席の歓声。

セットリスト的には、12/25に発売されるニューアルバムからの新曲を盛り込みつつ、47都道府県ツアーでも披露された大半の楽曲が披露されている形で、現在のベストオブベストな選曲で突き進む。

単に過激であらず、渦巻く感情が解き放たれ一気に爆発する「解放感」が最大の魅力だと思う。
普段思うように自分を表現できない不器用なミオラー達が、それを歌にした先導者の下に集い、各々の中に内包した様々な感情を爆発させていく。吐き出せる場所。
それはステージにいるミオヤマザキでさえ同じかもしれない。
何時ものように彼らの顔は殆どシルエットしか見えないようになっていましたが、開始2曲でミリタリー柄のような派手なコートを脱ぎ捨てて白一色になったmioを始め、楽器陣それぞれが体を揺さぶりながら、時に客席に笑顔を向けながら、その光景を楽しみ、また刺激されるようにパフォーマンスしていました。

「ノイズ」「ふたりぼっち」と聞かせる曲を挟みつつ、
「後半戦いけるかー!!」の煽りから「女子高生」から、
またしてもアグレッシブな曲が立て続けに演奏されていきました。
明らかに空気が変わったのはスペシャルゲストとして呼び込まれた土屋アンナとのコラボによる「CinDie」で、この曲での盛り上がりは凄まじく、ヘッドバンキングが続発しアンナ嬢も煽りまくる。
その余韻冷めやらぬ中、ギターでHAPPY BITHDAYの音色が流れると、mioが「お誕生日おめでとうー!!」と祝いながらdrumsのHang-Changにスポットライトが。実はこの日が誕生日だったらしく、Hang-Changも歓声に応えるように腕を上げてアピールしながら、豪快なドラムソロをかましつつ、「童貞!童貞!」のコールがこだまする「童貞ハンター」へ。さらに新曲「炎上Enjoy」が披露され、最後はほぼ定番となっている「正義の歌」のジャンプ&ジャンプにヘッドバンキングでまさに一体感に満ちた終演と迎えました。

普通ならこのまま終わる所なのですが、今回はこの後に続きがありました。結構長かったので、正確なじゃいけど、要約するとこんな感じだったかと。
「ツアーファイナルだから、少し喋っても良いかな..?この前(ツイッターで)炎上したじゃん?実際ミオラーから嫌いになりましたって言われた事もあった。私の発信が誰かを傷つけてしまう事もある。この中に傷ついた人もいたと思う。。だから、ごめんね。。あと、何度も言ってますが、来年横浜アリーナやるけど、、埋めたいんだよね。私は目標を持って何かをするっていうのは好きじゃなかったんだけど、、それだとそれまでの全部が通過点みたいになっちゃうじゃん。。でも、私がそれでも埋める事に拘っているのは、別に上に行きたいとかなじゃくて、、証なんだと思うんだよね。。ミオヤマザキってメンヘラなんでしょ?とか言われて、好きだって口に出せない人も思う。でも、ついてきたことが間違いじゃなかったって思ってほしいんだ。。だから、埋めたいんです。」

最後の最期は新曲「願事」でした。初めてなのにストレートなラブソングという印象で、前述のMCがあった分、余計に感情的になって聞き込んでいました。泣いている人もいましたね。。
そして最後は「ありがとう!」と言ってmioがステージを去り、楽器陣だけでエンドロールを披露し終演を迎えるという、ドラマチックで綺麗な情景でした。

今年最後のZepp Fukuokaはそんな感じで終わりました。
横浜アリーナのチケットを買ってくれた人にはサイン会というのもあったのですが、私は帰りました。
本当に仕事で行けないんですよ...すみません。それでも、成功を願っています。
ジーンときたライブでした。ミオヤマザキは、凄く素直で感情的で不器用ながら真っ直ぐに生きているバンドだと思う。だから僕は余計に好きになりましたね。また来年も行きたいと強く思いました。
そして、少しづづ変わってきているようにも感じました。最新のPVで過去最高にmioの顔が映し出されているのも、想いを赤裸々に語るのも、自分自身をもっと彼女達が曝け出しているように、進化しているように思うのです。自分に正直に益々なり続けていると。
僕もまた純粋に彼女達とは向き合いたい、そしてそれを受け止めてくれると信じています。
音楽を通して、繋がりを何よりも大切にしている人達、それがミオヤマザキなんだろう。。

2018年最後のZepp Fukuokaで素敵な夜を迎えさせてくれて、ありがとう。


Leetspeak monsters 2DAYS ONEMAN TOUR 2019 『GOTHIC PARADE』 福岡DRUM SON

2020-01-05 17:24:01 | LIVE

11月最後のライブは11/28~29のLeetspeak monstersによる2DAYSライブで福岡DRUM SONへ。
Leetspeak monsters(以下Leet)は墓場の街「グレイヴタウン」出身のモンスター達が結成したというコンセプトで、ハロウィン・ゴシックな要素を取り入れたロックバンド。
元々3年位前からライブハウスの対バンに名前が挙がっていたので存在は知っていたし、まだmonster時代の頃に2回ほどライブを見たことがあって。はっきり覚えているのは、2017年に首振りドールズとBermuda△でキューブリックで対バンした「3 MAN SHOW」の時。出演者全員友達同士というのにも驚かされたんですが、その時から骸骨、人造人間、王子、人狼といったハロウィン&ゴシックなビジュアルは健在で、昨今のヘヴィメタル・メタルコア化していくビジュアル系とは違う、むしろピースフルでカーニバルのような楽しさが勝るエンターテインメントショーだったのを覚えています。その時から既に彼らのコンセプトもパフォーマンスは確立されていました。

そんなこんなで彼らが「Monster's Party」というシングルから元ヴィドールのラメが代表をしているGLK MUSICへ移籍して、ビジュアル系として活動を始めたと風の噂で聞き、それ以降はオフィシャルが派手になり、活動規模も全国で頻繁に活動するようになっていました。
作品をリリースする度に初回盤と通常盤があり、収録されている楽曲が1曲違ったり、もしくは収録曲数が違うという、某UNDER〇〇〇〇PRODUCTIONの流れを組むような販売方法が好きにはなれませんでしたが、それでもライブはまた機会があれば見たいと思っていました。実は何度か公演を見に行くつもりでしたが、その都度タイミングが合わず2年経ってしまいました。

今回2nd ALBUM『Monster's Theater Ⅱ』を発売し、それに伴う...のかどうかわかりませんが、「2つの異なるコンセプトで廻る2days全国ツアー」という事で、何とか機会を確保できたので、ようやく行くことが出来たわけです。

会場のDRUM SONはソールドアウトではありませんでしたが、それでも満員に近い程の集客。
彼らがこの三年間で積み重ねてきたものの歩みを感じましたね。

-11/28-
SE
1.Sweet Nightmare
2.Escort
3.13th Friday Night
4.Spookyland
5.The wizard said laughing
6.Here the march of the ghost
7.Night at the museum
8.Thunderman
9.Life
10.Dawn Song
-Drums Solo-
11.Dance Dance
12.Eat the moon
13.Party in the midnight
14.Greenman
15.Gothic
16.Wonderland
17.Black owl
18.Enchant

ENCOLE
19.Monster's Party

-11/29-
1.The Beginning
2.Devour weak self
3.Welcome to Grave Town
4.Good night,moon night
5.mind control
6.The world is unfair
7.Death Eater
8.Jack
9.Black Cat
10.Antique store
11.Scarecrow
-Drums Solo-
12.Before you cry
13.Haunted Mansion
14.Growling
15.Gothic
16.Cheey devil
17.Party in the midnight
18.Theater of memory

ENCOLE
19.Black owl


ライブはまとめて振り返ります。

2日間とも会場は幕がかかっていたのですが、初日の11/28はSEが盛り上がる場面で幕が下がり、
そこには既にスタンバイしているグレイヴタウンの住人達の姿。
そのゴシックなのに何処か愛着さも感じさせる奇抜なビジュアルを3年ぶり位に生で堪能。
そのまま、「Sweet Nightmare」で冒頭から頭を振り乱す幕明け。
セットは蝋燭のような照明がセットされ、ギターのマイクスタンドには鉄柵が、ベースのマイクスタンドには薔薇の弦が絡み付くようになっていて、ドラムセットに関しては、蜘蛛の巣に覆われたような豪華な装飾がなされていました。全体的にギラギラしているメンバーの姿も併せて、以前よりも金あるんやろなとか思ったり。彼ら独自のゴシック&ホラーな要素も満載でしたが、初日に関しては、全体的ににカーニバル要素というか、終始リズミカルでノリの良さが全開に出ていた楽曲を中心としたまさに「Party」な雰囲気が終始その場を支配しているように感じました。

逆に、2日目の11/29は、幕が開きながら「The Beginning」を歌い出すという演出で開演。
その後も「Death Eater」「Jack」「Black Cat」等ヒリヒリするようなダークさが持ち味の曲から、
一転して、「Antique store」「Scarecrow」といったバラード~歌モノの楽曲に連なり、「Before you cry」やラストの「Theater of memory」といった、壮大なドラマチックな展開を持った楽曲まで幅広く、それでいてメリハリのついたセットリストで展開。
初日に王子が語っていたように被り曲はGothicとBlack owl以外なしで、この機会だからこそ、中々演奏できない曲がやれるので貴重、とドメさんも言ってました。
割と情感がこもっていたのはむしろこの2日目の方だった気がしますね。
ドラムソロもDieWolf(ちなみに彼がドラムソロを披露するのはこれが人生初だそうです)が2日間でアレンジを変えて全く違う雰囲気のソロに仕上げていました。特に2日目は「うおー!!」と最期叫びながらドラムを叩きつける姿も。そこから「Before you cry」では泣いている人もいましたね。僕自身このライブで、先程のドラムソロと併せて、印象に残ってる場面の一つです。そんなわけで、「Show」的要素が強かったように思います。

それにしても3年ぶりに観たというのに彼らのパフォーマンスは全く変わっていなかった。
D-13にドメさんなんて渾名が付いていたことも知らなかったし、一番強面と思っていたYo'shmeerは実はノリノリで喋りまくるマシンガントーク男でかつ、その歌声がオペラびっくりな厚みのある声だったし、Euskyssは王子というより王女なんじゃないかと思う程の変貌を遂げつつも、会話に積極的に絡まずに何処か俯瞰しているようなポジションだし、DieWolfはひたすら笑顔でドラムを叩きまくるしと、V系に所属しながら、決してそのV系の路線に埋もれずに、というよりむしろV系が接近してきた気さえしますが、とにかくV系の流れを一部活用しつつも、彼らの音楽に対する姿勢は全くブレてない、という事も改めて実感しました。
MCでも札幌で星を見ながら温泉を楽しんだとか、雪で滑りそうで、ヨッシミーアが内また歩行したとか、曲提供をしたアーティストにちなんで、彼が自分の事を「じ××じ!」と呼ばせたり、イベントでもらった蝋燭にぞっこんして煽りで「た〇りじゃあー!!!」と連呼させたりとか、とにかく無邪気。

時にダークで、メロディックな面を魅せつつも、根底にあるのはハッピーに笑顔でその場を楽しもうという、ピースフルで、誰を包む込む、そんな空気を生み出せる、そのアティチュードの一貫さは見事だと思います。
まあ、2年分の距離は少しは縮められた気がします。ありがとう。自分に拍手!!


八十八ヶ所巡礼 one man LIVE!!! 凍狂_JOVE JOVEナイト!! 天神graf

2020-01-03 22:15:32 | LIVE

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
そして年明けからライブレポを始めたいと思います。
IT LOOKS UPONシリーズである程度振り返ったので、そこに書ききれなかった印象的なライブをレポしていきたいと思います。

ベンジーライブの翌々日の11/9に「八十八ヶ所巡礼」のワンマンライブでgrafで。
実は3月、7月と来てくれていて、3月は行けたのですが、7月は完全にライブがある事を把握できていなくて把握した時にはソールドアウトしていたという状況。彼らを知るきっかけは元を正せば「ニガミ17才」との3マンライブで初見して以来今回で3回目でしたが彼ら自身はMERRYのイベントに出ていたので名前だけは知っていました。当然この日もソールドアウトでした。
もうgrafのキャパより上げた方が良いんじゃないかと思うんだけど、仏滅にgrafに拘るのはどんな理由があるのか知りたいな。

SE
1.凍狂
2.ユーレイ・ドライブ
3.幽星より愛を込めて
4.幽楽町線
5.粋NALI
6.脳の王国
7.極楽いづこ
8.AOR
9.赤い衝動-R.I.P-
10.金土日
11.虚夢虚夢
12.絶妙Σ
13.JOVE JOVE
14.仏滅トリシュナ-
15.月斗
16.苦苦★念仏
17.ohenero3
18.攻撃的国民的音楽
19.具現化中
20.日本
※何処かで永・凹・阿阿瑠もやってた

ENCOLLE
21.紫光
22.怪感旅行

ライブは「凍狂」で開演。
お得意の変拍子を交えた複雑怪奇かつ精巧緻密なプログレッシブロックで観客を魅了していく。
3月に始めて行った時はもう世界観についていくのが精いっぱいでじっくり堪能できる余裕もなかったけれど、今回は1曲1曲以前よりは体に刻み込みながら、盛り上がる熱気と右往左往するフロアの中に呑まれていました。

彼らの音楽はその強烈で個性的なルックスが物語るように、相まって互いの個性をぶつけ合う自己表現の塊。故に楽曲も単調ではなく絶え間なく曲調・構成・場合によってはテンポ感さえ変化していく。
勢いでつっぱしる曲もあれば、マイナーコードの奇怪な音鳴りからセクションごとに展開して表情を変えていく曲もありつつ、逆にバンドとフロアが一体となって盛り上がる解放感に包まれた曲もあり...と何でもありのオンパレード。しかも分かりにくそうなのにキャッチーさもあって、一旦耳にすると離れなかったりする中毒性が絶妙。

マーガレットさんも合間合間に「福岡の貴様ら、お勤めご苦労様です!」と声かけするも、
必要以上に話が長引いたり逸れる様なMCはしない。むしろMCさえもパフォーマンスの一部ではないかと思ってしまいます。

この日のセットリストはツアータイトルにあるように昨年発売された最新アルバム『凍狂』を中心とした選曲。そしてライブタイトルに組み込まれていた「JOVE JOVE」のお披露目ツアーでもありました。僕は彼らの中で今の時点で一番好きな曲はその「凍狂」なのですが、この1曲だけ取ってみても、場面場面で様々な展開が用意されていて、その予測できない展開が堪らないです。
近年の若手バンドにあるような分かり易い歌とメロディーで引っ張る似たようなバンドとは一線を画し、同じ世代で、彼らほど演奏技術で魅せていくバンドはいないのではないかと改めて感じました。

日本酒瓶を合間合間に喉に通しながら顔に個性的なメイクを施したマーガレット廣井。
相反するようにロングパーマネントで黒サングラスで無言ながらギターを時に持ち上げて観客にアピールし、時にはステージに飛び込んで延々とギターソロを弾きこなすKatzuya Shimizu。
上半身裸に坊主頭で時に素っ頓狂な煽りをかますKENZOOOOOOO

特にスーパーギタリストKatzuya Shimizuの演奏は堪らなかった。
曲毎に様々な音色を披露しながらボーカルに負けず劣らずの存在感を放ち、彼自身ものけぞりそうな独特のパフォーマンスで魅了していく。彼らの精巧緻密な音楽表現を可能ならしめているのは、このKatzuyaの存在が大きい...と思いました。やっぱりルックスだけじゃなくて上手いんですよ。主張しまくるし、でも歌を邪魔しない。

ただ、まあ、この日は珍しくね...KYちゃんがいたんですよね。
最初は「熊本きてー!」とか言っててマーガレットも返したんだけど、途中で「かっちゃん寒そうだね。」「ごめんね、一番髪多いから熱いよね」とか色々空気をぶち壊すような声かけをするから、マーガレットが終盤に「俺らはライブに来てる。だから流れを、空気を壊すな。俺らの事は俺らに任せてほしい。」と、口調はそこまで激しくはなかったけど、凄く考えつつも、珍しく説教していました。

3月の時にはこういうやり取りは無かったから多分新参者だったんだと思う。
目の前に憧れの方がいたらそりゃ声もかけたくなる。その心理も分かる。
でも、あくまでライブに来ているのであって話をしにきている訳ではない。
「自分達はこれに命を賭けてる」とも言ってました。
だから、中途半端に終わらせず徹頭徹尾自分達を、音楽を表現して堪能して帰って欲しい。
死に物狂いで作り上げた自分達の世界観を壊すことだけは止めてくれ。
そんな風に言いたかったんじゃないかと。
空気の邪魔にならない範囲で煽るなら良かったんじゃないかと思う。。

僕は逆にこういう発言をする彼らを凄く上から発言で失礼ですけど見直しました。
ルックスもパフォーマンスも演奏も全てに拘りをもっているからこそ言える発言だと思うから。
だからこの瞬間に興味本位ではなく、好きなバンドに変わりました。この瞬間に。
そんなMCの後に登場した「紫光」の得体の知れない心地良さの後、激しくぶちかまして終了。
最後の最期は惜しみないカーテンコールに応えるように3人それぞれ終盤にソロを披露していきました。

色々あったけど、敢えて言葉にする事が大事な時もあると実感した日でした。
それに彼らの本心に触れた事で、より彼らを知ることが出来たし、ライブもずっと空気感が支配していました。見事でした。ありがとう。また2月の仏滅に。。